2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
【必見】ダメな職場の会議7選!(全1記事)
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伊庭正康氏:ダメな会社の会議はすぐにわかります。「ダメな職場の会議」というテーマで、特徴7選を紹介していきます。1つでも当てはまったら要注意です。難しい話はしません。
マイク・A・ロベルト教授はハーバード・ビジネス・スクールの教授です。その教授が言っているチェックポイントがあるので、今日その7つを紹介していきます。1つでも当てはまったら絶対にやめてください。ダメな会議は今日から即刻やめていきましょう。
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さあ、ではいきましょう。あなたの職場でもやっていませんか? 1つ目が「会議が静かであればその職場はダメ」。これがロベルト教授の言っている言葉です。「会議が礼儀正しいゴルフプレイのように静か」と、教授は言っています。静かな会議の職場はダメだそうです。
どうしてかというと、こういう要因があるんですね。上司の目を部下が気にしすぎ。役割が不明瞭。参加メンバーは自分に求められる立ち位置をわかっていないので聞くだけ。あとは、「これって言わないほうがいいかもね」という情報のフィルターを一人ひとりが持っている。
「決める人」と「行う人」……と言うと聞こえがいいですが、その職場では「決める人」と「やらされる人」が分断している。こういった組織は会議が静かと言われます。ですから、こういう場合は絶対にやめてください。まず、会議は誰もが発言してこそです。
まだまだいきます。2つ目が「資料が多すぎの会議をやっている職場はダメ」です。そのダメな職場は「大量の資料が持ち込まれ、そして説明が多く、活発な議論の妨げになっている」と、(マイク・A・ロベルト)教授は言います。
こういうケース、よくありますよね。分厚い会議資料がある、もしくは画面に投影される。何枚も何枚もスライドを送られる。「やめろ」って話ですよね。聞かされるほうはたまったもんじゃありません。
じゃあ、なんでそういったことが起こるのかというと、一人ひとりに問題があるのではなくて、職場に問題があるケースが多いんですよね。そもそも会議のルールが決まっていない。資料を何枚までに抑えるということがちゃんと決められているかですよね。
「(資料を)1枚に収めましょう」というのはトヨタ自動車さんですね。あとAmazonさんもそうですね。1枚か、もしくは6枚。6枚ってなかなかないわけですから、だいたい「1枚にまとめましょう」になります。ある会社さんだと「A41枚で箇条書きで済ませましょう」というところもあります。
つまりルールを決めていないことが問題なんですよね。まず、資料が多すぎる会議は絶対にやめましょう。活発な議論ができなくなります。
では、3つ目にいきましょう。「同じ顔ぶれが牛耳る」。あなたの職場は大丈夫でしょうか。いつも同じ顔ぶれの人が集まり、そしてその同じ顔ぶれがよく発言し、決定に影響を与えている。これって何が問題なんでしょうかね?
参加者に役割意識がない、つまり「この人たちが決めてくれる、決めるものだ」というふうに思っている人がいるわけですよね。だから、自分たちは参加していないということです。あと、会議がいつも同じ顔ぶれですから、決まることに偏りが出てきます。「外部の人って入らないんでしょうか?」ということですよね。
私も管理職の時に、ほかの職場の方に(会議に)入ってもらうことがありました。俯瞰してその会社の現状をよく知ってくれてる方、もしくは営業ラインだけじゃなく企画の方が入ることによって、「いや伊庭さん、それはちょっとおかしいですよ」なんてことを言ってもらった記憶もあります。外部の人を入れることがないことがダメなんですね。
あと、メンバーを変えないこともダメです。多様性を持たせない、つまり似たようなメンバーで会話をしている……いや、実はこれはこれで大事だったりするんですよ。価値観が共有されているメンバーで決めるというのは極めて重要です。さらに言うと、経営者や幹部の方は、価値観を共にするメンバーで決めていくことは非常に有効だと言われています。
とはいえ、職場においてはそうではないことが多いんですよ。職場においては、ちゃんと現場のことをわかっている人とか、それに対して良くないと思っている人も入れることが必要なんですね。「同じ顔ぶれが牛耳る」はダメ。このあたりはぜひ覚えておきたいところです。
では4つ目。「上下の風通しが悪い」。これは会議に限ったことではないんですが、あなたの職場は大丈夫でしょうか? 教授はこう言っています。「数ランク下の社員からの関心事が、数ランク上の上司の耳に直接入らない」。
つまり、部長に対してメンバーからの声が直接入っていない。誰かを介しては入ってくるんだけど、役員の声が主任や係長から直接入っていない。これはダメなんですね。
なんでダメかというと、上司が情報が入ってくることを待っている姿勢になってるからです。できる組織、良い組織はそうじゃないんですよ。「上司から自分から聞きにいく」ということをやっていることが大事なんですね。
ですから、「部下から自然に情報をくれる」と思っていると、上下の風通しが悪くなります。自分から進んで、上司から聞きにいくことが大事ってことですね。
私も前職を振り返ると、事業部長が現場に行って話をよく聞いていたな、なんてことを思ってます。ですから、やはりわかっている人はわかってるんだなと思います。ぜひここは押さえておきたいポイントです。
では5つ目。「会議がそもそも儀式になってやしませんか?」というお話です。
教授はこう言っています。「ほかの場で決まった事項にも関わらず、もう一度会議に持ち出して『こういった方向でいいですか』という承認を取る場になっている、承認を与える場になっている」。
