PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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芦名佑介氏(以下 芦名):よろしくお願いいたします。
司会者(以下 司会):それでは芦名さん、よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
ちなみに、今日は芦名さんの誕生日です。おめでとうございます。
芦名:ありがとうございます。
(会場拍手)
芦名:誕生日にわざとかぶせました! よろしくお願いいたします。
司会者:芦名さん、すごい経歴ですね。何回見せていただいてもすごいなと思うのですが、アメフトをされていて、電通に入社されたのはどういったきっかけでしたか。
芦名:僕ですね、学生時代、ほんとはお笑い芸人になりたかったんですよ。今ちょうど前座で出てきました弟がお笑い芸人なんですけど。おもしろいかどうか僕もちょっとわからないんですが。
(会場笑)
まぁとにかくお笑いを頑張っているのは素晴らしいなと思います。僕もお笑い芸人になりたかったんだけど、そんな勇気はなかったんです。
最初は、周りが就職活動を始めたから、僕もなんとなく就職活動を始めたという感じでした。
同期の人間がずっとアメリカンフットボールしかやっていなかったくせに、突然「商社マンになりたい」とか言い出したんですね。
「海外から鉄を輸入して、海外に鉄を売るんだ! 鉄の専門家なんてカッコよくないか?」って。
いやぁ、そんなにカッコよくないだろ……って。
(会場笑)
「俺は銀行マンになりたい! 銀行で経営の知識を学んで、経営者と一緒に俺は成長していくんだ! カッコよくないか?」って。
いやぁ、そんなにカッコよくないだろ……って。
ただ僕は「就活をしない」という選択をする勇気がなかったので、仕方なしに就職活動を始めたんですね。
その時にたまたま「電通人」という人種の方にお会いできて、彼らがすごく魅力的だったんですね。どんな感じだったかというと、基本的にみんな飲み会しかしないんです。会ったらだいたい女性がいて、だいたいドンチャン騒ぎをしているという。で、一瞬シリアスな雰囲気になって「あのCMオレが作っているんだけどさ」ってドヤ顔するわけです(笑)。 「飲み会」と「ドヤ顔」。こんないい仕事ないなと思って。
(会場笑)
それで僕は電通に入りたいなと思って志望しました。
司会者:さすがですね。そのテンションで入れるというのが。
芦名:いえいえ(笑)。
司会者:電通に入られて、どんなお仕事をされていたのですか?
芦名:はい。電通では、クリエーティブ局でコピーライターという仕事をしておりました。だいたい僕みたいなアメリカンフットボール出身、体育会出身、雰囲気、見た目もこんな感じだと、営業に飛ばされる……という言い方をすると失礼ですが、営業に配属されるのが常なんですね。
僕はなぜかクリエイティブテストの結果が良かったみたいで、コピーライターに配属されてしまったんです。それ以降、外にも出ず、室内でずっとキャッチコピーを書く、そんな仕事をしてました。
でも、ついこの間までアメリカンフットボールしかしていないわけですよ。一番最初の電通の仕事が、女優の上戸彩さんが出演するCMでした。とあるCM撮影でご一緒させてもらって、上戸彩ちゃんの「おはようございます」から付き添いまして。
この間までアメリカンフットボールしかしていないんですよ。いきなり華やかな世界で上戸彩ちゃんと一緒に仕事ができるということにテンションが上がりすぎて当時持っていたiPhone3でこっそり撮ってしまったんですね。そうしたら上司にめちゃくちゃ怒られまして。
(会場笑)
それで電通を辞めるという。
(会場笑)
司会者:きっかけはそんな感じだったのですね。
芦名:いや、それで電通を辞めたのは冗談です。
司会者:電通のクリエーティブ局というと、花形のお仕事で希望される方が多いと思いますが、そんな中、1年半でお辞めになったのはどんなきっかけだったんですか?
