
2025.03.19
急成長するドバイ不動産市場の今 投資のチャンスと注意点を専門家が解説
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小澤隆生氏(以下、小澤):さあ、ここからあと何分あるんですか?
スタッフ:質問を入れると25分。
小澤:25分でしょ。そしたら、お三方が若い頃になにをやってたか。どうやったらこうなるんだと。それを受けてみんながなにをするんだという話ですよ。20代はなにをやってたんですか?
谷家衛氏(以下、谷家):神戸の男子校出身なので、「大学にさえ行ければちょっとはモテるかな?」と思ってきたんだけど、ぜんぜんダメで。もう「モテたいな」ということしか考えてなかったですね。
でも、就職するときはよくわからなくて。公務員試験とかも一応受けようと思ったんですけど、気がついたら試験が終わってて。最後の2年、試験以外で学校に行ったのは1回しかないですね。
(会場笑)
谷家:それで就職するときにみんな……僕らのときは本当に売り手市場で、今もまたそうなってるみたいですけど、もう本当に誰でもどこ(の企業)でも行けるような時代。86年とか87年なんですけどね。
そこで銀行に行こうと思ってたんですけど、リクルートでバイトしてて、いろいろなおじいさんの話を聞いていると、僕らの時代だったら、30年くらい前に、ホンダとかソニーとか小さい会社に入ったおじいさんたちのほうが「自分でも(会社を)一緒に創ってきた」と思っていて、「すごく幸せそうだな」と思い、やっぱり銀行に行くのをやめて、小さい会社に入ろうと思ったんですね。
でも、「小さい会社に入るとどうも潰れるらしい」ということを聞いて。「じゃあ、アメリカで、大きくて、日本に来たところの会社に入ればいいんじゃないか」と思って入ったのが投資銀行(ソロモン・ブラザーズ)です。
そしたら、それはもう悲惨な環境でした。上司がキチガイみたいに怖くて。トレーディングをやってたんですけど、上司がバットを振り回しながらトレーディングをやってて、その中でヘルメットをしながら、「損したら殺されるな……」と思うような環境でやっていました(笑)。
小澤:(笑)。
谷家:今思うと、そういうのが結局よかったですね。
小澤:さあみなさん! 参考になりましたか!?
(会場笑)
小澤:……優柔不断。決めることもできず(笑)。みなさん確認しましょう。安心する会ですから。「大丈夫だ」「いつでも間に合う」と。「そのような状態でも、絶対にここまで来られる」ということでございます。
このあと1周してから、最後に若者に言いたいことを言って、「でも、さすがだな」と思っていただけるように盛り返しますから、今はみんなを安心させましょう。「俺たちはすごい」と言ったって、そんな講演意味ないじゃないですか。
平さん、どうですか? 20代はなにをやって、なにを考えて生きてたんですか?
平将明氏(以下、平):たぶんここに来てるみなさんとぜんぜん違ってて。僕らはバブルだったので、大学時代は就職なんてどこでもいける時代で。私は早稲田の法学部だったんだけど、早稲田の法学部って本当にダメで(笑)。
小澤:僕もなんですけどね(笑)。
平:ああ、そうですか。だからもう、ぜんぜん勉強する気ゼロですよね。大学もほとんど行かなかったし、そのときはバブルだったので、「どうやって車を購入して、女の子とデートに行くか?」という世代なんですよ。
小澤:一緒ですね。
平:一緒ですよね。だから私の大学時代の一番目の関心事項は、浜崎橋のカーブを時速何キロまで曲がれるのか(笑)。
(会場笑)
小澤:いつ目覚めるんですかね?
