2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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田中研之輔氏(以下、田中):さっそく始めていきます。
今日のこの貴重な機会を作ってくださった立役者の方がいます。佐藤裕さんのおかげで実現しました。佐藤裕さんは、法政大学出身です。
5年ぐらい前から、授業とかワークショップには来ていただいて、ずっとお力添えをいただいています。インテリジェンスという会社、今はPERSOL(パーソル)グループに変わって、パーソルキャリアに勤められているんですけども。「CAMP SUMMIT 2017」の前哨戦として、こちらの法政大学での特別講演会を企画してくださることになりました。
裕さんからお話をいただいたのは、4月ぐらいですね。夏の締めくくりに小室さんをお招きして特別講座をやりたいということで、この場を迎えました。
では裕さん、お一言、お願いします。
佐藤裕氏(以下、佐藤):みなさん、こんにちは!
会場:こんにちは。
佐藤:先輩ですよ、先輩!
(会場笑)
田中:先輩、すごい(笑)。
佐藤:15年前の先輩なんで、上からいきますよ、今日、上からね。
(会場笑)
佐藤:今の会社は、約3万2千人のグループ会社というかたちになっていまして、人事の責任者、新卒採用の責任者という立場をメインでやってます。一方で、みなさんもたぶんこれから経験する就職活動というのは、今の時代は終わってるんですよ、マーケットが。ぐちゃぐちゃなので、これを若者がなんとかしないと、もうダメなんですよ。
それをなんとか立ち上げたいということで、「CAMP」を立ち上げました。今回はその立場で来ていますので、ぜひいい学びの場にしていただければなと思っています。どうぞよろしくお願いします。
(会場拍手)
田中:今日は質疑応答もあるので、みなさん自由に直接、手を挙げてもらえればと思います。では、ご紹介します! 小室哲哉さんです!
(小室哲哉氏入場、会場歓声&拍手)
田中:どうです? 嘘つきじゃなかったでしょ(笑)。本当に来ていただきました。
小室哲哉氏(以下、小室):こんにちは。よろしくお願いします。
田中:かっこいいですね。オーラに圧倒されてしまいますね。
小室:いやいや(笑)。
田中:さっそく始めて……。
小室:(会場を見て)すごいなあ(笑)。
田中:どうですか? こちら側から見る雰囲気といいますか。
小室:新鮮ですねえ。
田中:大学でご講演される機会っていうのは?
小室:キャンパスでは……ほぼないですね。学祭ぐらいじゃないかな。学祭では、まあ出たことはあります。あとは……そうですね、早稲田実業ではよくやりましたけど。
田中:(会場に向かって)だいたい18歳はどれぐらいいますか? 18歳、手を挙げて。
(会場挙手)
田中:18歳ですね。
小室:若っ!(笑)。
(会場笑)
田中:(笑)。では19歳は?
(会場挙手)
田中:2年生ですね。
小室:19歳もすごいですねえ。
田中:18、19。でも、選挙権はみんな持っていますからね。20歳は?
(会場挙手)
田中:はい。21歳以上の方、手を上げて。
(会場挙手)
田中:前のほう(笑)。前のほうに年齢がいっちゃうと(笑)。
小室:20歳でも十分若いですよね。すごいですね。
田中:さっそく始めていきたいんですが、最初にお伺いしたいと思ったのは、ロンドンが今日(気温が)24度なんですね。ロサンゼルスは28度なんですよ。日本の夏は暑いですけど、小室さんはこちらで過ごされるんですか?
小室:ここのところずっと過ごしてます。そうですね……やっぱり暑いのは一番つらいです。
田中:(笑)。事前にこのライフキャリア論を受講している学生から、2週間前に小室さんへの質問を集めています。その質問をこちらでまとめると、3つのテーマにまとめることができます。
1つは、小室さんの大学時代。なかなか他のテレビ局の取材とかでも、大学時代について語られたことないですもんね(笑)。
小室:そうですね、はい(笑)。
田中:もう1つは、音楽について。音楽家としての小室さんのこれまでの偉業と、これからについて。そしてもう1つは、キャリアデザイン学部で学んでいるので、キャリアや将来について。
この3本立てです。専門的にフォローアップしてもらえる裕さんが横にいるので、私も安心して暴走できるかなと思っています(笑)。
(会場笑)
田中:よろしくお願いいたします。
小室:よろしくお願いします。
田中:大学時代に授業は受けられたんですか?
(会場笑)
小室:「TM NETWORK」っていうグループを(大学)3年ぐらいから始めようと思って準備しちゃったんです。1年、2年は教養学科で、2年ぐらいはちゃんと行っていましたね。
田中:最初の1、2年で印象に残ってる授業とかあります?
小室:後でつながると思うんですけど、統計学と心理学とか、(学部は)社会科学なんですけど、なんかおもしろかったですね。
田中:のめり込むような感じはありました?
小室:そうですね、うん。率先して1列目に座って。
田中:授業自体はすごく真面目に出ていたのですね。
小室:2年ぐらいまでは(笑)。
(会場笑)
田中:裕さん、せっかくだから大学時代のことで、なんか聞いてみたいことあります?
佐藤:大学に入る時は、「なにか成し遂げたい!」とか、そういう熱はあったんですか?
