2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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猪俣武範氏(以下、猪俣):それから、本(『ハーバード×MBA×医師 目標を次々に達成する人の最強の勉強法』)のなかにも書かせてもらいましたが、目標はスマート(SMART)に決めるべきです。
SMARTとはなにかというと、Specific(具体的に)、Measurable(評価可能な)、Acheivable(実現可能な)、それからRelevant(現実的な)です。
そして、ここが大切なのですがTime-bound(期限内に達成可能な)です。このようにSMARTに目標設定してあげると、より確実な目標設定をすることができます。
例えば、ノースマートゴールの例としては、「将来出世したい」「将来社長になりたい」「起業したい」「グローバル化に向けて英語の勉強をする」「成績を上げる」など。こういった目標はあまりスマートじゃないですよね。具体的じゃないし、評価可能でもない。
そこで、スマートなゴールをどうやって決めるかというと、例えば「7年後の独立に向けて、MBAを2020年までに取得し経営能力を養う。そのために必要な試験勉強を1ヶ月に30ページずつ勉強する」。こういった数字をしっかり決めてあげて、時間軸と数字を決めて達成可能な目標を立てることが、スマートなゴール設定です。
あとは英語を勉強するんだったら、「2017年までにTOEFLで100点を取得するために、英単語帳を1日20ページやります」とか。より具体的に立てる必要があると思います。
それから大切なのは、目標から逆算して計算しておくことです。例えば10年後に目標があれば、そこから逆算して今、1日1日にやらなければいけないことに落とし込むこと。
それから僕がよくやっていたのは、ロールモデルを見つけて、その軌跡を真似ることです。例えば、僕が研修医の頃にやっていたのは、学会に行くといろんな偉い教授が話をしていて、冊子のなかに教授の経歴が書いてあるんです。
何年になんとか大学卒業、なんとかかんとか留学、なんとか賞を受賞とか。そういった教授の経歴を全部見て、みなさんがどんな経緯をたどってきたのかを分析したんです。
そしたら、みなさん、だいたい同じような経歴をしていたので、僕もこういうふうにやれば、そういった目標に近づけるんじゃないかということで、自分のロールモデルを早いうちに見つけて、その軌跡を真似するというのが一番簡単な方法だと思います。
それから必ずやっていることとして、最低でも10年分は目標ができていたらいいかなと思います。学生の方でしたら、学生から10年分、20歳から30歳までとか。10年分というのは、短期・中期・長期と分けやすい期間ですので、そういった時期の間で目標設定をすることにより、具体的な目標を立てることができると思います。
また、ここが大切だと思うんですが、金銭だけで成功というものを定義しないということですよね。自分の目標をしっかり達成する上で、成功はお金だけじゃないと僕は常に考えています。
それから、競争は自分だけが目標を達成して優位に立つわけじゃなくて、自分だけがいい目を見るんじゃなくて、常にみんながWin-Winでいるというか、「共走」ですね。一緒に走って行く、そしてみんなでいい結果を出すということも気をつけるといいかと思います。
僕がどういうふうに10年分の計画を立てているかというと、こういった7項目に分けて、毎年、年末に1回立てるようにしています。例えば、仕事はどうしたいかというのを短期・中期・長期に分けて立てるようにして、自分で確認する。
目標設定にはなるべく手帳を使うようにしています。手帳ってやはり愛着がわきますし、ふだんはもちろんスマートフォンでToDo管理をしますけど、長期的な目標は手帳に残しておいて、いつでも見れるようにしています。
あと、大切だと思うのは、成功体験を早く積み重ねるということです。どうしても「今日はやる気が出ない」とか、誰でも気分が上がらない、モチベーションが低下した経験はあると思いますが、そういったときには、いわゆる「スモールウィン」ですね。
小さい勝利を積み重ねることで、モチベーションを保つのが一番いい方法だと言われています。ハーバードのビジネスレビューにも書いてありますが、いかにスモールウィンを感じるかということが人の成長に影響するということも、科学的に証明されています。
