【3行要約】・YouTubeの長尺コンテンツ時代が到来する中、テレビ業界で培われた「シークエンス活用」のスキルが再評価されています。
・元テレビマンの西田二郎氏は、視聴者を飽きさせない演出スキルはテレビ業界でしか磨けないと指摘。
・企業のYouTube戦略では再生数だけでなく、ファンとの関係性や丁寧な表現を重視する姿勢が成功の鍵となります。
前の記事はこちら 長尺でも飽きさせない演出スキル
庄野数馬氏(以下、庄野):二郎さんがなんで「今さら」(株式会社エビリーの顧問になった)とか、「このタイミングで」とおっしゃる人がいるかもしれないですけど。
西田二郎氏(以下、西田):むしろ。
庄野:まさに今やったんですよ。
中川恵介氏(以下、中川):コネクテッドTVがちょうど見てきたこのタイミングで。
庄野:YouTubeも長尺を推奨してきた。GoogleもやはりずっとYouTubeにいてほしいんで。
西田:それはそう、Google的にはうれしくて仕方ないんちゃう?
庄野:長くいてほしいからショート動画も1分から3分になって。
西田:Google的には「二郎さん」って(笑)。
庄野:Google的には「二郎さん」じゃなくて、ショート動画のタイミングで二郎さんに声がかかったんですよ。
西田:Google的には?
庄野:Google的には。
(一同笑)
西田:いや、でもこれ、また今度は逆で。偉そうなことを言いますけど。テレビのシークエンスを使っていって1時間とか30分を成立させる。要はシークエンスを見させる演出スキルは、実はバラエティでね。ストーリーコンテンツはまた別ですけど、テレビしかないねん。
庄野:確かに。他に試す場所がないですもんね。
西田:試すということと、シークエンスのリズムを理解するのにもやはり時間がかかるねん。パッとできるように思いながら、実はまぁまぁ難しいのよ。要は今後の視聴態度を長くしていくためには、ダラーッと見ていくものもいるけど、そこには山坂。
要は、なんか知らんけど付けておかないと、何もないものでダラーッとしてたら「もうええわ」って、なる場合もあるわけ。そこの感じは、やはりテレビをずっと作ってきている、ものを知っている人は当たり前に強いな。こういったことができる、テレビ出身の方。あとはテレビの世界にいてはる人が、どんどんYouTube側の世界に来たり、またぐというのかな。あるんとちゃうかな。
テレビ業界出身者がYouTubeで活躍する事例は増えていく

庄野:最初のテレビマンがヒットするところの理由に戻った感じがしますよね。佐久間さんの「佐久間宣行のNOBROCK TV」もそうですし、「ReHacQ−リハック−」も長いですもんね。
西田:見させられるわけやん。
庄野:「できる」というのは、テレビでしかできない。
西田:それで、佐久間さんにしても、高橋くんにしても、やはりテレビ東京の中で自分のクリエイティビティでテレビを作れてきた人やから。最前線でYouTubeの世界でテレビマンが開いた時があったわ。だけど、これから来るテレビマンは別に、佐久間さんであったり、高橋くんみたいな人じゃなくっても「え!?」というところでヒットを生む人が出てくる。
庄野:出てきますわ。
西田:いろいろなところで。だから、そういったところがエビリーのkamui trackerとかがトレンドを分析をしながら。「今の視聴推移が変わってきていますよね」というところをどんどん発信していってほしいなというのはある。営業パーソンに対しても。
庄野:いいですね。この次の尺についてなんですけど。それはもう先ほどの話とかぶるところかなと思いますね。
西田:確かに。
庄野:コロナ禍でみんなが家でクッキングをしだした時には、3分で作れる動画ばかりを探したし。今日1日間をどう過ごそうかと、短い尺が良かったのがどんどん伸びてきて、今は「12分、13分がいい」ってなっていって。テレビスタイルで作っている番組は30分から1時間が増えてきて、テレビと変わらないような時代が来ているということで解説済みだとして。
広告のプロを読んで番組を開始?
庄野:広告依存について。二郎さんは、「未来のテレビを考える会」という社団法人を作られてね。共同代表で『水曜どうでしょう』の藤村(忠寿)さんと一緒にやられていますけど。未来のテレビを考える会の中でも広告会社の方がたくさんいらっしゃるじゃないですか。
西田:はい。
庄野:ぜひ今度、ここに呼んでくださいよ。
西田:こういうのなんていうの? イベント?
庄野:もう番組名も決めましょう。これを番組にしましょう。
西田:これ、中川さん。またどんどんやっていく?
中川:やりましょう!
西田:いいんですか?
中川:やりましょう!
西田:あ、良かった。だから俺、今日全部言わなあかんと思ってたわ。
庄野:もうぜんぜん。だからレギュラー出演で。
西田:ええの?
庄野・中川:はい。
西田:レギュラー出演(笑)。
庄野:広告は広告のプロの方を呼んでくださいよ。
西田:広告のプロの人に来てもろて。ちょっとそのあたりも話しましょう!
庄野:テレビ広告とYouTube広告はどう違うと見てはるのか。正直、YouTube広告のことは、僕らのほうが知っている自信があるので、そこでちょっと話をしたり、情報交換もね、できればなと思うので。
西田:なるほどね。めちゃくちゃ良くないですか。
庄野:やりましょう。
中川:むしろ二郎さんの冠番組にしましょう。
(会場笑)
庄野:そうですよ。『西田二郎の……』。
西田:いや、庄野やろ(笑)。
庄野:『エビリーDX』みたいに、どうですか?
西田:なんでやねん。
庄野:『ダウンタウンDX』じゃなくて『エビリーDX』で。だからもともとエビリーも「映像で企業をDX」というので。
西田:いいよ。だからDXということやもんね。
庄野:「(仮)」を入れて(笑)。
西田:だから広告依存は、そういうこともあるんとちゃうかということね。