2024.10.10
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人生には成長と成功しかない。活躍し続けるためのマインドセットとは?【20代を無難に生きるな - 永松茂久】(全1記事)
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永松茂久氏:僕はもう40代中盤なんですが、20代に向けて(書籍を)書くのって、正直怖かったんですよ。うちの息子が20歳なので、「この世代か」というふうに思ったんですね。
でも、30代が今後を決める勝負の実践編だとしたら、20代は基礎編で、ベースを作るための10年間なんです。20歳から29歳の最後の日までなので、正確に言うと、大卒の人が22歳からの8年間であり、18歳で社会に出ている人だったら丸10年、専門学校出ていても丸10年を、無難に生きてほしくないなと思うんです。
「最近の若い人は」と言うと、えらい年を取ったような気がするんですが、あえてその言葉を使わせてもらうとすれば、今の20代は期待値大だと思っているんです。
「最近の若い人はなってない」じゃなくて、「最近の若い人、特に20代はすごいな」と感じることがけっこう多くて。これは何なんだろうな? と思った時に(考えついたのは、今の20代は)生まれた時から苦労している世代なんですよ。
今、20代を過ごしている人は、2000年代か1990何年ぐらいの生まれの人じゃないですか。そこからの約30年間、日本はずっと不況のデフレで、しかも同時多発テロがあって、リーマンショックがあって、東日本大震災があった。やっと落ち着いたかと思えば、今度はコロナ禍が来て、ウクライナがドタバタしているでしょ。世の中がパーッとやっているのを見たことがない世代なんですよね。
だからこそ、人生や生き方、自分のあり方をめちゃくちゃ考えている人たちが実は多いんです。なのでこの本の中では、僕もだいぶ年が離れては来ているんですが、近所のちょっと年の離れた兄ちゃんというか、おじさんというか、できれば兄ちゃんと言ってほしいなと思うんですが。
その兄ちゃんとテーブルを挟んで、お酒でも飲みながら、人生を語る感じで読んでいただければいいなと思って書かせてもらいました。なので、僕自身も変に媚びたりとか、「こうしたら尖り過ぎかな」ということは何も気を遣わずに、思いのまま書きました。
(20代のビジネスパーソンが、今やっておくべきことは)大きく言うと、自分の頭で物を考える習慣を身につけること。例えば「テレビはこう言っている」「ネットではこう言っている」「みんなが『この人が悪者だ』と言っているけど、本当にそうなんだろうか。角度を変えると、何か違うものが見えてくるんじゃないか」。
実はこの習慣を身につけることが、舗装されていない“荒野”の中をトコトコと歩いていく、1つのモチベーションになるんですよね。アール・ナイチンゲールという作家さんが書いている衝撃的な言葉があって。「大衆は常に間違う」という言葉が、僕の中にもドカンと来て。
常に間違うかどうかはわからないんですが、たぶん言いたかったことは、「違う目線から見ると違ったものが見えてくるよ」ということ。でも、10代を過ごし、そして20代になって行く中で、当たり前ですが親から離れて社会に出ますよね。そうなった時に、言われたことに(対して)ただ「はい、はい」と聞いてる人は危ないんですよ。だって、リードする側が間違ったら、行くところは崖の下かもしれないでしょ。
日本人は「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という思想が好きなんですが、「赤信号、みんなで渡れば大惨事」もあると思っているんです。みんなで渡って、そこにダーンと何か突っ込んできちゃうこともあり得る。
だから、まずは自分自身の頭で物を考えて、「やってみたら失敗だった」でも良いんですよね。そしたら、次は失敗しないように自分の頭を使う。知恵を使うことを考えればいい。ただそれだけですよね。
そうして自分の頭で考えていくうちに、いろんな情報に流されない、自分自身の良い体力が付くので、まずはこのひと言ですね。「自分の頭で物を考える習慣を身につける」ということかなと思っています。
(20代で必ず知っておくべき「成長と成功の考え方」について)「人生には成長と成功しかない」というのは、実は僕の大恩人が言ってくれた話なんです。前提があって、「行動している人間には」という条件がつくんです。行動している人間には成長と成功しかない。
この言葉をいただいた時はめちゃくちゃ悩んでいる時でした。何に悩んでいたかというと、20代のうちから呼ばれて講演をやっていたんですよね。最初のうちは絶好調で、近所のおじさん、おばさんたちが「中津にこんなおもしろい若者がいるんだ」と言って、チヤホヤしてくれたんです。
だんだん、いろいろなところからオファーがかかるようになって、大分県の中津市でスタートしたものが、長崎に行ったり、広島に行ったり、ブワーッと広がっていったわけです。しかも当時、頭は真っ茶々で、ジャラジャラネックレスを着けて「こんにちはーっす!」みたいな感じの、イケイケ講演家だったんです。
