2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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久世大亮氏(以下、久世):今、VAZに所属されているなかで一番若い人が12歳?
森泰輝氏(以下、森):12歳ですね。ゆなちゃんっていう女の子なんですけど。その子も2週間でチャンネル登録数20万超えて。1本目の動画、自己紹介の動画、「私、こういう人です」みたいなのが300万再生いったんですよ。
亀山敬司氏(以下、亀山):へえ。すごいねえ。
森:とんでもないですよね。
亀山:それは、親とか反対してないの?
森:いや、親御さんも協力的ですね。
亀山:「そういうのもいまどきだからいいわね」みたいな感じなの?
森:柔軟な方だったので、ご理解いただいて。
亀山:なるほどねえ。たぶん新しいサービスを出したら、おもしろくなるね。
森:そうですね。このサービスの立役者は彼(ヒカル氏)なので、もう今世紀一番のヒーロー。
亀山:そうだね。やっぱりヒーローというのは単に人気があるだけじゃなくて、仕事としても成立しててビジネスになっているというところが成功なんだよね。みんなにちやほやされてるだけじゃなくて。
だから、例えば社長が出てきたり、そういうやつらがちょっと収入もよくなったりしてきて、社会的に認められてくると、たぶん親も変わってくるんじゃないかな。
だって親ってやっぱり、例えばお母さんなんかわからないわけよ。「どこの会社がいいのかしら?」なんてところまでわからないから、とりあえず偏差値でわかりやすい大学とかをまず目指す。お父さんは仕事ばっかりしてるじゃない。じゃあお母さんはなに目指すかといったら、やっぱり「早稲田に入れるようにしましょう」みたいになるじゃない。
というのは、やっぱり子供の将来がみんな心配だからやるんだけど、でもそのあとまで考えないと。大学って4年間しかないから、4年間勝ち組でも、そこから先がプー太郎になったら最悪じゃない。
森:そうですね。
亀山:やっぱり22歳からの仕事が本当は大事なんだけど、お母さんは手がかりがないわけよ。「どうすればいいの? 私たちは」って。それでいうと、やっぱり「どこどこの学校に入れた」というのがお母さんの成果というか。
久世:わかりやすいんですよね。
亀山:子供に「やっと慶應まで入れてあげた」というのが、お母さんががんばるモチベーションになるんだよね。だから、どうしてもそこを目指しちゃうんだけど、それが、「こっちの入口のほうがいいわ」となると、本当に「YouTuberになりなよ」とか「まず上京していろんな体験しな」「まずプログラム勉強しな」みたいにはなってくると思うよね。
久世:本当にそうです。自分たちは「ジェネレーションの分断」というふうに言ってるんですけど、いつもそれで話がけっこう盛り上がるんです。
今、中学生、高校生でも普通にスマホを持ってるわけなので、いろいろな情報は知れるんですよ。なのに、それを相談できる場所って、結局親とか友達とか、高校だったら高校の進路相談室。でもそのジェネレーションの分断で、親も高校の進路相談室も教えられないんですよ。「これから10年後にどうなるか」とか、自分の体験談しか話せないので。
森:そうですね。なので、そこの進路相談室という部分を僕らがVAZキャリアとアプリで担うという。
久世:そうですね。
亀山:確かにね。大人は過去しか知らないからね。未来を知らない。
久世:それが「ジェネレーションの分断」と言ってるところです。
亀山:俺たちも未来は知らないんだけど、ただ想像のなかで、今からAIが出てきたら、「暗記力は別にそれほどいらないよね」とか、「むしろ想像力がいるよね」みたいな話になるから、そういうところは確かに、もうちょっと柔らかく……。まあ若いやつの特権ってたぶん、頭がやわらかくて、「昔はこれが勝ってたんだ」ということにこだわらないじゃない。
大人はやっぱり苦労してるわけよ。「俺は高卒、会社に先に入ったのに、あとで大卒のやつが上に行きやがった」みたいなこととかね。そのなかでの「やっぱり行っておかなきゃ苦労するよ」という体験が強いから、どうしてもその固定概念が抜けないんだよね。でも、若いやつらは違う。
CMでも、インターネットよりもテレビのほうが信用あるわけよ。「テレビでCM打ってる会社なら安心だ」みたいな。
森:ありますよね。
亀山:いまどきは年寄りしか見てないからという話もあるけど、でも年配の人はどっちかというと、「テレビに出してる会社は安心」みたいな。「YouTubeのほうがみんな知ってますよ」と言われても、ピンと来ない。
