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特別対談「伝える×伝える」『私たちは一流の過ごし方でどう変われるか?』 ~一流が伝えたいこと~(全4記事)

残業沼にはまって土日も働く二流・三流 世界の一流との「休み方」の違い

『世界の一流は「休日」に何をしているのか』著者で元マイクロソフト業務執行役員の越川慎司氏が登壇した本イベント。日本のビジネスマンと世界の一流の働き方や休み方の違いについて解説します。本記事では、働きすぎてうつ病を経験したという同氏が、「忙しくて休めない」というビジネスパーソンが意識したいことについて語ります。

『世界の一流は「休日」に何をしているのか』著者の越川慎司氏が登壇

前田鎌利氏(以下、前田):本日のゲストは、みなさまお待ちかねの、株式会社クロスリバー代表取締役の越川慎司さんです。みなさんはもうこちらの本を読まれたかと思いますが、大ベストセラーですね。もう15万部を超えているかと思います。越川さん、よろしくお願いします!

越川慎司氏(以下、越川):よろしくお願いします。なんかすごくハードルが上がっている感じで。

前田:いやいやいや!

越川:ありがたいかぎりです。

前田:「伝×伝(つたつた)」は今回で2回目ですかね。その後も越川さんとは2回ぐらいお会いして一緒にご飯を食べたりしているんですけれども。今日はぜひぜひたっぷりと、よろしくお願いいたします。

越川:ありがとうございます。では30分間お時間をいただければと思います。そんな偉そうに言っていますが、私のことを知らない方もいらっしゃるんじゃないかなと思うので、30秒だけ自己紹介させてもらいます。

私は4つの職場で働いたことがあります。1、2、3、4、の順番で、上が大企業、下が中小企業。左が国内中心、右がグローバル・外資というところですね。英語はしゃべれないんですけれども、アメリカに渡ったのが2番ですね。

1番目の会社は、実は働きすぎてちょっとうつ病になっちゃったんですね。その後、破産したり買収されたり……。

そして2005年にMicrosoftに拾ってもらったという。ビル・ゲイツとシアトルで一緒に仕事をした後、すぐに日本に来て、みなさんを苦しめているExcel、Word、そしてPowerPointの責任者でした。

そんなテクノロジー業界の私が今は815社、17万3,000人の業務改善のご支援をさせていただいています。今日ご参加の方はフリーランスの方も、企業にお勤めの方も1、2、3、4のどこかにお勤めじゃないですか?

僕はそこで働いたことがありますので、そういった意味ではみなさんと親近感を持って、距離感を縮めて、今日の30分のプレゼンをトゥギャザーさせていただければと思います。

「トゥギャザー」、知っていますか? あ、薄ら笑い。ありがとうございます。ルー大柴っていうんですけど、実はリアルで親戚のおじさんなんですよ。だから今日はがんばりますけど、横文字が出るのはMicrosoft出身だからではなくて、この人(ルー大柴)の責任です。はとこなんですけど、最近、ちょっと見た目が似てきたっていう。

新卒で入社した会社とMicrosoft時代にうつ病を経験

越川:スベったので次に行きますね。実は新卒で入社した会社の時とMicrosoftの時に仕事が好きすぎて、うつ病になっちゃったんです。うつ病の後にMicrosoft本社で悩んでいた時に、シアトルである副社長に「オートバイの後ろに乗れ!」と言われて、嫌々乗ったんですよ。
その時のオートバイの鼓動は今でも忘れられません。3拍子でドドドドドっていう。アメリカの上司だったんですが、彼が「俺はこのオートバイに乗るために仕事をしているんだ」と言ったんですよ。その時に衝撃が走ったんです。

僕は仕事のために仕事をしていて、仕事のために休んでいたから、仕事が中心だったなと。僕はファーストネームがシンジっていうんですけど、彼が「シンジ、お前は野球のルールを知っているか」と。