ですから、自分が上司になった時に重要なのが、部下にいかに少しずつ進歩を感じさせてあげるかということですね。これが部下の成長につながります。自分に当てはめる時には、毎日どうやったら成長できるか、小さい勝利を感じることができるかが重要です
例えば、英単語1日10個覚える。そういう目標でもいいと思うんですね。1日10個というのを達成できれば、私は10個覚えられたという小さい成功体験を積み重ねていくことで、大きな目標が最終的に叶うと考えています。
勉強では、モチベーションを保つことが大きな成果を出すために必要不可欠ですので、こういう成功体験を積み重ねることを日々意識していただけたらと思います。小さな勝利や進歩を積み重ねるということですね。
あと僕がビジネススクールに行く前にやっていた方法としては、合格した自分を想像しながら勉強することです。
例えば、僕がビジネススクールでかっこよく英語でディスカッションしている様子を思い浮かべると、なんとなくやる気が出るじゃないですか。ただ単に受験勉強や仕事をやってるだけではやはりつらいですから、なにもおもしろくないですよね。そういうときは、楽しいことを考えて勉強するのが非常にいいと思います。
それから、具体的なイメージは実現する可能性が高いという、ここも科学的にもう実証されていますから、抽象的にイメージするよりは具体的に。具体的にイメージすることで人間は目標とする自分の姿に近づいていくものだと思います。
「イメージすらできないよ」という時もあると思いますけど、そこでおすすめなのが1回自分の目で見に行くこと。見学するのは意味があると思うんですね。実際に大学に行ってみたり、自分が就職したい仕事場に行ってみたり、やってみたい仕事をしている人たちのところに行ってみたり。
僕がやっていたのが、体験本を読むことです。留学本とかいっぱい出てましたし、今はAmazonで調べれば大概のことは必ず見つかるので、そういった本を読み漁って具体的なイメージをつかむのも1つの方法かなと思っています。
それから、僕は3年間しかいなかったですが、世界で求められている人材はどんなものかというと、大事な3つが「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」「コミュニティへの貢献」だと感じました。勉強や目標はもちろん大切ですけど、こういったものをなおざりにした上では成長はできないと感じています。
リーダーシップはどう鍛えるのかというと、鍛える場は実は身近にあって、学生だったら学級委員長でもいいですし、部活のキャプテンというのも十分リーダーシップを成長させる場です。
それから勉強会、こういった講演会を自分で企画するとか。ボランティア活動をするというのもリーダーシップの1つです。どんな場でもリーダーシップは鍛えることができると思います。
あと、僕が大切だと感じたのは、関わった組織に貢献する、contributionするということです。自分に投資してくれた組織に対して貢献することは、もちろん当然の行為ですし、自分の成長のみにとらわれるのではなく、自分の関わっている組織に恩返しするんだという気概が自分の成長には非常に大切だと考えています。
こういった貢献することに常に関心を持っていくことが、自分をさらに成長させてくれる原動力につながるんじゃないかなと考えています。
20分間ということでしたので、だいたいざっと、私の本に書かれていること、書かれていないことを講演させていただきました。大事だと考えているのは、新たなスキルを身に付けていくこと。それから目標はSMARTに設定していただいて、逆算的に自分の資質を高めていってほしいと思います。
そのなかでも自分のやりたいことをしっかり見つけて、自分の思いや感情に正直に生きていただければと思います。そして、自分のミッションを持って人生を歩んでほしい。そのなかでは、目の前の短期的な目標に集中しつつも、大局的な展望やキャリア向上という目標を見失わないようにする。
それから、主体性を持って自分の情熱に従ってやりたいことを実現して、自分にとって正しい決断をしていくことが重要じゃないかなと思います。
実は最近、僕の本のリニューアル版の表紙も出ました。よろしくお願いします。ありがとうございました。
(会場拍手)
司会者:猪俣さん、ありがとうございました。チャレンジングというのは、とてもいい言葉だと思いましたので、私もこれから口癖にしていこうと思います。
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