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カーネギーメロン大学 卒業式 2008 ランディ・パウシュ(全1記事)
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ランディ・パウシュ氏:本日この場にいることをうれしく思います。コーエン学長に、本日卒業していくみなさんにエールを送るように頼まれました。しかし、私がみなさんからこの場でいただいた活力と比べたら、たいしたものではありません。
ここ、カーネギーメロン大学は素晴らしいところです。多くのレンズを通して、卒業式を見てきました。私が大学院生の時、当時私は入学許可を受けていませんでしたが、どなたかが私を呼び戻し「やっぱり考えが変わったよ」と受け入れてくれました。またこの大学は、何年も後にまた私のことを雇ってくれました。
そして、誰もがやりたがることに挑戦できるような機会を与えてくれました。それはつまり、自分自身の情熱や心に従って、ワクワクするようなことに取り組むということです。また、この大学が他大学に比べて優れているところは、挑戦に対して邪魔をしてくる人がいないという点です。それは実に素敵なことです。
人が組織を愛する尺度で言うなら、私はこの場所が大好きです。ここにいる人全員のことが好きです。ジェリー・コーエン学長やみなさんからいただいた思いやりと優しさに感謝しています。
昨年の8月、私は余命3から6カ月ということを宣告されました。それから9カ月経ちましたが、もちろんここでひれ伏し、腕立て伏せをするつもりはありませんが、バスケットボールの試合にはふらっと参加する予定です。
(会場笑)
誰かが「その数字」を踏まえて私に言いました。「あなたは死神を倒しているのですね!」私はそのとき思考する暇もなく、「私たちはより長く生きるために死神を倒すのではなく、良く生きるために、あるがままに生きるために死神を倒すんだ」と断言しました。
忍び寄る死神の手の中で突きつけられる質問は「私たちが生まれ、そして死神が現れるまでの間に、何をするのか?」ということです。なぜなら、彼が現れたら時既に遅し、時間的余裕がある時にできる全てのことができないのです。
どのように良い人生を過ごすのかということに関して、私がお伝えできるたった1つのアドバイスはお決まりの文句ではありますが―私は決まり文句が大好きですが―「私たちが死ぬ間際に振り返って後悔するようなこと、それらに対して後悔をしない」ということです。
みなさんにしっかりとお伝えしておきますが、私自身多くのみっともないことを行ってきました。でも、どれひとつとして悩まされたことはありません。犯した過ちやばかなこと、恥ずかしい思いをした経験、それらは重要ではありません。
大事なのは、自分の人生を振り返り言えるのは、いつだって何かかっこいいことができる機会に恵まれ、そのチャンスをつかもうと努力したということです。そして、それが私にとっての癒しの源泉です。
2番目に付け足したいことは、この言葉が私の表現したいことに適切であるのかは定かではありませんが「情熱」です。みなさんはこの「情熱」を見つけなければいけないでしょう。みなさんの一部は既に見つけたかもしれませんし、まだ見つけていない方も多くいらっしゃるでしょう。30代、40代になって見つける方もいるかもしれません。
ですが「情熱」を見つけることをあきらめないでください。なぜなら、そうしないとみなさんはただ死神が来るのを待っているだけなのですから。自分自身の「情熱」を見つけ、追いかけてください。
そして、私が人生で学んだことを申し上げると、「情熱」を物に見つけることはないでしょう。また「情熱」をお金に見つけることもないでしょう。なぜなら、より多くの物やお金を保有すればするほど、それらをモノサシとして使うことになり、また自分より多く保有する人がいつだって付いて回るからです。
「情熱」は、あなたを内から湧き上がらせるものです。名誉や賞賛はいいものですが、高く評価されるべきことは仲間からの尊敬です。また、あなた自身が尊敬する人からよく思われることは、とてつもなく大きい名誉です。
みなさんの「情熱」を見つけてください。私の経験から申し上げると、みなさんが仕事や公の場で何をするにしろ、その「情熱」は人々に植え付けられ「その瞬間」が来たとき、人々との人間関係や彼らがあなたをどう思うのかということに対して、しっかりと基盤を固めるでしょう。
そして、あなたが周りの人から尊敬を得られれば、それこそが「情熱」と真の愛です。
過去に申し上げたことがありますが、私は39歳になってはじめて結婚をしました。彼女の幸せが自分の幸せより大事であると思う瞬間に至るまでに、私の場合はそれくらい時間がかかったのです。みなさん全員が、ご自身の人生において、そのような「情熱」に巡り合えることを願ってやみません。ありがとうございました。
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