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<対談>はあちゅう×ゆうこす(全4記事)

「稼ぐ方法はいつの間にか誰かが教えてくれる」はあちゅう×ゆうこすが語る“未来の作家”のかたち

2018年2月3~4日、2日間にわたって、六本木で「ホリエモン万博」が催されました。30種類以上のサブカルコンテンツで構成された街中フェスイベントの1つとして、はあちゅう氏とゆうこす氏の特別対談が決定。SNSを駆使し、インフルエンサーとして活躍しているお二人が「自分を仕事にする方法」をテーマに、トークイベントを行いました。本パートでは、クリエイターとファンをつなぐさまざまなサービスの話題とその活用法にスポットを当てます。

専属契約を結ぶと本音を言えなくなる

菅本裕子氏(以下、ゆうこす):今年スキンケアブランドも立ち上げますし、他でいろいろがんばっていこうかなって。だって、ずっと広告だけで稼いでいても、まぁ、あれじゃないですか(笑)。

はあちゅう氏(以下、はあちゅう):それは、すごいわかる。

ゆうこす:ねぇ。いつかは……(笑)。っていうのがあるので。

はあちゅう:やっぱり、広告系で生計を立てているYouTuberさんは、本当は本音で発信したいのに、そのブランドの化粧品の広告動画を引き受けた時に、「過去の良くないレビューを消してください」みたいなことを言われたりするんだって。

ゆうこす:どういうことですか?

はあちゅう:やっぱり、最初は本音で発信するじゃん。例えば、「この商品はここが良かったけど、ここが良くなかった」みたいなことを発信してた、ある有名コスメのYouTuberさんがいるのね。

その方が、とあるブランドと広告契約を結ぶ時に、過去に、全体的には褒めてるんだけど「ここが良くない」みたいなひと言を言った動画がもうNGで。それを「消してください」って言われて。私、それはインフルエンサー使うのにありえないなと思って、けっこう怒ってるんだけど。

まだまだ代理店とかの意識が追いついてないから、今広告をしていくのって、インフルエンサーにとってはけっこう不自由な部分もあるんだよね。そこをスパッと切り離しているゆうこすちゃんの、これからの新しい稼ぎ方にすごく未来を感じる。

ゆうこす:ありがとうございます。へへへ(笑)。はあちゅうさんは、今、どういう広告のお仕事が来るんですか? 私は「コスメ」とか、わかりやすいじゃないですか。

はあちゅう:確かに「モテクリエイター」だもんね。ゆうこすちゃんがやってるのって、お洋服のプロデュース、コスメ、化粧品。あと、プロデューサーとしてアイドル的なチームをつくったりもそうだけど、他にありますか?

ゆうこす:お仕事?

はあちゅう:そうそう。

ゆうこす:最近、こんな感じでSNSの講演会をさせていただいたりとか。あと、なんになるんですかね? 私の仕事を説明してって言われたら、めちゃくちゃ難しい(笑)。

はあちゅう:トップ収入源ってどこになるの?

ゆうこす:今はまだ広告案件だったり。でもやっぱりイベントですかね。

はあちゅう:へー!

ゆうこす:イベント稼働、あとはこういう講演会みたいなものですね。ふふふ(笑)。

未来の作家の形をつくりたい

はあちゅう:私は、一応「未来の作家の形をつくりたい」というのをスローガンにして活動してるんですけど。

ゆうこす:はい。

はあちゅう:今までって、作家さんは出版社さんからお金をもらって、原稿や本を書いてたんですよね。だから、出版社さんから声がかからないとお金がつくれないみたいな。

だけど、昔の雑誌にあたるものが今はネットになってきてるから。変な話だけど、もう出版社を通さなくても、今まで雑誌に載ってたものが、ネットでどんどん勝手に配信できるわけで。

ゆうこす:うん。

はあちゅう:今年はそれをもうちょっと意識して、読者さんと直接つながって、直接届けられる作家になっていきたいなって思ったの。私、会社員時代に「週末作家」といって、会社員をやりながらWeb媒体に寄稿するというところから、自分の書くキャリアを始めたんだけど。

「ネット出身」っていうところにコンプレックスを持ってたから、去年1年間は既存の作家さんに近づくような働き方をしてたのね。

ゆうこす:はい。

はあちゅう:それで、去年は、純文学や小説を書いてみたり、かなりオールドな出版業界に寄っていくスタイルの働き方をしてたんだけど。今年はなんかちょっと目覚めて。

ゆうこす:おっ。

はあちゅう:去年1年間は既存の作家に近づいたけど、私がやっていきたいのって、未来の作家の形をつくることで。それこそ、ゆうこすちゃんがブログで書いてた「新しい職業をつくる」っていうのは、私も思ってたことで。

新しい職業をつくりたいのに、今までの成功法則に囚われてたなって、なんかパッと目が覚めて、他の人がやってないことをいろいろやろうって思ったの。だから、数年間ずっと続けてきて好評だったオンラインサロンも去年全部やめて。

ゆうこす:えーっ?

