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【Re-Communication Challenge】学ぶ楽しさで地域とキャリアを変える(全5記事)

失敗してもOK、義務感で続けない… 現芦屋市長・髙島崚輔氏が語る、学びのプロセスを楽しむヒント [2/2]

学び続けるという土台が共通点

司会者:いや、すごい。先ほど「ちょっとあんまり現実味がわかないんですよね」と聞いた自分が恥ずかしいぐらい熱いメッセージ、熱い思いをお持ちだなと思いながら聞かせていただいていたんですよ。

千葉さんの立場としてもぜひお聞きしたいなと思っていて。今、髙島さんの芦屋市市長として、どういう経歴でみたいなお話があったと思うんですけど、学び続ける方なんだなというのはすごく感じたんですよね。

千葉さんも、株式会社カエカの代表をしているみたいなところには、なんとなく進んできていたらなかなかたどり着かないと思うんですよ。

千葉:はい。

司会者:そういう意味では、学び続けるみたいな共通点はあるのかなと思いつつ、お聞かせいただきたいです(笑)!

高校生の時に出会った「弁論」

千葉:私は北海道札幌市で生まれました。15歳の頃に、高校で日本語のスピーチ競技の弁論を始めました。弁論、ご存じの方はいらっしゃいますか?

(会場挙手)

あ、ちょくちょく(いらっしゃる)。ありがとうございます。実は、ディベートとはちょっと違って、7分間のスピーチを自分で書いて、1,600字程度を全部暗記して、当日審査員10人ぐらいの前で堂々とお話をするという、スピーチの個人競技ですね。

これを始めた理由が、表向きは「人前で話すのって、なんてかっこいいんだろう」と思っていたからとか、あんまりうまく話せなかったからなんですけど、裏の目的があって。

私は書くことと勉強がとっても苦手で、高校受験に落ちたんですね。「もう勉強なんて無理だ。私は1つの指標で測られないんだ~」なんて思っていたら、弁論の顧問の先生が「みんな! 弁論大会で全国優勝したら早稲田(大学)か慶応(大学)に推薦で行けるよ!」って。

司会者:(笑)。

後輩から容赦なくダメ出しを受ける日々

千葉:「え! 私は勉強ができないけど、もし1位をとったら大学に入れるの?」ということで、弁論を始めたのが最初でした。実際に始めるんですけど、まぁ難しいんですよね。まず、高校1年生で「自分の意見を1,600字書くって何?」というところから始まるんですよ。

司会者:高校1年の時は、話すのがすごく上手だったとか、そういうわけではなかった?

千葉:まったくですね。何か面接を受けた時も20~30秒止まってしまうこともありましたし、緊張してしまって言葉が出ない、頭が真っ白になるのは本当によくありました。

司会者:へー。

千葉:実際にやってみてうまくできなくて、周りからとにかくフィードバックしてもらうんですけど。私は高校1年生から3年生まで在籍したんですが、中高一貫校だったので、中学生も弁論部に入っていたんですね。そうしたら後輩から容赦なくダメ出しされる文化だったんですよ。これが私にとってのすごく大きな学びだったんですね。

深夜まで練習し全国大会で優勝

司会者:髙島さんとは雰囲気で言うとまた逆なんですかね。

千葉:そうなんです。私はけっこう逆で、悔しさとか怒りとかそういうのでがんばってきたタイプで。それこそ後輩から、「千葉先輩、これは言っていることがわからないので、最初から書き直したほうがいいと思います」とか言われるんです。

司会者:(笑)。

千葉:高校の時って、まだ先輩後輩という上下関係がはっきりしていることが多いと思うんですよね。でも後輩からそういうふうにダメ出しされる文化にいたのが、私にとってすっごく学びだったんですよね。やっぱり自分自身を本当の意味で客観的に見て、「人に届く言葉って何だろう」というのをずっと模索し続けていました。

あとは、弁論部をやっていると「弁論って陰キャがやってんじゃない」「地味な人たちがやってんじゃない」って馬鹿にされていたので、それも悔しくてとにかくがんばるみたいな。宿題そっちのけで、深夜2時まで自分の録音を録って音声を聞いてみるとか、そういうことを何度も何度もやって、全国大会で優勝したという学びがありますね。

「私がときめいたからやるんだ」

司会者:お二人の(きっかけが)ぜんぜん違いますね。

千葉:確かに。

髙島:でも、似ているところがあるんじゃないかとちょっと思った部分もあって。

司会者:ぜひ、ぜひ。

髙島:というのも、もちろんきっかけとか原動力は違うかもしれないけど、たぶん「自分の思いをわかってほしいな」という気持ちとか、そこに対してこだわりたいところがけっこう似ている。こだわるタイプですか?

千葉:すごくこだわります。

髙島:ですよね?

千葉:(私は)周りからは「えー、弁論部はやめといたほうがいいよ」とか言われたんですけど、「私がときめいたからやるんだ」と。この感覚は似ていますよね。

髙島:似ていると思います。

周囲に出馬を反対されるも、歴代5人目の20代市長に

司会者:髙島さんもけっこう周りから「やめとけよ」みたいな声とかもあったんですか。

髙島:選挙はもう、全員「やめておけば?」と言われましたね。

千葉:え、全員? 

髙島:まぁでも、私が聞かれても「やめろ」と言いますよね。だって、普通に考えたら、ねぇ?

司会者:確かに。

髙島:「恥かくからやめとき」という人もいたし、「まぐれで受かっても、うまくいかへんからやめとき」という(人もいました)。たぶん、みんな親切心だったと思うんですけどね。でもやりたいから、「そら自分の人生やし」ってチャレンジしたという。

でも、そうやっていくと、1人2人は応援してくれる人がいるので、それはすごく支えになりましたね。当時同じく20代で市長をやっていた人たちなんですけど、「やっていいんじゃない?」と。だから、歴代で20代で市長をやっている人は、全国で私が5人目なんですよ。

司会者:へえー。

髙島:ぜんぜんいなくって。

千葉:すごいですね~。

髙島:だから、そういう本当に少ない先輩たちにいろいろ教えてもらいましたね。

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