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人事セッション「就活生のコレ気になる」に有名人事がブッちゃけます!」(全1記事)

「就活ナビサイトがなくなったら、困る人はまだまだ多い」 有名人事たちが語る"就活のリアル"

2018年7月7日、TRI-SEVEN ROPPONGIにて「第6回東京リクルートフェスティバル」が開催されました。これは、全学年の大学生が参加可能な、多彩なゲストともにキャリアを考える大型のリクルートイベント。本記事では、各社で人事業務に携わる4名によるセッション「『就活生のコレ気になる』に有名人事がブッちゃけます!」の模様をお送りします。

有名人事がぶっちゃける、就活生の気になるところ

沼野井伸拡氏(以下、沼野井):それでは人事セッションを始めさせていただきます。今回人事セッションのモデレーターをさせていただきますDMMの沼野井と申します。よろしくお願いいたします!

(会場拍手)

沼野井:過去、東京リクルートフェスティバル人事セッションの一番人気だったと言われているのですが、諸戸さんと僕ばっかり出てるので、今回は新しいメンバーを呼びました(笑)。

簡単に僕の話をしたいと思うのですが、最近DMMが合同会社になりました。会社自体も新しいフェーズに入ってきましたので、是非とも我々が発信する情報を見てほしいなと思います。僕の方も人事を卒業しまして、会長室の室長になって幅広い仕事をしています。

今日、teamLabさんと新しく新豊洲にteamLab Planets Tokyoというのをオープンしたので、是非そちらの方に夏休みの期間にご来場いただければと思います。

私の話は長くても意味がないので、今日は期待の人事界隈で有名な方お三方に集まっていただいております、みなさんのご紹介をしたいなと思います。まずはじめに寺口さんから自己紹介と会社の概要を簡単によろしくお願いいたします。

就活界隈で議論を巻き起こすワンキャリアの寺口氏

寺口浩大氏(以下、寺口)寺口:みなさん初めまして、ワンキャリアの寺口と申します。

ワンキャリアご存じの方っていらっしゃいますか? 

(会場挙手)

あ、よかったよかった(笑)。

ワンキャリアって新卒採用のマーケットでメディアやイベントをやっている会社なんですけど、そこの会社で経営企画室のなかで事業よりのことと、経営管理の方で採用担当をやっています。

僕自身はもともとここは4社目で、金融からウェブマーケティングの方に行って、人材育成のコンサルをやってから、1年半前くらいにまだワンキャリアが10人くらいの時にジョインして、今は30人くらいの会社になっています。

就活の界隈ではワンキャリアのメディアも僕自身もたまに議論を巻き起こしてるんですけど(笑)。若い人たちのために頑張ろうともがいておりますので、応援よろしくお願いします。

沼野井:ありがとうございます。

(会場拍手)

広告・メディア・スタートアップを経験したCA須田氏

沼野井:では須田さんお願いします。

須田瞬海氏(以下、須田):お疲れ様です。株式会社サイバーエージェントという会社で、子会社をやらせていただいております須田と申します。よろしくお願いします。

2014年にサイバーエージェントに入社して、2016年から今の子会社をやらせていただいております。サイバーエージェントは広告、メディア、ゲーム、スタートアップと大きく4つの事業を展開しているのですが、

僕自身は広告、メディア、スタートアップという3種類の仕事を体験してきております。

また、本体の採用チームという人事だけじゃなくて現場社員が採用決裁をもって動く制度がサイバーエージェントにはあるんですけど、そこのメンバーとしても活動しているので、今日はサイバーエージェントの人間としてお話できればと思っています。

よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

20年以上ナムコに勤めてきた品川氏

沼野井:ありがとうございます。では品川さんお願いします。

品川淳司氏(以下、品川):みなさんこんにちは! バンダイナムコオンラインという、バンダイナムコグループでPC向けとスマホ向けのネットワークゲーム・オンラインゲームを専業でやっている会社で、人事を含めたバックオフィス系の役員と経営企画部のゼネラルマネジャーを兼任しております。

僕自身は人事畑というわけではなく、バンダイナムコオンラインを立ち上げてから人事に携わりました。もともとはナムコに20年以上前に入社をしていて、ずっとグループ内にいます。

いわゆるゲーセンの店長などもやりながらキャリアを重ねてきているので、そういうところでも長年いろんな立場で人を見てきたということはあるのかなと思っています。

今日は直接的に人事という立場ではないかもしれないのですが、こういう人なら活躍できるんじゃないかというところも含めてお話できればいいかなと思っています。よろしくお願いいたします。