はあちゅう:オンラインサロンは全部やめたんだよ。あれがメインの収入だった時もあるけど。

ゆうこす:はい。

稼ぐ方法はいつの間にか誰かが教えてくれる

はあちゅう:新しいことをやって、スペースをつくって、新しいものを入れていかないと、5年後の自分は衰退しているし、「昔のファンに支えてもらう」っていう、昔の人みたいになっちゃうなって。

新しいことをすると新しいファンがついてくれると思うし、「この人の進化を見たい」って思ってもらえると思うから、思い切って、次の収入源が見つからないうちにオンラインサロンやめちゃったの。

ゆうこす:あぁ〜。私も、新しいことに挑戦すればするほど、本当にファンが増えてくれます。

はあちゅう:いつの間にか、稼ぐ方法を誰かが考えてくれるなぁって思ってて。私、ブログをずーっと10年ぐらい無料で書いてたんだけど、3年ぐらい前に「note」っていうサービスができて。日記とかエッセイとか、ブログのようなことをいろいろ書くと、課金ができて。そこで私の今のメインの収入源ができちゃうわけです。

ゆうこす:note、いいですよね。

はあちゅう:ゆうこすちゃんも「やろうかな」って言ってたよね?

ゆうこす:やろうかなって思って、昨日はてなブログ見て、ちょっと悩んで。

はあちゅう:はてな?(笑)。 はてなに行ったの? noteじゃなくて?

ゆうこす:そうです。noteにしよっかな、はてなにしよっかなって。結局たどり着いたのが、普通にあれです。あっ、出てこん、言葉……。

はあちゅう:アメーバ? なに?

ゆうこす:WordPress!

はあちゅう:WordPress? そっかそっか。メンバー限定で記事を書きたいの?

ゆうこす:そうなんですよ! 限定のやつ書きたかったんで、「普通にWordPressで書こうや」っていう話になっちゃって。

はあちゅう:そっか、じゃあ1個のサイトをつくり上げていく感じになるね。

ゆうこす:そうなんです。「やりたい事をやって生きたいの」っていうホームページをつくっていて、その中に入れようか、みたいな状況です。

はあちゅう:そっかそっか。

ゆうこす:でもnoteもね、やりたいんです。だってこれ、もうサービスとして最強じゃないですか!

はあちゅう:共同マガジンやろうよ。

ゆうこす:なんですか? 共同マガジンって。

はあちゅう:ゆうこすちゃんのアカウントと私のアカウントで、一緒に雑誌みたいなものが書けるの。ゆうこすちゃんとの交換日記形式だったりとか。それで課金ができるみたいな。

ゆうこす:はい。

はあちゅう:たぶん、キャパがいっぱいいっぱいで、すぐにはできないと思うから、次のステージの時に一緒にやろう?

ゆうこす:はあちゅうさんじゃないほうおもしろくないな、って思われます、絶対(笑)。

新しいツールを「こう使おう!」と閃めく力が大事

はあちゅう:いやいやいや。あのね、音声配信もできるし。

ゆうこす:温泉?

はあちゅう:音声配信。

ゆうこす:あっ、お、お、音声?

はあちゅう:音声配信もできるし、今後noteにEC機能が絶対つくと思うんだ。最近、私、『自分への取材手帳』っていうのをピースオブケイクさんから出させてもらって。これ、noteの会社なんだけど。

こういう感じで作家がものをつくって売ることが、たぶん将来的にできるようになると思うから。そうすると、一緒にものづくりしたり、コミュニティができていくなと思って。noteは絶対いいと思う。

ゆうこす:BASEとnoteは、本当に日本っていうか世界中のクリエイターを救いましたよね。

はあちゅう:画期的だよね。

ゆうこす:画期的すぎる。

はあちゅう:BASEいいよねぇ。

ゆうこす:こういう使い勝手がいいサービス、めっちゃ好きなんです。めっちゃ使い勝手がよくて、びっくりして! なんか、「あああああ」みたいな頭変な人みたいな投稿してみたり、大きい文字にしてみたりとか、いろんなことを一応してみて(笑)。

はあちゅう:試したんだ?

