自分に必要だと思えれば「やりたい」に変わる
豊間根:まあ、そうだよね。だからたぶんここが若干ちょっとミスリードがあるんだけど。必要なんだけどやりたいと思ってないものが、いかに自分の今後のキャリアとか、組織の全体像を考えると、やるべきなのか。「自分に必要だ」って思えると、これがこっち(WILLの中)に来るじゃないですか。
岩本:そうですね。
豊間根:うん。だから、「やりたくないんだけど、やんなきゃな」「できないな」じゃなくて、それを「今はできないけどやりたいな」っていうふうに思うっていう、マインドチェンジの話。
岩本:そうですね。やりたくないっていう、苦手だけどできるようにしたいみたいなマインドにしたほうがいいかもしれないって考える。
豊間根:そうね。だからヒロカの場合はたぶん、ここ(MUST)は、あまりないんじゃない(笑)?
岩本:いや、求められてるっていうのには入ってません?
豊間根:え? でも、やりたいんじゃない?
岩本:やりたい。そっか。
豊間根:うん。「やりたくないけど求められてること」って、ヒロカは意外となさそうね。
岩本:うん。あまりないかもしれない(笑)。
「自分もやりたい」のマインドがスキルを伸ばす
豊間根:まぁ、ヒロカは、そこはちゃんとしてるので。モチベーションが高いんでね。(やりたくないけど求められてることが)あまりないんだけど。でも、普通はあるんですよね。だから、これはどちらかというと上司の仕事なんだけど、まずはここ(MUSTとWILLの重なりの中)に持っていく。
でも個人のマインドとしても、自分にとってその仕事を覚えることが自分にとってどういう意味があるのかってちゃんと理解してあげて、「よし、これをやるぞ!」ってモチベをね。自分で自分のご機嫌を取って、「これは俺に必要なことだ」ってちゃんと思うのが、1個のマインドとして大事だというのと。
あとはやはり、この「やりたい」をちゃんとできるようにしていくことですよね。やりたいし、求められてるものを、さらにできることに変えていく。これは、だから資格試験を受けたりとか、今までやったことない大きな仕事にチャレンジするとか、いろいろあるわけだけども。
流れとして重要なのは、ここ(MUSTからCANへの流れ)があるのと、ちゃんと求められてることを淡々とできるように、自分のできることを増やすっていう流れ。あと、マインドをチェンジして、求められていることを「あ、自分もやりたいな」って思うようにすること。あと、いずれにせよ、これを「できる」にすると。だからこれは、こっち(MUSTとCANの重なりの中から、3つの重なりの中への移動)もあるのか。
岩本:そうですね。隣同士のところで変化していくことが必要。
豊間根:そうね。それで、こういう整理の中で、今それぞれのこのマスに自分の場合だと何が入るのかを整理してあげて、これの矢印をやろうと思ったらそれぞれ何ができるんだっけとか。何があったらこの動きって実現できるんだっけってことを具体で考える。
「WILL・CAN・MUST」っていう3つの要素があるだけじゃなくて、重なりの中にどういう意味があるのかを理解して、かつ、その動きに対してアクションを考えるというふうに使ってあげると、このフレームワークをすごくうまく使いなせるんじゃないかなと思います。
興味を整理すれば、具体的なアクションに落とし込みやすい
豊間根:ちなみにヒロカの場合だと、これだと、まぁ①(やるべきをやりたいに変えるに)は、どっちかというと、自分でやるのはけっこうレベルが高いんだよね。
岩本:そうですね。やはり、一定の経験を踏まないとできるようにならないことが多いので。場数を踏むとか、自分でそういう機会を作るとか。そもそも機会を作ろうっていうことに、フォーカスを当てないといけないのかなって、聞きながら思ってました。
豊間根:②(やりたいをできるに変えるに)は何か、「こういうことをやろうかな」みたいなのはあるの?
