駅で電車を待っている間にメールを確認したり、出張先のホテルでオンライン会議に参加したり、ビジネスでもプライベートでもフリーWiFiを利用している人は多いと思います。
ですが、セキュリティ対策をしないまま安易に接続すると情報漏洩やマルウェア感染などのリスクがあることをご存じでしょうか。
この記事では、フリーWiFiの危険性やフリーWiFi利用時に避けるべき行動などについて詳しく解説します。
リスク回避に役立つ対策方法についても紹介するので、セキュリティ強化の参考にしてください。
フリーWiFiに潜む危険性とは?

フリーWiFiは危険という認識はあるものの、具体的にどのような被害が起こりうるかよくわからない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、フリーWiFiを利用することで起こり得る主な危険性について解説します。
- 通信内容の抜き取りやアカウントの乗っ取り
- デバイスのマルウェア感染
- 位置情報や接続履歴の追跡
- 中間者攻撃によるデータの改ざん
ひとつずつ見ていきましょう。
通信内容の抜き取りやアカウントの乗っ取り
フリーWiFiの通信は暗号化が不十分なケースが多いため、通信内容を悪意ある第三者に盗聴されるリスクがあります。
具体的には、フリーWiFi接続中にSNSや各種サービスにログインするとID・パスワードなどの個人情報が抜き取られ、アカウントが乗っ取られるなどの被害に発展する危険性があります。
フリーWiFi接続中に業務を行う場合はメールやチャットの内容などの機密データが抜き取られる恐れもありますし、ビジネス用アカウントの認証情報が盗まれれば企業ネットワークへの不正侵入が発生する可能性もあるでしょう。
デバイスのマルウェア感染
マルウェアとは、パソコンやスマホなどのデバイスに感染し、データの盗難やシステムの破壊、不正アクセスなどを引き起こす有害なソフトウェアのこと。
攻撃者は安全性に欠けているフリーWiFiを狙い、接続してきたユーザーのデバイスに不正プログラム(マルウェア)を送り込むことがあります。
個人情報・機密情報の流出のほか、ランサムウェア被害、デバイスの動作不良やクラッシュなどさまざまな被害に発展する危険性があります。
一度デバイスがマルウェアに感染してしまうと、同じ社内ネットワークを利用している別のデバイスにまで感染が広がる危険性もあるため注意が必要です。
位置情報や接続履歴の追跡
フリーWiFiの利用によって位置情報や接続履歴が追跡されるリスクも無視できません。
ユーザーの接続記録を収集することで移動経路や訪問先、活動エリアや滞在時間などの行動履歴が特定される可能性があります。
ユーザーの自宅や職場が特定される危険性があるほか、ストーカー被害や空き巣被害に発展する危険性もあるため注意が必要です。
中間者攻撃によるデータの改ざん
中間者攻撃(Man-In-The-Middle攻撃、MITM攻撃)とは、攻撃者がユーザーとサーバーの間に入り込み、通信内容を盗聴したり改ざんしたりする手口です。
攻撃を受けていることに気づきにくく、実際に被害が発覚してはじめて中間者攻撃があったことを知るケースが多いと言われています。
知らぬ間にクライアントに被害が及んでいた場合など、ビジネスに大きな影響を与える危険性があるため注意が必要です。
危険なフリーWiFiの特徴とは?

