2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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箕輪厚介氏(以下、箕輪):ちなみに僕は、これはミリオンセラーを狙えるジャンルだと思ったんですよ。僕が出すんじゃなくても、ミリオンセラーになるテーマがまさに、自分がやりたいものを見つけたいという集団的無意識だと思っていて。
前田裕二の本が来月に出るんですけど、そこでは一章丸々使って「メモで自分を知る」という項目があって。いかに自分を知るか、自分が何者か、自分とどう向き合うかについて書いています。
1つは、いわゆる就活のときにみなさんがやった自己分析を圧倒的にやるということ。中途半端じゃだめで、最低でも100問。その本では1,000問用意したんですけど、前田裕二は就活のときに1,000問やってるんですよ。大学ノートで30冊分です。設問は世の中の自己分析本にいくらでもあるから、1,000問くらい適当にかき集めて、世にある問に全部答えるつもりでやったと。
それこそ、就活面接で「好きな色はなんですか」と言ったら、「青と赤と白です。それぞれ理由があるんですけど、何色からお話ししましょうか」と言えるぐらいになってる。まあ、あの人はちょっと頭がおかしいんですけれど。
(会場笑)
箕輪:本当に膨大な量をノートを書いている。もう毎日、本当にスクロールが終わらないくらい、2メートルくらいメモ書きしてるんで。少なくとも100問は答えてから、手を挙げてやりたいこと見つかんないと言えよって思いますね。前田さんもこういうイベントをよくやるんですけど、「100問答えた?」って聞くんです。答えるだけじゃだめで、この答え方をしろというのがある。
箕輪:例えば「人生で辛かったことはなんですか」と聞かれたら、「大学受験に落ちたこと」なんて書くじゃないですか。考えて考えて、あれが1番辛かったと。それでそのまま終わるんじゃなくて、それを掘るんですよ。なんでそれが1番辛かったのか。あんなにがんばったのに受からなかった、努力が報われなかったからなのか。友だちにめっちゃ馬鹿にされたとか、なにかあるじゃないですか。辛かったで終わらせないで、できるだけ具体的にやる。
努力が報われなかったという理由なら、そこから抽象化するんです。そうすると、例えば自分という人間は、がんばりに応じて結果が出ることに喜びを感じるタイプなんだとかがわかってくる。友だちに笑われたのが辛かったのなら、自分は周りの目を気にするタイプだとか。逆に言うと、周りから褒められることでガンガン伸びるタイプなのかもわかってくる。
そこで初めて転用する。じゃあこういう仕事をやろうとか、こういう仕事の仕方をしようと考える。PVが伸びると喜ぶようなタイプだから、明日から人に読んでもらえるブログを書くとか。努力型だったら、コツコツやる仕事が向いているんじゃないかと考えてみる。それ1問だったらわかるのは一部分ですけど、それを100問やったら、あらゆる方面から自分が掘れるから、ブレない。
大事なことが2個あるんです。本当の自分を知ることができるのと、100問やったんだから俺は自分のこと知ってるという状態になれるので、自信が持てるというのが大事で。じゃあ、今日は飲み会に行くか、それとも家で仕事の続きをやるか。これは正解がないんです。別にどっちでもいいんですよ。でも、それがわかんないと「飲み会に行って人脈を作った方がいいかな」とか悩んじゃうんです。
僕の場合は自己分析する必要がなくて。もう決まってるんですよ。楽しいことがやりたいだけ、という。さっき楽しんでないなんて言って矛盾してるんですけど、楽しいことから選んでるんです。だから、めちゃくちゃやらなきゃいけない仕事があるときも、その飲み会に行きたかったら行くんですよ。それが僕の仕事に繋がると思ってるから。それくらいブレないんです。となると、好きなことも見つかりやすくなるので。これが自分を掘るということです。
箕輪:もう1個、たこわさ理論というのがあります。これはなにかというと、小学生に「好きな食べ物は」と聞いて、「たこわさ」とは絶対答えないじゃないですか。なぜかというと、たこわさを知らないからなんですよ。つまりどういうことかというと、出会ったことがないものを好きになることは、絶対にないんですよ。
