2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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大森春樹氏(以下、大森):では質問のコーナーにいきたいと思います。用意しているパネルからいきますね。事前にいただいた質問を読みます。
「ラジオをはじめ、さまざまなアウトプットを拝読しております。これからの生き方を考えがちな31歳です。北野さんはもっと早くにこの課題をクリアされた印象がありますが、いつ頃ですか? また日々の生活の中で自分と向き合うにあたり、やられていたことがあれば教えてください」。
北野唯我氏(以下、北野):この課題をクリアしているのかなぁ。いつも悩んでいると思いますし、別に今も確信を持っているわけではないと思います。これからもたぶん、「これからの生き方」のことは悩み続けると思うんですよ。
僕が重要だと思うのが、人生って苦しいこともたくさんあるし、悩みもあるじゃないですか。たぶんそれが前提なので、課題があることに悩むのが、僕は一番の苦しみの原因だと思っているんですよ。
これからも病気になったりライフステージが変わったりして、生き方を考え直さないといけない時があると思うんですよ。でも課題が「ある」ことを前提に生きるほうが、重要だと思っているんです。
人生はそもそもそういうものだと思うので。それよりも、「なんで自分はこんなに不器用なんだろう」「なんで自分はこんなにうまくいかないんだろう」と思って悩んでしまうことが問題で。だから僕も「これからの生き方」についてはこれからも考えていくと思っているし、質問してくださった方もそうなのかなと思ったんですけど。
もう少し具体的な話で言うと、27歳~28歳ぐらいのときに「これは絶対に成し遂げよう」というものはあったと思うんです。それは生き方というか、目標レベルですね。もう1つは、「日々の生活の中で自分と向き合うにあたり、やられていたことがあれば教えてください」という質問ですよね。僕はやっぱり……。これはたぶん、超具体的なほうがいいんですよね。
大森:そうでしょうね。
北野:ですよね。散歩ですかね。
大森:(笑)。
北野:散歩。散歩と自然に触れることは本当にやっていたので。僕の兵庫の家の前には大きな池があるんですけど、夕方になると夕日が反射して、白鳥が来たりしていて。兵庫の普通の田舎のほうなんですけど、中学や高校のときからそこを毎日散歩してたんですよ。僕は「一人哲学の道」と呼んでいたんですけど。
大森:おぉ(笑)。
岩崎祥大氏(以下、岩崎):(笑)。
北野:ずっと散歩していて。それで、この「自分と向き合う」際に、ものすごく重要だなと思うのは、人生とかモノを作ることはフィジカルなものだということです。よく「精神的なものである」というふうに思われると思うんですけれども、モノを作るというのはフィジカルなものですよね。
だからフィジカルな活動の中で自然に触れることもそうだと思うんですけれども。あるいは散歩をすることもそうだと思うんですけど。そういう中で自分と向き合うことのほうが、実はポジティブになるというか、本質的に近づくなとは思いますけどね。
大森:なるほど。
北野:だから、頭の中だけで考えてしまうと答えは出ないんですよね。僕は禅が好きなので、禅の言葉ですごく好きな言葉があって。それが「問いは知性的に与えられなければいけないが、答えは肉体的に与えられるものである」というものです。
これは僕はめちゃくちゃ本質だなと思っていて。どういうことかというと、「自分は何のために生きるんだろう」という問いがありますよね。それで、問いが重要というふうによく言いますよね。でも、その問いが立っている時点で、答えは分離しているわけじゃないですか。そうですよね。
北野:しかも、その問いが生まれることに対して答えが生まれることは、答えに反証するための問いも必ず生まれるという構造なわけですよね。例えば「例外ってあるの?」とか。それが僕はけっこう真実だと思っています。
それは禅の概念で言うとどういうことかというと、「問いと答えが一体となっているところにしか答えはない」という概念なんですよ。めちゃくちゃわかりやすく言うと、要は「頭でいろいろ考え過ぎるな」ということなんですけど。
岩崎:(笑)。
北野:それは人生もそうだと思っていて。やっぱりフィジカルなものの中のほうが、実は生き方の答えなどがあるなと思っているんですよね。『これからの生き方。』の中でも「好きの2階建て」という理論を言っていると思うんですけど、「肉体的な好き嫌いというのも意外と重要だよ」という話をしていたりしますよね。そういうものに近いのかなという。この話おもしろいのかな。どうなんだろう。
大森:いやいや、なるほどと思いました。「散歩」というところが驚きました(笑)。
北野:(コメントを見て)ありがとうございます。
大森:次の質問にいきますね。これも事前にいただいたものをパネルにしています。「北野さんが今から別の人生を送るとしたら、どのキャラクターの人生を選びますか?」。これは『これからの生き方。』に出てくる漫画のキャラクターのことだと思いますけど。
岩崎:選べるんですか?
