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第2部 ワールドカフェ 「人生100年・働く50年時代のキャリア」を充実させるために必要なこと(全1記事)

50年働く時代、働き方はどう変わるか? ワールドカフェで語り合う自身のキャリア

2018年7月7日、フクラシア八重洲にて「【Woomax公開セミナー】人生100年・働く50年時代のキャリア」が開催されました。これは株式会社Woomaxが主催するイベントで、100年生きて50年働く時代の到来により、「自分がどのような価値を発揮していくとより組織の発展に繋がり、よいキャリアを積み重ねることになるだろうか?」というテーマに基づいたセッションが行われました。本記事では、サンリオピューロランド館長の小巻氏による基調講演に続き行われたワールドカフェ『「人生100年・働く50年時代のキャリア」を充実させるために必要なこと』の模様をお送りします。

第2部 ワールドカフェ開始

佐野愛子氏(以下、佐野):お待たせいたしました。これより第2部を開始いたします。 本日は足元のお悪い中、またお忙しい中、ようこそお越しくださいました。 大阪や名古屋からもお運びくださり、誠にありがとうございます。 私はWoomaxの佐野愛子と申します。

名古屋・大阪を中心にコンサルティングと講師を担当しております。 今日はみなさまの貴重なお時間を少しでも実り多いものにしていただくため、精一杯お手伝いさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

第1部でピューロランド館長の小巻さんにお話しいただきましたとおり、人生100年、働く50年時代には、さまざまなことを楽しむ姿勢や、バラエティに富んだ経験が後々生きてくるということでした。

続く第2部では、そんな「人生100年・働く50年時代のキャリア」を充実させるために必要なことを、みんなで語り合いたいと思います。 今回は「ワールドカフェ」という手法を用いて行ないます。 ワールドカフェとは対話を促進する手法のことで、まるでカフェにいるかのようなリラックスした雰囲気の中で、安心して自由に話したいことを話し、周りの人はそれを穏やかに受け止めます。

ここでは3つのルールにご協力ください。1つ目は、全員がまんべんなく発言すること。2つ目は、誰かが話したら他の人はしっかり聴くこと。最後に3つ目は、話を書きとめることです。 誰かの発言内容や「いいな」と思ったこと、ふと浮かんだアイデアなど、自由に書きとめてください。

自分は何歳まで生きるか?

最初にまず質問をさせてください。自分は何歳まで生きると思いますか? 模造紙に年齢を書いてみてください。模造紙がいっぱいになるくらいお願いします。

ではスタートいたしましょう。お好きな色のペンを取ってください。

(ワールドカフェが始まる)

なるほど、80歳から90歳くらいが多いような気がしますね。 こんな話をご存知でしょうか。

今20歳の人は100歳以上、40歳以上の人は95歳以上、60歳の人は90歳以上まで生きる確率が、半分以上もあるそうです。また、2007年に日本に生まれた子どもの50%は107歳まで生きると、『ライフ・シフト』という本でリンダ・グラットンさんが書いています。

先ほど自分が何歳まで生きるかという問いも、ほとんどの人が10歳くらいは手前で答えます。自分は長生きしない。またはしたくないと思う人が多いそうですが、いかがでしょうか。

人生100年時代。60歳で定年では、余生が長すぎる

実際、日本人の平均寿命は戦後伸び続けています。

好むと好まざるとにかかわらず、人生100年時代はどうやら当たり前になりそうですね。誰もが自分事として考える必要があります。そんな人生100年時代、定年が60歳では引退後が長すぎますよね。 余生と呼ぶにはあまりにも長い。

かつては70歳くらいが寿命だったので、定年も55歳でちょうど良かったのです。 15年くらいなら、余生と表現してもそれほど違和感はありません。 だとすると、100歳が寿命であれば、85歳まで働いてちょうど良いですね。 85歳です! さすがに長いかもしれないので、まあ75歳としましょう。