(一同拍手)

消費者マインドの学生にガッカリ

沼野井:ありがとうございます。今回、僕がモデレーターをすることになりまして、先に須田さんの登壇が決まってたんです。須田さんのキャリアを調べて、須田さん以外のタイプの人事の人を呼ぼうと思ってお声がけしています。

特に寺口君は某有名大学を卒業して、僕からするとエリート街道まっしぐらの方がそこからベンチャーにチャレンジをしていくというキャリアの面白さを、彼はよく分かっているのではないかと思って、品川さんに関してはたたき上げの人なので、キャリアの話をする上で、長期的にその会社1社にいてどう上に上がっていくかについて品川さんのようなタイプじゃないと語れないのかなと思いましてお声がけしました。

色の違う3名の方にご登壇となります。ぜひともみなさんの将来に繋げていただきたいなと思います。

それでは続いて、今回のテーマです。僕は知らなかったんですけど、この「ガクチカ」っていう言葉ね。そもそも何だろうと思って検索したんですが、「ガクチカの選定方法、印象に残っている内容、選び方の一言アドバイス」ということで各社様にいろいろお話をいただきたいなと思っています。

まず1つめが、「面接で出会った学生の中で、1番良い意味で印象に残っている学生と、悪い意味で印象に残っている学生」を覚えている限りで各社様にお話いただきたいと思うのですが、まず寺口さんから。

言葉は表現が変わってもいいと思うのですが、印象に残っている学生の方、これはちょっと違うなって感じた学生のお話をいただければと思います。

寺口:わかりました。面接以外でも、僕は学生とお話しすることは結構多いのですが、そのなかで結構印象に残っている話があります。

1番いい意味で印象に残っている学生さんでいうと、好印象みたいな話になるかは分からないのですが、共通して言えるのは、経験がなんであれ、何聞いても理由も返ってくるし、なんでそれやったのかというのも返ってくるし、将来何をやるというのも全部返ってくる。この経験がウケるというよりは、自分の経験に自信をもっていて、いくら掘られても自分の言葉で話せるという人たちが僕はすごく好きだなと思います。

悪い意味で印象に残っている学生は、言葉が難しいんですけど2つあって、1つがちょっとショックなのが、僕は今ベンチャーにいるんですけど大企業にもいたことがあるので、「ベンチャー最高ですよね、大手とか今から行っても意味ないですよね」って、まだ働いたことないのに決めつけで言ってくる人は、結構悲しい気持ちになるかなと思います。

あと1つは、悪い意味で印象に残っている学生というよりは、1番ワクワクした瞬間を僕はよく聞くんですけど、それを生産者マインド、消費者マインドって呼んでいて、何かを作った時にワクワクしているのか、ワクワクさせられた経験をワクワクしていると勘違いしてるのかというところは、仕事をするうえで重要だと思っていて。

ワクワクさせられている経験を、ワクワクしているって勘違いしている学生さんでいうと、「今までで1番ワクワクした瞬間はどんなとき?」って聞いたときに、「コンサートに行って最後みんなで一体感を出すために手をつないでジャンプしたみたいな瞬間が1番ワクワクした」って言ってきた人がいたんですけど、それは自分でワクワクしたというよりは、ワクワクさせられてるじゃないですか。

というような経験が自分が1番楽しかったとなったら、仕事やる側だったらそのワクワクって別にないんです。作るときのワクワクってないので。だからワクワクしたのか、楽しかったのか楽しまされたのかというところは、分けてほしいなと思っています。作って楽しかった経験を仕事でしてほしいなというのは思っています。これは結構印象に残っています。

学生経験の中で、どれだけ考え続けてきたか?

沼野井:なるほど。ちなみにいい印象でいろいろレスポンスを返せるって言うんですけど、結構みなさん面接対策をここに参加している学生の方もしていると思うので。見せかけだけのトークではなくて、深堀されたときに切り返しの深さというか、その辺ってどういう学生が……やっぱり体験している学生なんですよね、しっかりレスポンスできる学生って。

寺口:そうだと思います。やっぱり体験をしているというのは大きいなというのと、あとは理由を考えるときにに、なんとなくとかフィーリングで片づけてしまうと、結構喋れないかなぁと思っています。

あともう1つあって、例えばイベントやって人いっぱい集めました!というよりも、どれくらい集めるために、何をしたのかというような、目標設定と現状のギャップを埋めていくというのが仕事だと思うのですが、それを自分の経験の中で内省しているかしていないかというところは、面接というか、僕の周りの人事の人たちも基本的には同じところを見ているかなと思います。

沼野井:そうですね、各社様言葉は違いますが同じようなところを見ているのではないかなと思います。須田さんはどうですか?

