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(2025年再掲版)得意で人に貢献する 自分の才能を見つけるには?(ゲスト:佐野貴氏)(全1記事)

誰でも才能は持っているが、適切な場所でないと発揮できない 「自分の才能」に気づける一番簡単な質問

【3行要約】
・「才能」という言葉は日常的に使われますが、自分の才能を見つけられずに悩むビジネスパーソンが多いのが現実です。
・佐野氏は「才能は全員が持っているが、適切な環境でないと発揮されない」と指摘し、才能の定義を再考する必要性を説きます。
・自分の才能を見つけるには、他人に対して「もっとこうしたらいいのに」と思うことを探し、まず環境を整えることから始めるべきだと提案しています。

本記事では、特に反響が多くあった同イベントの2記事目を再掲します。
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「才能ある人」と「ギフテッド」の違いとは?

久保彩氏(以下、久保):おもしろい質問がきています。「才能ある人とギフテッドの違い」についてです。さっき「才能ある人」と「天才」の違いをお話しされましたが、時々「ギフテッド」という言葉もありますよね。日本ではあまり使われませんが、海外ではよく使われるようです。この違いについてはどうお考えでしょうか?

佐野:そうですね、ギフテッドという言葉の定義は人によって異なります。ギフテッドは特別な才能を持った人や、時には障害を抱えた方に対しても使われることがある言葉です。「すごく天才的だ」という意味合いで使われることも多く、プレゼント、つまり「与えられた才能」という意味も含まれていると思います。

その才能が得意分野や強みとして現れる場合は、僕が定義する「才能ある人」にも通じる部分があると思います。ただ、ギフテッドは欧米では比較的「天才」寄りのニュアンスが強く、他者から「あの人はギフテッドだよね」と見られることが多いので、少し「天才」に近い概念かもしれません。

久保:なるほど、ありがとうございます。たかちんさんとしては、全員に何かしらの才能があり、今はまだ眠っている種のような状態かもしれないけれど、発揮されることで明確な才能になる、というお考えなんですね。

佐野:そうです。さらに、僕は「やってよかったと思えること」を才能の定義に加えています。最初は「ついついやってしまうこと」だけを強調していたんですが、実際に自分が「これは自分の才能だ」と認識し、「もう一度やりたい」と思えるものこそが才能だと考えるようになりました。

例えば、ついついやってしまうことには、ネガティブな癖もありますよね。

久保:確かに、ネガティブな習慣もありますよね(笑)。

佐野:そうなんです。例えば「ついつい寝坊してしまう」とか(笑)。それが才能かと言われると、やはり違うと感じます。だから「やってよかった」と思え、繰り返し続けたいと感じるものを「才能」と呼ぶようにしています。

「自分の才能」に気づきにくいわけ

久保:1つ素朴な疑問なのですが、自分が得意でついついやってしまうことというのは、実は気づきにくい、ということってありませんか? 他の人からは「それすごいね」と思われても、自分にとっては普通で、自然にやれてしまうからこそ見過ごしてしまう部分もあるのかなと感じます。

先ほど「自然とできることが才能」ともおっしゃっていましたが、そう考えると、なかなか自分では気づけないこともあるかもしれませんね。この点についてはどうお考えですか?

佐野:そうですね。才能は意外と自分では見つけにくいものです。一番簡単な方法としては、例えば「仕事仲間や家族に対して『もっとこうしたらいいのに』とか『私ならこうするのに』と思うことは何か?」という問いを投げかけてみることです。



もうこれは僕の話を聞いたことがある人には何度も言っているかもしれませんが(笑)、才能を見つけるための質問は100個以上あります。でも、この質問が一番簡単に見つけられて、しかも「本質的な才能」を捉えやすいものだと思っています。

ちょっと思い返してみてほしいんですが、みなさんも「もっとこうしたらいいのに」と思うことって、周りの人に対してあると思うんです。例えば、同僚や部下に対して、あるいは自分のパートナーに対して「こうしたらもっと良くなるのに」と思うことって、けっこうあるのではないでしょうか。

久保:あります、あります。

佐野:これは、自分が相手に期待していることなんですよね。例えば久保さんの場合、どんなことを思い浮かべますか?

久保:本当にさっきの話と似ています。私は子どもが2人いるので、それぞれに違う言い方が必要だと思っているんです。だから、夫にも「同じ言い方は良くないんじゃない?」って思ったりします(笑)。

佐野:なるほど。久保さんは「一人ひとりに合ったコミュニケーション」を自然に取っていらっしゃるわけですよね。これは「ついついやってしまうこと」でもあり、それがまた「やってよかった」と思えることでしょうか?

久保:はい、確かにそうですね。

佐野:そうであれば、それは久保さんにとって得意なことであり、つまり才能だということになります。

久保:なるほど。やっぱり才能って、自分では少し見つけにくいものなんですね。

自分が一番「生き生きできる」ための条件

佐野:自分で才能を見つけるのは難しいので、別の角度から質問を投げかけるのが有効なんです。ただ、他の人から見つけてもらうのは意外と簡単で、特に子どもはわかりやすいんですよ。夢中になってついついやってしまうことが多いですから。

子どもが見つけやすい理由の1つに、大人の目線をあまり気にせず、自然体でやっていることがあると思います。でも大人になると、「この場では自分らしさを出すのは控えようかな」と抑えてしまいがちです。

少し話が派生しますが、才能を活かすためのポイントとして、今日1つご紹介したいのは、「自分が一番生き生きできるための条件を見つける」ということです。これは内的な条件と外的な条件に分かれます。

内的な条件は、自分の悩みや不安がない状態です。例えば、不安を抱えやすい相手といると、やはり力を発揮しにくくなりますよね。外的な条件としては、どのようなチームや仕事、職場環境、家庭環境で自分がよりパフォーマンスを発揮できるかを探ることです。

この2つの条件を問いを通して見つけていくと、自分の内的環境と外的環境が整い、才能が自然と発揮されるようになります。

環境を整えると才能は自然に現れる

佐野:僕はよく「才能は最初から無理に見つけなくてもいい」と言っています。まず環境を整えることで、才能は自然に現れてきます。

久保:順番を考えると、才能を見つけてから環境を整えるのではなく、まず環境を整えることから始めるのがいいということですね。自分が心地よくてパフォーマンスを発揮しやすい環境を確認することが先だということですか?

佐野:そうです。例えば、久保さんの才能は相手に寄り添った個別のコミュニケーションを取ることだと思いますが、これをどこででも意識して使おうとすると、けっこう難しいんですよね。

久保:確かに、いつでもどこでもとなると難しいかも。

佐野:ただ、どんな環境でも同じように発揮できるわけではないですよね。例えば、トップダウン型で統一的なコミュニケーションを求める社長の下で働いていたら、「久保さん、そんな面倒なコミュニケーションはやめてもらっていいですか」と言われてしまうかもしれません。

逆に、僕のように一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションが好きなタイプだと、久保さんに対して「そのスタイル、すごくいいですね。絶対に組織が良くなると思います」と言いたくなります。

久保:え! たかちんさんと一緒に働きたいです(笑)。

佐野:でもフライヤーさんって本当にそういう組織ですよね。そんなふうに自分に合った環境があるんです。自分が最もストレスなく自然体で働ける環境を見つけることがスタートです。

そうでないと才能は発揮されませんし、発揮された才能を観察することで初めて見えてくる部分があります。才能が表出していない、抑えられた環境にいると、いくら問いかけても才能は見つかりにくいんです。

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