
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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芦名佑介氏(以下、芦名):こんにちは。芦名です。よろしくお願いします。
(会場拍手)
僕が何者かわからない方もけっこういらっしゃると思うんで、少し自己紹介ができればと思います。
(会場笑)
今、芦名表参道という会社でCEOをやっています。その前に、今大谷さんから紹介があったように、ハリウッドで俳優をやっていました。その前はプルデンシャル生命という外資系の保険会社ですね。
そこで、営業所長をやって、その前が電通っていう、いま渦中のですが、そこでコピーライターをやっていました。その前はアメリカンフットボールをやっていまして、U19日本代表と慶應大学でキャプテンをやっていました。
学生の方って、どれぐらいいらっしゃってますか?
(会場挙手)
学生がけっこう多いですね。経営者の方、どれぐらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
経営者の方も多いですね。ありがとうございます。僕一番最初、慶應でアメリカンフットボールやっていて、まったく就職をしたくなかったんですよね。ただ、周りの人間がみんな「就職をしたい」っていうもんで、「なんでこいつら就職したいんだ?」と全然分からなかったんです。
アメフト部の同級生が「俺、鉄の専門家になりたいんだ」とか、就職活動が始まる寸前に言いはじめるやつがいたんですね。
(会場笑)
「鉄の専門家、やっぱりかっこよくないか! 海外から鉄を買って、海外に売り飛ばすんだ、すげえかっこいいだろ」って、ぜんぜんかっこよくねえだろと思って。他の同級生は、「俺、銀行員になりたいんだ、銀行でお金の専門家になったら、将来独立するときに潰しが利くだろ?」だったら今すぐ起業したらいいのに、って思っていたんです。
僕はまったく仕事がしたくなかったんですけど、「仕事をしない」「就職をしない」という勇気がなかったので、とりあえず就職活動をはじめました。そのなかで、電通っていう人種の人間に会うようになるんですね。
どんな人種かと言うと、なんていうんですかね。基本的に飲み会です。どんちゃん騒ぎして飲み会やって、1回仕事のスイッチがパチンと入ると、「あのCM俺が作ってんだよ」。ドヤ顔みたいな。
飲み会しながら、ドヤ顔できるって、こんなおもしろい仕事ねえじゃねえかと思って。僕は、「電通行きたいです」って、電通に入らせてもらいました。電通でどんな仕事をしてたかというと、コピーライターという仕事をしてました。
体育会出身で、僕みたいなガタイの人間は、だいたいテレビ局担当とか新聞局担当っていうすごくハードにさせて頂くほうの仕事になるんですけど、コピーライターというどちらかというと、ちょっと貴族な仕事に就いたんですね。
そのときに、コカ・コーラゼロさんだったりとか、ディズニーランドさんのCMを、入ってすぐ作らせてもらってました。
わかりやすいやつを、コカ・コーラゼロと『ミッション:インポッシブル』っていう映画がタイアップをしたときのキャッチコピーなんですけど、CMで「常識をくつがえせ。コカ・コーラゼロ」っていう。聞いたことある気がしません? 拍手!
(会場拍手)
あと、ディズニーランドも作ってて、ちょうど4年ぐらい前のやつですかね。「夏一番の、夏が来た。東京サマーリゾート」っていうコピーを書かせてもらいました。そんな仕事をしていて、一番最初のクリエイティブの仕事が、上戸彩ちゃんとですね。この間までアメリカンフットボールしかやってないのに、仕事の現場に行ったら、いきなり上戸彩ちゃんと仕事があるっていう、もう興奮しまくりまして。当時僕、iPhone3を持っていたんですけど、iPhone3で写真を撮ろうと思ったんですね。そしたら、めちゃくちゃ怒られまして。それで電通を辞めることになるという。
(会場笑)
っていうわけではないんですけど。というように、電通のときはすごく楽しく仕事をさせてもらってました。なんで電通を辞めたかっていうと、めちゃくちゃ男前になりたかったんですね。すごくおもしろくて、真面目でストイックで、みたいなそういう男前になりたかったんですけど。
僕がなにをしながら仕事をしていたかというと、会社に行って、ちょっと上司の顔色気にしながら仕事をしたりとか、電通の新入社員、パソコンで1時間残業つけると、2,000円くらい残業代がもらえるんですね。だから、仕事が5時半が定時なんですけど、10時半まで残れば、5時間残業がつくので、1万円もらえるんですよ。そしてその残業代で六本木に飲みに行く、という。
(会場笑)
でもこれ、もし僕のアメリカンフットボールのチームメートにそんなやつがいたら、絶対ボコボコにしてたんですね。「今日ちょっと居残り練習してたら、監督、金くれるらしいよ」って。
(会場笑)
そんなやついたら、絶対ボコボコにしてたし。「今日練習終わったら、六本木飲みに行かない?」っていうチームメイトがいたら、絶対ぶん殴ってたんですよ、僕。でも、僕自身がそういう社会人になってて。「うわ、これやばいな」と思って。
人生で初めて自分のことを尊敬できなくなったんですね。それまで、めちゃくちゃ尊敬してたんですけど。
(会場笑)