実際に定年は延長されつつあり、みなさまの会社でも60歳以降も働く仲間が増えているかと思います。働く50年時代も当たり前になりそうです。

「50年働く」と言われて複雑な方もいらっしゃるかもしれませんが、昔と比べて現代人はとても若いです。 気力や体力が十分で、働かなければ「もったいない」ですよね。

昔と比べて「若い」ということを確認すると、例えばティーンエイジャーの子どもを持つ母ても昔と今でイメージはずいぶん 違います。

例えばみなさんおなじみのマンガ『名探偵コナン』。主人公のコナン君は高校生で、ママは37歳の設定です。(調べてみていただくとわかる通り)巻き髪でとても若いですね。

同じようにティーンエイジャーの子を持つ母は、昔どのようなイメージだったでしょうか? 『ど根性ガエル』をご存知でしょうか。ぴょん吉と一緒にいる主人公のひろしは中学生で、母親が「かあちゃん」として登場しました。

(スライドを指して)御年34歳。 今どき、34歳でこれはないでしょう。 ただ、『ど根性ガエル』が描かれた40〜50年ほど前に私はリアルタイムで見ていましたが、違和感はありませんでした。 衝撃的ですが、やはり現代人は若いと言えますね。

他にも、アニメ『サザエさん』の主人公サザエさんや、カツオくんの母・フネさんは52歳。私は現在50歳なので、ほぼフネです。

一応、フネさんよりは若々しく見えると自分では思っているのですが……いかがでしょうか?

(会場笑)

ありがとうございます。 無理に言わせてませんよね(笑)。

まあ、私はともかくとして、第一部で小巻さんが今年60歳とおっしゃっていたときに、みなさん、どよめいていらっしゃいましたよね。

寿命との兼ね合いや、十分に若いからという理由だけでなく、 現実的な問題として、働かなければ社会が成り立たないですよね。

15〜64歳までの働く世代が、2.77人でひとりの高齢者を支えている現代ですが、これがあと30年もすれば1.28人でひとりを支えることになります。 普通に考えてあり得ないので、生産人口を増やす、つまり65歳以上も働く必要が出てくるわけです。

第4次産業革命で働き方はどう変わるか

ここまで、人生100年・働く50年時代はすぐそこまで来ているということを確認しました。ただ単に寿命が伸びる、働く期間が伸びるというだけではなく、世の中が大きく変わることもおさえておかねばなりません。

例えば第4次産業革命と言われる新しい技術は、確実に世の中を変えそうです。

AI(artificial intelligence )・人口知能は加速度を増して発展しており、 モノがインターネットにつながること、ビッグデータやロボットなどが複合的に私たちの環境を変えつつあります。 人間の仕事をAIやロボットが奪い、今後10〜20年で47%の仕事がなくなるという 説まであるくらいです。 会場にいるロボホンも今は可愛らしいものですが、10年後にはディスカッションに参加できるほどの知能を持っているかもしれません。

AIロボットが人間以上の働きをすることもあり得そうです。

長く生きて長く働く時代、環境が大きく変わる時代に 自らのキャリアのために何をすべきでしょうか?

個人ができることとして、これまでのように学校、仕事、余生というシンプルなステージで考えるのではなく 複合的なキャリアを念頭に置くことが必要だと思います。

今の我々にとって何なのかを端的に言えば 「仕事をしながら同時に他のこともする」ことのようです。

学ぶこと、副業すること。これは「掛け持ちでアルバイト」というより、社内で他の人の仕事を手伝うことで仕事の幅を広げるとか、ボランティアや地域の仕事をするなどが現実的な案として考えられます。 趣味を持ったり、人とのつながりを大切にしたり、旅行などで新しい環境に身を置き冒険したり。これらを支える基礎として健康管理は欠かせません。

