2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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松田康利氏(以下、松田):それでは、今日はシンガタ時代に私の元上司でもありました、クリエイティブディレクターの佐々木宏さんをお呼びしたいと思います。お願いします。
(会場拍手)
松田:小室さん、小西さんを見たいという方は少しお待ちくださいね(笑)。自己紹介のためのスライドを佐々木さんが自ら作ってきてくださいました。3月にシンガタを卒業されて、なにかおもしろいことを始められたという噂を聞いているので、その辺を含めてご紹介いただければと思います。
佐々木宏氏(以下、佐々木):自己紹介をさせていただきます。佐々木と申します。私が前段でしゃべることになった理由は、おそらく働き方改革のためにはならないようなことを言いそうなので、最初に厄介な方からやらせておこうというような魂胆でしょう(笑)。
私は松田くんとも、それから小室さんにもいろんなかたちでかれこれ20年くらいお世話になっています。私のしゃべる時間は5分だと言われたんですね。しかたがないので、5分で自己紹介をしたいと。一度でいいから、自分の好きな自己紹介をしてみたかったんです。
私は、シンガタという会社を17年間やってきたのですが、5月からここに書いてあります「連」という会社に変えました。電通と博報堂の人間が集まって、こじんまりクリエイティブブティックをやっていたんですが、私も64歳になって、ひと区切りをつけようと。AKBのみなさんにならって卒業というかたちです(笑)。
興味のない方もいるとは思いますが、一気に読みますから、聞いてください(笑)。
佐々木宏、1954年熊本生まれ。3歳で東京。8歳で釧路。15歳で東京。小石川高校から慶應義塾大学、電通、シンガタ。そして連。幼稚園でピアノを習うが半年で挫折。その後、独学で「チャイコフスキーピアノコンチェルト(協奏曲)1番」。ランタッタッタンというものですね。あれを友人と中学校2年生で公演しました。
中学2年で父が急逝しまして、ドラえもんと出会います。大学で一切勉強をせず、本も読まず、一切授業料を払わず、抜群の成績で(笑)、卒業しました。放送局に入る希望が叶わなかったので電通に来まして、新聞雑誌局へ。28歳で転局しまして、コピーライターになりました。
最初は低空飛行が続きましたが、その頃に書いてみんなから馬鹿にされたコピーが、「ダメ。ゼッタイ。」の麻薬撲滅運動、それから「第一志望は、ゆずれない。」の駿台予備校。この2つのコピーが、35年経った今でも使われているということが自慢です。とくに「ダメ。ゼッタイ。」では、酒井のりピーが途中でイメージタレントに。効き目ないです。
(会場笑)
その後、JR東日本「もっと」というキャンペーンでキョンキョンと、松田くんに出会います。でも、それにもかかわらずJR東海のほうに飛ばされました。「そうだ 京都、行こう。」をはじめ、10年間ほど担当して、キャンペーンはなんと26年間続きました。
サントリーの広告を始めて今年で30年が経ちました。BOSSは矢沢永吉のときから宇宙人ジョーンズまで、27年間やっております。トヨタ自動車は延べ33年間やりまして、一昨年卒業しました。
フジフィルムで樹木希林さんと20年間以上お付き合いしておりましたが、去年残念なことにお別れしました。KDDIを担当したのが18年前ですね。松田から28歳の小室さんをご紹介いただいたんですね。ヤフーの川邊さんと、小室さんが僕の主治医、そして勝手にブレーンと呼ばせていただいて、仲良くさせていただきました。
その後、ソフトバンクで孫さんと会いました。白い犬のお父さんとも出会いました。白戸家も早13年目になります。3年前、リオの閉会式で「安倍マリオ」をやりました。椎名林檎さんと一緒にやりました。めちゃくちゃ楽しくてありがたい体験でした。地球を3周しました。それがきっかけで、プロジェクトのようなこともできるんじゃないかということで、仕事が増えまして。
東京国際映画祭や、北海道150周年記念の「キタデミー賞」というイベントや、ドラえもんプロジェクトにサンリオピューロランド、京都太泰映画村大改革という、僕が好きそうな仕事がいろいろと降ってきまして、広告の仕事は少し減りましたが、楽しい仕事ができました。
さらに来年2020年はオリパラ開閉会式もやることになりました。とくにパラリンピックは責任者ということで、大変です。ビートルズと桑田佳祐とドラえもんを愛して、最近はトム・サックスというアーティストに心酔している64歳です。
せっかくなので、連という会社の紹介をさせてください。この令和というタイミングの発表、これが4月1日でした。その時に「連」と発表をしました。そして5月1日から新しい天皇のもとで新時代が始まりましたので、それと一緒に会社を起こしました。
