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転職のプロとコーチング会社代表が語る“本当に納得できるキャリア選択”(全4記事)

早すぎるアドバイス、ズレた共感…… コーチングのプロが絶対にしない“人の可能性を潰す”12の聞き方 [1/2]

ZaPASS JAPAN代表・足立愛樹氏と、ベストセラー『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』著者・moto氏(戸塚俊介氏)が、転職の質を高める鍵となる「自己内省」をテーマに対談。感情を正しく捉え、キャリアの選択肢を整理するための具体的なヒントを語り合います。

プロコーチが教える、本音を引き出す技術

足立愛樹氏(以下、足立):自分の感情、本音を聞くために、とっても大事なことをTipsとしてまとめてきました。弊社は国際機関からも認定を受けており、プロのコーチを育成する専門機関としてもずっと活動しています。そこでプロコーチになるための講座で必ず教えているコンテンツの1つを持ってきているんですけど。

プロコーチって、お金をいただいている時間内で、クライアントが心理的に安全な状態で、自身も気づいていない声を聞けないと、クライアントが自分でやる以上のインパクトを出すことが難しい職業なんです。なので本当に「聴く」というスタンスから徹底的に訓練をするんです。

その時に、この「門構え」の「聞く」と、この「耳へん」の「聴く」の使い分けをすごく大事にしています。この上の「聞く」というのは、いわゆる分析的とか「こうすればいいのに」と瞬時に思いながら、自分の中で正解を出しながら聞く感じです。

なので上司と部下のコミュニケーションみたいな感じですね。部下が悩みを言っている時に、「じゃあ、こうしたらいいのに」とか「こうしたら早く終わるのに」と思いながら聞いているんじゃないかと。これはすごく緊張状態で本音が出にくくなるんです。

けど、この「聴く」という耳へんのほうは、評価・判断をしない、1回受け取る聞き方なんですね。

moto(戸塚俊介)氏(以下、moto):なるほど。

足立:これをすると安全で受容的な空間を作れるという話をコーチになるための講座では習うんですけど、何を言いたいかというと、自分で自分の話を「きく」時に、上をやっちゃっている人がめちゃめちゃ多いんですよ。

世間的な評価よりも、まずは自分の感情を掘り下げる

足立:例えば希望どおりの年収が提示されなかったという事実が出た時に、「あぁ、自分はダメなんだ」って思うとするじゃないですか。

「あぁ、自分はこのスキルがないからダメなんだ」「自分は市場価値、低いんだ」って、トントンとやっていくのは、その事実が来た瞬間に、いったん自分の中で「ダメだ」という評価をしているんですよね。

moto:なるほど。

足立:耳へんの「聴く」は、「年収が低くてスキルが足りない」という結果が来た時に、例えばですけど感情や感覚で言うと「悔しいな」みたいな。その後に「ダメだ」ってなるんじゃなくて、「あっ、悔しいって自分は思うんだな」とか。

moto:なるほど。

足立:年収が低かったことに対して良い悪いではなく、低いということによって生まれた悔しいという感情ですとか。「悔しいってどういうところから来るんだろうな?」となった時に、「けっこう手前で自分はがんばってきたと思っていたんだな」とか。でもそう思うと、がんばってきたこと自体は事実だし。

「どうなったら悔しくないんだろうな?」と思った時に、年収というよりは「このスキルを欲しいと心から言ってもらえる企業に出会えていたら、別に悔しいって思わないかもな」「じゃあ、本当にこだわっているのは年収ではなく、このスキルを活かしたマッチングができる会社かもしれないな」みたいな。今の流れで伝わります?

moto:うん。

人の可能性を潰してしまう12の聞き方

足立:こっち(「聞く」)だともう評価・判断しちゃった時点で「自分はダメだ」で終わって、その先にサイクルが回らないんです。けど、耳へんの「聴く」のほうでちゃんと1回、「悔しい」って湧き上がった感情を、「悔しいって思うんだな」と捉える。つまりジャッジが1回もないんですよね。そうすることで内省が深まってくる。

moto:なるほど。

足立:自分自身の話を「聴く」。湧き上がってきているものを自分が聞く時に、「もうこれはダメだ。これは良くない」みたいなことを、自分で瞬時に閉ざしちゃっているケースは、優秀な人ほど多いですね。

moto:なるほど。

足立:ここで価値判断をしない聞き方を自分にできると、ものすごくスムーズに内省は進みます、というTipsです。この「人の可能性を潰してしまう12の聞き方」で、例えば「重要性の否定」で、年収があんまり希望どおりいかなかった時に、「これなら大したことないよ」と言っちゃった時に。

実際に自分の中では年収にすごくこだわっていたのに、「大したことないか」と自分に言い聞かせちゃったら、また本音が出てこなくなっちゃったりするので、実はこの評価・判断ってけっこういろんなところに罠として入っています。

1日1パーセントの積み上げが年間で37倍の差を生む

足立:自分で自分から湧いてきたことを評価して切っちゃうのを止めてあげるのがとてもポイントですね。それを繰り返していくと、1日1パーセントいい内省ができたら、実は複利で言うと年間で37倍の差が出るという。これは僕の好きな考え方なんですけどけっこう大事です。

その1パーセントを積み上げると年間で37倍精度が上がってくる。つまり自分が「こっちがいいかも」と思う内省の感度のセンサーが高まっていったり、それこそ納得のいく良いキャリアにたどり着きやすくなっていきます。なので、ここの自分の感覚、感情の聞き方をトレーニングしていけると、すごく自己納得感が高いキャリアを歩みやすくなるかなとは思います。

すいません、motoさん。バーッと僕がしゃべっちゃいましたけど。

moto:ぜんぜんいいですよ。勉強になります。

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