2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
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多くの人が70歳を過ぎても働くといわれている「人生100年時代」においては、自分らしく、やりがいを持って働くことが重要視されています。本イベントでは、『ライフキャリア 人生を再設計する魔法のフレームワーク』著者の原尻淳一氏と千葉智之氏をゲストに迎え、これからの働き方や自分らしい事業の作り方について語りました。本記事では、「好き」と「得意」を融合させた仕事を作るための方法をお届けします。
大野誠一氏(以下、大野):千葉さん、「こんなワークシートで、プライベートの部分の自己分析を進めていくんだよ」というのを、詳しくご紹介いただけるとうれしいです。
千葉智之氏(以下、千葉):実際は3時間半ぐらいの研修の中で、わりとじっくり時間をかけてやるさっきの3ステップを、今日はダイジェストで見せたいと思います。初めにステップ1で本業の分析をします。ぜひ自分の仕事をイメージしながら棚卸しをしていただきたいと思います。
実はここが一番大事で、この後パーソナルビジネスとかいっても、結局本業の「創造レベル」の仕事が一番のベースになります。今までで何が蓄積されているか、棚卸しをするのがすごく大事になってきます。
日本人は「自分なんて大したことしていないよ」という自己肯定感が低い人が多いみたいな話がありますけど、ちゃんと対話をすると、実は創造レベルの種がいっぱいあるとわかったりします。
「具体的にどういうふうにやるの?」という話なんですが、研修の中ではビジネス知識、ビジネススキル、それからビジネスマインドの3つの切り口で具体的に書いていきます。知識というのは、知っているかどうかです。ビジネススキルというのは、知っているだけじゃなくて、実際にできるかどうか。そして最後はマインドです。
例えば僕は1社目は建設会社で、2社目がリクルートでメディア企業なので、知識としては建設業界や美容業界、マネジメントの知識があります。一方で、できることでいくと、マネジメントスキルとか、こういうかたちでしゃべったりすることも多いので、プレゼンテーションのスキル。
あと、いろんな業種に知り合いがいっぱいいてイベントをしたりするので、ネットワーキングスキルみたいなところが具体的なスキルです。
マインドとしては、プラス思考で、セルフスターター、自らモチベートできたり、創造思考でいろいろ作り出すのが好き。みなさんもこの3つの軸で切った時に、今までの20年とか30年のビジネスの経験の棚卸しを、1回じっくり時間をかけてやってみてほしいと思います。
千葉:先ほど言ったように、自分では「当たり前のことだね」と思うことも、他の業種の人たちとシェアとかすると、「これってすごいよね」となります。
僕で言うと、「建設業界と美容業界の知識を両方持っている人って、ほぼ皆無じゃないか」というのがみんなと共有して初めてわかります。次に、先ほどの左上の部分です。創造レベルの仕事のブロックなんですけど、ここではビジネス創造資産をチェックします。
僕らはこれを「プラス40チェック」と呼んでいるんですけど、「課題発見力」「ビジネス構想力」「チーム実行力」という3つと、「ヴィジョンメイク」「心構え」という5つの項目に、それぞれ8つずつの項目を網羅しているものです。
ビジネス創造資産というのは、自分がある仕事を一気通貫で完結させられる力です。要は小さいながらも、もし自分で商いをやるとした時に、「こういう能力があると1人で完結できるよね」と考えて、網羅したのがこの表です。
「自分はこれはできるかも」とセルフチェックで丸を付けていく。見てわかるように、僕のシートは丸があんまり付いていないところと、けっこう付いているところがありますよね。いわゆる自分の得意・不得意といった特徴がわかるワークになっています。