公共施設やカフェ、ホテルなど、さまざまな場所でフリーWiFiの整備が進み気軽に利用できるようになりました。
とはいえ、すべてのフリーWiFiが安全に利用できるとは限りません。
そこで、ここでは危険と言われるフリーWiFiの特徴をまとめました。
- 暗号化されていないフリーWiFi
- パスワードが共有されているフリーWiFi
- 提供元が不明なフリーWiFi
- SSID(WiFi名)が同じ、または紛らわしいフリーWiFi
ひとつずつ解説するので参考にしてください。
暗号化されていないフリーWiFi
フリーWiFiのなかには通信が暗号化されているもの(パスワード設定あり)と、されていないもの(パスワード設定なし)があります。
暗号化されていないフリーWiFiは誰でも使えて利便性が高いものの、セキュリティ対策が不十分なため通信内容が第三者に盗み見されるリスクが非常に高いため危険です。
ただし、暗号化されていても暗号化の方式によってはセキュリティが弱いものもあるため注意が必要です。
総務省が作成した「公衆Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル」では、「WEP」や「WPA」などの古い方式の利用は推奨されていません。
また、「WPA2」については自宅・個人での利用では安全性があるものの、パスワードが不特定多数のユーザーに共有されているフリーWiFiでは注意が必要と解説されています。
そのため、なるべく「WPA3」のような新しい暗号化方式が適用されているフリーWiFiを選ぶようにしましょう。
ちなみに、フリーWiFiが暗号化されているかどうかはSSID(WiFi名)の横についている鍵マークの有無で判断できますよ。

パスワードが共有されているフリーWiFi
先ほど通信が暗号化されていない(パスワード設定がない)フリーWiFiは危険と解説しましたが、パスワードがあるからといって必ずしも安全とは限りません。
とくに注意が必要なのは、「パスワードが利用者全員に共有されている」フリーWiFiです。
この場合、悪意ある第三者にもパスワードが共有されているため、盗聴した通信内容を解読されてしまう危険性があります。
公共施設やカフェ、ホテルなどが提供しているフリーWiFiはパスワードが公開されているものが多いため、不特定多数のユーザーが利用できるフリーWiFiは設置場所を問わず危険性があると認識しておいたほうが良いでしょう。
ただし、比較的安全性が高めのWiFiもあります。
記事後半の「より安全性の高いフリーWiFiを利用する」では、総務省が紹介している安全なWiFiの選び方について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
提供元の情報が不明確なフリーWiFi
提供元が明確でないフリーWiFiの利用も大変危険です。
空港やホテルなどの公共施設で提供されているように見えても、実際には攻撃者が悪意を持って仕掛けている可能性があるためです。
このようなネットワークに接続すると、フィッシング攻撃や通信内容の盗聴が発生するリスクがあるため注意しましょう。
SSID(WiFi名)が同じ、または紛らわしいフリーWiFi
SSIDとは、接続先のネットワークを識別するために使われるWiFiの名称です。
フリーWiFiのなかには、正規のWiFiと同じ、あるいはよく似たSSIDを設定して利用者が誤って接続するよう仕向けられている「なりすましWiFi(偽装WiFi)」があるため注意が必要です。
たとえば、ABC空港が提供しているフリーWiFiのSSIDが「ABCAirPort_Free」の場合、なりすましWiFiが設定しているSSIDの例としては下記のようなパターンが考えられます。
| パターン | 偽SSIDの例 |
|---|---|
| 「_」や「-」を追加して正規SSIDとわずかに異なる形にしている | ・ABC_AirPort_Free ・ABCAirPort-Free |
| 「_」を省略して正規SSIDとほぼ同じ見た目にしている | ・ABCAirPortFree |
| 「Free」や「WiFi」を強調している | ・ABCAirport_Free_WiFi |
| 「Public(公共)」や「Official(公式)」などを加えて信頼感を持たせようとしている | ・ABCAirport_Public_Free ・ABCAirport-Official |
これらのSSIDはユーザーが細かい違いに気づかず、誤って接続してしまう危険性があります。
SSIDが一見信頼できそうな名前であっても、周囲の複数のWiFiネットワークと似ている場合や接続後に不安を感じた場合はそのネットワークの利用は避けましょう。
フリーWiFiで乗っ取り被害にあったときの症状・対処方法は?
フリーWiFiの利用で乗っ取り被害にあった場合に起こりうる症状や異常の例を一覧にまとめました。
| 症状の例 | |
|---|---|
| 接続・通信の異常 | ・通信速度が急激に遅くなる ・接続が頻繁に切れる ・データ使用量が急激に増加している など |
| 本体・設定の異常 | ・デバイス本体が異常に熱を持つ ・充電の減りが早くなる ・見覚えのないデバイスが接続されている ・設定変更ができなくなる ・勝手に再起動を繰り返している など |
| ソフトウェアの異常 | ・見覚えのないアプリがインストールされている ・アプリやソフトが勝手に起動する など |
| 不審な通知・操作 | ・不審なポップアップ広告が表示される ・アクセス先が怪しいサイトに誘導される ・メールや各種アカウントへの不審なログイン通知が届く |
| アカウントの不正使用 | ・アカウントにログインできない ・パスワードが変更されている ・クレジットカードが不正に使用されている など |
乗っ取り被害にあうとプライベートはもちろんビジネスにおいてもさまざまなトラブルが発生する可能性があるため、日頃から異常の兆候に注意しておくことが重要です。
もしなにかしらの症状が見られた場合には、下記の対処方法を試してください。
- インターネットやフリーWiFiの接続を遮断する
- 不審なソフトやアプリがあれば削除する
- アカウントのログイン情報を変更する
- 専門家に相談する など
フリーWiFi利用時にしてはいけないことは?