須田:そうですね、大前提としてサイバーエージェントを受けに来てくれる人は優秀な学生が多くて基本的に印象がいいんですけど、個人的に1番いいなと思っているのは、現状に満足していない学生です。

特にうちのような会社だと、会社に入ってどれだけ自分を飛躍させるかというところがテーマだなと思うので、今回のテーマの学生時代に何をやっていたかというのをあまり気にしたことがないし、学歴や経歴もあまり見たことがなくて、それよりもサイバーエージェントの箱を使ってどんなことをやっていきたいのか、今どれだけ自分自身に満足いっていないのか、社会人になったらどうやり返していきたいのかみたいなマインドの人が個人的にはすごく好きだなと思っています。

沼野井:なるほどね。やっぱり中途と違って新卒って昔から将来で採用するといわれていて、今の能力よりも成長していくというところが大事だと思うので、経験を一生懸命みんな語ると思うんですけど、そこからどうするかというのをサイバーエージェントは求めているのかなという答えですね。素晴らしい会社ですね! さすが人気企業だなと思います。ありがとうございます。

「この人いいな」と実態がともなわなかった学生

沼野井:品川さんはどうですか? 長くいろんな現場からいろんな人材を見てきて、採用だけじゃないと思うんですよね。要は採用されて入社してから特に品川さんは人材を見てきていらっしゃるのではないかなと思うのですが。

品川:そうですね。そういう意味では私は面接している数としてはお二人に比べてそこまで多くはないと思うのですが、やっぱり先ほど沼野井さんも仰ったとおり、“将来”を見るというか。今の時代いろいろ変化が激しい中で、新しいものを吸収するとか学んでいくことに長けている人、学ぶ姿勢がある人とか学ぶ癖を身に付けている人が伸びていくなと思っていて。

これは年齢を重ねていてもそうで、30代40代になっても自分より年齢が下の人たちに対してリスペクトをして、その人から何かを学ぼうとか、「その人すげー!」って素直に思えるというか。特に学生さんなので、そういう姿勢が前面に出ていると気持ちいいですし、将来があるなと思えます。

沼野井:ありがとうございます。2つめのトークテーマにいく前に今ので深堀したいところがあるんですが、逆にここでいいなと思った学生で、入ってみて実態が伴わないというか、ズレが出てしまっている、学生からするとギャップという言葉で言われるのかもしれないですけど。

そういった状況って見たことはありますか? 須田さんとかどうですか? 入った後に、面接で受けた印象とちょっとズレを感じた学生って実際どうなんでしょうか?

須田:結構ありまして、直近の例だと、僕が今やっている子会社はサイバーエージェントの中でもかなりスタートアップ段階の会社なので、仕事内容も正直しんどいことも多いんですけど、面接の時も「自分は苦しい時ほど、頑張れる人間。厳しい環境に自分の身を置きたい」ってさっきの論で言っていいなと思ってとった子が、意外と中に入ってみると「こんなにやりたくないです」「つらいことしたくないです」みたいな感じで、面接のときとズレが生じてしまったことがありましたね。

会社の規模によって「仕事ができる」の定義は違う

沼野井:なるほど、寺口さんは大手企業を経験されて、ベンチャーに今いて、学生の会社の規模と言ったら正しいかわからないのですが、スキルセットで大手企業とベンチャーって違いって結構あるんでしょうか?

寺口:あるかなと思っています。須田さんの今仰ったことは、かなり同意で。

僕自身がもともとベンチャーに入ってすごく苦労したという経験の元にもなっていると思うんですけど、僕は1番最初に3メガのうちの1つの銀行にいて、そこでの仕事ができると、今の30人のベンチャーで仕事ができるの定義というのは結構違うのかなと思っていて。

1社目のところはシステムがもう整っているので、その中で再現性が担保されているシステムの中でうまくそれを高速で回していくという感じなのですが、今のところは正解が見えない中で同じスピードでやっていかないといけないんです。

結構こけるのが、今「受験勉強で正解ありきの問題を高速で解きまくっている人」で、なんで就活で学歴の高い人が注目されるかというと、再現性のところでは多分すごくセンスがいいと思うんです。でも正解が大前提の問いを解かないといけないことって、ベンチャーに行くと結構あるんです。

