自分では気づかない5つのチェックポイント
静かな退職。もしあなたがなっていそうであれば、ここをチェックしておいてください。今から5つ言いますね。
1つ目。「どうせ言っても変わらない」と思っている気持ちが増えていないか。 「どうせ言っても変わんないよね」という判断が増えているようであれば、それは危ない。どこかで「このままで別にいいかな」という諦めが起こっているかも。問題があれば言わないといけないんですよね。でも「もういいかな」。これがまず1つ目。
2つ目。自分が変わるより、維持をする傾向が増えてきていないか。 本来は、自分がもっと成長したいとか変わっていきたいということがあるし、変わらねばならない、成長しなければならないと思っていたんだけど、「この年だから、もういいかな」とか、「この状況だから、もういいかな」という機会が増えていませんか?
3つ目。やっているふりをしてしまっていませんか? 仕事はしているので「私、やってますよね」。でもね、周囲にはそれがやっているふりにしか見えないことがあるんですよね。周囲は敏感なんですよ。
4つ目、ドン。他者との繋がりが低下してきていないか。 やることをやっている感じはしているんですけども、周囲のほうが熱量が高いので、ちょっと溝ができている感じですね。
5つ目、ドン。プライベートが充実していれば多少は手を抜いてもオッケーと考え始めていませんか? プライベートを充実させるのは絶対に大事ですよ。めちゃくちゃ大事だと思っていますが、手を抜いても大丈夫と思ってしまっていないかというところがポイントでございます。
手を抜いていい場所と抜いてはいけない場所
さあ、どうでしょう? この5つ、当てはまっていませんか? ここで私、正直な話をしますね。私、仕事においては1から5は一切、当てはまりません。ところがあるコミュニティに参加して、ある役割を担当しています。(そこでは)1から5、全部当てはまっています。
そのコミュニティに対しては、戦略的に「もういいかな」と思っています。もう来年に抜けようと思っているんですよね。仕事じゃないですよ。あるコミュニティを抜けようかなと思っています。
そこはもう、「私が言ってもどうせ変わらない。今のままでいいかな。とりあえずやっておこうかな。つながりで言うと、もう気持ちが離れているかな」。別に仕事とか家族とか友人とか、ふだんの経営者のつながりがあるんですけど、そこが維持できていればいいかな。こっちは別にいいかな。手を抜こう。はい。起こっています。
これ、言いますね。自分にとって大事なコミュニティについては、それは絶対にやってはいけないと思うんですよ。もうそこは切ってもいい。僕は1年後に切ります。それについてはもういいじゃないですか。やることをやっていたら1年後、僕はもういませんので迷惑をかけないじゃないですか。別にやることはやって辞めますんで。
会社に残るなら静かな退職は賢い選択ではない
ところが、仕事とか、その経営者のつながりとか、大事な友人とか、プライベートとか。これはもう、これからも続くんですね。そこはね、1から5をがっつりさせていただいています。そこが大人の選択だと思うんですよね。
あれもこれもしなくていいと思います。手を抜いていいところは、これから迷惑をかけないところ。手を抜いちゃいけないところは、これからも付き合いがあり、迷惑をかけちゃいけないところ。ここの判断を間違えてしまってずるずるいくと、私はデメリットしかないと思っています。
じゃあ、もしあなたが会社これからも3年後、4年後も続けているぞということであれば、選択として静かな退職は、あまり得な選択じゃないんですよね。
そこはがっつりとなのか、賢くなのか、やっぱりちゃんとやるべきだと思うんですよね。でも、それがなかなかできないんですよね。わかります。人間です。じゃあ辞めましょう、というわけにはいきません。ここ、大人の選択ですよ。やるからには、ということをどうすればいいのかを今から考えていきます。
賢く立ち回る3つの対策
ご安心ください。気合いと根性は嫌いな男でございますので、論理的に正しくやっていく方法を紹介していきます。
書籍も書いています。今50冊の本を書いてまいりまして、(2025年の)9月に書いたのが
『リーダーの「任せ方」の順番 部下を持ったら知りたい3つのセオリー』。おかげさまで増刷が決まっております。ぜひURLを覗いてみてください。