小室:高校は早稲田実業なんですけど、早実の時……今は国分寺にキャンパスができましたけど、当時は(早稲田大学がある)鶴巻町が近くにあったので、学食やブランドなどが、全部大学と同じだったんです。なので、最初からもう大学生活、キャンパスライフっていう気分が出ていました 。
その時点で、「大学生はいいな」というか「なんか好きなことやれてるな」っていう空気感だけは持っていて。「この空気感と時間がほしい」と思っていました。「高校生だと、こんな時間取れないな。大学生はなんていいんだろう」っていう感じだったから、「(大学に)入るだけ入りたい」と思っていました。
佐藤:なるほど。時間ができる、と。
小室:まあ、そこには音楽というのはあったんですけど、まずは時間がほしかったですね。
佐藤:なるほど。
田中:じゃあ、質問を聞いてみましょうか。実は法政大学は、なかなかこういうビッグな講演会を想定していなくて。
小室:そんなことないですけどね(笑)。
田中:無線でマイク1本で、無線2本は走んない。だから、ここ(田中氏と佐藤氏に)はバトンを渡しますんで(笑)。
(会場笑)
田中:すいません。そういうことだとご理解いただいて。質問が来てるんですが、大学時代に一番後悔してること。今から振り返って、「あの時、こういう後悔したな」ということはありますか?
小室:うーん、そうですね……。何だろうな……後悔ですか。
田中:「後悔してないよ」でもいいですし。
小室:あー、そうですね。後悔はしてないですね。とくにうちの学校は、中退した人のほうが良かったりするっていう(笑)。
(会場笑)
小室:そんな都市伝説的なものもあるので「まあ、いいかな」というのはあったりとか。唯一あるとしたら、同じ学生さんとお付き合いができなかった、みたいな。
田中:3年生の時から本格的に音楽活動をしていたのですね。
小室:ほぼバンドっていうか、音楽仲間しかいなくなっちゃったんで。もちろんみなさんご存知の、デーモンとかは後輩なんですよ。
田中:デーモン小暮さんですか?
小室:小暮さん。それから、サンプラザ中野さんとか、あと「東京ガールズコレクション」、TGCっていうのをやっている村上くんとか。そういうのがいるんです。
田中:(会場を指して)あちらの、紫色の髪型の学生は東京ガールズコレクションの……。
参加者1:インターンをやらせていただいています。
小室:あ、そうなんですか。
田中:村上さんご存知?
参加者1:村上さんの講演に行って。
小室:あ、そう。乗り込んでいったんですね。彼は僕の後輩なんですよ。うん。本当に学部もなにもかも。
田中:やっぱりとがっている方たちが多いですね。
小室:とがって……まあ、あえて言っていますけど(笑)。
(会場笑)
小室:あと言っていい人だと、マイナビの広告を全部一手にやっている、土井さんというのが後輩です。マイナビのCMの歌を決めた人です。
田中:質問で一番多かったのが、「大学時代にしておくべきことは?」なんですが、「アドバイスください」みたいな質問もあるので、なにかあれば。
小室:当たり前なんですが、できることなら卒業までに、次の春からのステップにスムーズに行けるのが一番です。なので準備をすべて終えるというのが一番理想だと思います。
田中:この前、小室さんとお会いして一番印象的だったのは、いわゆる学生でいうところの「大きな夢をつかむ」とかではなくて、キャパシティとかセーフティネット、そのあたりの話が一番刺さるかなと思うんです。
小室:さっきの挙手でいくと、18、19歳の方が多いので、ぜんぜん準備というよりまだ「どうしようかな?」でいいと思うんですよね。決め込まなくて良いと思うんです。この市ヶ谷という場所だったり、けっこうそういう地の利とかも、実は大事な要素だと思うんです。
田中:はい。
小室:僕の場合ですけど、たまたま早稲田の大学の都バスで、渋谷まで経由して行く便があるんですよ。それって原宿とかを通るんです。今もその経由はあると思うんですけど。
早稲田実業の時からそれに乗ってて、高田馬場から渋谷に行けるのに。高田馬場で新宿とかにもポッとすぐに行けるのに、わざわざそのバスに乗って行く。そうすると、原宿とかいろんな場所を回っていくんですよ。
原宿の近くに、昔、ビクターとかパイオニア、ワーナーとか、いろんなレコード会社があったんです。そこで高校のときにレコードをもらうアルバイトみたいなことをしてたんですよ。お金目当てではなくて。それもその都バスがなかったらやっていないと思うんです。
田中:その途中でレコードをもらって?
小室:そこで働いていた。
田中:あ、働いていた。
小室:それで、報酬としてレコードを1日5枚、10枚のサンプルをもらっていたんですよ。ハガキ書きとか、電話リクエストとかの仕事をしていたんです。
田中:すごい。アルバイトといいますか……。
小室:今だったら、おそらくソーシャルだと思うんです。それも地の利ですよね。あの場所だったからこその。あと、学校に行かないで、「やめようかな」という時に新宿があった。新宿はレコード屋とか音楽の喫茶店とか、そういうカフェみたいなのがすごく多かった。それもやっぱり地の利でしょう。
田中:場所を移動しながら、インスピレーションっていうのを感じていたのでしょうか?
小室:そうですね。もしもそれが下北沢が近かったらまた違ったと思うし、駒沢だったら違っていたかもしれない。たぶんそういう場所の関係もあると思いますね。
佐藤:それは意図してその場所を選んだわけではなくて。
小室:意図していないですね。でも、せっかくここにたどり着いたなら、この地の利を活かしたほうがいいんじゃないか、と。一番わかりやすいのが男の子で、学祭とかで必ずチケットを売らなきゃいけない。だから女子大とか女子高とか、そういうところの女の子に来てもらわなきゃいけない。そんなときに、近くの学校の人をやっぱり誘いますよね。
どういう学校があるのかにもよると思うので、吉祥寺だったら吉祥寺の。僕もそんな感じです。目白だったら学習院があったりする。それも関係してきますよね。
田中:音楽をつくられる場合の原初体験といいますか、みんなと同じ大学時代の貴重なお話だと思います。
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