そういうときに、「これをやっても意味ないでしょ」って僕も思っちゃう人だったんですけど、意味がないかもしれないところに対して意味を作るためにいかに足し算引き算ができるかみたいな。再現性が保たれている会社は、掛け算フェーズに誰かがしてくれてるので、そのなかの掛け算を解いていくみたいな感じなんですけど、足し算は誰かが作らないとなんです。

これを足してても掛け算にならないんじゃないかというときに、それでも足し算にグリットというかコミットできるかできないかというのは、自分自身ができなかった経験も含めて、すべてに裏付けされないと動けないような人は、結構小さい会社がしんどいんじゃないかなと思います。僕も変わることができてよかったなと思います。

「こいつと仕事したい」と思われることの価値

沼野井:ありがとうございます。品川さん、そういった状況の中で、最後踏ん張りがきいている若手ってどんな人材なんでしょうか?

品川:難しいですね(笑)。私はどちらかというと大企業のグループに長くいる人間ですが、寺口さんがおっしゃる通り、ある程度システムができているという中でも、何かのきっかけとかで、そのシステムが立ち行かなくなる瞬間とか、時代遅れになる瞬間が必ずやってくるわけで。

そういったときのために、自分が今やっていることとか、これからやらなきゃいけないことの本質をみるということがすごく必要になってきているなと思います。

単純な事務作業みたいなことをやらされていたとしても、そこのなかで自分がやっていることが何につながっているんだろうかとか、自分がこう変えることでどういうことが起こるんだろうかと考えながらやっていける人というのは、そのほうが仕事自身も楽しいですし、なにかが変わっていくということを起こせるので、そういう意味で“貢献感”みたいなものが大企業の中でも感じることはできると思います。

そういった心の支えじゃないですけど、心を弾ませるみたいなことをちゃんとできる子が大企業の中でも残っていくのかなと思っています。

沼野井:ありがとうございます。僕は1個目のテーマをすっ飛ばしてしまったみたいで、それに途中で気が付いて、なんとか修正で合わせていってるんですけど、今お三方の方にお話をいただいて、今までの人事トークセッションだと、質疑応答を設けられなくて、学生の本当に聞きたいところとかって聞けないまま会がいつも終わってたりするので、今日ちょっとトークの時間だけではなくて、質問の時間もそこそこ設けた方がいいかなと思っていて。

ちょっとみなさんの方から、いろんな知見のあるお三方が登壇されているので、質問を設けたいなと思うのですが、是非この3人の中に質問をぶつけたい……もうすぐ上がったから、はい(笑)。本音でぶつかっちゃってください。

質問者1:企業の中には事業とかプロジェクトに呼ばれる人と呼ばれない人って必ず分かれるじゃないですか。お三方の人事の目からみて企業で活躍する、いわゆる事業とかプロジェクトに呼ばれる人って、どういう方たちですか? 共通点とか、人事の目から見てどう見えているとかいうのがありましたら教えてください。

沼野井:いい質問ですね! じゃあちょうどマイクを持っている品川さんからお願いします。

品川:先ほど触れたところもあるのかなと思うのですが、このプロジェクトが何のために起こっていて、どういうことが自分に求められているかが、こいつだったらわかるだろうみたいなところが前提かなと思っているというところと。

あとはすごく原始的なんですけど、日頃から「こいつと仕事やりたいな」と思ってもらえる人間かどうかが、いろんなことを含んでしまっているので申し訳ないのですが、例えば若い子だったりすると、この子の行動や成果に対して誰かが責任を取らなければならないところはあるので、「こいつのケツなら持ってあげてもいいな」と思われるというところはすごく重要だなと思います。

いかに社内でのポジションを打ち出すか

沼野井:ありがとうございます。須田さんはどうですか?

須田:僕は結構「ポジショニング出世」だと思っているのですが、ポジショニングと戦場の特徴を徹底して調べるというのが僕のやり方なんです。

サイバーエージェントは仕組みがわかりやすくて、いつどのタイミングで役員がどういう合宿をやっていて、いつ役員会議でどういう決議がされていて、会社がこの1年でどのタイミングでどう動くか、今何考えているかというのを徹底的に調べています。

今でいうと自分の会社が目立つためにどのタイミングで役員会議で自分の会社情報を差し込むかとか、常に「次若い経営陣に何かやらしたいな」と経営陣が思ったときにパッと頭に浮かぶやつになりたいと思っているので、それを直前になってやっても難しいので、3ヶ月前とかに、次の役員合宿ってこの日だなと逆算したうえで、しれっとFacebookで騒ぎ出すとか。

そういうのは淡々とやるようにしていて、とにかく頭に浮かぶ人が1番チャンスをもらいやすいと思うので、頭に浮かばれるタイミングを把握しておいて、そのために小さくジャブをずっと打つというのはすごく腹黒いんですけど日々やっていることです(笑)。

沼野井:すごく重要ですよね。ただ勘違いしてはいけないのが、情報だけをキャッチアップしたままで終わってしまうのではなくて、それに対する準備をちゃんとやっているというところがすごく大事なところなのかなというのが聞いてて思います。いや、若いのにすごいなと思います。ありがとうございます(笑)。寺口さんはどうですか?