クリケットをやったことない人が、クリケット好きになることはないじゃないですか。なので、とにかくいろんなものに出会ってみる。それが自分の人生を変える可能性があるから。だから、この2つです。とにかく自分を掘ることと、そんなぐちゃぐちゃごちゃごちゃ言ってないで、いろんなことをやれ、という。
まったく矛盾することを両方やって初めて、「やりたいものが見つからないと言え」というのが結論ですね。そのエネルギーもないんです、と言うんだったら僕も知らないですけど。ホリエモンだとかキングコングの西野さんみたいに、SNSでやりたいことをすごいやっていて楽しそうな人は、本当にすごいんです。「あなたはどういう人間ですか?」って聞いたら、永遠にしゃべれる。この両方を鬼のようにやってるだけですよ。
平田麻莉氏(以下、平田):本当にそうですね。今の自己分析みたいなのは、私もフリーランス協会でよくそういう質問を受けて話すんです。そういうときは、なにになりたいかよりもどういう姿でありたいか。なりたい姿よりありたい姿を探すようにした方がいい、というお話をするんですけれども、ちょっと近いのかなと思います。
自己分析を徹底的にやると、その価値基準が自分のなかで明確になるので、迷わなくなる。人と比べてもしょうがないですからね。ちょっとめんどくさいなと思っても、とことんやりきる。結果を出すことで、結果として楽しくなる。
箕輪:そうですね。それはもう本当にそう。極端にやるというのが大事です。
箕輪:芸人の水道橋博士さんという人がいるんですが、この前ボクシングでKOしちゃったんです。本当にKOしちゃって、すごくうれしいんですよ。
あの人は僕に会ったこともないのに、ずっとツイッターで絡んできてたんです。ダメージジーンズ履いて偉そうにしてるとかで。「違うんだよ、(破れたところが)どんどん広がっちゃうだけなんだよ」と思うんだけど、そういうことをインタビューなんかで言ってて。大の大人が会ったことない僕になんなんだよと思って無視してたんだけど、あまりにしつこいから「うるせぇんだよ」って喧嘩してたんです。そうしたら、ホリエモンがそれを見つけて「箕輪、ボクシングで対決だ」とか意味わかんない提案をしてきて。
僕はホリエモンとか西野さんとか前田さんとか、人で決めてるんですよ。ジャッジメントに時間がかかるんで、好きな人からきたのは全部やると言おうと。この前、初めてホリエモンの提案を断ったのは、東大を受けようよと言われたときで(笑)。それはめんどくさすぎるから、そんな時間ねぇわと思って初めて断ったんですけど。むちゃぶりが多いんですよ。
でもボクシングはやると決めて、1,000人くらい入る会場で、Abema TVが完全生中継するなかで水道橋博士とのボクシングの試合が決まって。はっきり言って意味わかんないですよね。
「なんだよあいつ、ボクシングばっかやって仕事しないで」って思われたでしょうけど、そこは人に任せて、ボクシングだけやりました。幻冬舎の見城さんも水道橋博士が嫌いだったから、仕事なんてやってる時間ないぞと(笑)。見城さんも熱狂の人だから「もう、お前はとにかく勝て」と言われた。
ボクシングって、素人がわーって何時間もやってると、手が震えてパソコンが打てなくなるんですよ。もう本当に仕事になんないけど、とにかくやってるとやっぱり楽しくなってくるんですよ。
箕輪:水道橋博士って、はっきり言っておじいちゃんですよね。そんなおじいちゃんをボコボコにして、雄叫びをあげたら、本当に気持ちよかった。人生で何度かに残る本当に楽しかった経験です。
でもこれが、ちょっと斜に構えて「なんで俺がボクシングやらなきゃいけねぇんだよ」とか言いながら、仕事の合間とかにちょこちょこジムに通って「はぁ、めんどくせ」と言いながらやってたとしたら、たぶん楽しくないんですよ。やると決めたら極端にやる。突き抜けるというのは大事です。
平田:いやぁ、もう本当にそれは正論ですね。その通りだと思います。本のなかに「意識くらいは高く持て」というメッセージもありましたけれど、そういう人たちを意識高い系と揶揄する人とかもいたりしますよね。
