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「ひとりマーケター成果を出す仕事術」出版記念オンライン共催イベント(全3記事)

やることが多すぎて「キャリア詰むんじゃないか」と不安に ひとりマーケター経験者が考える「専門性」の捉え方

ナイル株式会社大澤心咲氏の著書・『ひとりマーケター 成果を出す仕事術』の出版を記念して、株式会社ナイル、ブランディングテクノロジー、Baseconnectの3社共催によるオンラインイベントが開催されました。本セッションでは、元ひとりマーケターのゲスト2人を迎えたパネルディスカッションの模様をお届けします。孤軍奮闘する“ひとりマーケター”の悩みについて議論が交わされました。

経験者が語る、ひとりマーケターの仕事術

大澤心咲氏(以下、大澤):参加者のみなさま、こんにちは。ご参加ありがとうございます。ではさっそく始めさせていただきます。本日は『ひとりマーケター 成果を出す仕事術』出版記念オンラインイベントにご参加いただきまして、ありがとうございます。

『ひとりマーケター 成果を出す仕事術』(マイナビ出版)

本日のアジェンダは、ざっくりこんな感じになっています。前半に簡単に(書籍プレゼントの)ご紹介や、どういう人が登壇するのかをお話しさせていただいたら、ウェビナーの楽しみ方をご説明するので、一緒にこの時間を楽しみながら仕事に活かしていっていただきたいと思っております。

イベントの概要と登壇者の紹介になります。私がこの本を書いた大澤です。アクセンチュアという会社にいたんですが、ナイルに転職してからマーケティングの組織を立ち上げて、今何人かのチームでやっています。

そこまでどういう感じの過程で、予算を取って、どういうチームを作ってきたのかという話は、この本に書いています。今回のイベントに参加してくださっている方は、ほとんどの方がすでに読まれているんじゃないかなとは思います。

私がいる会社はナイル株式会社といいまして、SEOやコンテンツマーケティングを中心に、主にWebマーケティングのコンサルティングを行っている会社になります。商材としては無形商材で、BtoB商材のひとりマーケターを担当していたと思っていただければ大丈夫です。

今回、ビッグゲストを2名呼んでいます。ひとりマーケターの仕事は私のやり方だけが正解だと思っていないので、私がふだんからお世話になっているマーケターの先輩方に、一緒に登壇していただくことにしました。

「日本全体のマーケティングリテラシーを底上げする」をミッションに掲げる

大澤:まずは、ブランディングテクノロジーの黒澤さんです。今日はお時間をいただいてありがとうございます。

黒澤友貴氏(以下、黒澤):よろしくお願いします。

大澤:では、簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいですか。

黒澤:はじめまして、ブランディングテクノロジーの黒澤と申します。ブランディングテクノロジーは、中小企業さま向けのブランディングマーケティング領域の支援をしている会社になります。ここのマーケティング責任者が表の肩書きです。

個人の活動としても、「日本全体のマーケティングリテラシーを底上げする」というちょっと大袈裟なミッションを持っています。マーケティングトレースというマーケティング思考力を磨くトレーニングを作って、どうやってマーケティングで成功していけばいいのかを共有するコミュニティを作っています。

なので、これからマーケティングを強化していくとか、組織を立ち上げるとか、そういったフェーズにある組織やマーケターの方とはふだんから話をする機会や支援させていただく機会が非常に多いです。今日のテーマの「ひとりマーケター」では、そこで日々考えていることや自分自身が学んでいることもシェアさせていただければなと思っています。

次は、自分自身がやっていること、ブランディングテクノロジーがやっていることの一部のご紹介です。今はマーケティングイネーブルメントという(サービスを作っています)。セールスイネーブルメントという、営業で成果を出す、再現性を持たせる仕組みを作るというのは言葉としてもけっこう普及していると思います。

それをマーケティングの世界に持ってこれないかなと思っていて、マーケティングの再現性をもって成果を出せる仕組みを作るための支援サービスを作っています。

コンセプトとして「Next CMO」という言い方をしています。マーケティングで成果を出すために、経営とマーケティングをつなぐことはできる。よくこちらがCMOだと言われますが、そこを担える人材は非常に重要だなと思っています。