ここでは、フリーWiFiを利用する際に避けてほしい主な行動について解説します。
- セキュリティ強度が弱い・正体不明のフリーWiFiの利用
- 個人情報や機密情報の入力・やり取り
- 「http://」で始まるサイトへのアクセス
- 不正なファイルやリンクへのアクセス
ひとつずつ見ていきましょう。
セキュリティ強度が弱い・正体不明のフリーWiFiの利用
「危険なフリーWiFiの特徴とは?」でも解説しましたが、セキュリティが弱いフリーWiFiや、提供元の情報が不明確なフリーWiFiは利用を避けるべきです。
公共施設やホテル、カフェなどでは正規のフリーWiFiに見せかけた「なりすましWiFi(偽装WiFi)」も存在しています。
そのため、フリーWiFiを利用する際は提供者情報やSSID(WiFi名)の確認を徹底しましょう。
空港や駅、ホテルなどでは公式ホームページでSSIDを公開しているケースがあるので、接続する前に確認してみることをおすすめします。
スマホやパソコンでSSIDを確認する方法はデバイスによって異なりますが、基本的にWiFi設定画面を開くと利用可能なWiFiネットワークの一覧が表示され、SSIDを確認できます。
過去に使ったことがある場所のフリーWiFiでも、今回も安全に使えるとは限りません。
少しでも怪しいと感じた場合は接続を控え、SSIDが公式のものであることをスタッフに尋ねるなど慎重に行動しましょう。
個人情報や機密情報の入力・やり取り
プライベート・ビジネス利用を問わず、フリーWiFiを利用している間は重要な情報の入力ややり取りは控えましょう。
具体的には、下記のような情報が該当します。
- 個人情報(住所、氏名、電話番号など)
- 業務に関する機密情報
- 各種アカウントのログイン情報(ID、パスワード)
- クレジットカード・オンラインバンキングの情報
- 取引先や顧客の情報 など
しかしながら、フリーWiFiを使って仕事をしなくてはならない人も多いはず。
もし、フリーWiFiを使って上記のような秘匿性の高い情報を扱う必要がある場合は、通信内容の保護機能があるVPNの利用を検討してみましょう。
VPNの仕組みや概要については後述する「VPNを使って通信を暗号化する」を参考にしてください。
「http://」で始まるサイトへのアクセス
フリーWiFi利用時には「http://」で始まるサイトへのアクセスは避け、「https://」のように「s」がついているサイトを利用することを心がけましょう。
「https://」から始まるサイトではSSLと呼ばれる暗号化技術で通信状況を保護しているため、第三者による通信内容の追跡や傍受を防ぐ効果が期待できます。
「http://」のサイトでは通信内容が暗号化されていないため、不特定多数が利用するネットワーク上では通信内容が傍受されるリスクが高まります。
保護されているサイトはURLの左側に鍵マークが表示されているので認識しやすいでしょう。
例:ログミーMagazineの公式ホームページ

利用中のサイトが「https://」でない場合は、情報の入力を控え、信頼できる通信環境に切り替えるのが安全です。
不正なファイルやリンクへのアクセス
フリーWiFiを利用する際には、不正なファイルやリンクへのアクセスを避けることが重要です。
というのも、不審なリンクやファイルがマルウェア感染やフィッシング詐欺の入り口となる可能性があるからです。
ポップアップ広告や偽のセキュリティ警告などにも注意してください。
フリーWiFiでリスクを回避するための4つの対策方法

フリーWiFiの利用によるリスクを回避するには事前のセキュリティ対策が欠かせません。
フリーWiFiの利用を避けるのがもっとも確実ではありますが、仕事でどうしてもフリーWiFiの利用が必要になる人もいるでしょう。
その場合は、下記の対策方法を取り入れてみてください。
- VPNを使って通信内容を暗号化する
- 安全性の高いフリーWiFiを利用する
- WiFiの自動接続機能をオフにする
- セキュリティソフトやアプリを導入する
ひとつずつ解説します。
VPNを使って通信内容を暗号化する
VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット上に仮想の専用通信回線を作る技術です。
通信内容が暗号化されることで外部からの不正アクセスやデータ漏洩リスクを低減できるため、フリーWiFi利用時のセキュリティを高めることが可能です。
