2024.10.01
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パパたちのライフシフト~転職・副(複)業・起業・主夫・育休・移住etc 家族の幸せは自分でデザインする!(全10記事)
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安藤哲也氏(以下、安藤):今日は、ファザーリング・ジャパン「男の100年ライフ」第2弾フォーラムにお越しいただきまして、ありがとうございます。ファザーリング・ジャパン代表理事の安藤と申します。よろしくお願いします。
そこにあるように、ファザーリング・ジャパンは10周年を迎えましてですね。これまでイクメン、イクボスをやってきたんですけども、その先にあるものをとらえていこうということで。
「働き方改革の先にあるのは、生き方改革だ」ということで、とくに我々は父親のライフスタイル改革を推進してきた団体なんですけども、「100年ライフ事業」というのを、今年の新規事業として進めていく。
5月に第1弾フォーラムとして、キックオフフォーラムということで、「100年ライフ十ヶ条」を掲げて、男性たちにライフシフト、「100年時代を生きていこうよ」ということを発信しました。反応を見ていると、父親とか会社の上司、50代ぐらいの中高年革命ととらえた向きが多少あったんですけども。今日も、わりと30代、40代、あるいは学生さんなんかもいまして。
つまり、これから自分でライフシフトしていきたい。今まさに、男性の副業や転職、移住とかですね。今日も主夫の方も来てますけども……。いろんな多様な生き方を、いよいよ男性もできる時代になってきたんだなということを、今日の会場を見ても予感できます。
ということで、今日はファザーリング・ジャパンの会員なんですけれども、ここまで大胆にハンドルを切ってライフシフトしてきた人たちに集まってもらいました。今日はとくにシナリオもありませんし、アンケートもありませんので。
(会場笑)
フォーラムという感じなんでね。ぜひ、会場の方からもいろいろ意見や、質問なんかも寄せていただきたいと。うちとしては、そうですね。ライフシフトできる人と、できない人の違いはなんだとか。
あるいは、ライフシフトしたはいいけれども、上手くいっている人といっていない人もいる。その失敗してしまう場合の原因とか、その辺なんかも議論の中から出していければいいかなと思っています。それでは、よろしくお願いします。
では、自己紹介を兼ねて、ライフシフトの顛末を……。
(一同笑)
語っていただければなと思いますので。はい、じゃあ……。今日はすみません、今日一番最年少の登壇者の、西村創一朗君。
西村創一朗氏(以下、西村):はい。西村と申します、よろしくお願いします。(会場拍手)
安藤:トップバッターで、お話ししてください。
西村:はい。
安藤:今日は、Facebookで動画配信をやってます。私のタイムラインで、全世界に放送中(笑)。
(会場笑)
ちょっと大きい画像で。お茶の間でみなさん見てますんで。けっこう、見たくても来れないんで、急きょ動画配信を。
西村:じゃあ、みなさんと同じ目線でお話したいので、座ったままで失礼します。はじめまして、ファザーリング・ジャパンの理事をしております、西村と申します。よろしくお願いします。
今日NHKの『クローズアップ現代+』の週休三日制特集。まさにライフシフト的な特集を、なぜか「コメンテーターとして出てくれ」と言っていただいて。僕とあと1人、「ワーク・ライフ・バランスの権威」と言われる佐藤博樹先生という、大変有名な教授の方と僕という、本当に凸凹なコンビで。僕は圧倒的に凹なんですけど、行ってきますということで……。
簡単に自己紹介を言いますと、実は29歳になりまして、この中で唯一の20代になるんですけども。
(会場笑)
圧倒的、最年少理事でございます。実は、FJ歴はもう8年とかに……9年か。19歳の時に、当時大学1年生だったんですけども、高校の時からお付き合いしていた彼女との間に、子どもができてですね。
19歳で父親になり、成人式は子どもを肩車しながら出て、就職活動は子どもをおんぶしながらしていきたいなという、そういうかたちで、現在子どもが3人おります。長男は小学校3年生で、次男が6歳、年長さんですね。去年2月に娘が生まれました。
西村:新卒でリクルートキャリアという会社に入って、営業とか、新規事業とか、人事とか、そういった仕事をずっとしていたんですが、娘が生まれたときに、会社に行っている場合じゃないなと思いまして、ライフシフトを決めました。
僕はたまたま家が遠くて、会社が東京駅にあるんですが、自宅はサンリオピューロランドとかベネッセがある、多摩センターですね。本当に1歩行ったら神奈川というところに住んでいて、毎日片道1時間半、往復で3時間、週当たり15時間、月60時間、年720時間、5~6年で4,000時間を通勤時間で費やしたわけですね。
この時間を娘と過ごせたらなんて幸せなことかと思った瞬間に、会社を辞めることを決めて独立をしました。ただ、なんで独立できたのかと言いますと、すごくシンプルで。いきなり独立したわけではなくて、会社員時代の2013年、当時社会人3年目から副業というかたちで自分のビジネスをはじめて、コツコツ進めていってですね。
この副業の収入が、本業の収入と同じぐらいになったら独立していいよねという約束を、妻とずいぶん前から交わしていて、そのタイミングがやっときたなという段階だけだったので、躊躇なく独立を決められたという背景がありました。
なので、今日はライフシフトというテーマの中でも、主夫とかいろんなテーマがありますけども、僕は副業というのを中心にお話ししていけたらなと思います。19時までの短い時間でありますが、よろしくお願いします。
(会場拍手)
安藤:今、副業というのがテーマになっている。副業の概況と言いますか、どういう状況になっていますか?