箕輪:斜に構える気持ちもわかりますよ。恥ずかしいんだよね。僕も実際はそんなこともないんですけど、態度とか雰囲気が偉そうなんで。もしおじいちゃんにKOされたら、キャラを変えなきゃいけないし恥ずかしいわって、すごいプレッシャーだったんです。でも、まったく練習しないで、ブヨブヨな身体で出て変な試合になって、負けることはなくてドローになっても、「いやぶっちゃけちょっと忙しかったからさ」と言えば、まぁ恥ずかしくはないんですよ。でも、そこですよね。恥ずかしいとか関係なく、やりきるって決めたらやりきるというのが大事ですよ。
思いっきりチャレンジして失敗したら恥ずかしいと思うのは、僕にもありますよ。だから、「そもそも本気出してなかったよ」という言い訳を消すのは、そこは男女関係なく「覚悟」ですよね。
平田:そうですね。覚悟もそうだし、根本にサービス精神というか、エンターテイナーな部分があるのかなという気がします。
箕輪:それはある。僕びっくりしたんです。KOした人についてあれこれ言うのはなんなんですけど、僕が1番恐れたのは、負けることよりもグダグダな試合になることなんですよ。
平田:それじゃあ、おもしろくないですからね。
箕輪:テレビ中継して、みんなチケットを買って観にきてるのに、あっちが要求してきたのは、でっかいグローブでヘッドギア付けてやるってことで。いろんな人に聞いても、「そんなのバラエティーのボクシングだよ。絶対KOとかないよ」って言われたんです。ポコポコポコポコやるのって、恥ずかしいじゃないですか(笑)。試合前の煽りだけすごいのとか。だから僕はヘッドギアは取ってやると決めて。でもあっちは全然ヘッドギア取らなくて。
ここからちょっとおもしろいんですけど、(水道橋博士は)「僕は腰痛持ちで、今『腰痛という名の樹海』という本を書いてるくらいなんだよ」と(笑)。僕は「いいタイトルですね」と編集者としての感想を言って。「でも、キックはありにしてほしいです」と言ったら、「君は狂ってるだけだね。破壊衝動はそこそこにした方がいい」とか、芸人のくせに諭してきたんです。
そのとき、「こいつサービス精神ねぇな」と思った。僕は本当、せっかくやるなら楽しんでほしいと思ってたんです。
平田:それすごく大事な気がします。私も、フリーランス協会はプロボノなのに「なんでそんなに忙しそうにしてるんだ」と言われることもあります。「誰得なの?」と言われることもあるんですけど、期待してくれる人がいたり、自分が関わって世に出すからには、絶対クオリティを下げたくないみたいなのがあって。自分との闘いが楽しいというか、やっぱり人の喜ぶ顔が見たい、みたいな。
つい最近もFacebookで、「Queenをただひたすら熱唱するスナックをやりたい」と呟いたら、200人以上から「いいね! やりたい!」みたいなのがついて。やっぱ本気で企画しちゃうんですよね。誰得かわからないんですけど、いろいろ画像とか作っちゃったりして。そういうのも、言い出して「やりたい」と言ってくれる人が出てきたからには、120パーセントでやりたいみたいなのが、けっこう大事な気がしていて。
箕輪:そうです。だいたいそうだと思います。
平田:じゃあ、時間も迫ってきているので、今日最後の質問ですね。世の中が急速に変化していくなかで、箕輪編集室のようなコミュニティの今後の可能性というか、社会的なインパクトについて、お示しいただければと思います。
箕輪:コミュニティの可能性か。これは僕が編集したコルクの佐渡島さんの『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE』のなかで……あの人はちょっとインテリ気取りでタイトルを英語にしやがったんですけど(笑)、その本を読めば書いてあることなんですけど、そもそもコミュニティとはなにか、なんで需要がでてきたかを1個に絞ると、情報が爆発したということなんですよ。
正確な数字とかもその本に書いてあるんで、ぜひ読んでほしいんですけど。スマホが出てくる以前、10年前ぐらいと比べると、何十万倍かになったんですよ。昔でいうと、例えばビットコインが流行ってそれについて知りたいなって思ったら、仮想通貨のことを書いた本も何冊か発売されているから、そのなかで1番売れている本を買えばよかったんですよね。悩まなかったんですよ。