その人材はどういう人なのか、その人が何を考えてどういうアウトプットを組織内で出せば、よりよくマーケティングが機能していくのかを支援させていただいています。それを2ヶ月で構築するサービスを作って、今いろんな組織をサポートしています。

なので、こういったところでやっていることも今日お話しもできればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

“マーケティングの会社”のマーケティング部署を立ち上げ

大澤:ありがとうございます。では、もう1名はBaseconnectの河村さんです。よろしくお願いします。

河村和紀氏(以下、河村):みなさん、こんにちは。Baseconnect株式会社にて、現在、イベントマーケティング責任者をやっております、河村と申します。イベントマーケティングと(スライドに)書いているんですが、テックタッチやキャンペーン施策、CS・営業企画と幅広くやらせてもらっています。

みなさんもご存じかもしれませんが、前職は日本最大級のWebマーケメディア「ferret(フェレット)」というブランドで有名な、株式会社ベーシックのプロダクト「ferret One(フェレットワン)」のマーケティングマネージャーをやっていました。

ベーシックは今でこそマーケティングの会社として有名ですが、入社当時はマーケティングの専門部署がなく、一番最初にマーケ機能をもつ部署として立ち上げたのが僕の営業企画部です。我ながらあそこまで大きくなることができるんだと(思いました)。

大澤:すごいですね。夢があります。

河村:最初はものすごく苦労したので、そのあたりの話もできればと思っています。

ちなみに、今日呼ばれた理由ですが、たぶん2つあると思っています。1つ目がスライドに書いているとおり、黒澤さんの名著『マーケター1年目の教科書』で第3章・第1節を僕が書いています。よろしければみなさん、よろしくお願いします。

黒澤:ありがとうございます。

河村:そして、2つ目ですね。みなさんは買っていらっしゃると思いますが、『ひとりマーケター 成果を出す仕事術』です。こちらのキャッチコピーは、僕のTwitterの内容を参考にしていただいて、大澤さんが書いているらしいです。

大澤:そうなんです。

黒澤:知らなかったです。

河村:みなさま、よろしければ本を買って、実際にここのキャッチコピーを確認してください。以上、本のPRでした。

大澤:ありがとうございます(笑)。では、こういった3人でお届けしてまいりますので、みなさんが困ってることや質問をどしどし送っていただければと思います。あ、このページはお話しされますか?

河村:そうですね、ごめんなさい。忘れていました。一番大事なポイントですね。弊社「Musubu」の商品説明です。みなさん、最後にチャットで詳しい内容を送りますので、気が向いたら見てください。140万件のデータベースを誇る、日本最大級の法人営業支援データベースです。導入企業社数は11万社を突破しました。よかったらご検討ください。以上です。

大澤:ありがとうございます。

一番しんどい「立ち上げフェーズ」を、1人でどう乗り越えるのか

大澤:では、あらためましてですが、「ひとりマーケター」は予算や人手がけっこうなくて、「世の中で話題になっているこの施策をやってみたい」と思うけど、真似できない。たぶん、予算や人手がなくても成果を出すための手順が一応あるはずで、そういった手順というか、考え方を守ってできれば、河村さんのように大きな組織にできたりする。

私のチームの人数は正社員が3人とか4人でまだまだちっちゃめですが、小さくてもチームにできたり、一定の方向性は見えてくるのかなと思います。ひとりマーケターの間、立ち上げフェーズの間が一番しんどいかなと思うんですが、そこでどういうふうにやればいいかという話を具体的にできればと思っています。

今回、ディスカッションテーマを5つ用意しています。ぜんぶ話すのは難しいかなとは思うので、みなさんにぜひ「これを一番聞きたいんだ」というやつを投票して選んでいただきます。ウェビナーをすると投票をやったことがないという方が一定いらっしゃるので、練習で1回やってみたいと思います。

今、投票画面が表示されていると思いますので、いったん投票練習で1番の「パネラーたちの『ひとりマーケター』時代について聞きたい!」を選んでみてもらってもいいでしょうか。グラフがびょんびょん動いています。ここでいったん投票を締め切りますね。続いて結果を共有すると、みなさんの画面に投票結果が映っていますか?

