2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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箕輪厚介氏(以下、箕輪):今話を聞いてて、(ほしいのは)10パーセントのやばいやつ、90パーセントのちゃんとしていて回せるやつって感じだと思うんですけど。その10パーセントのやばいやつって外さないんですか? パフォーマーだったりしません? 面接でイケてるだけみたいな。
柴山知也氏(以下、柴山):そこはけっこう現場面接のときに、見抜けるみたい。
箕輪:わかる。
柴山:ですね。聞いてると。
箕輪:わかりますよね。
柴山:はい。いわゆる、なんだろう。
箕輪:「オールラウンドサークルでリーダーやってました!」とかどうでもいいですよね。
柴山:そういう「勢いある!」みたいな人は、やっぱりそのあと深掘っていくと、「ちょっと浅いね」っていうのが出てきちゃうんですよね。
箕輪:なるほど。逆に……。
諸戸友氏(以下、諸戸):うちたまに外しますよ。
箕輪:外す?
諸戸:外す。
箕輪:なんで? 外すと外さないのあれはなんなんですか?
諸戸:なんなんですか。騙されるんでしょうね。たぶん。
(一同笑)
僕、思いっきし大ゴケすることありますもん。
箕輪:へえ。どういうことですか?
諸戸:本当にまさにパフォーマーで。自分がやりたかったこととか理想のイメージと違うとやめちゃう。
だから、さっきのこっち側(爆発力のある起業家タイプ)って、僕らは5分の1とか10分の1っていう覚悟で採用してる。ていうか、しなきゃだめだなって。その5分の1、10分の1がいるからやってるわけであって、だいたいのケースが「ちょっと違います」って言って3ヶ月で辞めていくんですよ。
箕輪:辞めたやつって、そのあとウォッチしていくと、何者かになっていくんですか?
諸戸:なってないですね。だいたい。完全に僕らが外しただけです。
箕輪:(笑)。
諸戸:さっき僕、かっこよく「目」とか言ってましたけど、3割5分外すので。
(一同笑)
諸戸:うわっ、だまされたって。
箕輪:もう目は止めたほうがいいんじゃないですか(笑)。
諸戸:「あの目だまされたー」って。
沼野井伸拡氏(以下、沼野井):3割5分しか外さないんですよ。
諸戸:そう。そういうことですよ。
箕輪:じゃあ、みなさんにお聞きしたいですけど、外すっていうのは逆に前提なんですか?
沼野井:まあ、ありますよね。外すっていうか、失敗をどう許容するか。失敗してその会社にいづらくなったり、出てっちゃう人材であれば、それは折込済み。うちの場合は、失敗しても何度もやっていく人間が多いので、そのまま別の形で当てるっていうやつが多いですよね。
箕輪:逆に言うと、僕、幻冬舎でNewsPicks(注:経済情報に特化したニュース共有サービス)と新しいの立ち上げたり、CAMPFIRE(注:クラウドファンディングのプラットフォーム)立ち上げたり、コミック立ち上げたり、新規ビジネス立ち上げまくってて。今おっしゃったように、なにか新しいものをやるタイプだとは思うんですけど。
就活のときはそんな感じでもなんでもなかったんですよ。ただおもしろいことやりたいみたいな。たぶん、前の会社で「こいつ変なやつだけど新規ビジネスやりそうだ」と思われて新卒で採られたわけじゃないと思うんですね。
入ったあとに、めきめき異常な進化をするやつって、どういうやつが多いんですか?
米山健一郎氏(以下、米山):1つの伝えられたものをこなすっていうところが、たまたま能力とハマったら伸びると思うんですよ。
箕輪:なるほど。
米山:それって、一致するかどうかわからないじゃないですか。なので、極力早めに上司が「こいつ、ここの分野向いてないぞ」って思ったら違うところの穴掘りさせて、浅いうちに深掘りできるかどうかを試す。
箕輪:こいつの熱狂するものはなにか(を見つけるために)、与えまくってあげるみたいな。
米山:そうですね。それが、本当はこれをやっているけど、実はこっちのほうが作用するみたいな。
箕輪:なるほど。そいつの才能もあるが、マネージメント側の運用も大事ってことですね。
米山:大事ですね。それで潰しちゃったケースも会社によってはありますので、意見する企業側がしっかりと見てあげないといけないところもあるんですけど。そこが許容かどうかっていうところを見定めて会社選びをすると、おもしろいかもしれないです。
箕輪:どう? 「(最初は)ダメっぽかったけど、こいつ伸びた」みたいな例あります?
米山:「僕キッチンがやりたいです」って言って入ってきて料理の修業してたら、「やっぱりライターのほうがやってみたい」ってことでfavyの記事を書かせました。けっこう成長意欲があったので、やっと料理を覚えて一人前になってきたぞってところで、「今抜けるの?」みたいな話はあったんですけど。抜けて移動してみたら、実はそっちで(力を)発揮したと。
箕輪:なるほど。
米山:はい。良かったと思います。
箕輪:入社したときのあれってあまり関係なくて、そのポテンシャルによってコロッといいところ行ったらガンッて伸びる可能性があるってことですよね。
米山:そうです。
箕輪:伸びたやついます?