平:就職も何をやっているのかよくわからない社長と仲良くなって、「平くん来いよ」って言われて。
それで1年ぐらいやったんだけど、ちょっとぜんぜん違うなと思って。もうしょうがないので、駅に今、キヨスクってあるんですかね? 駅のキヨスクで当時『B-ing』という就職雑誌を買って、それをペラペラめくって、それで不動産会社に就職をしました。
小澤:いまだに目覚めてないですね(笑)。
平:ぜんぜん目覚めてなくて(笑)。
そしたら親父の具合が悪くなっちゃって、後を継がなきゃいけないと。うちの兄貴はコーネル大学の大学院に行ってて、僕は日本でサラリーマンをやってたので、後を継ぐことになって。
それをやっぱり潰れそうというか、もうバブルが崩壊して、銀行に言われてどんどん買った資産が全部暴落してて。さっき言ったように、取引銀行が2つ潰れちゃってということで、中小企業をもう立て直さざるをえないので、ちゃんと夜勤をやりながら、まあよく働きましたよね。
ちなみに私、フォークリフトで10トン車にレタス1,000ケースをピタッと入れますから。こんな政治家いませんから。
小澤:それは(笑)。
平:東日本大震災の時に、自民党本部を支援物資のデポ(保管所)にしたんですね。それで私は、ティッシュペーパーやトイレットペーパーが足りないと言って、仲間の製紙会社からポケットマネーで買って。
被災地に送る時に、運転手さんが下手くそでダラダラダラダラやってるから、「ちょっとどけ」と言ってフォークリフトで載せたんですよ。そしたら、自民党の職員からすごいリスペクトされました。「平さんすげえ」というふうになって。
(会場笑)
平:それで、やっぱり会社を継いでから、もうやらざるをえないので、いろいろ勉強したし。そのあとだから、「銀行はダメだな」と言ってさっきの話になって、失敗をし。「政治はダメだな」と思って……。
政治はなにかというと、僕は青年会議所に入って理事長をやってたので。今、公開討論会ってやってるじゃないですか、それを広めるのをやってました。
公開討論会をやって、おバカさんの世襲は出られなくなって、ざまあみろだったんだけど、それ以上に、誰も入れたくない選挙区ってあるんですよ。こうやって討論会をやっていると誰にも入れたくない。
そういうのって、やっぱり自分で出るしかないんだろうなと思って。公開討論会をやったら、反射的に政党のほうは公募制度って入れるようになったんですね。結果として、私は公募で応募して政治家になって。
だから、うまくいったりいかなかったりを繰り返しながら、さっきの藤原さんの話でいくと、右足が大田市場の仲卸で中小企業の経営。左足は、青年会議所のリーダーとして、世の中を変える公開討論会とか、そういう啓蒙活動。そして今、政治家として、lawmakerとしてやってるという。本当に勉強になりました。ありがとうございます。そういうことかなと思います。
小澤:ありがとうございます。やっぱり家業を継がれたぐらいの瞬間で、大きく人生が変わっていらっしゃるんですかね。
平:家業を継ぐと資金繰りに追われるので、時間との戦いで。だから、売上を伸ばすか、利益率を上げるか、経費を落とすかしかないんですよ。その時間軸は資金繰りのタイミングなので、試験があると勉強するのと一緒で、毎月追い込まれるから、ずっと改革し続けなきゃいけないということですかね。
小澤:なるほどね。
平:だから、それはやっぱり生きるか死ぬかなので。というか連帯保証をしているので、会社が破綻すると社員も我々も大変なので、そこで追い込まれたあたりからちゃんとした大人になってきましたね。
小澤:これね、けっこう大事なんです。やっぱり人って、自分で変わろうと思って変われる人と、環境によって人生や自分の考え方を大きく変えていらっしゃる方。まあ谷家さんにとってバットを持っている上司がどう影響してるかわからないですけど、やっぱり猪子(寿之)さんとか、そういう出会いってでかいわけですよね。ターニングポイントってありました?
谷家:やっぱり、ちゃんと成果を出さないともう生き残れないという環境に置かれたのは、すごいよかったですね。
小澤:ああ、やっぱりね。本当、さっき言ったけど、テスト前の環境ですよね。
谷家:そうですね。自分でヘッジファンドを作ってから、わりとちゃんとファンドマネージャーを育てるようなことをやろうと思ったんですけど、なかなか育たなくて。やっぱり自分のやり方しかないから、結局もう、自分の元上司がやっていたみたいに、ちゃんと自分で稼ぐようにならないと生き残れないみたいな環境のほうが、人はどんどん育ちましたよね。
小澤:亀山さんもそうですけど、お二方は、なにかを作るじゃないですか。作る時点で珍しいんですけど、作ると信じられないぐらい環境が変わるし、挑戦せざるをえないし、挑戦が人を成長をグッとさせるんですね。
だから今日、このセッションで1つ持って帰るとしたら、もう挑戦は絶対にいいことであると。なにかを作ると、ひょっとしたら普通の人生を送ったかもしれない人が、100万分の1に確率がぐんと上がると。先ほどの藤原さんの話もありましたけど、そういうなかで、亀山さんはどう……。
平:すみません。ちょっとやっぱりね、やらないとわかんないですよ。
小澤:やらないとわからない!
平:こうやって人の話を聞いていたり、本を読んでもわからないので。やると、ある一定の確率というか、かなり高い確率で失敗もするので。
小澤:そのとおり。銀行もダメになる!
平:そうなんですよ。そうそう。
(会場笑)
そこをどう乗り越えるかと。だから、とにかくやってみるというのが大事ですよね。
小澤:いいですよね。
小澤:亀山さんは、どういう若者だったんですかね? 大学に行っているんでしたっけ?