久世:まあ、そうですね。
亀山:それはどうしてもしょうがなくて、やっぱり自分の経験から子供の幸せを祈るから、どうしても自分たちの経験で、「大学で苦労した」「テレビってすげえな」というところから入ってるから、抜けないんだよね。
若い人はそういうところから開放されてるから、逆にいうとすごいやわらかいし。ITの人間も比較的若いやつが多いから、そうなりやすいってことだよね。
久世:雇用する側と雇用される側とがいると思います。結局、たぶん「第0新卒」というブランドを作ったとしても、先ほど言われたとおりに、大企業がいきなり動けるかというと、絶対動けないと思うんです。既存の仕組みもできあがってるし。そこで雇用していく側の企業って、たぶん新しい産業だと思うんですよ。ドローンの操縦士かもしれないし。
亀山:なるほどね。確かにね。だから、そういうふうに今から流行りそうな、ドローンがうまいやつとか、ゲームが強いやつとか、なんでもいいけどね(笑)。今からウケそうなものって、プログラムとかロボット工学とかもそうだけど、いろいろなものがあるから、そういう勉強をさせるのもいいかもしれないね。ある意味、早いうちに偏ったほうがいいかもしれない。受け入れやすい業界、例えばIT系とかAI系とか。
久世:そうですね。本当に。
亀山:「そっちにいってるやつのほうが採用される」となってくるし。
森:ですね。
亀山:例えば、建築とか商社とかそういう堅めの仕事だと、「これできますよ」と言っても、受け入れてくれないと難しいもんね。
久世:そこですごくおもしろかったのが、新しい産業って今までってスイッチできてたじゃないですか。新産業が出てきたら、既存の産業からスイッチできて、経験というのが活きてたんですけど。
最近、これ言っていいのかわからないですけど、先ほどからちょくちょく名前が出てる企業から来た話で、「ヤンキーインターンでデータアナリストを育てたい」みたいな。
それって結局、データアナリストの産業ってめっちゃ新しい産業じゃないですか。なので、簡単に言うと、30歳、40歳の経験ある方を採用しても、ヤンキーでなにも勉強してこなかった人間を採用しても、育てる工数が変わらない。
結局、経験がある方は要求度は高くて成長率は低い。でも、若い子たちって要求度が低くて成長率が高い。結局今までの経験が新しい産業に活きないので、だから「1回育ててみたい」みたいなかたちで言ってきてくれてるんですけど。
たぶんドローンの運転が仕事になったときに、たぶん18歳の子だったら1ヶ月で運転できるようになると思うんですよ。
亀山:確かに先駆者がいないと楽なんだよね。だから、俺らも3Dプリンタとかオンライン英会話とか太陽光とかいろいろやってるけど、先駆者がいないともともと教える人がいないから、歴史のある会社に勝ちやすいわけよ。若いやつに「3Dプリンタをはじめから覚えろ」って言ってもいい。誰も知らないからさ。
久世:(笑)。
亀山:アフリカとかもそう。アフリカのことを知ってるやつは少ないから。だから、アフリカに先に行っておいたら、「アフリカのことなら聞きに来て」みたいに言える。そうすると、「アフリカの話を聞きにDMMに行こう」という話になると、チャンスが生まれるじゃない。
だから、「僕、スワヒリ語得意なんです」って。「英語できませんけど、スワヒリ語なら任せてください」とかね(笑)。
(一同笑)
亀山:というのは、たぶんそういうところから攻めていったほうが成功例ができやすいと思うのね。だから、「広くみんながやっている英語をやりましょうよ」というよりも、むしろ「自分がやりましょう」ということで、そういう需要に応えてポンとハマるほうが大きくなりやすい。
いずれにしても、アカデミーもそうだけど、卒業生が社会的に認められないといけない。やっぱり新しい分野とか、新しい国、新しい業種、技術なんかに精通してるから、重宝がられる。
ホリエモンも、20代の頃にもうインターネットがわかっていて、みんながわからないから、ひっぱりダコなわけよ。「これどうやるんですか? 堀江さん」みたいな感じになるわけじゃない。
俺も初めて会った時なんか「メールで仕事してください」って言われて、「電話じゃダメなの? 俺、打てないんだけど」みたいな(笑)。
久世:タイピングが(笑)。
亀山:「インターネットはメールじゃないとダメです」とか言われて勉強したけど。でも、普通だと、「わかんないから頼むわ。やっておいて」みたいになるじゃない。
森:そうですね。
