【3行要約】 ・話し方トレーニングサービス「kaeka(カエカ)」を提供する株式会社カエカは、同社代表取締役の千葉佳織氏と、兵庫県芦屋市長の髙島崚輔氏によるトークイベントを開催しました。
・両氏は自ら研修や読書で学び続け、好奇心だけではなく強制力の必要性を実感していると明かします。
・「反対されることはチャンス」「やらなかった時の後悔を想像する」など、挑戦を続けるための具体的なマインドセットを提案しています。
前回の記事はこちら 参加者が今、2人に聞きたいこと
司会者:では、あといくつかご質問にお答えできればなと。(参加者が挙手)お、ありがとうございます。ぜひ! お願いします。
質問者2:ふだんボイストレーナーをやっています。
髙島崚輔氏(以下、髙島)・千葉佳織氏(以下、千葉):えぇ~!
質問者2:お二人の発声を聞いて、感動しています。
(一同笑)
髙島:やめてください、本当に(笑)!
司会者:ボイストレーナーとして感動されている。
千葉:ありがとうございます。
質問者2:意を決してドキドキしながら手を挙げたんですけど。千葉さんはYouTubeで初めて拝見して、ちょっとファンになっている。妊娠されて、結婚、出産されたのもThreadsとかで追っていて。
司会者:おお。
千葉:ありがとうございます!
司会者:すごく大ファンですね。
千葉:うれしいです!
今、髙島氏と千葉氏が学んでいるものとは
質問者2:髙島さんは、僕も大阪に住んでいるので、市長になられた時にニュースに出ていたのは当然見ていて。お二人の話を聞いて、もうこの感動だけで15分ぐらいしゃべりそうなので……。
(一同笑)
僕のは本当に簡単な質問です。僕も学ぶことがすごく大好きで、最近で言うと、本当につい数時間前、僕は腸活について学んできました。朝から大阪の歴史についてもYouTubeで見たりして。ジムに1年前から行っているので、筋トレとかもずっと楽しく学んでいるんですけど。
今現在、お二人が学ばれていることは何なのかなと。今書かれていたりする内容でお話ができる中で、今これにすごくハマっています、リアルに追究していますみたいなものがあれば。
司会者:確かに気になりますね。今お二人が直近で学ばれているもの。
髙島:最新の学び。
仕事だけではインプットが枯渇する
司会者:(笑)。最新の学び。これは、じゃあ千葉さんから。
千葉:私は今、研修を2つ受けているんですよ。
髙島:へぇ〜。
千葉:1つ目はマネジメントとか目標設定をしていくことの学び。もう一つは、女性活躍とか、女性の労働条件の論文を読んで意見をするゼミに入っています。
これも8月から始めたので本当にホヤホヤですね。やっぱり仕事をしていると、意識しないとだんだんインプットできなくなってきてしまって、枯渇していく感覚ってみなさんにもあると思うんですよ。
自分もそれを感じた時に、お客さんに学んでいただきたいとお伝えしているなら私も学ばなきゃと思って。けっこう休日の時間もうまく活用しながら学んでいます。とっても楽しいです。
ちょっと違う話を学んでも結びついたりしますし。例えばプライベートの時に「あ、こうやって理想の状態をすり合わせておいたら、喧嘩とかが生まれなくて、有効な関係であるかもしれない」とか、そういうのも含めて全部つながっているので、私はとっても楽しく学んでいます。
外国人とディスカッションする理由
司会者:いいですね。髙島さんは。
髙島:もちろん仕事の中での学び、みたいなことは多々あるんですけど。あえて言うと何かなぁ……今、戦後80年なので、学んでいるというとちょっと大げさなんですけど、戦争と平和について本を読んでみたり、それこそ自分でいろいろと考えてみたり。
あと、最近は海外の人と平和についていろいろとディスカッションしたりしましたね。それですごく感じたのは、平和の対義語は戦争と思いがちだと思うんですけど、たぶん戦争ではないけど平和じゃない状態ってあるんですよね。
じゃあ、それはどういう状態か。例えば今、どんどん(社会の)分断が広がっていると言われる世の中です。戦争がない状態でも、その分断が広がった先は本当に平和なのかというと、たぶん平和じゃないと思うんです。
じゃあ、どうやって民主主義の根幹を作っていくのかって、けっこう平和につながっているんじゃないかな、みたいな話を最近、海外の人とちょっとしたんです。
そういうことを考える中で、自分の仕事を新しく捉え直すことはけっこうおもしろいなと思っています。市長は市の中で困っている人を助けよう、みたいなことはすごくわかりやすい話ですけど、それだけじゃなくて。
学びを持続させる、好奇心と強制力のバランス
髙島:やっぱり一番身近な基礎自治体なので。「どうやって民主主義を守っていくのか」「どうやって市民のみなさんを巻き込んで一緒に民主主義を作っていくのか」みたいなことは、めちゃくちゃ大きな価値なんじゃないかなということで、最近はそういう話をいろいろと考えています。
司会者:ご自身の好奇心もありながらも、今の立場につながるのか、みたいなところも考えながら学ばれているんですね。
髙島:だから研修とかめっちゃいいですね。○日、みたいに半強制的に来ますもんね。
千葉:そうなんですよ。私は強制力があったほうが学び続けられる。
髙島:まったく同じです。
千葉:本当ですか。そんなに好奇心があっても強制力があったほうがいいんですか。
髙島:これは本当に正直に言うと、新しいものに興味が出てきちゃうんですよ。
千葉:そういうこと(笑)。
モチベーションを保つ方法
髙島:「これ、おもしろそうやん」みたいな。そうすると、深めたかったはずのものが「まぁいっか」になっちゃう。だから家には積んでいる本もめちゃめちゃあるんですよね。「もうこれやん」と思って買ったのに、家に帰った瞬間に別の本を読み始める。よくないんですよ。
千葉:それはわかります。
司会者:だからこその強制力という。なるほど。ご質問ありがとうございます。
髙島:ありがとうございます!