河村:あまのじゃくな人が何人かいる(笑)!

(一同笑)

大澤:そうですね(笑)。練習なので全員1番だと思ってたんですが......。

黒澤:1番に投票しない(笑)。

大澤:4番や5番がけっこう気になっている方がいらっしゃるようなので、ここも触れていきましょう。

黒澤:5番からいきましょう。

大澤:あまのじゃくな方がちょっといらっしゃいますね。

河村:すみません。僕ら3人でちゃんと段取りしているので、できれば1番から話させてください(笑)。

大澤:(笑)。すみません、いったん投票の質問は閉じますね。

ひとりマーケターになった経緯

大澤:1番は主にどんな話かというと、ここはさらっと私や河村さんのひとりマーケターの立ち上げ時期がどういう感じだったとか、黒澤さんが支援しているひとりマーケターの企業さまがどんな状態かという話です。

まず前提情報の共有として話せると、参加者の方も「こういう状況が一緒だから真似しやすそうだな」「ここはうちの会社と違うからひょっとしたら参考にならないかな」とか、情報の取捨選択がけっこうしやすくなるんではないかと思っています。

ひとりマーケターになった経緯や背景、本当にひとりぼっちで始まったのはなんでかというのを、河村さんからぜひ聞いてもいいですか?

河村:承知しました。あらためて、ただ今ご紹介に預かりました、Baseconnectにて「Musubu」のマーケティングを担当しております、河村と申します。

ひとりマーケターになった経緯ですが、僕は前職で株式会社ベーシックの「ferret One」というサービス(のマーケティングマネージャー)で働いてたんですが、入社当時何があったかというと、マーケターが本当に一人もいませんでした。じゃあ、どんな職種の人がいたかというと、営業、制作ディレクター、システムエンジニア、バックオフィスといった職種だったんですね。

なので、Webサイトを作るとか、メールを送ること自体はしていたんですが、それを科学的に検証したり、うまくいった施策を拡大するというのではなく、言い方が悪いんですが、ルーティーンワークで決められたことをやるだけになっていたんですね。

そこに対して、営業目標もサイトの目標もどんどん上がっていきますので、「これじゃ良くないな」と(思いました)。

当時、僕はセールス部門にいたんですが、いったん兼務というかたちで営業企画チームを作らせていただきました。なので、当時は営業チームのリーダーをしつつ、新しく作った営業企画チームのユニットリーダーを兼務して立ち上げさせていただいたというのが、実は一番最初の経緯になります。まあ営業企画には僕1人しかいないんですけどね(笑)。

「マーケター」という言葉が組織にないところから始まる

大澤:河村さんは兼務だったんですね。けっこう大変ですよね。私は兼務というよりは、「はい、君は異動」みたいな感じで引き継ぎして、ある日ぽんって異動したという感じでした。兼務は兼務で他のチームに気も遣いますし、これまでの業務とのバランスがけっこう大変そうですね。

河村:まあ、そうですね。ただ、自分でやった施策で手に入ったリードに対して、自分でコールしたり商談対応したり、ひとりでPDCAをクルクル回せたのは良かった点かなと思います。

大澤:なるほど、ありがとうございます。黒澤さんが支援していらっしゃる会社さんで、ひとりマーケターの会社さんはけっこうあるかなと思います。そういう会社さんは兼務の方が多いですか? それとも、完全に1人でやっていらっしゃる方が多いですか?