1つの契約アカウントでパソコンやスマホ、タブレットなど複数のデバイスを接続できるVPNサービスも多いので、ビジネスでも使い勝手が良いでしょう。
ただし、VPNによってはセキュリティ対策が不十分なもの(無料で提供されているVPNなど)もあるため、VPN選びには注意が必要です。
後述する「フリーWiFi利用時におすすめのVPNサービス3選」では信頼性が高く、セキュリティやプライバシー保護が充実しているサービスを紹介しているのでぜひ参考にしてください。
より安全性の高いフリーWiFiを利用する
総務省が作成した「公衆Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル」では、下記のようなセキュリティ方式を採用しているWiFiは比較的安全性が高いと紹介されています。
フリーWiFiを利用する場合は、上記のように個別のパスワードが提供されるものを選ぶと良いでしょう。
なお、主要な携帯キャリアが提供しているWiFiの詳細については下記の公式ホームページで確認できますよ。
- au:au Wi-Fi
- ドコモ:d Wi-Fi
- ソフトバンク:ソフトバンクWi-Fiスポット
WiFiの自動接続機能をオフにする
WiFi自動接続機能は、WiFiネットワークに一度接続したデバイスが同じネットワークを検出した際に自動的に接続する機能です。
たとえば、自宅と職場でそれぞれWiFi環境が整っている場合、自動接続機能があれば手動でWiFiを選択・設定する手間なしにWiFiにつながるようになります。
非常に便利な機能ではあるものの、安全性の低いフリーWiFiに勝手に接続される可能性もあるため注意が必要です。
基本的には自動接続機能はオフにしておき、接続するネットワークを自分で確認・選択する習慣をつけ、安全性を確保しましょう。
セキュリティソフトやアプリを導入する
フリーWiFiの安全性が確認できるようなセキュリティソフトやアプリを事前にインストールしておくのも効果的です。
セキュリティソフトによって搭載されている機能は異なりますが、外出先で危険なフリーWiFiスポットに接続すると警告してくれる機能や、詐欺サイト・ウイルス配布サイトを検知してくれる機能などを利用可能です。
また、自動でアップデートされる機能があるソフトを選べば、最新の脅威にも対応できるでしょう。
セキュリティソフトによっては1つの契約で複数のデバイスの保護が可能になるものもあるので、リスク軽減のためにも活用を検討してみてください。
フリーWiFi利用時におすすめのVPNサービス3選
ビジネスでフリーWiFiを使うなら、コストはもちろん、セキュリティや利便性、サポートのバランスなどを考慮し自身の利用スタイルに合ったVPNを選ぶことが重要です。
ここでは、とくにおすすめの3社をピックアップしたのでぜひ参考にしてください。
| 料金プラン | サーバー設置数 | 同時接続台数 | 無料トライアル | 返金保証 | セキュリティ | サポート窓口 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 暗号化方式 | ノーログポリシー | キルスイッチ | DNSリーク対策 | そのほか | |||||||
| NordVPN | 1ヶ月:1,790~2,060円/月 1年:690~960円/月 2年:430~690円/月 | 118ヶ国 7,300台以上 | 10台 | 7日間 (Android) | 30日 | AES-256 | ◎ (第三者機関による監査あり) | 〇 | 〇 | ・ダブルVPN ・マルウェア検知 ・トラッキングブロック ・広告ブロック など | 24時間365日 (ライブチャット) |
| ExpressVPN | 1ヶ月:1942.5円/月 1年:1,000.5円/月(3ヶ月無料) 2年:748.5円/月(4ヶ月無料) | 105ヶ国 3,000台以上 | 10台/12台/14台 | 7日間 (Android・iOS) | 30日 | AES-256 | ◎ (第三者機関による監査あり) | 〇 (iOS以外) | 〇 | ・TrustedServer ・トラッカーブロック ・広告ブロック ・スプリットトンネル など | 24時間365日 (ライブチャット) |
| MillenVPN | 7日間:638円 15日間:1,078円 1ヶ月:1,738円/月 1年:594円/月 2年:396円/月 | 137ヶ国 2,000台以上 | 無制限 | ー | 30日 (1年・2年プランのみ) | AES-256 | 〇 | 〇 (Windowsのみ) | 〇 (Windowsのみ) | ・マルウェア対策(Windowsのみ) ・広告ブロック(Windowsのみ) など | 平日10:00〜18:00 |
