2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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近田哲昌氏(以下、近田):みなさん、こんにちは。
サイバー・バズの近田でございます。本日は、お忙しい中これだけたくさんの方にお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。私から挨拶を、ということですけれど、簡単に今の私の気持ち、思いをみなさんにお話しできればと思っております。
今回、このセミナーが今年に入って3回目のセミナーになります。1回目はキュレーションメディアのみなさんと一緒にさせていただきまして、その後みなさまとたくさん案件をやらせていただき、共に実績を出してきていると思っております。
2回目は、Instagramのセミナーをやりました。こちらもセミナー後、みなさんと共にたくさんの案件をご一緒させていただきまして、ノウハウもかなりためてこられたのではないかと思っております。
今日が動画です。サイバー・バズがなぜ動画なのかというところがあるんですけれど、背景としては2つあると思っています。
1つ目は、先日サイバーエージェントも調査リリースを出していましたが、市場の拡大というところがございます。2016年、動画広告の市場が800億円になるというリリースが出ていまして、これが来年1,000億を超えていこうということですので、若干飽和してきたこのデジタル市場のなかでも、動画広告は、ますます伸びていくのではないかと思っています。
2つ目が、弊社が強みとしている個人メディア、その影響力の拡大というところもあると思っています。先日、お客さまと盛り上がったのが、今、有名な雑誌でも販売部数でみると10万部売れればかなりみなさんが知っている雑誌かな、と。
それに対して、個人メディアで10万フォロワーを抱えている人というのはかなりたくさんいます。弊社の会員さまだけでも、100名はいらっしゃいますし、おそらくソーシャルメディア全体の中では、何百人という方々がいらっしゃるのではないかと思います。
個人メディアでも発信するフォーマットがだいぶ変わってきていると思っています。2004年にアメーバブログやmixiがスタートしまして、10年くらいはテキスト中心に盛り上がってきていたんですけれど、去年・今年から写真を中心とした画像でのコミュニケーションがかなり盛り上がっています。
さらに今年から来年にかけては、動画を使った個人の情報発信、コミュニケーションというところも盛り上がってくるんじゃないかと思っていますので、ここでみなさんと共に実績を出して、ノウハウをため、高い広告効果を出していきたいと思っております。
そういったところで、本当にみなさまの支えがなければ我々もやっていけないと思っています。今日、みなさまに動画マーケティングについて話を聞いていただきまして、一緒に新しい扉を開いていきたいと思っています。何卒よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
司会者:ありがとうございます。では、さっそくですが、最初のトークセッションに移りたいと思います。2016年までのオンライン動画広告について、弊社の池田よりご紹介できればと思います。よろしくお願いいたします。
池田力以氏(以下、池田):では、私からは、C ChannelさんとKURASHIRUさんのお話につながる前段の部分として、これまでの動画広告、今年の動画広告というところで、これまでの動画広告の市場と市場感がどうやって形成されてきたのかというお話しさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、これまでの動画広告というところです。動画広告の市場については、先ほど弊社の近田からのご挨拶で触れさせていただいたとおり、今年800億円市場になると予想されています。そこから、オリンピックのある2020年にはおよそ2,000億円を超えてきて、今年伸びた水準からも、もっと伸びて倍以上の市場になっていくと予想されています。
こちらについて、とくにスマートフォンの動画の市場の伸びが強く、2014年にはまだ100億円を超えなかったスマートフォン動画市場が、2020年には1,100億円を超えてくる。およそ11倍以上の伸びになってくると、かなり伸びてくる市場になってきます。
内訳を見てみると、左の図がPC広告とスマートフォン広告の全体の内訳、右の図がそのなかでスマートフォンの動画広告が占める割合です。