黒澤:兼務のほうが多いと認識しています。

大澤:そうなんですね。

黒澤:経営企画がマーケティングを担ってきているので、フルリソースをマーケティングに(割く)というわけではなかったり、営業と半々だったり、中小企業の組織でけっこう多いのだと、総務とかがマーケティングをやるケースもあります。

なので、「マーケター」という言葉がそもそも組織にないところから始まって、マーケティングは何をすることなのか、マーケティングチャネルというものが存在していない中で、どのチャネルからまず攻めていくのかの選定から入っていく。

大澤:なるほど、そうだったんですね。

最初の予算は「0円」だった

大澤:ちなみに言える範囲でですが、「最初の予算はどのくらいでしたか?」というのを聞いてみたくてですね。ここで言いづらい感じであれば、後ほど録画を切ったところで聞かせていただければと思います(笑)。

河村:僕でいくと、本当に一番最初の立ち上げに関しては「0円」ですね。

大澤:そうなんですね。

河村:一番最初にしたことは、ハウスリストだけはいっぱいあったので、そこに関してメールマーケティングとか、LP(ランディングページ)を作ってちゃんとCVR(コンバージョン率)を上げるとかから入りました。

当然、それ以外にWeb広告は回していたので、そっちの予算は別にありました。新しくマーケティング部署や営業企画を立ち上げるから追加予算(をもらうということ)は起きたことはないですね。どっちかというと、既存の広告予算をLP改修とかでCPA(顧客獲得単価)を下げて、余った残金で新しい施策をする。

身を削ってじゃないですが、お金をかき集めて、それを新しい施策に使うことをやっていましたね。黒澤さん、すごく爆笑していますね(笑)。

黒澤:いやいや、共感です。

大澤:たぶん、いろんなところから余った予算をかき集めて、既存で使われてる無駄遣いと思われるものはぜんぶやめて、予算を取っていくという感じですよね。

河村:おっしゃるとおりです。

大澤:一緒ですね。私は、金額については録画を切ったら公開できる範囲でお話しします(笑)。

やることが多すぎて、専門性が身に付かないという不安

大澤:そろそろ5分くらい話せたかなと思うので、2回目、3回目の投票をします。みなさんが「これは絶対に聞きたいんだ」というものをなるべくお話しできるようにしたいと思っています。今また投票箱を出したので、聞きたいものに投票をお願いします。

だいぶ溜まってきていますね。グラフがどんどん動きます。30秒くらい経ったので、いったんここで止めますね。投票はもう1回くらいやると思います。

結果は共有されていますか? 4番の「専門性は(身に)つきにくいんじゃないか? キャリアはどうなるのか?」というご質問がきているので、ここに少し時間を使ってお話しできればなと思います。

ちなみに、私もまったく同じ悩みをひとりマーケター時代に抱えていました。もともとSEOのコンサルタントをやっていたので、周りはコンサルタントで、他のメンバーは営業で、自分はマーケティング担当者でした。

他のメンバーはどんどん営業の専門性をつけていき、どんどんSEOの専門(性を)つけていくけど、自分は広告運用もしないといけない、ウェビナーもしないといけない、SEOもしないといけない、インサイドセールスもしないといけない、メルマガもしないといけない、という感じで一点に集中できなくて、だいぶ「これ、キャリア詰むんじゃないかな」というのは正直、最初に思っていましたね。

ただ、私は「やる人がいないから、真面目にしばらくがんばるか」と思って仕事を続けていました。一応、私なりの回答を伝えてから、黒澤さんと河村さんに意見をいただきたいです。

「いろんな手段を組み合わせて数字を作る」ことに楽しさがある

大澤:私なりの回答は結果論ですが、そんなに心配しなくていいかなと思います。ただ、「どうしても広告の専門性を身につけたい」「どうしても俺はSEOのスペシャリストとして食べていきたい」と決まっているのなら、やはりひとりマーケターだとやることが多すぎるので、そこだけには集中しづらいというのは生まれてしまうかなと思います。

そういうこだわりが強くて、広告をどうしてもやりたいなら、広告の代理店があると思うので、そういったところに行って広告に触れる時間を増やしたほうがいいかもしれません。

そこまで手段にこだわりがなくて、マーケティングというと話の幅が広いけど、いろんな手段を組み合わせて数字を作ること自体が楽しいと思えるのなら、手段にこだわって「キャリアがどうにかなっちゃうんじゃないか」と悩む必要はないかなと個人的には思っています。黒澤さん、いかがでしょうか?