寺口:須田さんとめっちゃ似てます(笑)。僕も違う言葉なんですけど、多分同じことを言っていると思っていて、自分にハッシュタグをつけるのが大事だと思います。社内でも社外でも。

僕は社外プロジェクトでも社内以外で4つくらい入っているんですけど、「○○なら寺口で」っていう。○○は人によっては何でもいいし。でもとにかく自分に欲しいハッシュタグをつけるまで、そのハッシュタグを本物にするまでは、既成事実にするまでやりきるというのは若干根性論になるんですけど、最初はハッシュタグはないじゃないですか。

でもそれって「スタメンに呼ばれる人ってどんな人ですか」という質問に対しては、ハッシュタグがついている人はめっちゃ呼ばれやすいです。ハッシュタグをつけるまでにとにかくスタメンに呼ばれる人ってどういう人かなって考えたときに、ハッシュタグはないけど呼ばれる人って、これは部活の試合とかでも一緒だと思うんですけど、とにかく頑張っているやつなんですよね(笑)。ハッシュタグない状態だったら。

それでとにかく諦めないというハッシュタグもあるじゃないですか。そういうところから、プロジェクトでどれだけ呼ばれるかを作っていくうえで、このプロジェクトに呼ばれたという中で、ハッシュタグを自分の中でモノにするというところが大事かなと思います。

なのでハッシュタグを探しつつ、とにかくプロジェクトに呼ばれるために最初は何でもいいから自分が持っている武器でハッシュタグを育てる準備をした方がいいと思います。

新卒一括採用はやめたほうがいいか

沼野井:ありがとうございます。DMMの中での話をさせていただくと、こういう質問は結構若手から出て、結構亀山と話す機会が多かったりするんですけど、新卒で弊社に入ってくると、新しいことをなんでもやらせてくれる会社だと思ってしまうんです。

その際に、すぐに任せるかと言えば、やはりスキルが足りない部分とかいろいろあります。その場合やっぱり我々中にいる経営陣はどう思っているかというと、地道な小さな積み重ねを、会社に必要な小さな成功体験と言った方がいいでしょうか、それを重ねていくことで信用であったり信頼は、いって稼いでおかないと、さっきタグをつけるという話がありましたけど、ハッシュタグが浮かんでこないんです。

だって浮かぶための何かがないんですから。たまたま仲良くて知っているというケースはあると思うんですけど、なかなかアサインすることが会社の中ではできないんです。

なのでどのくらいの期間修行すればいいのかというと、期間は関係ないと思うんですけど、一定の基礎体力をつける動きというのは、若手のうちにしないと、30超えて僕はもう40に近づいてますけど、このタイミングから「基礎勉強します!」というと多分、「あいつはダメな奴だ」と思われてしまうので、20代の特に早いうちにその辺は習得したほうがいいんじゃないかなと思います。いい質問ありがとうございました。他にありますか?

質問者2:お話ありがとうございます。率直に新卒一括採用のシステムについてどう思いますか?

沼野井:いや、いいですね~! おそらく寺口さんが相当熱い思いがあると思うので、飛ばして品川さんから順番に行きたいと思います(笑)。

品川:うちはグループがでかいので、権化みたいな感じかなと思っているのですが、自分が所属している会社自身はグループでは小さい会社で、正直一括採用は……すみません僕はだいぶ薄い話になってしまうと思うのですが、やめていいかなというふうに思っている部分はあります。

会社としてこういう人が欲しいというタイミングって、常に4月だったり9月だったりというわけではないし、その時に1番マッチしているシステムなのか自社なりやり方なのかわからないですけど、そういうものがあるべきだと思っています。

逆に言うと学生さんも3月に卒業してすぐに何かを起こさなくちゃいけないというところの選択肢も広がってくると思いますし、あとは寺口さんとかに託しますが、僕は必要ないかなと思っていて、グループの中でも、うちみたいなところからやめていった方がいいのかなと思います。

ナビサイトがなくなったら困る企業は多い

沼野井:大手なのに勇気のある一言ありがとうございます(笑)。逆に新しい採用をたくさん生み出しているサイバーエージェントのグループである須田さんはどうですか?