亀山:だから、大きい会社って、インターネットはどちらかというと外注してたわけよ。みんなわからないからね。中で育てる人間がいないから、という話だね。
最近は、リクルートとかいろいろな会社でそういう人員は増やしてるけど、そういった土壌は育つのにけっこう時間がかかるでしょ。だからまず、いまどきのビジネス、今言ったような国みたいなものに焦点を絞ったほうが、成功例が出やすい。
YouTuberで稼いだというのはぜんぜんそれでいいし、例えばテレビに出ることがあっても、「YouTubeに人を集めるためにテレビ出てもいいか」っていう感じね。新メディアのための旧メディアみたいな。
インターネットになると、将来的にインターネットに人を寄せようと思ってテレビにCMを出してるわけじゃない。でも、主はだんだん移っていくからさ。
まあ、そんなふうにやっていったらおもしろいよね。俺が死んだあともがんばって、君たち(笑)。
(一同笑)
久世:いやいや(笑)。
亀山:楽しみだね。
久世:それで、アカデミーとすごく相性もいいので、めっちゃ時間がかかりましたけど、話を持ってきました。
亀山:アカデミーとうまくやれたらいいね。だから、あいつらとも「なんかやってくれよ」って(笑)。
久世:でも、すごいですよね。こういうのって本当に話を進めていくのが難しいですよね。
森:そうですね。なかなかすぐに「やろう」となる企業は少ないですよね。
亀山:でも、今はもうハッシャダイが動いてるもんね
久世:はい。そうです。
亀山:VAZは、今そういうことをもう始めてるの? 今から?
森:今からです。
亀山:今日から発進か。
森:今日からです。
久世:第1弾です。
森:第1弾です。
亀山:そうか。第1弾に関われたことを光栄に思えるようになってね。
久世:ありがとうございます。
森:がんばります。
亀山:「俺があいつらにああ言ったからよくなったんだよね」って言えたらいいよね(笑)。
森:そう言ってほしいですね。がんばります。
久世:8月も大きいイベントやるので、ご協力いただければ。
亀山:東京で? なにかやるの?
久世:あ、ここ(DMMのオフィス)です。
亀山:あ、ここでやるんだ(笑)。いつの間に決めてんだ、お前。ここでやるのかよ?(笑)。
森:ここにヒカルがそのまま。
久世:そうです。ヒカルさん主体で。
森:ここの本社を貸し切ったから、全国から300名高卒生集めて、キッザニアみたいな感じですかね。いろいろな企業とか……。
久世:最新のプロダクトだったりとか。
森:3Dプリンタとかサービスを展示して、そういうものに関われるイベントをやろうという話を、この3人でしていて。
ヒカル:「DMMは自分のものや」みたいな感じで。
(一同笑)
亀山:(オフィスの壁の)草とか抜いていったり(笑)。「これもらった」とか、椅子とかなくなってるんだよね。みんなが落書きとか始めたり。
(一同笑)
久世:さすがに落書きはないと思います(笑)。
ヒカル:勝手にサインしておきます。
亀山:「我ここに来たり」みたいな(笑)。
久世:よくあるやつですね。ハートの傘書いて名前みたいな。
亀山:そうか、そうか。全国から集めて、そんなイベントやるんだ。
森:はい。
亀山:300人? もっと呼べよ。1,000人ぐらい(笑)。
久世:家とかも用意してもらってやるので。
亀山:あ、そうか。
久世:そうなんですよ。あまり1,000人とか呼んでも。
亀山:そうか。みんな行くところないからね。
久世:そうなんです。なので、今組んでいるプログラムは、5日間で200~300人。
亀山:じゃあついでにYouTuberが、「こいつら泊めてやってくださいよ」って言って、東京で泊めてくれるやつ募集みたいな。そしたら、どこかキャンプ場が「テント貸してやろうか」とか、「俺のところ来いよ」って。アカデミーにもホームレスのやついるけどさ。
久世:そうなんですか。
亀山:ホームレスで友達の家を渡り歩いているみたいだけど。
(一同笑)
久世:やばいですね(笑)。
亀山:やばい(笑)。ホームレスで食ってる。「お金かからなくていいな」みたいな。
森:半端ないですね(笑)。
亀山:おもしろいよ。アカデミーにホームレスが入ってきたから。
久世:それを受け入れてしまえるというのがやばいですね。
亀山:うん。だから、ホームレスのノウハウをそいつに聞けばわかるよ。「どうやってタダで住むの?」っていう。
久世:さすがに、(イベント参加者が東京に)来てホームレスなら、うちがやばいですよね。格好つかない。
亀山:でも、イベントのときにみんな来るじゃない。そのときに、1泊ぐらいだっけ?