テレビとかちょっと見て、それで新聞読めば「なるほどな」と。でも今は、仮想通貨のネタだけで、1日で絶対に見切れない量のネタがわんさか出てきて。本の数も増えましたよね。テレビもネット環境も含めたら無限にあって、もう選べない。そういうのが今の状況です。
そこで出てきたのが、コミュニティなんですよね。簡単にいうと口コミですよ。自分が信頼してるとか、自分と近しい価値観の人が、なにがいいと思っているかを知りたいというのが一番大事。
だから、選ぶのがめんどくさいから「箕輪が仮想通貨の本を出したら買おう」と思ってくれる。こういうコミュニティを作れる人は、比較的ビジネスになりやすいし、ある意味ですごい再現可能です。毎回がギャンブルじゃなくて、よっぽど変なことを連発しない限り、まあ信頼というものは徐々に徐々に蓄積してくるものなので。一気にゼロになったり、よっぽど変なことをしない限りはならない。そうするとずっと安定的に売れ続ける。
いいのは、安定的に売れ続ける。だから本質的なものにもっとチャレンジしやすくなったり、変にタイトルだけ奇抜にして売ろうなんて思わなくてもよくなる。さっきの『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE』なんて、こんなの僕以外の編集者が企画出したら見城さんに怒鳴られますよ。なにをかっこつけてんだ、売れなきゃ意味ないだろって。「誰がわかるんだ。こんな変なタイトル」と言われるんですけど。
箕輪が出すんだったら売れるからいいや、勝手にやれ、となるのは、僕が出すなら買うと言ってくれる人がいるからです。そうすると、著者が英語のタイトルをつけると言ったとしても、「いいっすよ別に。そっちの方が好きでかっこいいなら」と言えるという。市場の顔色をうかがうことなくどんどんやっていける。そうすると、著者もオリジナリティがあるからって、もっと好きになってくれて、いい循環になっていくんですね。
箕輪:だから、情報が爆発したからコミュニティというものが今後強くなるということなんです。あともう1個あるのが、SNSにあまりにもバカが増えすぎたこと。バカが増えすぎて、もはや地獄のような様相を呈していますよね。ツイッターとか、ヤフコメとか。NewsPicksのコメントですらひどいし。
NewsPicksのコメントなんて、自分はちょっと仕事ができると思ってるおっさんが多いから、逆にむかつきますよ(笑)。なんか、斜め上から。僕はもうほとんど読んでませんけど。ヤフコメなんて、「ヤフコメに叩かれたら本当のことしてるという証拠だ」と僕は思うくらい、まあクズの集まりですね。ツイッターも同じです。なんか発信すると、まともに生きていない人たちが、やいのやいの言ってくるわけですよ。
リアルで考えたら、これってものすごい失礼ですよね。例えばここで「この後、飲みに行きましょう」と言って、その言葉尻だけ捉えたおっさんが、文脈も関係なく「お前失礼だよ」と言ってくるようなもんなんですよ。
それがツイッターだとかのオープンなSNSでされている。それって、普通の常識から考えたら、ちょっとしんどいじゃないですか。「だからちょっと個室行きませんか」というのが、いわゆるコミュニティやオンラインサロンで。
オンラインサロンには2つ意味がある。現状とか気にしないで、前後の文脈をぶったぎらない。傷つく人もいないし、文脈がわかるから。阿吽の呼吸で深い議論ができる。
平田:よく言われている、心理的安全性の話ですね。
箕輪:そうです。だから、自生的な秘密みたいなこともしゃべれる。どっかのオンラインサロンに入っている人はわかると思うんですけど、ツイッターなんてある種、世間体のためにやってるわけで。本当の話とか深い話というのは、みんなコミュニティのなかでしかしてないと思うんですよ。
世の中は、ある意味でインターネットというものが閉じていってると思うんですね。情報が爆発したということと、SNSがオープンになりすぎてるという時点で、コミュニティは可能性とかそういうんじゃなくて、単純に需要が増えるでしょうね。
オンラインサロンというかたちかはわからないけど、そういうクローズドのものに3つくらい入るようになっていくと思いますね。
平田:そうですね。いや本当、オンラインサロンもそうですし、コミュニティみたいなものは、いろいろなかたちで今増えてます。なんだったら、自分で立ち上げることもできる時代なので、どんどんそういうことに関わって、自分のアウトプットのチャンスというのを伸ばして増やしていくというのが、でてきたらよいのかな、と思います。
