2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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岡田花枝氏(以下、岡田):今回は「150社落ちて居場所を見つけた」ということで、小西さんが現在に至るまでの経緯や、ターニングポイントについておうかがいしたいと思います。それではみなさま、本日のゲストをお呼びしたいと思います。週間マガリ代表(オーナー兼アルバイト)の小西亮さんです。小西さーん!
小西亮氏(以下、小西):どうもこんばんは。よろしくお願いします。
岡田:よろしくお願いいたします。みなさんに小西さんのことをご紹介させていただきたいと思うのですが、私からプロフィールを読み上げてもよろしいですか。
小西:もちろんです。
岡田:ありがとうございます。小西さんのプロフィールをご紹介させていただきます。小西亮さんは1988年生まれ。新卒就活で150社に落ちたので、仕方なく独立。日替わり店長の喫茶バー「週間マガリ」をワンオペで運営し、10年間で約3,000人の一日店長さんをサポートする。
味園ユニバースやグランドサロン十三など、国内でも有数の老舗キャバレーを会場とした「恋人イナイイナイバー」などのフェスの企画もたまに行ってらっしゃるということです。
プロフィールから、すでにかなり情報量が多いところが小西さんの特徴かなとは思うのですが、一つひとつ小西さんからいろいろお話を聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
小西:お願いします。
岡田:「小西さんのイベントのMCをさせてもらいます」と言ったら、実際に私の友だちやかなりいろんな人から「えっ!?」という反応を頂戴しているので、小西さんのお店の「週間マガリ」を知ってらっしゃる方もおられるかなと思います。
あらためて小西さんから「週間マガリ」というお店について、簡単でけっこうですのでご紹介いただけますでしょうか。
小西:はい。みなさんよろしくお願いします。うちの店は日替わりで店長が変わるスタイルで、大阪市内の南森町でやっています。最近はシェアキッチンとかが流行っていて、イメージとしてはそういうタイプの店なのですが、うちの店に関しては食事や料理以外でも、例えば怪談をする日があったりします。
先ほどご紹介いただいたんですが、恋人がいない人だけでドンチャン騒ぎする「恋人イナイイナイバー」とか、映画の話をするバーとか、そういう企画もしておりますね。
岡田:その企画は、よその会場でされているんですよね?
小西:そうですね。よそで(借りた)大会場でやったりもするのですが、基本的にはうちの店で人気が出た企画をほかの会場さんでやらせてもらったりするので、日替わり店長の店の運営をやっている馬の骨です。よろしくお願いします。
岡田:馬の骨(笑)。
小西:「なんやねん」って感じですよね(笑)。
岡田:どこの馬の骨かわからん人に対しての馬の骨を、今お伝えくださったんですね。
小西:はい。
岡田:ありがとうございます。
岡田:私自身もいろんな媒体で、小西さんが「僕、こんなんなんです」「あんなんなんです」と語ってくださっている話を拝見していました。
これは本当にネタばらしになるのですが、お打ち合わせのためにお店に行かせていただいた時に感じた小西さんの雰囲気からすると、「お会いしたほうがむちゃくちゃおもしろい方やな」というのが、率直に私が思ったことなんですね。(打ち合わせで)お話ししたのは3時間でしたっけ?
小西:そうですね。当初1時間の予定のはずが、3時間半ぐらいお話しさせてもらって、本当にご迷惑をおかけしました。
岡田:とんでもないです。今日はみなさんに3時間丸々はお伝えできないので、「小西さんのこの話題、むちゃくちゃおもしろかった」「今日はぜひこの話をしてほしい」というのをピックアップして、いろいろお話を聞かせていただきたいと思います。あの時のテンションでお話しいただければ。
小西:あの時は雑談と蛇足ばっかりだったんですが、ピックアップしたら5分ぐらいで終わりそうですけど、大丈夫ですかね(笑)?
岡田:大丈夫です。たぶん、みなさんが聞きたいなと思ってくださっているところが、私たちがおもしろいなと思っていたところと一致するんじゃないかなと思うので、聞かせてください。
小西:はい。よろしくお願いします。
岡田:まず、私自身が「小西さんはこういう方なのかな?」と想像していたきっかけが、Web媒体やいろんなサイト、誌面で小西さんが語られている「どのクラスタにも入れてもらえなかった」「僕、高校デビューなんですよ」というお話です。
「小西さんってこういう方なのかな?」とは思っていたのですが、小西少年について、あらためてもうちょっと詳しくお聞かせいただけるとうれしいです。
小西:幼少期の頃とかですかね?
岡田:どんな少年やったのか、お話ししていただけますか。
小西:武勇伝みたいなのも特になくて、本当に当たり障りない小学生、中学生やったんですが、高校生の時から本格的にこじらせ出しました。たぶん記事でもめっちゃ良いように書いてもらっているんですよね。まず、高校デビューもできていないですし。
岡田:そうなんですね。
小西:クラスタと言ったらすごく雰囲気が良い感じの意味なんですが、実際はクラスの6群でした。
6群というのは、いわゆる体育会系やリア充と言われる人たちのグループはもちろん、当たり障りないグループでもなくて。でも、オタクとかちょっと陰気なグループからも怪訝な目で見られていて、結局どこにも属せなかっただけの高校生活やったんです。
ただプライドだけは一丁前にあったので、「どこにも入れないなら、どことでも関わろう」というほうになぜかシフトしたんですね。それで、学年全員に話しかけようというのを1人で勝手に始めました。
小西:僕は大阪市内の高校に通っていたんですけど、1学年だいたい300人ぐらいの学生がいるのですが、学生名簿を持って1人ずつポケモン図鑑みたいにしゃべって「君と話したね」みたいに斜線を引いていくという、けっこうやばいやつでしたね(笑)。
岡田:なんでそれをしようと思われたんですか?