(会場拍手)
司会者:では、お時間の兼ね合いもありまして、続いてが最後の……。
髙島:私が回答でしゃべりすぎですよね。
司会者:大丈夫ですよ(笑)。もうどんどんどんどん盛り上がっていますからね。最後にオンラインでいただいておりますので、そちらのご回答で最後とさせていただきます。
「貴重なお話をありがとうございました。市長立候補や起業をされる際に、周囲から反対にあったとおっしゃっていましたが、そこでめげずに意志を貫き通されたのがすごいと思いました。周囲から反対された際に、どのようなマインドでモチベーションを保ち続けていたのか、より詳しくお話しいただけるとうれしいです」。
確かに。それぞれ立場は違えど反対(意見)があったとおっしゃっていました。髙島さんからよろしいですか。
やらなかった時の自分を想像する
髙島:私はやらなかった時のことを想像して「うわ、めっちゃ嫌やな」と思ってやります。もう少し具体的に言うと、やらなかった時、かつ別の人が同じことをやった時にめっちゃ嫌やん、と思ってやりました。
司会者:なるほど。
髙島:なのでそれは結局、結果じゃなくてプロセスだと思うんですね。私はその件に関しても仕事に関してもモチベーションがぜんぜんないんですよ。その代わりに、やっていることが楽しくてやっている。
例えば、好きな食べ物ってあります?
千葉:スモークサーモン。
司会者:スモークサーモン(笑)? ちょっと気になったけど……。
髙島:好きなものを食べるのにモチベーションはいらないじゃないですか。好きだから食べている。それと同じです。今の仕事にモチベーションは存在しないんですけど、本当に好きやからやっているという感じです。
だからそれはすごくいい仕事に巡り合えているんだと思いますし、本当に今めちゃくちゃハッピー。だから本当に、あの時に選んでよかったなと思います。
司会者:なるほど。でもそこに行き着くためには、やらなかった自分をちゃんと想像するのがすごく大事なんですね。
髙島:それで「別にいっか」と思ったら、たぶん本当はやりたくないことなんやろうなと。別に「あんまり悔しくないなぁ」と思ったら、それはそれでいいんかなと。それがわかるだけでもすごくいいと思います。
「反対された時ほどチャンスかも」
司会者:なるほど。ありがとうございます。千葉さんはいかがでしょう。
千葉:私は、反対されるということは、みんなやっていないから、やったら個性的になれるっていう。
髙島:あぁ! それはわかります。わかるなぁ。
千葉:そうなんですよ。多くの人がやるかやらないかという話で反対をしてきているだけなので、やることが珍しいという話なんですよね。珍しい学びは基本的に、いいことしかないですよね。
司会者:確かに。
千葉:他の人が学んだことのないことを得たら、斬新なことができるかもしれないと思ったら、「じゃあ、やったほうがいいじゃん」となるので。むしろ反対された時ほどチャンスかもという気持ちを持ちます。
髙島:めっちゃわかるわ。反対があったほうが燃えるということですね。
千葉:です!
髙島:「いやいやいや」と。「あれ?」ってちょっと思うんちゃいます?
司会者:逆に(笑)。
後悔しないように挑戦し続ける
千葉:すごくわかりますよ。やらなかった時に、自分ではない人が立候補していたらね。例えば芦屋市長に立候補していなくて、他の方が出ていたら悔しくて悔しくてたまらなかったということですよね。
髙島:そんなFacebookがあがってきたら嫌じゃないですか。
千葉:「本来(自分が)あそこにいたかもしれないのに」って思いますよね(笑)。
髙島:けっこう似ていますね。似ていることがわかりました。
司会者:確かに、確かに。質問の回答自体はかなり似ていましたね。オンラインでのご質問もありがとうございます。
千葉:ありがとうございます。
司会者:ということでですね。
髙島:はい!
司会者:このトークセッション、そして質疑応答、みなさんの質問のおかげもあって、このイベント自体が学びのあるものになったんじゃないかなと思っています。