岩本:でも、それこそ資格とかもあることによって、もうちょっと自分の信頼度が上がって、より物事を概念的に捉えることもできるかもしれないし。お客さまからの信用度が上がっていくかもしれないので必要かなと思うし。
やはり私も実際に、自分の会社のマネージャーに、「たくさんの人の前で話す経験をしたいです」ということをけっこう表で言っていて。
そういったことをASKする(尋ねる)時にも、やはり「何がしたいんだっけ?」ということに戻らないと、自分の中で落とし込めないかなとも思うので。でも②は、そういうところかなって思いますね。
豊間根:なるほどね。
視覚化は上司とのすり合わせにも効果的
岩本:例えばイベントでの登壇とか。
豊間根:登壇とかをやってみるとかね。はいはい。確かにそこを見ると、この図があると、このMUSTが大事なんだけど、ヒロカの場合はやはり、だから「人と話す」。
岩本:うん、そうですね。人に伝えるとか。「教える」というと営業っぽくないので「伝える」とかですかね。
豊間根:はい、はい。やはりこれがヒロカの明確なWILLとしてあって。整理されていると、ヒロカのWILLにもつながるのか。これはどっちかというと、こっち(CANとWILLの重なりの中)か。うーん。そうね、やはりこういう図があると自分の頭も整理されるし。上司とかと話をしている中でも、要は「今、どこの話をしているんだっけ?」とか。
岩本:そうですね。
豊間根:整理されるので。やはりフレームワークとか、図で整理することの価値はこういうポイントにあるんじゃないかなと思います。「WILL・CAN・MUST」のフレームワーク。たぶん配布するので(笑)。
岩本:たぶん(笑)。
豊間根:概要欄にたぶんURLがあるので、ぜひ使ってみていただけるとうれしいなと思います。
環境を変えなくても、自分を変えるきっかけは作れる
豊間根:ということで、今日は「WILL・CAN・MUST」のフレームワークで、自分のキャリアの道筋の見通しを良くするための棚卸しをしてみたわけですけど。どうですか? これ、ガチで話した話だけど。
岩本:そうですね。あれは1時間くらい? もっと?
豊間根:そんなに話してないでしょ!?
岩本:そんなに話していないか。まぁ、でも30分は絶対に話したと思います。
豊間根:そうね。新幹線の中で「こういうことじゃない?」って、ちゃちゃっと作りながらね。
岩本:実際に自分の持っているスキルを言語化してみることによって、「あ、今の自分ってここが足りないんだな」とか、「本当は自分ってこういうことをしたいと思っていたんだ」となったら、「じゃあ、今やっている仕事って、本当に自分のなりたい像に合ってるのかな?」とか。
けっこう、働く場所を変えなかったとしても、キャリアを立ち返って考えるチャンスをつかみに行くこともできるなと思ったんですよ。
会社の中にいると、なあなあで仕事をしてしまったりとか。なんとなく日々を過ごしてしまうことって誰にでもあると思っていて。そういう時にこういうことが明確になっていると「やってみたいです」とか、ちょっとプロアクティブに動くことができるのかなぁって思いました。
豊間根:〜♪(「プロアクティブ」CMソングのSHY『ラッキーカラー』を歌う)
岩本:違う、違う(笑)。
豊間根:あ、違う(笑)? そっか(笑)。偉そうに話したけど、組織とか会社がより大きくなってくると、自分がやるべき領域もだんだん変わってくるので、自分でも改めて整理をしてみようかなという気がしましたね。
求められていることと、今自分ができること、やるべきことなのにできていないことは何なのかを、私もフレームワークで整理してみようかなと話しながら思っていました。
岩本:豊間根さんのも、できたらぜひ見せてください。
豊間根:確かにね!
岩本:今、豊間根さんが何を考えているのかを見たい人も多いんじゃないんですか?
豊間根:じゃあ、それはまた次回、ご期待ください。ぜひみなさんも、「WILL・CAN・MUST」のフレームワークを使って、上司や部下と話してみてください。