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茂木健一郎×松岡修造トークイベント(全4記事)

茂木健一郎氏「ポジティブとネガティブは同じところからきている」脳科学の見地を松岡修造に明かす

松岡修造氏と茂木健一郎氏の共著『ポジティブ会議 ~たった一度きりの人生をマックスに!~』の刊行を記念して、2017年5月24日にトークイベントが行われました。このイベントは参加者からの悩みに、松岡氏と茂木氏がポジティブに答えてくれるというもの。本パートでは、茂木健一郎氏がポジティブとネガティブの正体を脳科学の見地から紐解きます。

茂木先生はネガティブな悩みを30歳で捨てた

茂木:でも、すごく楽しいね、これ。

松岡:僕はね、本当に、こう聞いていても、先生の解説が大好きなんです。自分が今まで出していた本やカレンダーも含めて、先生のいわゆる脳科学的なもので証明されたことがうれしくて。

茂木:おぉ。

松岡:それをうまく活用させてもらっていることが、たくさんあるのですよ。

茂木:だから、みなさんによろしくお願いしますよ。民放とNHKは来ているんですか?

松岡:NHKは。

茂木:今日来てない?

松岡:わからない。

茂木:NHKは来てない。民放の方々、よろしくお願いします。もしよかったら、特番かなんかね。

(会場笑)

松岡:なにを、急に?

(会場笑)

茂木:局に帰ってラッシュ見るときに「特番やってもいいとか言ってるよ」とかね。すいません。適当に言ってますから。気にしないでください。たのしいですね。

松岡:それは先生が前向きに、ポジティブになんでも捉えてくれるからなんですよ。マイナスな部分はないのですか? ネガティブな。

茂木:俺? なくした。

松岡:なくした?

茂木:30歳までは、向こう側だった。悩みもある。

松岡:ネガティブの。

茂木:うん。途中からなくした。

松岡:なくした。

茂木:自分で捨てたのが、大きいのかな。自分のなにかを。だって、さっき最後のさおちんがそうだったけど、こうあるべきだと思っている人は、やっぱりネガティブになりやすいのですよ。だって、こうあるべきだと思っているのに、現実の自分はこうだからと。

そういう人は、やっぱり今の自分をとりあえず受け入れるところから、あとは少しずつ、そこから積み上げていくということになれば大丈夫だと僕は思うんだよね。

「ネガティブ」がないと「ポジティブ」になれない

茂木:でも、修造さんは?

松岡:僕はどちらかというと、ネガティブだから。これですね。今回の本は、全部ここだと思うんですよ。ネガティブ。

茂木:良いこと言うね。

松岡:いやこれ、先生が言ってるんですよ(笑)。

茂木:そうでしたか?(笑)。

松岡:僕は、勝手に先生を通して、言っているだけで。

茂木:へぇー。そうなんだね。

松岡:このネガティブということがどうしてできないのか。イコールできよう、できたいという思いがでてくるから。結局ネガティブがないとポジティブにはなれないのだということは、先生の話から。

茂木:これは、ポジティブ心理学というね。もともと心理学の研究者が言っていることなのです。心理学は、もともとはフロイトなどがネガティブなことの研究から始めたのですよ。トラウマとか。

「でも、それだけだとなんか変だね」というので、1990年代から、ポジティブ心理学というものが流行りはじめたのだけど、調べてみると、簡単にいうとポジティブとネガティブは、同じところからきている。だから、例えばそうだな。草間彌生さん、今すごく大人気じゃないですか。太陽のような。

あの方は、やっぱりものすごくネガティブなつらい経験をいっぱいしているわけだしさ。ポジティブなエネルギーがある人ほど、実はつらい経験をしている。ということは、ネガティブはポジティブ。エネルギーとして、やっぱり同じところからきている。

松岡:そうですよね。アスリートだって、ネガティブというか挫折がない人は一人もいないじゃないですか。

茂木:そうですね。

松岡:そこからなんか、ポジティブというものを見つけていくというのですかね。

茂木:ネガティブをポジティブに変換する方法を知りたい人は、こちらのポジティブ会議。

(会場笑)

本の宣伝しちゃった。

たった一度きりの人生をマックスに! ポジティブ会議

松岡:先生、みなさん買っていただいてるから(笑)。

(会場笑)

茂木:あ、そうだ(笑)。

「日本ええじゃない」ここからスタートしよう!

司会者:そろそろ。握手会の時間が。

茂木:あらー。

松岡:ぜんぜんひとりじゃないよね?

司会者:ごめんなさい。

茂木:どうぞどうぞ。ちなみに、この司会の方は、なんかネガティブな悩みはないんですか?

司会者:いやいや。もうまとめないといけないのが、ちょっと事情として。みなさんと全員握手会をしないとね。

茂木:では、しょうがないですね。ここからじゃあ、構成上そうなっているので。最後、締めの言葉とかあるの?

松岡:締めの言葉は、今回の本を通じて、そのポジティブという思いを、先生から一言お願いします。

茂木:ええ? 振っただけかい?

松岡:締めの言葉だから。

茂木:あのね、今、日本はポジティブのチャンスですよ。僕、やっぱり最近になって思うのだけど、ええじゃないか運動というものがあったじゃない。あんな感じに、日本がなるのではないかなと。日本は今大変ですよ。いろいろ辛いこともありますよ。だけど、ええじゃないかと。

やっぱりええじゃないかというのは、あれは、現状を肯定するところから始めるわけですよ。だから今、日本ええじゃない。ここからスタートしようぜと思ったらね。みなさん、絶対ポジティブになれるので、ぜひ今日、ポジティブ革命、ええじゃないか運動のスタートとして。

松岡:ええじゃないか運動、今のままを、今の日本を受け入れて。

茂木:そこからスタートしようと。

64年ぶりのオリンピックを灰になるまで盛り上げる

松岡:ぜひとも、2020年オリンピック、パラリンピックで。

茂木:なんか出るんですよね。

松岡:出ないですよ。

(会場笑)

僕は出ることはできませんが、ただ、応援という意味では、完全に灰になりますから。

茂木:うそ! 灰になっちゃうの?

松岡:灰になる。もうそこに全部出し切る。

茂木:だけど考えてみたらそうだよ。もう、オリンピックがくるんだよ。

松岡:くるんですよー。

茂木:オリンピックくるんだぜ、みんなー。だから、楽しみだよね! そういうのってね。

松岡:だから、オリンピックをポジティブに捉えられなければ、こんなもったいないことはないですよ。これだけは。

茂木:だって、何年間待ったんだ? 64年ぶりだよね。

松岡:64年。

茂木:違ったかな?

松岡:いや、そんな長くない。

茂木:そんな長くないか。ま、長く待ったわ!

松岡:64年ぶり?

茂木:で、いいの?

松岡:64年からですもんね?

茂木:60……まあ、いいわ! 1960、そうだよね。かなり長かったわ。本当いい加減だよね。だから、みんなで楽しみにこれから盛り上げていこう! 人生をね。

松岡:ぜひとも、今日みなさん、今からポジティブ握手というかたちで。

(会場笑)

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