これをやる意味は、自分の得意・不得意がわかるので、今後のキャリア資産を貯める時に、「自分はチーム実行力が少ない。今後会社の中で、ここに丸が付くような仕事や物ってどんなものがあるだろうか?」と考えられる。
目の前の仕事のモチベーションが下がっている人も、「これを見つけるんだ」と見方を変えると、モチベーションの湧き方もぜんぜん変わっています。このビジネス創造資産のチェックは、全部丸が付くようなスーパーマンはいないので、ここで特徴を知って、丸を付けられるように行動したり、得意な人と組むことも考えていけます。
千葉:実際はこの後、今の2つを組み合わせて、自分のビジネス創造資産の棚卸しをぎゅっとしていきます。今日はやりませんが、こんなかたちでこれまでのビジネスの資産を棚卸ししていくのがステップ1になります。
今日はみなさんにぜひ疑似体験をしていただきたいと思います。右側のプライベート分析の部分です。キャリアの研修って、基本的に左のビジネス領域までの場合が多いので、今日はこのプライベート分析をやりたいと思います。
右下の「学び・趣味」の棚卸しをやります。これは大きく2つに分かれていて、まず左側が本業に関わる学びの自己投資ですね。要は直接仕事に必要ではないんだけど、英会話とかプログラミング、今後仕事に役立ちそうだから自主的にやっている学びが左側です。
右側は、仕事とはまったく関係ない、好きでやっている趣味ですね。なんだかんだ言ってずっとやっていることや、自分が好きでやっているものが入っていきます。これは僕の場合なんですけど、左側の本業に関わる学びの部分は、英会話やビジネススクールに行ってみたり、建設会社にいた時に宅建を取ってみたり。あと、読書が好きなので、いろんな本を読んで自己投資をしてみたり。
右側は、学生時代からサッカーやフットサルが好きでずっとやっていたり、トライアスロンをやってみたり、ジョギングは毎朝走るぐらい大好きです。あと、イベントを主催していろんな異業種交流会をやっています。
本は読むだけじゃなくて出すのが夢だったので、プライベートで本を出させてもらったり。子どもが小さい時は、3年間幼稚園のお弁当を作ったりしていた話もここに入ってきます。
みなさんもいろんなことがあると思うんですけど、もっと広げてもらっていいです。例えば子育てや介護も、ここ(右側)に入ってくると思いますし、先ほど原尻さんの言った「歩くのが好き」みたいなレベル感のものでもぜんぜん良いので、ここに思いついたものをとにかく挙げていく。
千葉:別に仕事とか、将来役に立つかどうかはまったく関係なくて、とにかく興味や好きなこと、「振り返ったら、なんだかんだずっとやっているな」みたいなものを、どんどん挙げていく感じです。大野さん、どうですか?
大野:僕自身の場合で言えば、ライフシフト・ジャパンを本業とすると、僕も圧倒的に読書が中心になると思います。この3~4年は、「人生100年時代」に関連しそうな本は、とにかく一生懸命読み続けています。もう1つは、ワークショップを毎月やっているので、ワークショップデザインの勉強はけっこうやっているかなと。本業そのものと区別がつくのかどうかというのはありますけどね。
千葉:かなり融合しているんですね。
大野:そうですね。あと、本業に関わらない趣味の自己投資で言うと、実は子どもの頃から囲碁・将棋が大好きで、特に囲碁がけっこう好きなんですね。昔かなり強い人とやった時には、「5段ぐらいあるんじゃない?」と言われたことがあります。
千葉:すごいですね。
大野:それから、原尻さんは歩くのが好きとおっしゃっていましたが、僕は個人的に好きなわけじゃないんだけど(笑)、僕の妻がすごく歩くことが好きで、「歩け歩け運動」に誘われるので、よく歩くようになってきました。それから、実は数年前から、僕の長女がローマで仕事をしている関係で、ローマに行くのが趣味になっています。去年は2ヶ月近くローマで暮らしました。
千葉:うらやましいなぁ。
大野:「プチ移住」と呼んでいるんですが、実は今年も昨日までローマに行っていました。娘のアパートで一緒に暮らすので、観光ではなく生活をするかたちでローマに行くのが、最近、本業に関わらない自己投資としてあります。