スマートフォン広告が伸びているなかで、動画広告は内訳のパーセンテージが3.5パーセントから、ここ3年間だけで8.5パーセントまで伸びている。そういったあたりからも、スマートフォン動画広告がかなり伸びているなかで、かつ動画広告が伸びているということが言えるのではないかと思います。
動画広告が伸びていると言ってきましたが、なぜ伸びてきているのかといったところのお話をさせていただければと思います。要因としては2つあります。
まず1つ目が、これはけっこういろんなところで目にされているかとは思うんですけれど、メディア別の接触時間とWebの比較なんですが、Webがじりじりと伸びるなかでこの緑のスマートフォンの部分がかなり大きく伸びていて、2016年には全体の23パーセントを占めてくる。ほぼ4分の1を占めるのがスマートフォンといった具合に成長しています。
そのなかで、スマートフォンは実際にどういったことに使われているのか。ユーザーの方がスマートフォンを使う時にどういった使われ方をしているのかというと、1番よく使われているのがメール、その次にLINEとかのチャット、そして地図に次いで4番目に動画視聴が多いといったかたちで、スマートフォンでかなり動画が見られています。
それと、動画視聴を赤枠で囲っているんですけれど、このなかのとくに高い利用帯を示している赤線のところが20才から24才の若年層です。とくに若年層は、メールの次に動画を見るという世代になってきているので、そういったところに対してマーケティングしていく、スマートフォンでコミュニケーションをしていくためには、動画が不可欠になってきているということがあげられます。
この2つをかけあわせるとなにが言えるかというと、スマートフォンの利用、利用時間そのものがメディアのなかでかなり増加していて、そのスマートフォンの用途として動画視聴が多くを占めています。
ですから、従来型の画像やテキストのコンテンツだけだと接触できないユーザーがどんどん増加していて、スマートフォンで情報収集をしていて、その情報収集するためのメディアといえば動画だというユーザーがどんどん増えていっているのが現状です。
市場観としては、そういったところにアプローチしていくために、スマートフォン向けの動画広告が伸びているのではないかと我々は考えています。
その動画広告、スマートフォン向けの動画広告の商品についてですが、こうしたところをざっくりあげるだけでもこのぐらいあるかなと思います。自分たちで動画を作ってそれをオウンドメディアに置いたり、バズ動画にして拡散させたり、あとYouTuber、HIKAKINさんとか、はじめしゃちょーさんとかけっこう有名な方もいらっしゃいますが、そういった方々にサンプリングをして動画を投稿してもらったり、あと今回お越しいただいた動画メディアさんとタイアップで動画を作っていくとか、このあたりが作っていくタイプの動画広告になってきます。
ありもののCMなどの素材をWebやインターネットで流していくタイプの動画広告でいうと、下の方にあるYouTubeのTrueViewという一般インストリーム型の動画広告とか、あとFacebookなどのSNSのインフィードで流していく動画広告、あと最近増えてきているのが、インバナー、メディア面のバナー部分に動画広告を流す、こういった流すものと作るところのかけあわせが2つ動画広告ではありえると思っています。
内訳でいうと、今ほとんどがインストリーム広告で、TrueViewがかなり売れているというのが現状です。
これは2015年までのデータなんですが、ほぼ8割がTrueViewになっています。これがこのまま続いて、2020年もTrueViewで、少しインフィードが伸びていくだろうという読みにはなっています。
ですが、僕はこれがちょっと変わってくるかなと思っていまして、その理由としては、これから話す動画広告のトレンドは、今までここ3年間で流行ってきた動画広告の部分から説明ができるのではないかと思っています。
動画広告に関しては、2014年、例えば「ママの1才誕生日」とかドコモさんの「3秒クッキング」、CCレモンさんの「忍者女子高生」みたいなバズ動画がかなり流行りました。
こういった動画の施策がけっこうやられて、次、2015年に流行ったものというと、HIKAKINさんやはじめしゃちょーさんに動画をあげてもらって、なにもしないでも彼らのマンパワー、カリスマ性をそのまま使って100万再生とかが余裕で出るみたいな世界の動画広告が、インストリーム以外の部分で流行ってきたとみています。