- ExpressVPNの料金は1ドル150円で換算
NordVPN

- セキュリティ機能が充実している
- サーバー設置数が多い
- 全プランで返金保証サービスがある
- 24時間365日対応のライブチャットを利用できる
- 料金が若干高め
NordVPNは利用したいセキュリティ機能に応じて料金プランを選べる点が魅力です。
一番人気(※1)の「プラスプラン」ではマルウェア対策や不正サイトブロック、広告・トラッカーブロックにも対応(Windows、macOSのみ)しているので、セキュリティを重視したい人におすすめです。
ここで紹介する3社のなかではサーバー設置数が圧倒的に多い点もメリット。
日本国内では東京と大阪にサーバーを構えているので、回線の混雑を避けながら利用できるでしょう。
全プランで30日間の返金保証サービスが適用され、24時間365日対応のライブチャットも利用できるため、サポート体制を重視する人にも適しています。
MillenVPNに比べると料金は割高であるものの、機能面やサポート面の充実度を考慮すれば納得できる金額でしょう。
- 1 参考:料金プラン|NordVPN
ExpressVPN

- 通信速度と安定性の評価が高い
- セキュリティ機能が充実している
- 全プランで返金保証サービスがある
- 24時間365日対応のライブチャットを利用できる
- 料金が若干高め
- iOSはキルスイッチ非対応(Androidはキルスイッチに似た機能の提供あり)
ExpressVPNは、通信速度と安定性について高い評価を得ているVPNサービスです(※1)。
キルスイッチ(Network Lock)を利用できるOSは限られているものの、NordVPNに引けを取らないセキュリティ機能が魅力です。
Android・iOSでは7日間の無料トライアルを利用できるほか、すべてのプランで返金保証サービスを利用できるので使い勝手をじっくり確かめられるでしょう。
ExpressVPNは海外企業が運営していますが、アプリや、公式ホームページで公開されている設定マニュアルなども日本語に対応しているので安心してください。
24時間365日対応のライブチャットも利用できるので、トラブルがあった場合でも迅速なサポートが期待できるでしょう。
ただし、全体的に料金が割高な点には注意が必要です。
- 1 自社調べ
MillenVPN

- 日本企業が運営している
- 短期~長期プランがある
- コスパが良い
- 同時接続台数の制限がない
- セキュリティを利用できるOSが限られる
- サポート時間が限られる
- 無料トライアルがない
- 返金保証が利用できるのはサブスクプランのみ
日本企業が運営しているVPNサービスを選びたい人にはMillenVPNがおすすめです。
運営会社のアズポケット株式会社は「日本の法令に基づくクリーンなVPN」を掲げており、ノーログポリシーへの対応などプライバシーポリシーも明確に表記されているため安心感があります。
7日間から2年まで利用期間に応じた料金プランが用意されている上に、いずれのプランもコスパが良い点が大きなメリットです。
ただし、キルスイッチやDNSリーク対策などの機能を利用できるのは今のところWindowsのみなので、自分のニーズに合うかしっかり確認しましょう。
また、サポートが24時間対応ではない点や、返金保証が利用できるのは「サブスクプラン」(1年・2年プラン)のみである点にも注意してください。
フリーWiFiに接続する際のVPNサービス選びのポイント
ここでは、VPNサービスを選ぶ際に押さえておきたい6つのポイントについて解説します。
- セキュリティ・プライバシー保護
- 通信速度とサーバー設置数
- 同時接続台数と対応デバイス
- コストと返金保証・無料トライアルの有無
- サポート体制
- 完全無料のVPNサービスは利用を避ける
もし迷ってしまう場合は、NordVPNやExpressVPN、MillenVPNのなかから検討してみてくださいね。
セキュリティ・プライバシー保護
セキュリティレベルが高く、プライバシー保護に力を入れているVPNサービスを選びたい場合、確認してほしいポイントは下記のとおりです。
- 強固な暗号化技術を使っているか
- キルスイッチがあるか
- DNSリーク対策機能があるか