須田:システムに対しての思いは特にないんですけど、僕のグループでいうと、年がら年中採用をやっているなという感じではあるので、ひどい時だと朝に19年卒の面接をしたと思ったら、午後は20年卒採用で、評価付けるときに危うくミスりそうになったり。

あと最近は現場社員がインターンの設計をいろいろ企画したりもしてるので、あんまりシステムにはとらわれていなくて、単純にいい学生がいて会社にマッチしているのであればいつどんなタイミングでも受け入れたいなというスタンスです。ですので、そもそもあんまり一斉スタートみたいなところに実感はないですね。

沼野井:ありがとうございます。では最後時間もそろそろ無くなってきたので、寺口さんの熱い思いをぶつけてもらえたらと思います(笑)。

寺口:新卒一括採用についてですよね。僕はまだ必要なのかなと思っています。

沼野井:お! ちょっと予想外ですが!(笑)。

寺口:そうですね(笑)。結構考えることが多いんですけど、じゃあ仮に今みなさんが使っているから使っていないかはわからないですけど、大きなナビサイトというのがなくなったとしたら、結構困りません? 情報が無くなるわけです。

その前は何やってたかというと、家にこんな分厚いタウンページみたいなのが届いて、はがきを企業に出していたんです。その前の時代って。だからそういうのが無くなるって、社会の公器としてはまだ必要かなと思っています。

ただ、いらっしゃっているのって20年卒の方だと思うんですけど、自分のキャリアを大切にしている人たちが、その社会の公器ってもうできあがったシステムなので、そんなベルトコンベアーみたいなところにわざわざ乗らなくてもいいんじゃないかなとも思っています。

なので結構今分かれているところなんですけど、例えばリファラル採用という言葉が今あるじゃないですか。それは別に新しい採用方法ではなくて、昔の縁故採用、コネ採用と一緒なんです。

別に新しくはなくて、原点回帰しているだけで、昔縁故だったやつが、もっとシステム化したほうがいいということでどんどんシステムが変わってきたけど、終身雇用も崩壊して、自分も転職前提でファーストキャリア選ぶ人もたくさんいるじゃないですか? 

そういう中で個人のキャリア観が多様化しただけなので、その中で一括採用便利だと思う人はそっちに乗ればいいし、そのシステムが気持ち悪くて仕方がないという人たちは、若干宣伝っぽくなってしまうんですけど、例えばワンキャリアはワンキャリQ&Aというのを作っていて、人事の人とTwitterで絡めるんです。

直接質問できたりして、サービスというのは、個対企業というよりは個対個みたいな感じになってくると思っています。Facebookとかでも僕もめっちゃ学生さんから申請来るんですけど、そういうのも全然ありかなと思っているんです。

全然裏口でもないし、お互い会いたかったら会いたいって言えばいいし、そういうところでシステム自体は、レガシーなものになってるなと思いつつも、僕はまだ無くなってはいけないなとは思っています。回答になってますかね(笑)。

聞いてすぐにアクションを起こせる学生であれ

沼野井:ありがとうございます。聞いていて、1つの答えというよりは、いろんな選択肢がある中での1つという見方が正しいのではないかなと思います。リファラルもそうですし、ダイレクトリクルーティングなども結構人事の勉強会でキャッチーなタイトルで出てくるんですけど、昔からその手法はあるんです。

だからみなさんも自分に合うやり方があると思いますし、目指す方向性の企業が大手のサイトにしか載っていないケースというのも当然あると思うんです。なのでその方向性に合わせて必要な手法を選んでいくというのが今後求められていくものではないかと思います。

その1つが、今回ここでイベントを開いているリクルートフェスティバルの1つなのではないかなと僕は思っているので、是非こういった場をうまく活用して、人事の方もこうやって実際来られているので、Facebookを申請してしまうとか。

企業の現場の人もそうですが、現場の人に採用権があるような、サイバーエージェントさんとかみたいな企業はありますので、ぜひとも「ふーん」と思うだけではなくて、こういった話を聞いた後にアクションを起こせる学生さんで常にあってほしいと思います。

それでは時間もいいころになりますので、これで人事のトークセッションを終わりにいたします。本日はありがとうございました。

(会場拍手)

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