あと、マスメディアですね。コカ・コーラのCMを作って、ディズニーランドのCMを作って。でも、誰がコカ・コーラを飲みたくなってるか、わかんない。誰が実際にディズニーランドに行ってるかが見えないんですよね。CMの一番最後に、「これは芦名が書きました」どーんって、芦名の作品ですって出れば、「まあ、いいですよ」という感じに納得できるんですけど。
(会場笑)
だけどそういうわけにもいかないんで、マスよりも、自分の目の前で人の心が動くのが見える仕事がしたいなと思って、僕、電通の営業を志望してたんです。「営業にいきたいです」って。
といったときにたまたま、プルデンシャル生命っていう、会社からヘッドハンティングの電話がかかってきたんですね。「もしもし、芦名さんヘッドハンティングです」って言われました。「いやいや、僕なにもやってないです、社会人になってから」。そのとき、23歳です。
僕は、もう社会のことなにも知らなかったんで、ヘッドハンティングっていうその一単語だけに気をとられて、「非常に優秀って聞きました」て言われたもんで、「あ、そうなんです、ぜひお願いします」。もうそこで、転職を決めてました。
なんでプルデンシャルにしたかっていうと、当時、法政のアメリカンフットボール部のキャプテンが、プルデンシャルですごく活躍してたんです。「ふざけんな、待て待て」「こっちは慶應のキャプテンだぞ」と思ったわけですよ。
法政のキャプテンが活躍できるんだったら、慶應のキャプテンの僕は、絶対活躍できるって謎の自信がありまして、その彼がまたすごく男前だったんですね。すごくかっこよかったし、すごく自信に満ち溢れてたので。「こういう人間を本当にボコボコにしてやりたいな」とすごく思ったんですね。
(会場笑)
プルデンシャルって当時は、今は20代の方けっこう多いんですけど、30代以上の方しか採用しないっていうコンセプトの会社だったんですけど、僕、当時23歳で。入社スピーチっていうのがあるんですね。
その入社スピーチのところで、僕だけ、みんなは「人の役に立ちたい」とか、「社会貢献が」とか、「生命保険が」みたいな感じで、入社するんですけど、僕だけ「先輩をボコボコにして殺したいです」っていう謎のスピーチをする。なぜか僕だけ人を殺そうと思って、保険会社に入るっていう(笑)。
(会場笑)
当時は平日は電通で働いて、休日はアサヒビールのクラブチームでアメフトをやっていて、僕はそれを辞めて転職をしたので、僕からしたら捨てるものがかなり大きかったんですね。これ上手くいかなかったら死同然だな、って。すごいプレッシャーでした。
「絶対結果を出さなきゃな」と思って、一番最初の1ヶ月目で、その支社のギネス記録っていうのを、更新したんですね。1ヶ月で、生命保険契約でいうと、72件をお預かりすることになりました。
せっかく人前でお話をするということなので、そんな営業の話を少しできればと思います。
これは、営業だったりクリエイティブもそう。大谷さんみたいなお笑いだったりとかも、すべてそうだと思うんですけど、ビギナーがどうやったら、上級者を超える結果を出すことができるか、そんな話です。すごくシンプルです。上級者の真似をすればいいわけです。
なにが一番問題かっていうと、真似をしてるフリをして、真似をしてない人は、すごく多いです。真似をするってどういうことかっていうと、その人が喋る間もそうですよ。その人が喋る「です、ます」。これもすべてそうです。その人が使う表情だったりとか、仕草、全部そうです。
それを完璧に真似をして、真似をしてるっていうことです。まったく同じコピーができれば、絶対に同じ結果が出るんです。もし僕がここで、イチローと同じバッティングフォームをイチローと同じタイミングで振ったら、僕、絶対メジャーで3割いきます。
(会場笑)
みんな、なんとなく真似をしちゃうんですよ。なんとなく真似をするんじゃなくて、真似をするんだったら、徹底的に完璧に真似をしなきゃダメです。傲慢な人間は、人に聞いて人を真似ることができないんです。
なんでかっていうと、自分がだいたいできていると思ったら、もうそれ以上聞く気にならないんです。だから、僕はプルデンシャルに入って、営業経験もなくて、なにもわからないんで、一番売れている先輩から聞くしかなかったんです。
先輩もかなりがんばっているんで、夜中の1時2時ぐらいまで会社に残っているわけですよ。その時間まで僕は先輩の話を聞きまくるんです。先輩が帰ろうとするんですよ。「先輩、僕がまだ終わってないんで」って言って、ずーっと聞いて。
「その手の出し方は、こうですか? それとも、こうですか?」っていうのを、全部コピーをして、営業を学んでいきました。それをお客さんの前で実際にやると、違和感を感じることがあるんです。「ここ、お客さんが腑に落ちてないな」。「ここちょっとおかしいな」。
これは、僕が感じている違和感です。でも、先輩はその違和感を感じずにやってるんです。そこにビギナーの可能性があるんです。
その違和感を、自分がその感覚から逃げずに、ずっと解消し続けるっていうそういう作業をし続けました。違和感がある最初の1週間、2週間は契約を全く預かれませんでした。その違和感が解消されてから、ズバッと突きつけた感じです。
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