柴山:伸びた人……そうですね。今、新卒3年目のデザイナー職の子が、新規事業を立ち上げて、学生向けの新しいSNSを始めてるんですけど。彼は学生時代からずっといろいろ新規事業を作りたいという思いがあったみたいなので、市場調査などを、うちの中でやってくれていて。
で、あるタイミングで「ちょうどこういうことやりたいやつがいるぞ」っていうことで(本人に)話をしたら「じゃあやります」っていうことで。3人4人のチームを動かし始めてる子もいます。
どこで大化けするかわからないし、総合職だからって新規事業が作れるわけでもないというのは、おもしろいトピックスかもしれないですね。
箕輪:たしかにそうですね。わからないですよね。
柴山:わからないです。正直、「良かった子」「酷かった子」っていうキーワードなんですけど、伸び方って人によってスピードが違うと思うので。そこは丁寧に、人事も現場もケアをしていく必要があると思いますね。
箕輪:たしかに、63から65歳のあいだに、いきなり伸びるかもしれないですよね。
柴山:かもしれないですからね。ちょっと早めに咲いてほしいんですけど、最後は(笑)。
箕輪:「伸びたな〜、最後2年」みたいなのあるかもしれない(笑)。
柴山:あるかもしれない(笑)。どこで咲くかわからないので。できればスピード感は上げてほしいですけど。
ミクシィグループだと社内の異動はすごくしやすくなっています。好きこそものの上手なれということで、「やりたいな」って思うところでどんどんやってもらったほうが、きっと成長するんだろうなとは思います。
箕輪:たぶんみなさんの会社はとくにそうなると思うんですけど、もう会社のなかで「この仕事」っていうのはないですよね。全部(トータルで)儲かりゃいいというか、なんでもありですもんね。
諸戸:本当そのとおりですね。仕事で選ばないでほしいなっていうのは思いますね。
箕輪:逆に、なにで「クルーズ行きたいです」って言うと刺さるんですか?
諸戸:僕らはやっぱり事業を作ってたくさんの人に価値を提供していく側なので、そういったところに興味が持てる子であれば。結局、事業って、例えば営業だけやってりゃ伸びるものでもないし、いろんなことを多面的に見ていかないきゃいけないので。自分はなにを成し遂げたいか、どんな価値を提供したいかで選んでもらえると、きっと仕事内容は選ばなくなるし、そういう子が伸びていきますよね。「なんでも食う」みたいな。
例えば、俺はイタリアンの有名シェフになりたいから、イタリア料理屋に行ってみた、と。だけど、イタリア料理をなかなかつくらせてくれない、と。カレーを作れって言われる。だけど、そのカレーがめちゃくちゃ美味ければ作ったほうがいいんですよ。
箕輪:絶対そうですね。
諸戸:だけど、さっきの外す側の人は「いやいや、俺イタリアン作るつもりで来たので。カレーじゃないんで」って言って、辞めちゃうんです。「あ、もったいないな」って思いますよね。
箕輪:わかります。だから、「イタリアン作りたい」っていうのをもっともっと内省して、「人が美味しいって言う瞬間を見たい」とか。
諸戸:そうなんですよ。
箕輪:もっと掘るべきですよね。
諸戸:そうですね。逆に言うと、そこでぶっ刺さって来てる子は、カレーだろうがイタリアンだろうがラーメンだろうが、なんでも作るんですよね。
箕輪:たしかに。
諸戸:で、いつか自分で自分のオリジナル料理を作り始めるので、そういうのが一番ベストかなとは思いますよね。
箕輪:たぶん、昔は違ったのかもしれないですけど。今、「紙の編集をやりたい」って言うやつって本当に終わってて。僕はもともとあまり本を読まないし、ただおもしろいことやりたいだけだから応用はどんどん可能で。今の時代はざっくりとどんな価値を提供したいかって(いうのをもってる)やつのほうが横展開では強いですよね。
諸戸:そうですね、これだけ手段が多様になっちゃってるので、あまりそこで決めないほうがいいかなと僕も思います。
箕輪:たしかに。DMMは、「こうこうこうだからDMMに行きたいんです」って言うとなにが一番刺さるんですか? 殺し文句みたいなのないですか?
沼野井:殺し文句は、ほとんどないですね。さっきも言ったとおり、例えば15タイプ採るんだったら15タイプの優秀層を採るので。
箕輪:なるほど。
沼野井:殺し文句が15個必要であるっていう。
箕輪:じゃあ、明るいキャラ5(人)とか採らないですね。明るいって限らないけど、このキャラは1人、このキャラは1人って15キャラ採るってことですか?
沼野井:そうですね。事業によって選考官が違うので、その色がその分あるって言うほうが正しいかもしれませんけど。もちろん、最低限として明るいに越したことはないので、逆に言うとそこが基本の評価の中に入ってるんだと思うんですね。ただ、根暗な人でもプログラミングの技術がすごく高いっていうケースもあり得るので、根暗がダメだってことじゃないと思うんです。
とくにうちはサービス的にエンタメとかやってるので。サブカルチャーなので、男女ともにオタク趣味の従業員ってめちゃめちゃ多いんですよね。
箕輪:大事ですよね、そういうやつ。わからないから。
沼野井:そうなんですよ。そういう子たちを受け止められるのも大切だなと思っていて、明るいからいいいうわけではないとは思っています。ただ、「明るい」と「暗い」とでは、接したときにどっちがいいかっていうと明るいほうがいいですよねっていう、ただそれだけの話だと思うんですけど。
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