芦名:2つ理由がありまして。1つは、マスメディアがよくわからなくなったんです。
僕はコカ・コーラやディズニーランドのCM製作を担当していたんですが、誰がコカ・コーラを飲んでいるのか、誰がディズニーランドに行っているのかわからないわけですよ。CMの最後に「これは芦名の作品です」とドーンと出れば満足できるんですが、実際には「これは芦名の作品です」とは出ませんから、何をしなくちゃいけないかというと、僕はわざわざ飲み会に行ってドヤ顔をしなくちゃいけないんです。これは面倒くさいなと思いまして。
ですから「マス」ではなくて、「一対一」で目の前にいる人が感動して、心が動く仕事がしたいと思い、電通の営業に行こうと思っていたんですね。そんな時にプルデンシャルから声がかかったんです。
あともうひとつです。とにかく男前になりたかったんです。僕、学生時代は自分がすごく男前だという自信がありまして。でも社会人になってからの僕はどんな仕事の仕方をしていたかというと、パソコンの前で「あと30分残って残業代つけようかな」とか「仕事終わったらどこに飲みに行こうかな」とか「先輩に怒られないように仕事をしよう」とかやっていたわけです。
(会場笑)
でも僕がチームでキャプテンをやっている時、チームメイトにこんな奴がいたら、絶対ボコボコにしてたんですよね。監督の顔色を伺って練習をしたり「え? 今日居残り練習したらお金くれるんですか?」という気持ちで練習している奴がいたら、「今日終わったら六本木に飲みに行こうぜ!」なんていうチームメイトがいたら僕絶対ボコボコにしていたはずなんですよ。なのに、社会人になったら、自分自身がそんな人間になってしまっていたんですよね。
これはマジでヤバイと思いました。
そんな時に、たまたま、プルデンシャルという会社からヘッドハンティングの電話がかかってきたんです。ヘッドハンティングの電話なんかドラマの世界でしか聞いたことがないので、実際自分にかかってきてもよくわからないんですよね。「もしもしヘッドハンティングです。芦名さんが非常に優秀だと聞きまして」って。
いやいや! 僕、電通でコピーライターしかしていないんですよ(笑)。なのになんで営業の会社からヘッドハンティングの電話がかかってくるのか全くわからないですよね。でも僕はすかさず「はい! 優秀です!」ってプルデンシャルに行くことにしたわけです。
(会場笑)
なんでプルデンシャルに行くことにしたのかというと、僕は絶対失敗しない自信がありました。というのは、プルデンシャルで法政大学のアメフトのキャプテンがめちゃくちゃ活躍していると聞いたんです。「待て待て。ふざけんな」と思いまして。法政大学のキャプテンって、スポーツ推薦でですよ! 僕、まず慶應のキャプテンですよ。そして受験もして一般入試で入ってるんで、「負けるわけないだろ!」という謎の自信があったんです(笑)。彼が活躍しているなら絶対活躍できるだろうって。
また関西学院大学の副キャプテンもすごく活躍してるって聞いたんです。「いやいや。副キャプテン!?」と。絶対活躍できると確信しました。論理的な確証なんてないですよ。ただ、絶対に活躍する自信がありました。それで入社を決めたんです。
当時のプルデンシャルの採用基準は、30代以上の奥さんとお子さんがいらっしゃる方たちでした。プルデンシャルには入社スピーチというものがあるんですが、30代や40代で転職されたものすごくジェントルマンな方々がスピーチをします。
「僕はこの保険業界を変えていきたい」という方がいらっしゃったり、ある方は「僕の人生をもっと豊かにするために転職しました」など、いろんな方が素敵なことを言う中で、僕だけは「法政の先輩を殺します」という、謎のスピーチをしまして。僕だけ唯一、人を殺そうと思って保険会社に来たという。
(会場笑)
そんな感じで、プルデンシャルにありがたく入社させていただきました。
司会者:すごい話ですね。私は同業なので、余計すごいなと思って聞いていましたが、ちょっと深く聞いてみたいなと思ったのが、芦名さんにとって「男前って何か?」というのと、「自信がある」とおっしゃっていたじゃないですか。
法政のキャプテンと関学の副キャプテンができるというのは、まさにアメフトの中ではそうかもしれませんが、ご自身の中で「自信」ってどんな風に考えていらっしゃるんですか?
芦名:はい。自信満々の方、いらっしゃいますか? ……あ、1名いらっしゃいますね。僕、自信がないというのはものすごく傲慢なことだと思うんですね。「自信がない人」と「緊張する人」。その方の心理がどうなっているかというと、人前に立った時に“自分に能力がないことをバレたくない”という心理なんですね。
「自分に能力がないってバレるんじゃないか?」という。
いやいや、それって自分に能力があると思ってるじゃないですか。そもそも、能力なんかないんですよ。神様じゃないんですから。 受験の時もそうだったし、アメリカンフットボールの時もそうだったし、プルデンシャルに入社する時もそうでしたが、なぜ僕が自信があったかというと、僕は「自分に能力がない」ということを客観的にわかっていたからです。
だって、営業を始めたばかりじゃないですか。初めてやることで、自分が「できること」なんかひとつもないんです。なにか新しいことをはじめるときに「ちょっとできるんじゃないかな?」なんて思う人がいたら、めちゃくちゃ傲慢です。できるわけがないんだから。ですから「自分はできない」という、自分の「能力」を知ってください。
自分の「能力」をどうやって知るかというと、人と比べるしかないのです。
僕が「背が高い」というのは、僕以外の人が背が低いからです。僕が「足が速い」というのは、僕以外の人が遅いからです。つまり、能力とは、すごく客観的なものなので、「自分の能力はなにかな?」と自分の中を探すのは絶対ダメです。一生探せないです。仲のいい友達と比べて、自分が優れていることはなんなのか。劣っているところはなんなのか。先輩と比べて、優れているところはなんなのか。劣っているところはなんなのかというのをしっかり分析してください。
ただ、自分の「可能性」だけは人と比べちゃダメです。それは自分が勝手に決めれば良い話なので。「俺はここまで行く」という気持ちは、誰がなんと言おうと自分が勝手に決めればいいんです。
司会者:すごく心強い言葉ですね。ありがとうございます。私も傲慢だったな、という気持ちになりました。
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