ゆうこす:試してみたんですよ、「あいうえおかきくけこ」みたいな。やっぱり、いちばん使いやすい。

はあちゅう:いや、すごく良くなってきたと思う。最近、とくに良くなってきてて。お気にいりのマークが星だったものがハートになってちょっと感情的なつくりになったり。

noteはこれから進化していくものだし、「クリエイターを支えていく」という世界観だから、私はこれメインで活動をしていこうかなって思ってる。そうやって既存のサービスをうまく乗りこなす術っていうのがインフルエンサーに必要かなと思っていて。

私たちは、それこそ「YouTubeをつくる」みたいなところからやると、もはやコンテンツに注力できなくなるんだよね。

ゆうこす:うん。

はあちゅう:だから、こういう新しいものができたときに、いかに早くキャッチアップして、「私はこれをこう使おう」ってどう閃いていくかが大事なのかなって思います。

ゆうこす:それは私もすごくそう思いますね。私の自慢できるところのひとつでもあるんですけど、私は誰よりも早く機能を使いこなして、「こう使おう!」って閃いてる気がします。えへへ(笑)。

はあちゅう:すごい。

ゆうこす:これあんまり、なんか自慢……。そうですね。私の中で唯一言えるのはこれかなぁって思いますね。えへへ(笑)。

「ライブでものを売る」の火つけ役

はあちゅう:Live Shop!とかも、やっぱりゆうこすちゃんが火をつけた感じがすごくする。

ゆうこす:え〜っ(笑)。うれしい。

はあちゅう:なんとなく中国では流行ってたけど、日本ではどううまくいくんだろうみたいなときに、ゆうこすちゃんが「ライブでものを売ってます」みたいなことを東洋経済の記事に載せたところから、ゆうこすちゃんのビジネス界での注目も集まったし、なんか「ゆうこす爆進」ってあの時期だったかなって思うんだよね。

ゆうこす:ありがとうございます(笑)。

はあちゅう:もともと生配信はどうやって始めたの? Live Shop!?

ゆうこす:Live Shop!は、企画でやっている感じなんですけど……。Live Shop!って、アプリのことですよね?

はあちゅう:ゆうこすちゃんがやってるのってLive Shop!しかなかったっけ? 生配信やってるのって。

ゆうこす:自分のものをつくって自分で販売しているのは、Live Shop!じゃないです。

はあちゅう:どこどこ?

ゆうこす:え〜っと、実は私、まだライブコマースのアプリ使ってないんです。

はあちゅう:あっ、そうなんだ?

ゆうこす:そうなんです。去年・今年でいろんな企業さんがつくっていくと思うので、出てから見極めようかなぁみたいな(笑)。

今のところは、ものをつくって、LINE LIVEとかインスタライブとかYouTubeライブで、3個同時に。コックピットみたいな感じで、イヤホンがすごいことになるんですけど。それで配信しながら、「BASEに飛んでくださいね」みたいな販売の仕方をしてますね。

はあちゅう:すごく盛り上げ方がうまいと思う。

ゆうこす:ありがとうございます(笑)。もともとは、2年前になると思うんですけど、韓国に買い物に行ったんです。「TaVision」というサービスを立ち上げて、インフルエンサーの女の子が実際旅に行って……。

旅に行ったときに、ガイドブックに載ってないことってたくさんあるじゃないですか。ダメだったことでもいいし、いいことでもいいから、実際の旅の感想をインフルエンサーにリアルタイムで発信してもらって。例えば、お土産屋さんで「うわっ、このケースかわいい!」なんていうようなことを、リアルタイムで。BASEだと、リアルタイムで生配信しながらものを入力して売れるので。

それがたくさんのものじゃなくて、5個とかだと思うんですけど。「全部で何個売ってますか?」みたいなことを聞かれて、「5個だ」とか「あと何個あるよ」とか「OKです」とか言って、それを買って販売みたいな。すごくリアルタイム感のある、新しいものの販売の仕方をやりたくて、始めたんですけど。

旅で韓国に行って、ものを買って、そこでツイキャスしながら「BASEに飛んでください」とか言って(笑)、ものを販売するようになりました。最初ツイキャスだったんですけど。そのTaVisionっていうのがきっかけなんです。

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