2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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小澤隆生氏(以下、小澤):さあ質問! 出づらいかもしれません。ただこの機会だということで、手が挙がったところありますか? 1人30秒で一番端っこから攻めていこう。「俺だ!」「私だ!」っていう人からマイクをどんどん渡してください。1回4人聞きます。パッと適切に答えましょう。
質問者1:これからどういうものが社会に広まって、人を幸せにしていくかということを考えたいです。何を見て社会を見ているのかをうかがいたいです。
小澤:いいですね。的確。はい次。
質問者2:すごい素朴なことなんですけど、1日のなかで大事にしている瞬間とか時間、大事にしている行動を教えてほしいです。
質問者3:昔の自分の身の丈に合わない桁違いの挑戦とか、ステージを上げるためにした桁違いの挑戦があれば聞きたいです。
小澤:はい、最後。
質問者4:平さんにお聞きしたいんですけど、「つまづいたときに再起可能な状態にする」という言葉がすごく響きました。具体的にどうしたらいいかをおうかがいしたいです。
小澤:ありがとうございます。じゃあ時間の許す限り。亀山さんは今、何を見てますか?
亀山敬司氏(以下、亀山):はいはい。ええと、何を見てるかな……。
小澤:例えば、世の中的にはどういったものが来るかを学ぶために、どこから情報を仕入れてるかとか。
亀山:ああ。「NewsPicks」はよく見るかな(笑)。
(会場笑)
小澤:谷家さんは投資をする際に何を見てるんですか?
谷家衛氏(以下、谷家):投資で儲かるかどうかは別にして、社会にとって何が大事になるかという意味では、西洋的モダンキャピタリズムはどう見ても行き過ぎたと思っています。
なのでもう1回、今度は微分的なものではなくて、積分的な全体を上げるような、東洋的な考えや女性的なリーダーシップとか、そういうのがもう1回見直されると思っています。
それでヨガとかマインドフルネスをやっているんですけど、今後、そういうものを日本から世界に発信するのはけっこうおもしろいんじゃないかと思っています。
小澤:なるほど。
亀山:あとは身の丈に合わないとか、挑戦がどうのって言ったけど。俺もみんなも今からやろうとしていることは、ほとんど身の丈に合ってないからね。どうせ何をやっても恥かくから、まあ、かいておいたほうがいいかなという。
小澤:身の丈なんか考えないと。
亀山:うん。身の丈というか、そもそも丈がないから。
小澤:身の丈なんて……丈がない?(笑)。
(会場笑)
小澤:丈がない!
亀山:ないんだから。もう何をやってもね。
小澤:はいはい。平さん、いくつか。
平:社会のどこを見てるかという話ですけど、やっぱりミクロとマクロと潮流ですよね。現場をわかってないとミクロは机上の空論になるし、かといって勉強することもものすごい大事です。それを一体的にイメージできるかどうか。
大事な時間は寝る時間ですね。寝てるときはもう誰にも邪魔させないという。寝ないとダメですよ。
小澤:何時間寝てますか?
平:私? 私は7時間ぐらい。
亀山:俺も8時間は寝るね。
小澤:8時間。
平:寝ないとダメなので。
小澤:谷家さんは?
谷家:7時間。
小澤:7時間ね。
平:それと「再起不能」というのは、少し説明すると、まず1つ目は、ちゃんと言うべきときに言うこと。みなさん「そうだよ。こう言うべきだ」というときは遠慮しないで言ったほうがいいですよ。
やっぱり自分が「おかしい」とか「これは正義じゃない」とか……コンプライアンスって、ほとんど自分の道徳観ですから。だから、「それはおかしい」と思ったらちゃんと言うことが自分の身を守るし。
2つ目は、追い詰められたときに、気分を切り替えることなんですよ。「tomorrow is another day」ですよね。この気分を変えられる人と変えられない人がいるので、本当に追い詰められたら寝る。
小澤:寝る。
平:次の日は、別の日が始まりますから。
小澤:もうみなさんね、「大人は3時間睡眠でがんばってる」なんてよく聞くじゃないですか。もう7時間……8時間と。ばんばん寝てますよ。
(会場笑)
亀山:いやいや、あんまりね(笑)。
小澤:体力が重要なので。健康じゃないと生きていかれませんからね。じゃああと4人いこう。手が挙がったところから、どんどん聞いちゃってください。
質問者5:(集中するときとリラックスするときの)バランスについてお聞きしたいです。集中しつつリラックスしようと思いつつ。自分はどっぷり型なんですけれども、リラックスしようと思って365日毎朝トイレ掃除をしてみたり、振り返りをやってみたりしつつ、でもやっぱりバランスって難しいなと思っています。そのバランスをどう取っているかお聞きしたいです。
小澤:はい、ありがとうございます。じゃあ次。
質問者6:リスクに直面をした際、怖いと感じたときに、どのようにしてそのリスクを取る決断をされましたか?
