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特別対談「伝える×伝える」『私たちは一流の過ごし方でどう変われるか?』 ~一流が伝えたいこと~(全4記事)

「有給消化」に追われ、形だけの休みを取る人 休むと仕事が回らない…職場の休み方改革のヒント [1/2]

『世界の一流は「休日」に何をしているのか』著者で元マイクロソフト業務執行役員の越川慎司氏が登壇した本イベント。日本のビジネスマンと世界の一流の働き方や休み方の違いについて解説します。本記事では、職場で有給休暇を取りづらい悩みや、休むことの抵抗感を解消する仕組みづくりについてお伝えします。

趣味がないから休日に仕事をしていた

前田鎌利氏(以下、前田):みなさん、いかがでしたでしょうか。図解まで見せていただいて、本当にありがとうございます。

ここからは、越川さんといろいろとお話も進めていきたいなと思うんですけれども。もう本を読んだ方もまだ読まれていない方もダイレクトに聞けますので、ぜひ聞いていただきたいなと思います。

僕らもいくつか用意していたので、ちょっとここから越川さんともお話ししたいなと思うんですけども。越川さんは本当に今、多趣味じゃないですか。ハーレーも、学校で学ばれていたりもするんですけども。趣味を持つのは、けっこうハードルが高いなと感じる人もいる。越川さんは、何をきっかけに趣味が増えていったんですか?

越川慎司氏(以下、越川):そうですね。僕も趣味がないから休みに仕事をするみたいな、まったく無趣味の人間だったので。僕は親の介護はしているんですけど、育児はしていないので。そういった意味でちょっと時間的な余裕があったのもあるんですが、時間の余裕があるのに趣味がないから結果的に仕事をしちゃっていたんです。

そこはやっぱり趣味を持つ・持たないというのは強制ではないと思いますし、まさに実験がいいかなと思っています。

趣味は長く続ける必要はない

越川:僕はたまたまハーレーに乗せてもらった経験が、趣味が広がるポイントだったと思うし。前田さんもすごく趣味がいっぱいですよね。趣味がある人たちを覗いてみるのは、刺激を受けるという意味ではいいと思います。

趣味は5~10年続ける必要はないと思っています。良かったら続ければいいし、ダメだったらやめるという、まさに実験ですね。

僕は運動嫌いだったんですけど、朝5分だけランニングしてみようみたいなことを、8年前に独立してからやってみたんですね。5分以上はやらない、5分ランニングを7日間やったんです。

そうしたら、また10分走りたくなっちゃって、10分走っていたら30分走れるようになって。自転車に乗ってみようと自転車に乗ってみて。そうしたらプールに行って泳げるようにもなっちゃって。という延長線上がトライアスロンだったんですよ。もともと、トライアスロンをやる人なんてドMだと思っていましたから。

前田:(笑)。

越川:もともとは5分のランニングがたまたまフィットしたという。だからルー語で言うと、塵も積もればマウンテンということなんですよ。小さなことからやってみるということがポイントなのかなと思います。

朝に5分間だけランニング

前田:いや、もう本当に小さな山を登るっていうことなんですけど。5分走ってみようかなと思ったきっかけはあったんですか。

越川:休日を有効活用したいというのはもう10年以上前からずーっとモヤモヤしていて。でもそのためには何かやらなきゃいけなかったんですけど。例えばわざわざ荒川に行ってランニングしなきゃいけないとか、スポーツセンターに行って10キロ走らなきゃいけないみたいに思っていたんです。

でも周りの人たちで、ランニングも、「今日はなんかやる気がないから着替えて終わり」という人たちも意外といて。

「そんなのでいいんだ」と思った時に、正直5分ってあっという間に終わるんですよね。おもしろかったのが、5分やるとやっぱり「せっかくだからもうちょっと走りたい」という気持ちになってくるんです(笑)。これは行動経済学では「ツァイガルニク効果」といって、続きが気になるみたいな。

前田:なるほど、なるほど。

越川:ポイントはその1週間は、絶対に5分以上走らないってやつですね。10分走るとそこがハードルになり「あぁ、今日は10分走れなかった~」と自己嫌悪になるので、小さく始めるのがポイントかなと思います。