(中津から)離れれば離れるほど、みんなが「こいつ誰だ?」という感じで(講演を)聞くようになってくる。もう、逃げたくなるような講演が何度もありまして、「もう嫌です」と言って先輩社長のところに相談しに行ったら、「ああ、良かったな。今、お前は成長期だな」と言われて。
「いや、僕はつらいから相談に来ているんですけど」「あのな、人間にはバイオリズムがあるだろ。お前は今、底だよな」「どん底っす」「あのな、どん底の時って成長できるんだよ」と言われて。どん底に落ち始めたなと思ったら、根っこを成長させる成長期が始まったなと。
「お前みたいなタイプは、こんな苦しいことがないと学ばないだろ」と言われて、「まあ、はあ」みたいな。じゃあ、上がったらどうなるのかというと、何をやってもうまくいく「成功期」(に突入する)。「茂久な。お前みたいに行動している人間には、成長と成功しかねぇんだ。失敗なんかねぇんだよ」と言われて、けっこう響いたんですよ。
「そうか。俺は今、学んで成長しているんだ」「ただし、行動している人間だけな」と。「何かをやらかしたら、『失敗』と捉えちゃうお前みたいなタイプもいるけど、『失敗』をそのままにしておいたら『失敗』だ。でも前に進んでいたら、いつか振り返ったときに『あの時があったおかげで、あの時に成長できたよね』と思えるんだよ。そう考えたら、成長と成功しかねぇから便利だよ」と言われて、感動したんですよ。
この『20代を無難に生きるな』の本で一番リターンが多かった部分が、「バッターボックスに立て」という部分なんです。バッターボックスに立つということは、挑戦するということなんですが、例えば打率1割のバッターがいるとするじゃないですか。10回打席に立ったら、1回ヒットが打てる人ですよね。
これが10回の人だったら1本かもしれませんけれども、1,000回バッターボックスに立つと、打率は1割じゃないんですよ。1割5分になったり、2割に上がっていくんです。「1,000回立てば、普通は100本ヒットだよね」と考えるんですが、1,000回もバッターボックスに立つと人間は上達していくんですよ。
「ちょっと肩が下がっていたな」「この軌道もうちょっと(修正しよう)」とやっていくうちに、打率は絶対に上がっていくんです。なので、20代の人はとにかくバッターボックスに立とうよ、行動しようよということを伝えさせてもらっています。30代(向け)の本にバッターボックス論を書いたら何気に人気だったので、20代(向けの本にも)にもバッターボックス論を書いたんです。
学ぼうと思えば、いくらでも学ぶ機会があるのが今の世の中なんですよ。逆に可哀想だなと思うのが、情報が多すぎて、どれを選んだらいいのかよくわからない。でも、単純に情報が世の中に露出し始めただけなので、どれを学んでもいいんですよ。
20年前、30年前と対比して振り返ってみると、僕らはセミナーに行くしかなかった。でも、セミナー情報はわからない。いろんな社長と会いたい、会って話を聞きたい、でもなかなか取り次いでくれない。こんなこと、当たり前ですよね。
その当たり前がぜんぜん変わったというか、そういう人たちがトコトコって降りてきて、いろんなことを教えてくれるようになった。学ぼうと思えば、学ぶ手段はいくらでもあります。
もう1個、座学での学びはたくさんありますよね。実学での学びは、一生懸命仕事をすることです。一生懸命働く中での気づきに勝るものはないので、今の仕事をとことんやってみる。
20代のうちって、自分たちが思うほどそんなに期待もされていないんですよ。意外と20代は焦ったりもすることもあるんですが、期待されていない時が一番やりどきなんですよ。なぜかというと、期待値が低いから超えやすい。変にハードルが上がっていると、これを超えるのは大変です。
ハードルが低いうちに、背面跳びでピョンピョン飛んでみたり、1回転してみるとか、いろんな飛び方をやってみればいいんじゃないかなと思います。これが、向き合った居酒屋のあんちゃんの20代へのメッセージです。
『20代を無難に生きるな』の動画を見てくださって、本当にありがとうございます。見ていただいた方の中には、30代で20代を振り返って「どうだったな」とか、20代真っ最中の方もいらっしゃると思いますが、最初にお伝えさせていただいたように、もっともっと尖ってください。
そして、自分の頭で考えて自分の意見を持つ。「大多数の人がこういうふうに言っているけど、それは本当なのかな?」「みんなが『無理』と言っているけど、無理じゃない道もあるかもしれない」。その思考を身につけて、あとは成長と成功の道をまっしぐらに進んでいきたいなと思います。
あなた自身がここから、20代、そして30代をもっともっと楽しく過ごしていけるような、そのための1冊になれればいいな思っています。いつか、一緒に居酒屋で酒を飲めるのを楽しみにしています。
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