森:いや、5日間です。
亀山:あ、5日間のイベント。じゃあ、みんなホテルとってくるっていう感じ?
久世:そうです。そんな感じです。
亀山:でも、ホテルとってくるのが大変なやつもいるだろうから、ちょっとそいつからホームレスノウハウを聞いて。
(一同笑)
亀山:意外といるかもよ。「泊めてやるよ」とか、「私、ヒカルさんのファンなので、じゃあ女の子限定で私のところに来ていいです」とかね。意外と「友達できてうれしいです」とか。そんなのもあるんじゃない?
森:でも実際に、部屋に関しては募集をかけるつもりですね。
亀山:そんなの、Airbnbじゃないけど、アプリでマッチングしておいて、ボランティアでタダで泊めるみたいな。1,000円でもいいし、なにかそういうのもアリだけど。
森:確かに。
久世:そうなんですよ。各都道府県から5人ずつぐらい。
亀山:なるほどね。そっか。……えっ、5日間みんなここでうろうろしてるの?
久世:えーと、3日間です。
亀山:3日間もいるの?(笑)。3日間、ここに300人いるの?
久世:3日間、ここに300人います。
亀山:あら、それは聞いてなかったな。そんなにうじゃうじゃいるんだ。それはちょっとうざいかもね(笑)。
久世:そうなんですよ(笑)。
亀山:まあ、いっか。
森:まあ、いっか(笑)。
久世:ありがとうございます。
森:ありがとうございます。
亀山:おもしろいかもしれないね。高校生はなにかで選抜するの?
久世:そうです。
森:たぶんヒカルが呼びかければ、下手したら数十万人応募が来ると思うので、それをまず自動チャットボットで、本気でやる気がある人だけ絞り込んで、という感じですね。
亀山:そうか。なるほどね。
久世:「第0新卒」に興味のある企業さんだったり、あと.makeだったら3Dプリンタとかドローンとか、あとはプログラミングスクールもそうですけど。その最新の領域のスクールとかをやっているスタートアップさんに来てもらって、実際に触れられるみたいな。やっぱり、佐賀県にいて最新のものに触れられるかっていったら、そうじゃないじゃないですか。
亀山:なるほどね。
久世:そういうものに触れてもらって、帰ってからそれを広めてもらう。「こんなすごい未来があるんだよ」みたいな。
亀山:確かにいろんなものがあったらおもしろいかもね。
久世:今、固めているので。
亀山:ヒカル君しゃべってないじゃない。さっきの続きインタビュー(亀山氏とヒカル氏が事前に対談を実施)しようよ。
ヒカル:いや、さっきのでもう……僕、動画が回ってなかったら基本こんな感じなんで。
(一同笑)
亀山:動画が回ってないと、いきなり無口だよね(笑)。
ヒカル:はい。動画でスイッチを切り替えてるので。それに、もうあそこでしゃべったので、今は2人にしゃべってもらったほうがいいかなって。
亀山:なるほどね。ずっと話してきて、最後にヒカルのコメントが入ったよね。今。
森:それ上手ですね。最後に。
亀山:最後に「あ、いたんだ」「3人でしゃべってるのかと思ったら、最後に出てきた」みたいな。
(一同笑)
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