ちょっと宣伝っぽくなりますが、ぜひ箕輪編集室にも入っていただきたいですし、フリーランス協会も会員1万人のフォロワーと、有料会員1,300人、そして事務局のメンバーが50人くらいいます。1万人に流してる情報と、50人のなかで決める情報って全然違うと思うので、密度の高い経験がしたいという方はぜひ参加していただけると本望です。ウェルカムです。
あと、質問もいろいろいただいているので、あと残り時間の許す限り、おうかがいしたいなと思います。「堀江さんや落合さん、前田さんが一緒にお仕事してくれる理由はなんだと思いますか」という質問がきてますけど、これたぶん本を読んでいただければわかると思うので、ぜひ。
箕輪:リラックスできるからじゃないですかね。他の編集者って、すっごいんですよ。「堀江さん、堀江さん!」みたいな。僕、殴り合いますからね(笑)。そこらへんの編集者がいきなりホリエモンのことを殴ったら、マジで出禁になるんで。ある種のリスペクトとボリュームなんですけど。箕輪は結局は本売るよねというのと、人間として単純に好いてくれてるという、両方だと思います。
平田:詳しくは『死ぬこと以外はかすり傷』に書いてありますので、ぜひ読んでみてください。あと、箕輪さんは、自分ではお金を払ってでもやりたいことってなにかありますか。
箕輪:うーん、お金を払ってでもやりたいこと……。
平田:サロンに入っている方の感覚ということですよね。
箕輪:ないんですよね。そうなってくるとほとんどないですよね。もう全部タダじゃないですか。タダでできちゃうようになってきたので。僕はスポーツがそれなりに好きなんですけど、ラスベガスに村田諒太の試合を観に行って、チャンピオンズリーグで、ユベントス対マンチェスター・ユナイテッドを見るくらい、お金払ってでもやりたいぐらい好きですけど。ダゾーンのPRで50万円もらって、たまに「楽しかったんだぞーん」と言うだけという(笑)。 僕ぐらい好きにそうやってると、好きなことは全部仕事になってますね。
平田:それね、ただの自慢話みたいになってしまいましたけど(笑)。どうやったらそうなれるとか、なにかアドバイスくだされば。
箕輪:まあ、好きなことをやってっていう、さっきの段階と同じですよ。最初は僕だって、好きなサッカーはお金を払って観に行ってたんですよ。でもそれが好きで、サッカーの仕事に関わらず、楽しいことを発信するということで響きあって、「箕輪さんがおもしろいと言ってるものはおもしろいんだ」となっていけば、おもしろいものが「金払ってもいいのでPRしてください」と変わってくるわけで。それは別に、誰だって変わんないと思う。
平田:ありがとうございます。あと2分だけあるんですけど。いっぱいいいねがついているのが「箕輪さんが付き合いたい人ってどんな人ですか」というのがあります。これって、恋愛って意味じゃなくてですよね。
箕輪:付き合いたいなと思う人は、仕事や著者という意味でいうと、いろんなところで書いてますけど、まず個体として独立している人ですよね。オリジナリティがあって、雰囲気のある人ですね。個性というものと世間というものを、水と油のように、かき混ぜてもかき混ぜてもナチュラルに分離してしまうような存在。それで作られているものじゃなくて、生まれてきた瞬間から、もう世間が別に対立してるってわけじゃなくて、ユニークな存在としている、という人ですね。
やっぱそういう人の本を作っているときは、僕は「おもしろいな、この人、変だな。おもしろいな、個性的だな」と思って、それをどうストーリーにして料理していったら、人が共感したり、おもしろいと感じてくれるだろうな、と。そこらへんの人が言ってるようなことをすげぇ熱弁されても、まあ「それ普通っすよね」となっちゃうんで。
平田:ありがとうございます。では、本当に濃厚なお話を1時間たっぷりと聞かせていただき、本当にありがとうございました。改めて大きな拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
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