既成事実として決まってるので、反対すらできないということですよね。こういったルールで、ある程度方向が決まってるということを言われたとて、現場は困っちゃいますよね。今さらちゃぶ台をひっくり返すわけにいきません。
ですから、会議が儀式になっていればそれは問題です。ぜひこれは注意しておきたいところですね。じゃあどうすればいいかというと、それまでにちゃんと意見交換をした上で(会議をする)ということが大事になってきます。
6つ目は「メンバーが気を遣いすぎている」。部下は上司に対して、上司は部下に対して、同僚は同僚に対して、お互いが失礼にならないように気をつけながら発言している。
「こんなこと言うのはかわいそうかな」「こんなこと言うのは失礼かな」と、反対意見を言わない。これはダメなんですよね。気を遣いすぎてませんか? ということなんですよ。もしこれが起こっていたらダメです。
有名なキーワードがあります。「心理的安全性」が担保されていない。心理的安全性というのは、誰が何を言っても許される環境のことを言いますよね。環境というか、感覚と言ってもいいでしょうね。その時に心理的安全性が担保されていないと、同調圧力が高まるとも言われてますね。
同調圧力というのは一番良くないですよね。「この職場の雰囲気ではこんなこと言えないよな」というのはリスクでしかないんですよね。同調圧力、NGでございます。
じゃあ、心理的安全性を担保する方法はどこにあるのか。一番簡単な方法は、「上司が異質の意見を歓迎する」ことだと言われています。
特にこう言ってください。「今までの流れで考えると失敗することもあるし、今まで失敗したこともある。なので、違う意見をどんどん言ってください。そのほうがうれしいです」というふうに、今まで失敗したことや失敗する不安を感じているので、どんどんと言ってください、ということを言ったりとか。
もう1つ紹介しますね。役割を与えるという方法もあるんですよ。「何々さんと何々さんと何々さんには、あえて反対意見を言ってもらう役割に回ってもらっていいですか?」というテクニックがあるんですよね。ですので、どうしても意見が出ない時は、そういう役割を無理やりに作ることもおすすめです。そうすれば会議がめちゃくちゃ盛り上がります。
「気を遣いすぎて当たり障りのないことを言っている」は絶対にダメですよね。同調圧力はNGでございます。
7つ目が「反対意見を気にしすぎ」。提案をする際に「どんな反対がくるのかな?」と思って、怖いので妥当もしくは妥協の提案をしてしまう。これはダメなんですよね。まずこれは絶対にやめておきましょう。
では、まとめていきましょう。もし1つでも当てはまっていたら注意をお願いします。
1つ目、会議が静か。日本的に言うと「お葬式のように静か」なんて言われたりしますが、お葬式のように静かになってませんでしょうか? 2つ目、資料が多すぎ。これはNGです。1枚でまとめるようにしたいですね。ましてやカラーコピーなんかする人がいたら、それはもうダメというふうにルール化してもいいと思います。カラーコピーって、社内の会議ではいらないですからね。
3つ目、同じ顔ぶれが牛耳る。ぜひメンバーを変えていきましょう。4つ目、上下の風通しが悪い。上司から(部下に)聞きにいきましょう。そして5つ目、会議が儀式になっている。既成事実を伝えて「はい、これでいいですか?」はダメです。その前にちゃんと意見交換してください。
6つ目、お互いが気を遣いすぎている。これもダメですね。率直に言える環境を上司から作っていってください。7つ目、反対を気にしすぎてこわごわと提案してしまう。妥協案を提案するだけになってしまうとダメなので、よろしくお願いいたします。この7つのうち、1つでも当てはまってるようであれば気をつけてください。
では、この1から7をどうすれば直すことができるのかということなんですが、2つのキーワードがあると思っています。
1つは、上司が心理的安全性を担保することだと思います。「決断に失敗するリスクを感じているので、ぜひ反対意見を待ってます」「今まではそれをやって失敗したので、むしろ忌憚のない意見をむしろ歓迎したいと思っています」というふうに、ちゃんとリーダーが言うことが1つ目。
2つ目は、会議の進め方をしっかりと知っている人がいること。ファシリテーションのスキルがある人が、ちゃんとファシリテーションするということです。ましてやリーダー、上司が会議の進行をするのは絶対ダメです。それはファシリテーター役にお願いしてください。じゃないと、リーダーが会議進行したら誰が反対意見を言えるんですか? って話ですよね。
もっとフラットにするためにはファシリテーター役が必要なので、メンバーの方、ナンバー2、ナンバー3の方がやってください。
「Aさんからこんな意見が出ましたが、これに対して違う意見のある方はいらっしゃいますか?」「しーん……」「かしこまりました。じゃあ伊庭さん、もしあえて違う意見を言えるとすれば、どんな観点がありそうでしょうね? お願いします」。
「なんだったら、伊庭さんが思っていなくてもけっこうですよ」「反対意見があるとするならば……」「確かに。それについてイケダさん、どう思いますか?」というふうに、リレーのように回していくリレー質問をしていく。
最後にまとまらない時は、「じゃあ課長、お願いしていいですか。どうしましょう?」「そうだね、いろんな意見が出たね。ありがとう」。「私はこうしていきたいと思ってるので、こちらでぜひ力を貸してほしいと思っています。お願いします。反対意見はありますか? 何か意見ありますか?」と、ファシリテーターが締めていくんですよね。ぜひこのような流れを作ってみてください。
これはファシリテーションスキルです。こういったことができることはかなり必要になってきますので、職場では1人こういったことができることをおすすめします。あなたがその役割をしていただいてもいいのかなと思います。
では、今日はこんな話をいたしました。1つでも当てはまったら、ぜひ要注意でお願いします。
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