- ノーログポリシーを採用しているか
- 暗号化技術
-
セキュリティ強度が高いと言われている「AES-256」が採用されているかどうかを確認しましょう。
- キルスイッチ
-
VPN接続が途切れた際にインターネット通信を遮断する機能で、万が一の情報漏れを防ぐ効果が期待できます。
- DNSリーク
-
VPN利用時に本来隠すべきユーザーのDNSリクエスト(ウェブサイトのアクセス履歴など)が誤ってISP(インターネットサービスプロバイダー)に漏れてしまうことです。
- ノーログポリシー
-
利用者の通信履歴やデータを記録しない方針のことです。
ログが記録されている場合、ログ情報が第三者に共有されたり、VPNサーバーが攻撃を受けた際に情報が漏洩するなどの危険性があります。
第三者機関によって監査され、ノーログポリシーの遵守が証明されているVPNサービスもあるので、プライバシー保護を重視したい人はチェックしてみましょう。
通信速度とサーバー設置数
オンライン会議や大容量ファイルのやり取りが多いユーザーには、通信速度が安定しているVPNサービスが向いています。
VPN接続では通信を暗号化する過程が必要になる分、未使用時より通信速度が低下する傾向にあるため、高速なサーバーを備えたサービスを選ぶようにしましょう。
また、サーバー数の多さと設置している国も注目してほしいポイントです。
サーバー数が多いとユーザーが分散し、回線の混雑が緩和されるので通信速度が向上する可能性があります。
海外サイトへのアクセスが必要な場合は、利用したい国にサーバーがあるかも確認しましょう。
同時接続台数と対応デバイス
パソコンやスマホ、タブレットなど、複数のデバイスをフリーWiFiにつなぐ必要がある場合は、1つのアカウント契約で同時接続できるデバイス数が多いVPNサービスを選びましょう。
また、WindowsやMac、iOS、Androidなど、自分が利用したいOSに対応しているかどうかも重要なチェックポイントです。
コストと返金保証・無料トライアルの有無
VPNサービスの料金プランは、月単位の短期プランから年単位の長期プランまで多岐にわたります。
ビジネスで安定的に利用する場合は、割引が適用される長期プランがおすすめです。
ただし、料金の安さだけで判断せず、機能とのバランスが良いサービスを選ぶようにしましょう。
また、返金保証や無料トライアルがあるVPNサービスを選ぶことも重要です。
返金保証では30日程度の期間が設定されているので、サービスに満足できなかった場合は対象期間内であれば全額返金してもらえますよ。
サポート体制
VPN利用中にトラブルが発生した際、迅速かつ適切に解決できるサポート体制があるかどうかも重要なポイントです。
ビジネスにおいては仕事の最中に問題が起きると業務が滞るため、24時間対応のカスタマーサポートがあると良いでしょう。
また、公式ホームページで公開されている設定マニュアルやFAQなどが充実しているか、わかりやすいかもチェックしておくと安心です。
海外企業が運営するVPNサービスではサポートが英語対応のみのケースもあるため、言語に不安がある場合は日本語対応の有無を確認しておきましょう。
完全無料のVPNサービスは利用を避ける
完全無料で利用できるVPNサービスはコスト面では魅力的に思えますが、ビジネス用途としてもプライベート用途としてもおすすめできません。
というのも、完全無料のVPNサービスではセキュリティやプライバシー対策が不十分なケースがあるためです。
ユーザーのログを第三者に販売して利益を得ていることもあるので、利用は避けてください。
また、サーバー数が少ないため通信速度が遅い・不安定になることも多く、使い勝手も決して良いとは言えません。
どうしても無料で利用したい場合は、有料VPNサービスが提供している無料プランを検討してみましょう。
フリーWiFiの危険性についてよくある質問
ここでは、フリーWiFiの危険性についてよくある質問にお答えします。
- ホテルのフリーWiFiも危険なの?
- フリーWiFi以外でより安全に接続する方法はある?
ひとつずつ解説するので、参考にしてください。
まとめ
フリーWiFiは利便性が高いサービスですが、多くの危険が潜んでいます。
安全性を高めるためには、正体不明なフリーWiFiの利用を避ける、VPNやセキュリティソフトを導入するなどのセキュリティ対策を講じることが重要です。
この記事を参考にしてフリーWiFi利用によるリスクを正しく認識し、より安全なネット環境を整えましょう。