さあ、ではいきましょう。私、大人の賢い選択をしましょうねと言いましたね。そうなんですよ。気合いや根性じゃないんです。我慢なんかしなくていいです。賢く立ち回りましょうということなんですよ。そこにいる限りは、静かな退職は賢くないんです。
そうならないために、私から3つの提案をさせてください。
同僚のため・自分のためという発想
(その)1。まず、会社のためにがんばることがもう難しいということであれば、気持ち的に同僚のため、もしくは自分のために環境を良くできないかと考えてみてください。
「もっと自分はこうなったらうれしいのにな」「同僚を助けてあげたいな」とかね。同僚は大切ですよね。
私のフォロワーシップ研修というものがあるんですけども、このフォロワーシップというのは、組織をより良くするために、上司に対して提案をしたり、「私が動きますよ」という積極性のことを言います。これがなかなかできないんですよね。
企業さまから研修(の依頼を)いただく(理由の)1つに、ミドルシニアの方の静かな退職対策として、フォロワーシップ研修をやってもらえませんかというものがよくあるんですね。そこでは私、いつもチェックしています。
「会社のために頑張れますか?」と言った時に「頑張れません」と出てきます。(それでも)「いいんですよ」と言っています。ただ「同僚のためにもっと何かしてあげたいと思うことはありませんか?」と言ったら「ありまーす」。ほとんどの方の手が挙がるんですよ。
「自分自身がもっとこうしたいということはありませんか?」ぶっちゃけるところ「あります」。はい。同僚のために、自分のためにもっとこういうことができませんかということをやってみてください。それがイコールフォロワーシップなんですよ。
「同僚をこうしたい」「自分がこうしたい」と思うこと、意見を言うことは、実は職場のことでもあるんですよね。なので諦めないでください。
強みを組織への貢献に活かす
2つ目。 やることとやらないことの住み分けのルールを変える。です。自分のエネルギーが出ることってありますよね。それを使ってください。エネルギーの出ないことはもういいじゃないですか。じゃあ、このエネルギーが出ることを誰かの貢献に当てます。
この、自分のエネルギーが出ることを世間は「強み」と言うんですよね。その強みを誰かの貢献に活かしてみてください。
ご自身がワクワクすること、ありますよね。私もあります。こうやって何か情報を伝えている時ってワクワクします。でも、コツコツと何かやることは好きではありません。なので、コツコツやることには、僕はあまりエネルギーが湧きません。ただ、何かを発信するとか何かを調べるとか、伝えるとかね。そういうのは好きなんですよね。
ということを「誰かのためにできないかな」なんて考えるとエネルギーが湧きます。私、今YouTubeを撮っておりますが、エネルギーが湧いております。「やってください」なんてことは誰からも言われておりません。やればやるほどお給料がもらえるかというと、もらえません。YouTubeは、もう個人でやっているものですから。
自分がエネルギーが出て貢献することができたらいいなという気概だけでやっております。これをやればいいんですよ。
その代わり、僕はけっこう、仕事を断りますよ。「これ、あまり意味がないかな」と思ったら「ごめんなさい」ということはあります。やっぱりそれがミドルシニアのやることとやらないことの住み分けなのかなと思います。
自分の時間を未来につながる挑戦に活かす
3つ目。今後のために、自分なりの挑戦を決めることもおすすめです。働いている時、8時間ですか? 自分の時間ですよね。その時間で最低限(のことを)やるというよりは、自分のために挑戦を決めてみてはいかがでしょうか。
何でもいいと思うんですよ。この仕事をやるためにこの資格を取ってみようかなとかね。もしくは10年後に会社を辞める時とか、定年退職する時に、自分はこういうことを生業としていきたいな。じゃあ、今のうちにこういう勉強をしておこうかなとか。
実務でこういったことにチャレンジをして、できるようにやってみようかな。自分なりの挑戦を企てて、この8時間以降でもいいし、8時間以外の時間でもいいですよ。プライベートの時間でも。自分なりの挑戦を決めてみてください。
できたら、仕事やキャリアとつながるようなことに置いていただくと、より現役バリバリでできる賞味期限が長くなりますのでね、ぜひやっていただけたらおもしろいかなと思っております。

今日はそんなお話でございました。今日の内容、お役に立ちましたでしょうか?
まだまだ動画をアップしていきますので、次回の動画でもお会いしましょう。では。