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心が満たされ、毎日が充実する!自分のリズムを整える早起きと朝ルーティン(全3記事)

たった15分の早起きが幸福度アップにつながる理由 周りに振り回されがちな人が「人生の主導権」を取り戻すには

自分の生活に取り入れようと思っても、なかなかうまくいかない早起きや朝のルーティン。そんな悩みを持つ人のために、気持ちよく1日のスタートを切り、仕事のパフォーマンスも上がる習慣化のコツに関するイベントが開催されました。本記事では、習慣化コンサルタントの古川武士氏と習慣化コンサルティング株式会社役員の島名祐紀氏が、早起きで幸福度が上がる理由について解説しました。

熱しやすく冷めやすいタイプが、習慣化を身につけるには

島名祐紀氏(以下、島名):それでは古川さん、自己紹介をお願いします。

古川武士氏(以下、古川):習慣化コンサルタントの古川武士です。私はもともと習慣化が苦手で、今でも技術がなければ(習慣化が)たいしてできません。

タイプ分けにも書いたとおり、熱しやすく冷めやすいタイプの人は熱してガンガン集中するのが得意なので、人生のパフォーマンスとしてはいいんですが、一方で習慣や継続は技術で学んだほうがいいです。

私はそういう人たちに、意志や根性論だけじゃなくて、どうやったら続けられるかというコツや意味付けをフォローしたくて「習慣化」というテーマでやっています。もちろん個人向けのコンサルティングで人生が変わっていくための講座もやっていますし、企業さんからも「社員教育でやりたい」とたくさんのオファーをいただくことがあります。

書籍はちょうど今24冊、100万部です。コツコツ15年かけて、習慣化だけで100万部書いてきました。部数自体はどうでもいいんですが、私にとっては一つひとつに開発主題みたいなものがあります。

「続けるためのメソッドってどうなのか」や「やめることと続けることは違うんだろうか」とか、「早起き」という大きなテーマ、「生活習慣」のテーマとか。最近だと『書く瞑想』や『性格4タイプ別習慣術』です。

一見、ぜんぜん違うように見えるかもしれませんが、すべては「習慣化道」について、探求・研究しているところです。ですから、私は研究者でありコンサルタントであるという立ち位置を自分では持っています。

島名:古川さん、ありがとうございます。今日は私がファシリテーター、古川さんがスピーカーというかたちで、対談形式で進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

今日の内容は、「全部覚えて帰ろう」とか一切思わなくても大丈夫です。今日から使えるアイデアを、1個でも2個でも持って帰ってくれたら十分なので、ぜひぜひ、使えるなと思ったところだけをメモしていただけたらうれしいです。

参加者100人が選んだ、一番知りたいテーマ

島名:最初に「場作り」という意味でアイスブレイクをしたいと思います。本日、みなさんはどこから参加されていますか? チャットに投稿をお願いします。「群馬、栃木、愛知、札幌のスタバ、東京、自宅、船橋、埼玉、神奈川、横浜、北海道、藤沢、福岡、四国」。古川さん、長崎です。

古川:はい。長崎出身です。

島名:みなさん、続々とありがとうございます。本当に日本中ですね。「シンガポール」「地下鉄の中から」。すごい。もう1問、アイスブレイクをしたいと思います。今朝は何時に起きましたか?

「6時半、7時、8時、9時、3時半、8時半、5時半、4時、8時50分、6時20分、9時20分」。「スライドボードで体を動かしました」。

みなさん、ありがとうございます。今日は早起きや朝ルーティンに興味がある人しかここにはいないと思いますので、安心・安全の空気を作りながら、これからやっていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

ここからテーマに入りますが、みなさんの興味をお聞きしたいなと思っています。古川さんには、なるべくみなさんが知りたいテーマを聞いていきたいと思いますので、今日は事前に投票を用意してきました。

ざっくり7つのテーマを用意していますが、「このテーマを聞いてみたいな」というのがあったら、チェックしていただけますでしょうか?「なんで早起きが大切なの?」とか、「早起きの効果とかメリットは?」とか、「技術を知りたいよ」とか、「朝ルーティンのやり方・作り方」とか。

すごい勢いで回答が来ています。後で共有しますので、お待ちください。今、100名近くの方にご参加いただいています。それでは、結果を公表したいと思います。古川さん、こちらの結果を見ていかがでしょうか?

古川:1位は「早起きを習慣化するための技術やコツ」で、60パーセントですね。「なぜ大切なのか」「メリット」もそれぞれ20パーセントありますね。「ルーティンの大切さ」とかもいただいています。2位は「ルーティンを作る際に気を付けるポイント」ですね。「ポイントを教えてほしい」みたいなところや、私が実践している(ルーティンの)内容ですね。

ハウツーやノウハウもすごく重要だと思います。理由も全部つながると早起きしたくなるとか、意味があると感じられると思います。なので、ぜひトータルで聞いていただき、何かヒントになればと思います。

継続するための3つのポイント

島名:投票機能も参考にしながら、ここから古川さんと対談していきたいと思います。

まずは技術の前に、早起きやルーティンがなぜ大切なのか? そこから古川さんに聞いてみたいと思うんですが、いかがでしょうか?