小西:例えば体育会系でもオタクグループでもいいんですが、「そんなところに俺は収まんねーぜ」みたいな自意識があったのかもしれないですね。なんでそっちに行ったか僕もあまりわからないんですけど、気づいた時には手に学生名簿を持っていましたね(笑)。
岡田:それ、わりとコミュニケーション能力も必要なのかなと感じます。緊張したり「断られたらどうしよう」という、ポジティブ・ネガティブで言うとわりとネガティブな気持ちになられる方もいると思うのですが、心が折れることはぜんぜんなかったんですか?
小西:それ以上に自意識が肥大化していたんでしょうね。「俺はまだまだこんなもんじゃない」みたいな。たぶん誰しもがあると思うのですが、そのベクトルがちょっとおかしな方向に行っていたのかなと。
まんべんなくいろんな人に話しかけた結果、知り合いはおるけど学食は1人で飯食っている、みたいな。
小西:知り合いは多いけど友だちはいないという、謎のブランディングが完成したんですが、そこから大学に進学するじゃないですか。
その流れでもないんですが、まんべんなくいろんな人と関わるというやり方がわりと自分の中でハマって。大学の時も、学生団体とかサークルってあるじゃないですか。ああいうのに50団体ぐらい入っていて。
岡田:50団体ってむっちゃ多いですよね。
小西:そうなんですよ。もちろん1回行って辞めたりしたのとかもあるんですが、謎に「数で勝負する」みたいな。50個も入っているんですが1個1個が浅いので、仲良いグループや友だちはできないんですけど、知り合いやFacebookの友だちだけめっちゃ増える。
岡田:当時、Facebookってわりとみんな使っている時代ですよね。
小西:そうですね。FacebookとかTwitter(現X)がちょうど出始めた頃です。今やったらわりとみなさん使われているかもしれないんですが、当時Facebookで友だち1,000人超えていたら「なんかすごく顔広い」みたいな、謎のマウンティングが流行っていて。まさにそれをドツボでやっていたやつですね(笑)。
岡田:(当時は)Facebookの友だちは何人おられたんですか?
小西:大学生の4年生の時は、1,500人ぐらいいたかもしれないですね。
岡田:それは、大学生時代にどんどん増えていった感じ?
小西:「それがなんやねん」って話なんですけどね。実際は、ただの浮いている意識高い系大学生なんやけど、それだけがメンタルを作っていたのかもしれないですね。
岡田:なるほどね。
岡田:今言ってくださった「意識高い系大学生やった」というところを、もうちょっと聞かせてもらってもいいですか。意識高い系大学生ってどういう人ですか?
小西:僕が学生をやっていたのは10年ちょいぐらい前なんですが、それこそ大学生の間で「インフルエンサー」という言葉が出始めた頃があって。
大学生でも、テニスサークルとかアウトドアサークルとか、ベタなのがあるじゃないですか。そういうのじゃなくて、NPOや国際交流の団体に入っている人は意識高い、みたいなのがあって。別に国際交流に興味はないのに入ったりしてドヤっていましたね。
岡田:(笑)。興味がないのに入ったというのは、そういうのが流行っていたとか話題やったからですか?
小西:本当にもう、一言で言ったら「モテるかな」ぐらいの感じでやっていたかもしれないですね。
岡田:いわゆるイケてる系大学生が、そういうところに参加されている時代やったんですかね。
小西:そうですね。当時はそう思っていたというか、(自分に)言い聞かせていたんだと思うんですが。
今はわからないですけど、たぶん当時は学生団体とかに入っている人って自分寄りの人が多くて、肥大化した自意識とうまいこと折り合いがつかない人たちがそこに入ってドヤる、みたいなカルチャーがあって。まんまと、しかも掛け持ちしていましたから重症でしたね。
岡田:肥大化した自意識って、どんな意識が自分を占めていたと思われますか?
小西:今で言う「何者かになりたい系」って言うんですかね。実際は何もないんですけど、Facebookの友だちも多いし、「俺、こんな学生団体に入っているんだぜ」みたいな感じだったかもしれないです。思い出すのも恥ずかしいんですが、今思えば周りからもちょっと引かれていましたね。
岡田:そうなんですね。それは、いろんなところに入りすぎていて?
小西:うん。やっぱり不気味じゃないですか。「なんかこいつちょっと付き合いづらそう」みたいなのがあって。
ただ、そのあとの話にもつながるんですけど、そこでも高校の時と同じく友だちはそんなにできなかったんです。
知り合いだけどんどん増えていく状況になって、顔だけキャンパスで一番広い、みたいになっていました。そんな学生生活ですね。もうなんかよくわからない自意識……ごめんなさいね、こんな話で本当に大丈夫ですかね?
岡田:ぜんぜん大丈夫。というか、もっと話してほしいぐらいです。
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