やはり年に1回ぐらい観光じゃなくて海外で暮らすことで、日本のふだんの生活や、日本だと「当たり前だな」と思っていることを俯瞰する、メタ認知をするのがとても大事だなと。なのでこういうことはこれからもやっていきたいなと思っています。
千葉:今聞いただけでも、海外プチ移住ワークショップとか、参加したい人がけっこういそうじゃないですか? 種がいっぱいある感じがします。
大野:(笑)。ありがとうございます。
千葉:今のが右下のここの部分ですね。ここはもう出し尽くす感じです。
大野:ここまでは、誰でもできそうですよね。
千葉:そうですね。たぶん今まで、実際に書き出すことはあんまりなかったと思うので、書くだけでもぜんぜん違うんじゃないかなと思います。次に、創造レベルに上がるための「特技」のワークになります。
先ほどいっぱい挙げた中で、あなたが人よりも得意なもので、特技になるものは何ですか? ただ、それだけだとちょっと考えづらいので、ここは妄想していただいて、何か人よりも得意なもので教室を開くとします。これはあんまりハードルを上げなくてよくて、近所の公民館で4~5人を集めてやるレベル感でもいいです。
「人よりも得意なこと」っていうのは、先ほども言ったように、自分よりもできない人に教えられること。例えばゴルフが趣味だとしたら、今から始める人に道具の選び方を教えるのでもオッケー。「どんな教室を開きたいか」を妄想してみてください。
僕の場合は、もともと本が大好きで、本を出すのが夢でした。実際に、普通のサラリーマンだったのに出版ができたんですね。こう思っている会社員の人って、けっこう他にもいるんじゃないかなと。僕は本を出したい会社員に、出版ができる方法を伝授する教室ができたらいいなと思いました。
なので僕の場合は、会社員でも出版できる方法を教える。お客さんは本好きで、いつか自分の本を出したいと思っている会社員。教室の方針としては、可能性を信じて、出版が決まるまで最大限伴走してあげる。
より良くするために、いろんなバリエーションの成功事例をどんどん貯めていって、具体的なアクションにつながるような内容にする。最後のやる意味としては、夢である出版をお手伝いするビジョンというか思いを持ってやりたいと。これが僕が考えた教室なんですけど、大野さんはどうですか?
大野:そうですね。先ほど千葉さんにご指摘いただいた海外プチ移住のワークショップも、とってもやってみたいワークショップではあるんですけど。実はかねがね思っているのは、さっき言ったように、僕は囲碁が好きなんですね。21世紀のグローバルなボードゲームは囲碁じゃないかと僕は思っているんですけど。
千葉:なるほど、確かに。
大野:やはり将棋とかチェスは、漢字を使っていたり、いろいろ文化的な背景があるけれども、囲碁って白い石と黒い石だけで使えるので。実は世界中の主な都市には、囲碁教室があるんですよ。
原尻淳一氏(以下、原尻):へえ。
千葉:そうなんですね。
大野:それから、囲碁の碁盤って宇宙を表しているんです。宇宙に白と黒の石が模様を描いていくみたいなゲームなんですけど、その中にすごく創造性やビジネス思考や宇宙思考を感じる場面がいっぱいある。
「囲碁のルールを知って、いかに勝つか」じゃなくて、囲碁を知ることで創造性を高めるような教室をやってみたいなと思っています。
千葉:おもしろい。
原尻:囲碁で創造性(を学ぶ)っていいですね。
大野:今やAIが出てきたことによって、今までの囲碁の強い人が教える「こういう時はこう打つんだ」みたいなものが、この4~5年でガラッと変わっちゃったんですよ。逆にそれがすごく囲碁を自由にした背景があるんです。こういったことは、僕はけっこう語れそうな気がしていて、そんなことを場作りできると楽しいなと思いますね。
千葉:いいですね。大野さんの場合、いくらでも教室ができそうなんですけど。囲碁も「好き」から出ているから、楽しそうじゃないですか。
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