亀山:大学は10個ぐらい全部落っこちちゃったもんでね。しょうがなく、大原簿記学校で税理士を目指しました。
小澤:なるほど、最高ですね、やっぱね。もう学歴じゃないぞ、お前ら!
(会場笑)
亀山:いや、もう大学生でモテるのをちょっと諦めて。今度は税理士になってモテようと思ったら、学校の先生に「税理士はモテない」と。「じゃあやめます」ということで。
小澤:(笑)。
亀山:そこから起業家の道をということで、まずは露天商を始めましたね。
小澤:露天商ですよ、みなさん。起業家の第一歩が露天。なに売ってたんですか?
亀山:昔、ダイムとかフランみたいなコインを鎖につけて、首にぶら下げたやつが500円で売れたのよ。だから、そういった海外のコインに鎖をつけて売ってましたね。
(会場笑)
亀山:あとはその頃、アラレちゃんとかガッちゃんって流行ってたんだ。そういった頃に、脇キャラでスッパマンとかいろいろあったの。
平:『Dr.スランプ』ですか?
亀山:『Dr.スランプ』だね。そういう脇キャラみたいなのをパクって絵を描いて、キーホルダーにして売ってました。500円で。
小澤:(笑)。何歳ぐらいの時ですか、それ?
亀山:それは19歳ぐらいからかな。19歳から2〜3年やってましたね。
小澤:2〜3年。すごい。その頃なに考えてんですかね?
亀山:なにも考えてなかったかなぁ……うん。
(会場笑)
とにかくね、その日暮らしでとにかく。でも、起業するためにお金を貯めようと思って。貸しレコード屋って、レコードって知らないと思うけど、昔そういう時代があってね。それをやるには300万円貯めなきゃいけないと。そのために全国を寅さんみたいに回って。お祭りも、ねぶた祭りから七夕まつりまで全国、テキ屋のおやじに殴られながらいろいろ回ってました。
小澤:貸しレコード屋はなんでやりたかったんですか?
亀山:貸しレコード屋はね、いや、その頃にやれそうなもので、300万円ぐらいでできそうだなというので。まあ手が届きそうなビジネス。当時は日経新聞とか読んでも意味がわからなかったからね。
小澤:(笑)。
亀山:日経流通とかもうちょっとライトなほうを読んで、「これならできそうだな」というので、まず貸しレコード屋と。
小澤:最高ですね。貸しレコード屋から今にいたるまでをざっとお話いただくと、これどうなってるんですかね?
亀山:そうですね、まあさっきの話と同じような感じで、まあコツコツその時にできそうなものというので、貸しレコードをやりたいと思って。まあ、その時は結局できなかった。
ただ、はじめに麻雀荘をオープンして、貸卓を5台入れました。夜中まで働いて、昼間はフルーツバーでホットケーキを焼いてソフトクリームを作って、というところから始めましたね。
小澤:なんかあれですよね。コンテンツ制作に入るのは「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を見て」と言ってましたね。
亀山:あ、そうそう。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を。まあ、はじめはちっちゃいビデオレンタル店をやってたんだよ。
その時は暇だったので、夜中にずっと『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』を観てたら、「将来はこのビデオっていうテープがなくなるんだな」という。未来はね。
小澤:そういうシーンがあるんですよ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。2でしたっけ、あれ?
亀山:2で「ちょっとチェンジ、チェンジ」ってパッパ変わってた。「そのうちこういう時代になるんだ」「じゃあやっぱり映画作らなきゃ」みたいな。「いくらかかるんだ?」と聞いたら「数億円かかります」と言われて、「金ない」みたいな。
「じゃあエロなら100万で作れます」「じゃあそれにしよう」みたいな話で、石川県にいたまま、営業マンを1人行かせて、「とにかくエロのコンテンツの版権買ってこい」みたいな。「こっちでダビングして売るから」って感じで営業マンを行かせて、コンテンツをどんどん送ってくるんですよ。それに一生懸命モザイク入れて。
(会場笑)
亀山:ビデオデッキでダビングして全国に出荷しようと。ただ、この業務用デッキが、1台30万円とか高いんだ。だから、普通に売ってる2〜3万円の安いデッキを100台並べて、リモコンで「せーの!」と押すと100台バッとつく。それで安く録画して、それをもうとにかくばらまいた。
ばらまいて、「3ヶ月経ったら返してください」と。簡単に言うと、100本送って80本が返ってきたら、20本のお金をくださいという委託販売かな。昔、富山の薬売りってあったんだけど、その商法で。
それがうまくいって、営業マンもいらずに全国制覇ができたみたいな。なので、ほとんど流通業を始めたみたいな感じかな。
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