大森:(笑)。そもそもが。
岩崎:北野さんって絶対、北野さん以外の何者にも……。
北野:なれないですか?
岩崎:えっ、愛子になれます?
北野:いや、でも意外と愛子の人生が一番幸せ説はないですか?(笑)。
岩崎:それはぜんぜんあると思いますよ、それはもうすごく思う。これは僕が話すことじゃないけど、北野さんがピカソに絶望させられる話とか。「この人めっちゃ生きるのが大変なんだな」という(笑)。
北野:そうですよ。なんでこの話を知っているんですか?
岩崎:北野さん、前に恵比寿のカフェで言っていましたよ。
大森:(笑)。
岩崎:「最近ピカソに絶望させられてる」って。何言ってるんだろうと思いました。
北野:(笑)。これはね、クリエイターとか、モノを作る中でもちょっと思想を持っている芸術家っぽい人は、「ピカソに絶望させられてからがスタートだ」と言っているんですけど。ピカソに絶望させられるんですよね。
大森:わかりません(笑)。
北野:この話はちょっと、あまりにもニッチすぎるので。
岩崎:あぁ、そうですか(笑)。クリエイターは大変だから、愛子が意外と幸せかもしれないという話で。
北野:そうそう。(ピカソに絶望させられているという話の続きを)聞きたかったら、「聞きたい」というコメントをたくさんいただいたらお話します。でもね、僕の友人のスプツニ子!さんとかも同じことを言っていたので、クリエイターはやっぱりみんなそうなんだな、と思ったんですよ。
大森:なるほどね。キャラクターのアンケートは取らなくていいですかね。
北野:あぁ、ごめんなさい。キャラクターね。
大森:大丈夫ですか。どのキャラクターがいいですか?
岩崎:逆に「愛子だった時期」もあるんですか?
北野:いや、僕は一番、愛子のキャラクターを作るの難しかったんですよ。
大森:うん、言ってましたね。
北野:最後のインタビュー集の中で、愛子だけがむちゃくちゃ難しかったという話を。
岩崎:そうしたら、愛子の要素はやっぱりないということなんですかね。
大森:愛子の持っているカバンの描写とか、すごく時間かかりましたよね(笑)。
北野:あぁそうですね、何色かとかね。
大森:カバンの色とか、愛子はどんなカバンを持つのかという話で。これもすごく時間が止まりましたよね(笑)。
北野:愛子が何をしゃべるかはわかったんですけど、愛子の造形とかはけっこう難しいなという。(コメントを見て)あぁそうそう、ありがとうございます。「ピカソに絶望した話、山口周さんとのイベントでも」。そう、そうなんですよね。
岩崎:結局どのキャラクターがいいかを選んでなくないですか?(笑)。
北野:あっ、生まれ変わるならですか。
岩崎:じゃあ、北野さんの今のマインドも変わるとしたら。
北野:でも僕はやっぱり、土尾さんが好きですけどね。
大森:土尾さん。土尾シェフですね。
北野:はい、もし自分が一人選ぶとしたら。ほかの質問いきましょうか。
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