西村:副業は今一番のホットトピックと言いますか、間違いなく、ムーブメントになりつつあるなと思っていて。今まで副業というのは、サブの副だし、もっと言うと潜伏の伏。伏せてするものを副業という感じだったんですね。
まるでこう、悪いことをしているわけじゃないのに、隠れキリシタンのように、自分が副業をしていることを上司に言わずに、コソコソやるものだったというのが、残念ながらこれまでの副業の実態だったんですね。
西村:ただ、去年ぐらいから、ロート製薬さんが「NEVER SAY NEVER」という新しいコーポレートスローガンを発表した。そのついでに副業を解禁していたことが、ものすごくフォーカスされて、『東洋経済』で副業のススメという特集が組まれたり、『Wedge』というビジネス雑誌で副業解禁時代という特集が組まれたりとか。
それだけじゃなくて、NHK、日経新聞、あらゆるトラディショナルなメディアで、副業解禁というのが企業個人の副業ではなく、企業が個人の副業を認めるということがトレンドになりました。
かつ、経済産業省で私もゲストスピーカーとしてお話をしていましたが、兼業、副業を通じた新事業創出に関する研究会という……噛まずに言い切ることが難しいですね(笑)。
研究会を立ち上げまして、兼業副業を政府が本気で検討する、あるいは厚労省が、今まで副業禁止みたいな就業に関するガイドラインのテンプレートを設定していたのが、そこから、厚労省とかが定める副業禁止のガイドラインから、副業禁止の条項を削ると。
つまり、原則企業は副業を認めるべきであるという方針を発表しているわけで、その具体的な内容というのが8月か9月と言われているんですが、間違いなく潮目が変わった。
安藤:たぶんリクルート的に見て、副業の流れというのは……。
佐藤雄佑氏(以下、佐藤):リクルートっていう会社ですか、それとも世の中のリクルーティング?
安藤:世の中のリクルーティング。
佐藤:まあ、副業のメリットはなんだという話に、結局はなると思うんですけども。昔は基本的には、自分の会社以外のことをやるというのが、会社にとってデメリットだと言われたんですけど。
今はたぶん副業をやることで、その人の育成につながるとか、その人のキャリアにつながるとか、あとはその人自身がやりがいを持つということで、副業がなかったらやめちゃうような人が、副業があるからこそ続けてくれるとかっていうことがあったり。
あとは採用力にもつながってくるので、副業を駄目なものとしないで、副業として上手く付き合うかということが、人事的はすごい大事だなと思います。
安藤:本業にも、イノベーションが起きるみたいな。
西村:そうですね。
佐藤:やっぱり、副業をうまく主導しているというか、メインでやっている、メインというか推奨している会社なんかは、外で得た能力だったり人脈が中の本業につながってくる。本業で維持するとか。そんなことをやっている会社さんとかはよく聞きますね。
安藤:リクルート社的にはなにかあの、副業のメディアとかできるんですか?
佐藤:副業メディアなんかはあるの?