小澤:リスクについてね。はい次。
質問者7:「大学で学ぶより自分で社会に出ていろいろ挑戦しろ」と言っていたと思います。私は今、修士課程にいて、博士(課程)へ行こうか迷っています。大学についてどう思っていますか?
小澤:大学について。じゃあ最後。
質問者8:お話ありがとうございました。「やっぱり100万分の1の世界って景色がいいですか?」ということを聞きたくて。
(会場笑)
質問者8:志の高い人の周りには志の高い人が集まるみたいに、おもしろい人にいっぱい会えるということはわかったんですけど、そのほかに何か「この景色を見てよかったな」と思った瞬間を聞きたいです。
亀山:まあ、この景色はいいよね。みんなこっち見てて(笑)。
(会場笑)
亀山:やっぱりこの歳になってじじいになると、普通は誰も(話を)聞いてくれないからね。「うるせーな、じいちゃん」みたいな感じになっちゃうから、こういった場で気持ちよくしゃべって、若者が目を輝かせていると、「おお、俺の話いいこと言ってんだろう」みたいな(笑)。
(会場笑)
小澤:リスクとかって考えていらっしゃいますか?
亀山:みんなはそんなにリスクとか考えなくていいんじゃないかな。ただ選択の中で、バランスでいうと、たぶん今までは学校に入るのが目標で勉強してきて、これからを迷ってるところだと思うんだけど。
じゃあ何をしたいのか、どんな仕事をしたいのかということなら、学校の勉強ばかりしてちゃダメだってこと。
例えば、就職するなら、どんな仕事に就くかの選択自体で未来はけっこう変わるよね。どの会社を選ぶ、どの業種を選ぶという。だったら、今の目の前の勉強以上にそういったことを学ばなきゃいけないという考え方もあるよね。
あと仕事は大事でも、俺たちがよく寝てるのは、健康もあるけど、バランス的なもので、まあ人生はマラソンみたいなものだし、仕事ばっかりやっててもダメなのよ。
俺は仕事やってても、土日はカミさんといるとか、たまには1人旅に出たりしてる。例えばそういったふうに、みんな幸せになりたいと思ってるならバランスを考えないと。稼いでも幸せになるとは限らないからね。
小澤:そのとおり。
亀山:収入が一定の額を超えると、稼ぎと幸せは反比例したりする。時間でも、家庭的な時間、仕事の時間、あとは個人の時間みたいなものを自分なりに配分しないと見失ってしまうというのがあるのね。だから、あんまり欲たくましく仕事ばっかりやっててもダメなのよ、というような感じ。
小澤:いい話が出てきましたね。ありがとうございます。谷家さんどうですか?
谷家:バランスについては、そうやってジタバタ一生懸命やってることで成長している気がしています。最初に藤原(和博)さんが言ってたみたいに、登ってる感じがする。成長しているような気がするから、それを楽しむぐらいのつもりでやってるとちょうどいいんだと思います。
リスクを取らないと何もおもしろいことはないから。逆に、1回しかない人生で何もリスクを取らずに終わっちゃったらもったいない。やっぱり、自分の絵を描くみたいなものだから、ある程度リスクはいっぱい取ったほうがいいと思いますね。
博士に行くかどうかも、本当に人がどう言うかは関係ない。自分が自分を表現するために博士に行っていろいろやったほうが、自分が大切に思うことができるならやったらいいわけで。人や社会がどう言うかとか、今ここにいるおっさんたちが何を言ってるか、そんなのはまったく関係ないと思いますね。
(100万分の1の)景色がいいか。おもしろい人に会えるというのはすごくいいですね。僕は勉強が大嫌いだったんですけど、やっぱり今、この歳になると、G1とかでいろんな人に会うとすごい勉強になると思って、それがすごいうれしいですね。
小澤:ありがとうございます。平さん、どうですか?
