「今の仕事がやりたいことじゃないかも」と悩むのは時間の無駄
豊間根:そう、これが非常に良くない。やりたいことが明確じゃないのに、「今自分がやっていることがやりたいことじゃないかも」と悩むのは非常に時間の無駄です。
岩本:でも、けっこうそういう人は多そうですけどね。
豊間根:多い。やりたいことはないから。今目の前にいることをやり切って、目の前にいる人を喜ばせて、成果を出して、いろんな人に会って、いろいろインプットして、おぼろげながら見えてくるものだから。
これをやる前に「ここがない」と言って、ぽんぽんぽんぽんと場所だけ変えるというのは何もならないんですよ。まずやり切るのが大事なんです。もちろん世の中には、我々の想像を絶するようなブラック企業もたぶんあると思うので(笑)。
岩本:(笑)。そうですね。
豊間根:今すぐ転職したほうがいいという人もたぶん中にはいると思うんですけど、基本的な思想としては、まずやり切る。やり切ると(やりたいことが)見えてくるという順番だと思っています。
その問いを投げかけた上で、ぜひ取ってほしい重要なアクションをお話しします。1個は、さっき僕が言った「サントリーでやり切れなかったな」という話に近いんだけども、もっと提案したほうがいいです。シリョサク(現うねり株式会社)は「言語化しようぜ」と言っています。「人間関係はフィードバックから」とか言うわけですけども、待っていると何も起きないんですよね。
転職する時は「立つ鳥跡を濁さず」で
豊間根:思考のマインドブロックがかかっているだけで、ぜんぜんできることはいっぱいあるので。会社も人間がやっている以上、提案すれば通ることもあるので、何か不満があるんだったら、そこは変えていけばいいんですよ。

自分でそれを発信や行動せずに、「環境が悪い」とか「人が悪い」とか言って人のせいにだけしていると、環境・場所を変えても、悪いところばっかり見るんですよ。
もちろんいろんな不満はあるけど、「じゃあその中で自分がどうするの?」ということを考える。この思想をまず持つということと。あと、最近僕はいつも言っていますけど、いろんな人に会う。視野を広げる。いろんな場所に行くということで、自分を相対化して、自分が井の中の蛙であるということを認識すると、自分の進むべき道が見えてきます。
転職って、基本的に後戻りができないじゃないですか。転職する前に、例えば自分が「こうなりたいな」と思っている人が、どこにいて、どういう考え方で何をしているんだろうなというのを、話しに行くとか会いに行くとかすればいいんですよ。
3つ目は転職する時の話なんだけども、周りの人への感謝を忘れない。これ、めっちゃ大事なんですよ。例えば僕は普通にサントリーがめっちゃ好きなんだけど、いまだに僕は特別な理由がなければサントリーの商品を買うし。あと、サントリーの先輩からもけっこう発注をいただいていたりするんですよね。というふうに、やはりご縁って絶対どこかでつながるので、人とのご縁を大事にして、仮に何か不満があったとしても、立つ鳥跡を濁さずで。
転職で幸せになるための秘訣
豊間根:もちろん大きい会社でやっていると「もっとこうだったらいいのに」というのもあったにはあったけど、僕は総じてサントリーがすごく好きなので、そういう気持ちを持って、やはり常に恩を返す。恩がつながるのでね。
やはり「感謝を忘れない」「人に恩を返す」というのが大事かなと思っております。ということで、2つの問いとしては、今やってきたことに納得しているかどうか。転職を目的にしない。「転職してどうなりたいんですか?」ということを自分で説明できますか? この2つの問いを投げかけるということと。
「自分で動く・提案する」「いろんな人に会う」「周りの人への感謝を忘れない」という3つがポイントかなというところで、今日の話は以上です。どうですか、ヒロカさん?
岩本:そうですね。けっこう私の周りでも、「転職したい」という話題って多くって。
豊間根:そりゃそうだよね。
岩本:院を出ていないと、社会人4年目とかになる人たちが多いので、よくそういう話は聞くんですけど、やはり目的が大事だなと思いました。周りでも、「不満を抱えているから転職したい」みたいな人が多いんですよ。でもそれって、じゃあ次のところに行ったら解決するのかといったら、違うかなと今思いました。
場所を変えても同じ問題は起こり得る。別に自分とぴったりはまる上司がいるかもわからないし、そういう他責の部分じゃなくて、「自分がこれをやりたい」「自分の目的がこれだから転職したい」。そういう気持ちになったら、転職しようと思いました。
豊間根:間違いない。いずれにせよ、自分で決める。決めるのは自分。自己責任として考えるのが幸せになるための秘訣ですね。ということで、転職に悩んでいるみなさん、2つの問いを使って、ぜひ自分に問いかけてみてください。