同じオフィスなんですが、ちょっと変わっております。これは元のシンガタで、こういった可愛らしいオフィスで6人でしたが、電通から4名、博報堂から2名、広告業界の悪しき慣習・競合プレゼンテーションをなくしたいということで、電通と博報堂の人間が一緒にいれば競合しなくてもいいね、というようなことでやりました。
(会場笑)
私はもう、17年間一切競合をやりませんでした。そして連。これは朝日新聞に田中優子さんという法政大学の総長さんがいらっしゃって、この方が朝日新聞に書かれた内容です。私、新聞は1週間に2回くらいしか読まないんですが、そのときにこれを読んで「これだ!」と思いました。内容はちょっと見にくいかな。
江戸時代に「連」というものがあって、何かを創造するとき、とくに浮世絵などを作るというときはこういうところから生まれたらしいんですね。
これが言ってみれば仕事のクラブ活動のようなもので、アバターでみなさんが違う名前でやっていたそうです。そのような話を読んで、これで行こうと思いました。「緩やかな連帯」、そして「仕事はいつもどんなことから生まれるんだ?」と思ったんです。
根回しをしてなんとかではなくて、たまたま会った人とだんだん盛り上がっていくということ。そして、私は広告一筋と言ってきて、広告が大好きですが、これからは社会をデザインする、と。
こういうと大げさですが、そのような考え方をされている方の文章を読みまして、影響されました。副業集団のアバターで、というようなことで何かができないかと思いまして、関係ありませんが、オフィスにこうしたロケットのイーグル号のようなものを作りました。ぜんぜん関係ないですね。
だけど、何かをやるときに、どうしてもやりたいことを叶えたくて、こうしたロケットを。(このロケットの)中で仕事ができるんですよ。ふざけていると思いますが、これで打ち合わせができます。それから、ドラえもんを私がやりましたので、会議室にこうやってドラえもんの土管。ドラえもんと、それからマリオがいるという。
松田:佐々木さん、やや巻きでお願いします。
佐々木:はい。
(会場笑)
こうしたイメージです。私はバーのマスターのようになって、世話役をやろうというようなつもりになっております。
私が親しい人や、私が何かこの人と一緒にやりたいなという、若者たちのたまり場になってくれればいい。そういうわけで、サボテン。あとから出てきますが、公式植物をサボテンとしていまして、「サボテン以外の植物は置くことができません」とみんなに言ってある。
今日はサボり方改革ですね。働き方改革は小室さんがしっかりと、かっこよくやりますから。私はそれに茶々をいれる役として、サボり方改革をやろうと思っております。
というようなことで、佐々木です。よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
松田:せっかくなので、佐々木さんのCMも見ていただきたいですよね。
佐々木:では触りだけ……。
松田:わかりました、では、お願いします。1分だけ。
佐々木:これは令和になる前日、直前に作ったBOSSのCMですね。ではもう一回最初からですかね。すいません、最初からお願いします。
佐々木:ありがとうございました。すいません。
松田:ありがとうございました。それでは元のパワポのスクリーンのほうに変えてください。思いのほかのこの時間ということになりますが(笑)。
(会場笑)
松田:モデレーター泣かせではありますが、こんなことにもくじけずに。今日はAdvertising Week Asiaという広告の文化祭なんですね。ふだん講演がお上手な小室さんに、短時間で要点を、つまり「広告」のように話していただくという。大変かと思いますが、がんばっていただきたいと思います。
では、どんどん紹介していきましょう。それでは小室淑恵さんにご登壇を願います。みなさま拍手を!
(会場拍手)
松田:小室さんはもう本当に、TVでも新聞でもかなりの頻度で拝見しておりますが、今の働き方改革のムーブメントを本当に長く長く引っ張ってきていらっしゃる女性です。もう本当に長いお付き合いをさせていただいていますね。
小室淑恵氏(以下、小室):なりますね。
松田:今日はいろいろとお話をうかがってまいります。そして、データマンの小西さん。
小西元紀氏(以下、小西):お願いします。
(会場拍手)
松田:人事コンサルタントで、もともとjeki(株式会社ジェイアール東日本企画)にいらっしゃって、人事部門をなさっていたんですが、今は独立していろんな会社を……。
小西:広告業界、IT業界とか。今は伊藤忠グループのコンサルタントもさせていただいております。
松田:進行は私の方でやらせていただきます。それではご着席ください。
小西:よろしくお願いします。
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