平:バランスを取るというのは、たぶんあなたの性格っぽいところもあるのかもしれないけど、悩むぐらいなら、さっき言ったように寝てしまうといった違う解決方法があるんじゃないかなと思います。
リスクが怖いうんぬんは、たぶん(自分は)リスクがあるほうがワクワクするタイプ。
小澤:ちょっと壊れ気味ですよね。リスクに対しては。
平:ちょっと(笑)。
(会場笑)
平:そう、刺激がほしいみたいな。リスクがないのは退屈だというキャラクターがあるのかなと思います。大学(の悩み)については……今の日本の大学はぜんぜんダメなので。
小澤:(笑)。
平:もう話にならないので、ガバナンス改革をしようと思っていますが、「この先生についていきたい」とか「この先生から教えを乞いたい」という人がいたら、行ったらいいんじゃないですかね。
景色がいいかどうかは、やっぱり私も勉強は嫌いだし本を読まないので、人と会って話を聞くというところでネットワークができるのはすごく楽しいですね。
ただ、政治家になると制約はめちゃくちゃ多いですね。そういうのはありますけど、例えば自分が作ったものがそのまま政府の成長戦略に入って、それで政府が全部動いていって、それに呼応して民間が動いていくという。政治家になると、この感覚はちょっとやめられないですね。
小澤:ありがとうございます。あと1問「これだけは! これだけは! うぁぁぁー!」という人がいれば。一番早かったので。そちらです。
質問者9:いつ死にたいですか?
小澤:いつ死にたい? 死にたいんですか?
亀山:ああ、まあ死にたいというか、死んでもいいと思った時期はあったね。実は20代にはそんな時期があったんだよ。
小澤:なんでですか?
亀山:三島由紀夫にハマっててね。
小澤:えっ!? 何に?
亀山:三島由紀夫に(笑)。
(会場笑)
小澤:三島由紀夫にハマっててね(笑)。
亀山:長く生きてもろくなことがないんじゃないかと。醜くなるんじゃないかみたいな。体も心も。まちょっと、一時期そういうのに旅先でハマってた時期があったんだ。
小澤:なるほど。
亀山:死に関しては、そういう流れで、20代はけっこういろんなヤバい国ばっかり行ってた。インドとか(ニューヨークの)ブロンクスとか。最後はユーゴスラビアというか、戦場に行ってみようみたいな、そんな時期はあったんだけど。
そういったときにね、死んでいいやと思ったんだけど。実はそのときの俺が一番ショックだったのは、ちょっと普通は旅行者が行かない戦場まで踏み込んで入って行っちゃったので、スパイ容疑でつかまったときがあったんだけど……。
小澤:何を言ってるんですか?(笑)。
(会場笑)
亀山:銃を突きつけられたときに、意外と死の恐怖を感じなかったの。というのはそのとき、俺は生に対する執着がなかったんだよね。だからそれは勇気でもなんでもなくって、単に執着がないだけだった。このまま続けてても、結局何も見つからないなと思って、俺は生きようと思った。
小澤:なるほど。
亀山:それで帰ってすぐに結婚したという感じなんだけど。そういった流れで、結局生き残ってみたら、まあ意外とその年々で見方も変わって、思ったよりはおもしろいものを見られてきたなとは思ってるよね。
小澤:ありがとうございます。
亀山:だから、やっぱり死ぬならね、まあ今みたいに楽しくやってる間にポクッと逝っちゃう感じが一番いいよね。そういう感じです。
小澤:……やっぱりこの人の話はつっこみどころが多すぎて、1日かかりますね。お二方、死についてはどうですか?
平:やりたいことがいっぱいあるので。日本の政治家は、別に日本だけがよくなりゃいいわけじゃなくて、世界全体をどうするかも考えていて。
最終的に私はこの地球全体を考えて、やっぱりサスティナブルにして次の世代に渡したいと。前から言ってますけど、宇宙ステーションでサミットをやろうと思っているので。やりきることを全部やったら死んでもいいかなと思いますけど、たぶん終わらないので、寿命が来て死ぬということでしょうね。
小澤:終わらないですよね。ありがとうございます。谷家さん、どうですか?
谷家:そうですね。僕もまだやりたいことがいっぱいあるし、若い人たちと一緒になにかいろいろ創っていきたいなと思ってます。でも最後は、ジタバタジタバタまだ山を登っているときに、そのまま勝手に死ぬみたいなのが一番いいですね。
小澤:ありがとうございます。もう残り27秒でございます。みなさん、まとめません! まとまりません! 何を感じたかはみなさま方のなかで解釈して、「これはそうだけど、これは違うな」と思っていただければいいと思います。
とにかく言いたいのは、誰でもできます。何かのきっかけを自分で作るか、人に与えられるか、そういうところに身を置くか。そして、そのときに助けてくれる、もしくは参考になるのは、そして一緒にやるのは友達であると。
今日はようこそいらっしゃいました。せっかくいらっしゃったんだから、挑戦(したいこと)を見つけて、友達を一緒に見つけて、必ず何かしら自分たちで挑戦をしていただければいいかと思います。みなさんの人生が1人でも……。
亀山:はい。あとはみなさん、死なないでね。
(会場笑)
小澤:死なないで、死なないで。
亀山:死なないでね。楽しいことはまだまだある!
小澤:よき人生になりますよう。やりたいことをそれぞれががんばってください! 以上です。ありがとうございました!
亀山:はい、ど〜も〜。
(会場拍手)
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