働く50年時代の私たちのキャリア

さて、それでは未だかつてない時代の到来に向け、話し合いを始めましょう。

先ほど申し上げたとおり、話し合いはワールドカフェ方式を取ります。 カフェにいるかのようにリラックスした雰囲気の中で、自由にかつ真剣に話し合いを「楽しむ」やり方です。

まずカフェオーナーを決めます。 この人がオーナーだったら、思わず本音を話してしまう、たくさん話したくなるような人を選びましょう。3、2。1とかけ声をかけますので、「よろしくお願いします」と言いながら オーナーにふさわしい人を手で指示してください。

では3、2、1、「よろしくお願いします」

(会場挙手)

オーナーに選ばれた方は挙手をお願いします。 オーナーはテーブルにあるボールを手にとってください。このボールを持っている人が話すことにしましょう。それ以外の人は話す人の話に耳を傾けたり、聴いて感じたことを自由に模造紙に描いたりしてください。

ずっと一人がボールを持って話すのではなく、オーナーさんは時々気配り・目配りで、グループ全員が思ったこと、感じたことを共有できるよう采配下さい。

1回目のお題は「働く50年時代の私たちのキャリア」についてです。 これからの時代をどのように考えますか? そこで働く自分はどんなキャリアを意識し、何ができるでしょうか

マルチステージの中で、今の仕事を極めるのもいいでしょうし、 新しい能力開発も必要でしょう。 何をどう学ぶかを自分で選ばねばなりません。 AIやロボットとどう付き合いましょうか? 人脈を大切にしたり広げたり、どんな冒険をしましょうか。 「仕事をしながら〇〇する」、の空欄に何を入れますか? 健康維持や家族・地域、趣味の話もいいですね。

それでは15分時間を取ります。時間が15分終了したら私が手を挙げます。 手を挙げた私に気づいた人から、話をやめて手を挙げてください。(無言となる会場を指して)こうして無言のまま話が自然に話が止むのもワールドカフェの特徴の一つです。

以上のルールをご理解いただきましたら、今ボールを手にしているオーナーさんから、ぜひお題1に沿ったお話を始めてください。

(15分が経過)

それではオーナーさんを残して、他のメンバーは全員席を替わります。 みなさん、新しい出会いを求めて移動してください。5分間とります。移動の合間にもコーヒーやお菓子を召し上がったり 沢山の人と話をする時間にしてください。

みなさんご着席できたようなので、2回目の話題を始めましょう。まずオーナーから1のテーマで前のメンバーとどんなことを話したか簡単に紹介し、新たにあつまったみなさんもさきほど話した中で印象的だったことを紹介してください。

(ワールドカフェが始まる)

新しい時代に成長し続けられる組織とは

はい、ありがとうございます。では、さらにそのまま、次のお題に広げましょう。

次のお題です。働く50年時代では組織も変わる必要があります。 新しい時代ではどんな組織が成長し続けているでしょうか? その魅力は何でしょうか? できるだけ具体的に考えてみましょう。

画一的な働き方ではなく柔軟な働き方ができるとか、社員のマルチステージを支援するようなこと、先端技術を取り込む、環境や社会貢献を積極的に行う、 新しい時代に向けて事業内容を変えていく。働き方改革やダイバーシティも必要でしょうし、 評価も変える必要がありそうです。社内ベンチャー、テレワーク、休暇といった具体的なキーワードを話してもいいですね。

では、今から15分間です。オーナーさん、始めてください。

(15分が経過)

はい、ありがとうございました。今回のワールドカフェでなにかヒントを得ていただけましたでしょうか?

会社でもこのようなことが話せたら、きっと魅力的な組織になると思います。私どもWoomaxも少しでもお手伝いできるようにこれからもがんばります。 本日の話題でも他の話題でも、よろしければお気軽にお声かけください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ボールはオーナーさんへの御礼としてお持ち帰りください。 お忘れ物なきよう。 また、ピンクの紙のアンケートのご記入もみなさまどうぞご協力ください。

本日は誠にありがとうございました。 どうぞお気をつけてお帰りくださいませ。

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