古川:まずは早起き、朝ルーティンをする理由ですよね。あまり遠回りしてしゃべると時間がなくなるので、簡単にいきたいと思います。

僕は習慣化の時に、まずは「Why」「What」「How」で考えることがすごく重要だと思っているんですね。つまり習慣化は、「なぜやるのか」という自分の中の動機がしっかりしていることがすごく重要です。

次に「What」ですよね。「何をやるのか」がピンポイントでわかっていないと(いけません)。「飲みすぎない」みたいなテーマを立てるとダメなんですよね。そして、「How to」です。「じゃあ、どうするの?」というところですよね。これが3つ揃うとうまくいくと思います。

早起きが幸福度アップにつながる理由

古川:早起きに関しては、私は「Why」がめちゃくちゃ重要だと思っています。こういう朝ルーティンや早起きは、「なぜ?」というところが一番重要ですね。結論としては、「幸福度の50パーセントを握っているから」だと言いたいんですね。

島名:50パーセント? もう少し教えてください。

古川:はい。ポジティブ心理学の中に、「幸福の公式」があります。幸福というのは、「物の考え方」「出来事」「自発的活動=自分でコントロールしている規律もしくは自由選択している」という3つの要素に分かれていると言われています。最後の「自発的活動」が、幸福度の50パーセントを握っていると言われているんです。つまり、「自分で決めてやっている」という感覚ですね。

逆を言うと、人に振り回されて、会社の時間に起こされて、上司に言われるがままやらされて、という1日は、幸福度が下がるということなんです。だから、早く起きる。自分が決めた時間に起きるという意思決定をした段階で、自発的活動がスタートしているんですよね。別に起きるだけでもいいんです。でも、そこに「朝読書をする」とか、「ルーティンとして何か書く」とか。

やった内容が結果に通じるかどうかじゃなくて、そうやって自分が決めたことを自分の規律でできたという感覚が、すでに幸福度に50パーセントのインパクトがあるということなんです。みなさんもそうじゃないですか? たった15分でもいいから、自分が決めたことをやれたかやれなかったかで気分が変わりませんかね?

島名:絶対に変わります。

古川:『「早起き」の技術』という本には、「人生の主導権を取り戻す」と書いてあるんですけど、早起きの究極の目的は人生の主導権を取り戻す(ことです)。

だから、もし自分に主導権がなくて振り回されているなら、早起きをスタートすれば、主導権を取り戻せると思います。

早起きのコツは、人と比べないこと

島名:なるほど。意義とか主導権が大切なんですね。でも、それってなかなか難しいと思うんです。技術やコツのほうにいくかもしれないんですけど、どうやってそういう意義やコツ、「私にとっての早起きする目的」を意識していったらいいんですかね?

古川:(それには)2つあります。1つは、早起きというと「ゴジラー」とか「ヨジラー」とか(のイメージだと思います)。「7時半に起きているから早起きするのは無理」ってなると思うんですよね。でも、「ちょっと待ってください」と。「起きる」というのは誰かとの比較じゃなくて、昨日の自分と比較しましょうと。

「昨日の自分が7時半に起きているんだったら、今週は7時15分でスタートしてみませんか?」と。仮に1週間で15分ずつやったとしたら、1ヶ月後にはどうなりますか?

島名:「15分×4」ですか? 1時間早くなるということですよね。

古川:ということは、6時半に起きられるようになるわけですよね。それをもし2ヶ月続けたとしたら、何時起きになりますか?

島名:2時間前に起きられるということですかね。

古川:そうですよね。5時半になるということです。こういうふうに、実は「15分からスタートする」みたいなところからでもいいんですね。

理屈は必要なんですけど、頭で考えすぎるより、たった15分でもいいから自己コントロールする。つまり、会社に行く時間に起きなきゃいけないから起きるんじゃなくて、自ら「15分早く起きた」という結果を味わってほしいんですよね。

「自分で決めた時間に起きた」という感覚は、めちゃくちゃ精神的な充足感があります。「15分でもいいな。でも、あと15分、30分あったら何かできる。もうちょっといけるかも」というふうに、ちょっとずつ上げていくと、やれることが増えていきます。

島名:確かに。

古川:それがすごく重要になってくると思います。

「定例メニュー」で朝時間が充実する

島名:ありがとうございます。人と比べないというのは、過去の自分と比べるということですね。「15分でもいいから早くしていく」というのを今教えていただきました。朝のルーティンも、なぜ大切なのか知りたいという声が多いんですが、それはどうでしょうか?

古川:朝のルーティンが必要な理由ですが、朝は充実した時間にしたいですよね。考えず、効果的に1日をよいスタートにするには、定例メニューを決めておくのがすごくいいと思います。

(定例メニューを決めておくことには)2つよい面があります。1つは、もれなくできることです。例えば目標を書くこともあれば、読書をすることもあれば、英語の勉強をすることもある。ちょこまかとルーティンを作っていった時に、なんとなくだと忘れてしまうので、時間を区切って、15分、15分、15分、15分、15でやる。

それを5つくらいやった朝は、本当に最強なんですよね。ちょっとだけ早く起きて朝ルーティンをバーっとできたら、1日を制覇した感じというか、非常にパワフルになれるわけです。15分を5つまではできなかったとしても、1年で見ると、それはけっこう大きな蓄積になるんです。

例えば、僕は朝から「漢読」と言って、しっかりじっくり古典とかを読むんです。15分読むじゃないですか。1年経つと、中国の「四書五経」とか、ややこしいのが読めるようになるんですよ。

島名:15分で?

古川:15分をずっと続けると、読めるようになります。古典なんて、すぐには役に立たないですよ。だけど、自分の中の滋養になるじゃないですか。目標もそうです。目標を書くことに関しても、毎日365日書くのと、年始の目標だけ書いて年末に後悔するのとでは、人生がぜんぜん変わります。

朝のルーティンの中で、目標を見て「今日は何しよう」と書くだけで、爆発的に違います。複利で1年後はぜんぜん違うし、3年経ったらもっと違うわけですよね。

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