「野球はスリーアウトで交代だぞ。でもお前は土日も仕事しているよな。要はフォーアウト、ファイブアウトまで仕事をしているんだ。それはズルイぞ。限られたルールの中で成果を残すゲームなんだから、土日に仕事なんかやめろ」と言われたことが、今でも忘れられません。

そこから僕は休日に仕事をするのをやめて、短い時間で成果を残すという効果と効率アップを目指す、ルー語で言うとモア・ウィズ・レス(More with Less)という働き方を考えたんです。

今までより短い時間で、より多くの成果を残す。これが、体を壊さずに仕事で成果を出し続ける仕組みだということがわかったんです。より短い時間でより多くの成果(を出し続ける)って、難しいじゃないですか。

「週30時間しか働いてはいけない会社」を、8年間経営

越川:これを今日みなさんに身につけていただきたいんですけど、しっかり休んでしっかり成果を出すという休み方改革をするためには、1~4のうち、どの戦略でやるとうまくいくと思いますか。

1番ハイリスク・ハイリターン、2番ハイリスク・ローリターン、3番ローリスク・ハイリターン、4番ローリスク・ローリターン。間違っていていいので、どれか1つチャットに数字を入れてもらっていいですか?

ありがとうございます。いいですね。「3」「3」「3」「1」。こうやってプレゼン中にチャットを使うと、チャットに入れた方は、なんと内職率が3分の1以下になるということもわかっているんですよ。だから入力してもらっているんです。

いいですね、「1」。はい、スギタさん、「1」。「3」「3」「3」が多いですね。「3か4」、いいですね。さすがに2のハイリスク・ローリターンはいないかな。「1」「3」「4」、わかれましたね。3が多いですが、3みたいなことを僕がやると思います?

答え合わせにいきます。答えは、ローリスク・ローリターンです。みなさん世の中にローリスク・ハイリターンのものはないですからね? こういうことをやろうとすると「AIを入れるとすべてがうまくいく」とか、投資で失敗しちゃったりするんです。世界の一流はローリスク・ローリターンの小さな行動実験の積み重ねをただやっているだけなんですよ。

だからいきなり休み方改革はできないんです。7分やって良かったら続ければいいし、ダメだったら元に戻っていい。そんな実験の積み重ねをやるんですよ。

でもみなさん、今日はお忙しい月曜日の夜遅くに時間を取るのはすごく大変だったと思うんです。だから、休み方改革なんてできないんじゃないですか。ちなみに私は、週休3日なんですよ。週30時間しか働いてはいけない会社を、8年間経営しています。

忙しいから休むのは難しいですよね。だから休めないんですよ。そうすると97.5パーセントの方が、「越川さん、忙しいから休めません。土日も仕事します」って言うんですよ。

じゃあ世界の一流と僕みたいな一般の二流・三流の人と何が違うのかを解き明かそうと思って、本にしたんです。

世界の一流と一般ビジネスパーソンの「休み方」の違い

越川:ちなみに、僕みたいな一般のビジネスパーソンは忙しいから休暇が取れないと言います。でも世界の一流は「忙しいから休む」って言うんですよ。この意味がわかりますか? 

忙しいということは、うまく仕事を回せていない証拠だ。目の前の仕事を片付けているから、仕事、残業沼にはまってしまうんだ。だからちゃんと心を整えよう、ちゃんと再現性のある仕組み化をしようと考えるんです。

みなさん「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を聞いたことがあります? 実は世界の一流はワーク・ライフ・バランスを目指さないんです。だって冷静に考えて、ワークとライフは対等なものだよね。

彼らは「ワーク・イン・ザ・ライフ」というんですよ。そもそも休暇というのは、労働と休暇のバランスを取るもので、敵対するものじゃないんですよ。世界の一流が言っているのは、休暇は労働の中にある。そして労働というのはライフの中にあるという考え方。「パート・オブ・イット」ってやつです。

つまり一般のビジネスパーソンは仕事に力を入れるとプライベートがおろそかになって、プライベートを充実させると仕事がおろそかになって、というバランスで考えちゃいますよね。じゃなくて、世界の一流は両方高めることを考えるんです。

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