西村:副業メディアはないですね。
(会場笑)
今後リクルートじゃないにせよ、副業したい個人と、副業でもいいから仕事をやってほしいという企業のマッチングをするような、そういうプラトン術はちょこちょこ出てきていて。
安藤:タイムなんとかとか、時間を増やす……。
西村:そうですね。タイム……。(タイムチケットの)レレレさんのやつとかですね。そういうかたちで、副業と、副業をマッチングするような、動機とかですね。
例えば、「スポットコンサル」っていうサービスを提供するビザスクっていう会社であったり、そういった個人のスキルとか知識を社外で売り買いするような、そういうサービスがどんどん出てきていますよね。
安藤:なるほど。では、そんな感じで副業をしたいという方は、わりと手軽にできちゃう?
西村:そうですね。ただ、正直まだまだ難しい部分があるなと思っていて。副業をいざやろうって思った時に、例えばエンジニアとか、デザイナーとか、ライターとか、なんらかの納品物を伴う、目に見えるものを作れる人。クリエイターの方は簡単にできるんですよ。やっぱり求めてて、需要も多い。
安藤:成果物がね。
西村:そうなんです。でも、じゃあ日本のサラリーマンが果たしてどうかって言うと、総合職で、自分が社会でなにができますかって問われたときに、すぐ即答できるものを持っている人が少ないんですよね。
なので、文系ビジネスパーソンがいかに副業をしていくかっていうことが、まだまだ世の中に知識やノウハウって流通していないので、本当はそういう、副業家のための学校みたいなことをやったりとか。
安藤:ビジネスチャンス。
(会場笑)
西村:実は、「副業の教科書っていう本を出しませんか」っていうお話をいただいていて、準備を進めていたり。やっぱりまだまだ、利益としてあるなと思っていますね。「知りたい」「わからない」とか。
安藤:なるほど。副収入、「稼ぎたい」という目的もあれば、こっちは楽天で働いていたときにNPOで副業していたんだけど、楽天の仕事はライスワークだ、ご飯を食べる仕事だと。人間ライスワークだけだと駄目だな思って。ライフワークとして副業をやっていたそんときは、副社長に「特定非営利だからいいでしょう」ってことで。
(会場笑)
よくわからんけど、やっていて。副社長も1歳のパパをやっていた人だから、事業内容を理解してくれて、堂々とやっていたんです。副業にもいろんな動機があるってことですよね。なるほど。川島さん。
川島高之氏(以下、川島):そうね。あの、たぶん収入をもらう副業をすぐやるっていうのは、西村さんが言ったようにスキルがあるのかっていうことと、大手企業はたぶん、そう簡単には許可しないと思うんで。
安藤:たぶん就業規則としては、許可なくやってはいけないというのが就業規則だよね。
川島:だけど、僕が思うのが、やっぱり副業って収入がないので。僕の場合はPTA活動とか、地域の子ども会とか、これを副業でやって、その延長線上でNPOがあって、ファザーリング・ジャパンとかコヂカラとかやって。
それから、おっしゃったとおり気づきがあったり、自分の狭い視野が広がったり、あるいは物事をマネージメントする能力が身についたり。
だから私が思うのが、すぐに金をもらう副業とか、金をもらうための副業を考えずに、もっと地域のボランティアとかやりゃいいんじゃないかなと思うんですよ。得るものがいっぱいあるんでね。
それも含めた副業っていうのが、広がっていくのがいいかなと。たまたまお金がもらえるのが見つかったら、そりゃまた違う考えをする人だったりとか。
安藤:副業の「副」が、複線の「複」みたいなね。
川島:そうね。
安藤:複雑の「複」。複雑系みたいな。
川島:収入がある・ないっていうのは、個別論であってなくても、ボランティア地域活動やNPOがあるので、そっちをぜひやった方がいいんじゃないかという講演なんかもしていますし、僕もそういう生き方をしていきたいと。
安藤:ありがとうございます。みなさん、副業に興味ある方は西村君にアクセスしてください。
西村:はい。西村創一朗って、Facebookとか検索していただければ。
川島:みんな写真を撮っていってください。
安藤:忘れない顔だから。最初、ファザーリング・ジャパンに来たときは、中学生かと思いました。
(会場笑)
川島:やっと今、高校生みたいに。
西村:いやいや(笑)。いまだに大学生に間違えられます。「学生さんにアンケートをやっています」って普通に言われる。
(会場笑)
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