趣味やトレーニングを続ける秘訣は「他人と比較しない」こと

前田:やっぱり僕もそうだったんですけど、独立起業した時は「健康じゃなきゃ」となるので最初はジムに行ったんですよ。みんなが働いている平日の午前中にジムにいる優越感みたいなものを最初は覚えていたんです。

越川:(笑)。

前田:でも、午前中に来ている人たちってけっこう年配の方が多くて。

越川:あぁ、そうですね。

前田:僕だけすごく浮いていたことに気づいたんですね。だから「僕はここにいて本当にいいんだろうか?」みたいな気持ちになって、行かなくなっちゃったんですよ。結局、家でできることとかにシュリンクしていっちゃったんですよね。

「サッカー選手とか、腹筋ムキムキでかっこいいなぁ」とか「あんなふうに割れたら、世の中がもうちょっときれいに僕の目に映るようになるんじゃないかな」って、変に理想を掲げて腹筋だけしても、腹筋がつかないことに気づいたんですね。

だから結局やめちゃって(笑)。というふうに、やったんだけど続かないなぁ、止めちゃうなぁみたいなことが、僕の場合はけっこうあって挫折しちゃったんですけども。

越川さんみたいに小さく始めて、いろいろとちょっとずつ広げていくのがやっぱり大事なポイントになっていくということですよね。

越川:そうですね。でも、失敗したというのも、鎌利さんがとても楽しそうな感じで話しているから、あながち失敗じゃないんじゃないかなって気もします。

例えば休み全般に関して個人的な考え方ですが、トレーニングとかも含めて他人比較は絶対しないほうがいいと思います。誰々より走るとか、誰々より痩せたいとか、誰々のようにかっこよくなりたい、となってしまうと、それになれない時に自己否定に走っちゃうんですね。

自己否定に走ると行動は全部止まって、習慣もできなくなっちゃうので。「自分がよければいい」という考え方がすごくいいと思います。

だから5分だけ走るとか、服装を準備したんだけど今日はかったるいから着替えて終わりみたいな。自分がよければいいというふうにしないと、スポーツジムに行ったら意欲の高い人やアドレナリン出まくりの人たちでいっぱいなので。

そうするとやっぱり、比較による劣等感と自己否定に走っちゃうんですよ。休日はいかに自己否定を避けるかが重要なので、自分がよければいいという、自分の力を感じる自己効力感に集中したほうがいいと思います。

うつ病になりにくい“朝の習慣”

前田:ちなみにさっきのハーレーもそうですし、トライアスロンもそうですけど、けっこうアウトドア系でかつ体を動かすみたいなことが、越川さんは今、比較的多めなんですか?

越川:それこそ京都芸術大学に行ってから、デッサンとか油絵もするようになっていますし。映像コースで、アウトドアで撮った画像を編集するみたいなことはインドアだったりします。本も年間で300冊ぐらい読みますから、アウトドア半分、インドア半分みたいな感じです。

前田:なるほど。そこはけっこうバランスが考えられている。アウトドアが少ないよりは半々ぐらいがいいんですかね。

越川:そうですね。どちらかというと昔はインドアのほうが多くて、ガンプラを作って終わりみたいなのもよかったんですけど。

ただ僕、ちょっと精神疾患をやったことがあるので、やっぱり朝は太陽光を浴びたほうがいいというのは、もういろんな学説でも出ているので。朝5分でも10分でも太陽光を浴びてちょっと心拍数が120を越えないぐらい軽く歩くとか。コンビニに行って朝ごはんを買って帰って来るだけでも、セロトニンという幸せホルモンが出て、うつ病になりにくいんです。

浴びた太陽光は、夜にメラトニンという睡眠誘発物質に変わるので夜は眠りやすくなるんですよ。だからもう毎日10時半には寝て、朝4時台とか5時台に起きているような、おじいちゃんみたいな生活なんです。

というのは、朝、太陽光を浴びるという習慣を作ったからだと思います。インドアだけじゃなくてアウトドアを朝ちょっと増やしたのが結果的に良かったのかなと思います。

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