今年に入って大きなインパクトで動画市場になにが起きたかというと、やはり分散型メディアといったものが出てきたことが1番大きな変化だと思っています。分散型メディアになってなにが変わったかというと、今までバズ動画やYouTuberでは、YouTubeがプラットフォームとして活用されてきたんですが、YouTubeって結局テレビ向けに作られた動画とかPC向けに作られた動画をスマートフォンでも見られるというサイトです。
分散型メディアが、今までYouTubeをプラットフォームとした動画と大きく違っているのは、「スマートフォンに向けて作られた動画を、スマートフォンで見る」ということ。その環境がやっとできたことが、今年の1番大きな変化じゃないかと我々は考えています。
分散型メディアについて説明しますと、Web面で自社のサイトを持つほかに、InstagramやFacebook、Twitterなど、それぞれに自社アカウントを持って、そこから動画を流したりコンテンツを流したりすることで、Webやアプリのユーザーだけではなくて、それぞれのSNSに異なるファンを、異なるチャネルで持つメディアが分散型メディアです。
分散型メディアで、動画メディアが急速に成長した理由としては、今までの写真が入った記事のコンテンツは、FacebookやInstagramでそのままあげることはできなかったんですね。
ただ、動画メディアになってくると、そのままFacebookに動画を投稿して、それがFacebookのフィードで読まれることによって、記事、動画のコンテンツそのものが拡散されていきます。
在来のコンテンツのように、伸びたフィードからいちいちサイトに飛んできてもらってコンテンツを見てもらうということが必要なくなった。そうしたところが急速なファン拡大に影響しているのではないかなと考えています。
今年に入ってかなり多くの動画の分散型メディアのプレイヤーさんが出てきました。参考までにYouTuberも置いたんですけど、この上の部分が分散型メディアで、ビューティー軸とか、ライフスタイル軸とか、レシピの軸で、かなりのメディアが現れてきたのが今年の状況です。
動画メディアで広告をするとき、いままでのありものの動画を流していく広告となにが1番違うのかというと、例えばTrueViewはYouTubeでその次に見たいコンテンツがあるなかに強制的に入ってきて、それが見たいコンテンツとそんなに関係性がないというところであまり視聴態度もよくなくて、実際、TrueViewの場合、みんなが見ているのはスキップボタンだけとか、そういったことが起きやすいんです。
動画メディアで広告を打つとなにが違うかというと、その動画メディアの動画コンテンツを見たい人がわざわざ見にきてくれていて、かつ動画メディアでふだん公開されているコンテンツと同じようなフォーマットで動画を配信することができます。
なので、ユーザーさんが見たいかたちの動画広告で情報を伝えていくことができるのが、動画メディアの1番違うところかなと思います。そこが動画の視聴態度に1番関わってくるのではないかと考えます。
今までの話をまとめると、スマートフォンが普及していくことによって、どんどん動画の視聴デバイスとしてスマートフォンが確立しました。そのなかで、やはりスマートフォンで見られるとなると、スマートフォンに向けた動画を作らなければいけないというところから、動画文化の中心がどんどんスマートフォン向けになってきたのではないかなと思います。
とくにMixChannelとか、そういったところの出方が印象的で、スマートフォンで撮った動画をスマートフォンで見るといった、スマートフォンのなかで完結する動画文化ができてきたのが、ここ数年での1番大きな変化ではないかと考えています。
そうすることによってなにが起こるかというと、今までテレビ離れを補完するために、テレビではなくてスマホで動画を見ますという人のためにスマホでもCMを流しましょうといったところから、今のインストリーム広告、TrueView広告が非常に活用されて、テレビCMをスマホで流すという広告が中心でした。
ですが、動画自体がスマホ中心になってきて、スマホファーストの動画がユーザーに受け入れられて、ユーザーもそれを欲していて、そうした動画がスマートフォンのフィード上にたくさん現れてくる世の中になってきたので、テレビCMだけではなくスマホ向けの動画を作って、そして広告も流していくことが必要になります。そこで、今後の市場が変わっていくのではないかと我々は考えています。
私からのご説明は以上になります。ありがとうございました。
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