黒澤:大澤さんがおっしゃったことにめちゃくちゃ共感で、方向性として、スペシャリストを目指すのか、ゼネラリストと言われる全体のほうを見に行くのか。そこを定められるといいのかなと考えています。

自分の場合だと、スペシャリストはぜんぜん向いていなかったんですよ。もともと広告運用をやっていたんですが、めっちゃミスしまくりました。

大澤:へえー! 意外ですね。

黒澤:ぜんぜん向いていなかったんですよ。スペシャリストだと、そもそも生き残っていけなさそうだなというのがありました。

ゼネラリストとして、「けっこう抽象的な戦略を考る」「組織の中で曖昧になっているものを定義する」「経営層との合意を取る」というファシリテーションョンスキルを磨いて、独自の領域を作ってくところに途中から切り替えてみたりしました。

マーケティング組織の立ち上げやマーケターの支援をさせていただく場合も、その人の特性と組織が求めていることの両方の視点から、そもそもどっちの志向性でキャリアを作っていくのかを決めることをけっこうやってきましたね。スペシャリスト型にはなれなかったという、消極的な選択肢を取ってきたのもあります。

自分の中で「伸ばしたいもの」を定義する、逆T字型のキャリア構築

大澤:そうだったんですね。河村さんは、1人でやられていた頃、いかがですか?

河村:いただいている質問は本当にそのとおりだと思います。ぜんぶ60点を取ることで「没個性になっちゃうんじゃないかな」「キャリアを伸ばせないんじゃないか」と悩まれている方は多いと思うんですが、それは将来絶対に役に立ちます! 間違いない。

というのも、結局リードを取るだけとか、ナーチャリングをやるだけになっちゃうと、どうしても前後の工程がわからない。よく「ザ・モデル」とか言いますが、やはりリードジェンからナーチャリング、最後のカスタマーサクセスまで、ひととおり経験してたほうが全体がわかります。

将来的なキャリア、特に上のポジションに行くと、前後の部門の調整とか入ってくるんです。そんなとき、オーソドックスなマーケだけじゃない、そういった雑多な経験があったほうが絶対にいいので、間違いなく損にはならないです。

ただ、僕もそうですが、言ってもやはりその中で「どこか伸ばしたいもの」を1個、自分の中で見つけたほうがいいと思っています。僕はたまたまイベントマーケティングという業界で一本立ちしてやろうかという感じでした。イメージを伝えるためによく言いますが「逆T字」です。

ゼネラリストとしてのベースがあって、その中で何を伸ばしたいかをちゃんと自分の中で定義するのが大事かなと思います。今の経験はT字の横になるので、無駄にはならない。その上で、どこを伸ばしたいのかをちゃんと自分の中で定めましょう。

イベントマーケティングという領域で、僕は今おかげさまでそこそこ名が知られて、本業とは別に副業でコンサルもやらせてもらっています。ちなみに、副業はうちの会社はオッケーですのでご安心ください(笑)。

(一同笑)

河村:それもやはり、Tの縦をちゃんと伸ばそうという意図を持って動いてきたからだと。、そういうふうに動いていただくと、キャリアに詰まることはないかなとは思います。

大澤:なるほど。ひとりマーケター時代の、あれもこれもぜんぶ自分でやらなきゃいけないというのは、キャリアのTの横軸のところを作る経験になる。

河村:そうそう、横ですね。

大澤:その中でどれか1点「これを伸ばすんだ」と決めたら、そこをやればいいわけです。ひとりマーケター時代はあんまり食わず嫌いしないで、「専門性を身につけづらいんじゃないかな」と過度に落ち込みすぎずに取り組んで問題なさそうという見解ですね。

河村:そうですね。たぶん黒澤さんの先ほどの話も、要は前後の調整がすごくうまかったからCMOになったという感じで僕は受け取りました。ひととおりやること自体は決して無駄じゃないとは思いましたね。

大澤:そうだったんですね。

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