2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
盲信して醒める(全1記事)
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Tefu氏:僕は「妄信」と「醒める」というこの2つの言葉を、人生のキーワードと言ったら大げさかもしれないけど人生のキーワードとして掲げております。
「To begin with, believe yourself」
「まず第一にお前自分を信じろよ」という言葉なんですけれども、僕のこれまでの人生、思えばこれは奇跡なんじゃないかと思うようなことが、何度も何度も続きました。そして僕は今ここに立っております。
僕の人生を振り返りながら、じゃあ実際どういうことなんだと、僕の人生はなんでこうなったんだろうということを分析してみようかなあというふうに思っております。
まず自己紹介から行きましょう! 色々ね、検索で出てくるんですけど。まずtwitterを「@tehutehuapple」でやっておりますので。
残念ながら皆さんをフォロー返しできないような状況に陥っているんですけれども、ぜひフォローしていただければ楽しい情報ばかり呟いてますのでぜひフォローしてみてください。
というわけで、学校は一部業界で有名な灘という学校に通っております。
楽しい仲間に囲まれて生活しております。あと趣味としてアイドルとか大好きなので、ぜひアイドルファンの人がいたらあとでぜひお話ししましょう。一緒になんか踊りましょう。
あとこれは宣伝なんですけど、今度劇団ひとりさんとコラボレーションしてアプリを作ったので。
これがリリースされます。こないだApple Storeでは言えなかったんだけど、今Appleのアメリカの担当者と大ゲンカをしておりまして、まあ多分無理やり出すかなあというかんじです(笑)。こちらもぜひ。
というわけでさらに宣伝ですね。ごめんなさい宣伝ばっかりで。
角川書店さんからですね、来月3月10日に本が出ます。『創造力のつくり方』という、なんか仰々しい名前のタイトルなんですけど、中はすごいおもしろくて。
僕と元Google Japanの会長さんでいらっしゃる村上憲郎先生と一緒に、想像力とは何ぞや、英語とは何ぞや、教育とは何ぞやということをずっと対談して語り明かした、そういう本です。こちらも来月出るのでぜひお読みになってください。
この本の中でも言っていたんですけど、実は今まで自分の過去について、あまり語ったことがありません。なぜなら僕の過去を語ることは、意外に僕にとってマイナスになるからだったんですね。
しかし僕この本の中で初めて、自分の過去について公式に語りました。というわけでそれの出版より前に、ここでおそらく僕の人生で初めて自分の過去について詳しく語ることになると思います。
僕の人生はですね「Abnormal」というキーワード、この1つに集約されました。
通常この語は日本語に訳すときは「普通じゃない」というよりも「異常」という意味に訳すので、あまりいい意味ではないんですけれど、僕はあえてこの言葉をいつも使っています。
思えば僕は、生まれたときから普通ではありませんでした。生まれたのは1995年8月の神戸でした。
みなさんご存知のとおり、阪神淡路大震災から全く復興が進んでいない状態の神戸のど真ん中に生まれました。
震災の1カ月前に、母親が子育てのためにといって引っ越してくれました。まだ僕はその時はお腹にいたんですけど。その1カ月後に地震が起こって、前住んでいたアパートは全壊して、知り合いが全員亡くなったと。僕たちは、そもそも僕はその時点でもはやほぼ、奇跡で生まれたような子どもだったというふうに、母親は今でも言っています。
親を見てみました。すると親も普通じゃありませんでした。もうみなさんご存知の方もいらっしゃるかもしれませんし、2ちゃんねるではよく叩かれるんですけれども、僕は日本に生まれましたが、親を見てみると両方とも中国国籍でした。
5年前に中国からやってきて、そして僕を生んだとそれだけの正真正銘の中国人でした。今でもそうです。僕の本名は張惺(チョウ・サトル)と言いますけれども、世界で通用する本名はチョウ・サトルではなくてシン・チャンというふうにいいます。
今このご時世、いろんなことが起こって、確かにこの身分は大変なこともあります。しかし僕は今でも、この普通の人とは違うアブノーマルさというのを、ある意味誇りに思っています。「アブノーマル」を極めたい、僕はずっとそう思ってきました。
そして僕はこのキーワード「妄信」というのを続けてきました。
そして、さらに猛進してきました。
この2つの言葉が同じ音なのは、非常におもしろいと個人的には思っています。僕が妄信する人間である前に、親が盲信家でした。親は僕に「才能があるはずだ」と信じてくれました。
僕が3歳の時です。親は両方とも中国で有名な音楽家でした。だから僕にピアノを習わせました。おそらく遺伝を信じたんでしょう。さらに、うちの父親はスポーツがとても得意でした。だから僕に水泳をやらせました。これもおそらく期待していたんでしょう。
僕の母方のおじいちゃん、おばあちゃんは大学の教授を務め、さらには中国全土の建築物を設計するエンジニアでした。だからうちの母親は私を公文式に通わせて、勉強も何とかなるかもしれないと期待してくれました。
親は私に猛進させました。その結果どうやら僕は勉強に関しては一定のセンスがあるかもしれない、そういうことがわかりました。
明らかに他の人と違った。だから、親は僕のここを伸ばすことにしました。
じゃあピアノと水泳はどうなったか?
ここで3つ目のキーワード、「醒める」です。
「諦めが肝心だよ」とみんな言います。でも実際諦められませんよね? 金をつっこんでるんだから。3歳からやらせて、4歳、5歳ってやらせて「あなたにいくらつぎ込んだと思ってるの!?」っていうふうに親は責めます。
しかしうちの母親はすぐに諦めてくれました。「ああそうか! 無理か! オッケー!」すぐに僕を勉強に集中させてくれました。でもこれで終わりというわけではありません。
今、僕は仕事で音楽関連の仕事をしています。ピアノもギターも弾きます。この時点では醒めましたけれども、最初っからやらないんじゃなくて、妄信して醒める。いつかは役に立つかもしれない、これを期待する。これが1番いいんです。これがまさに僕の人生の最初の5年か6年かで証明されているわけです。
僕は勉強においてアブノーマルになりました。しかし、それだけではアブノーマルさを極めていくことはできなかった。
僕はもう小学校低学年の時からアブノーマルさを極めたいというふうに思っていたので、灘という学校にチャレンジすることにしました。
灘は日本における、いわゆる高等科の最高学府というふうに世間では言われております。僕にはさすがに手が届かなかったはずでした。いくら勉強ができても、ここに入れる人間は本当にごく一部です。
でも僕は小学校高学年の時から「アブノーマルになりたい、アブノーマルになりたい」とずっと思ってました。必死に勉強しました。結果、合格最低点が321点。321点で合格だったんですけど、僕321点で合格しました。
(会場拍手)
ありがとうございます。灘に入らなければ100パーセント今の自分はありません。そう確信しています。その理由がこんな感じです。
灘というのは予想以上にアブノーマルな空間でした。
僕は灘に入った次の日に驚きました。隣の机に座っているある生徒が、線形代数の本を開いていました。大学の範囲です。中1です。今僕の机の左側に座っている奴は、国際物理学オリンピックで金メダルです。そのもう1個隣に座っている奴は国際物理学オリンピックで銀メダルです。
隣のクラスにいる奴は、国際生物学オリンピックで銀メダルです。そういう世界です。さらに隣のクラスに座っているやつは、全日本ディベート優勝。そして全世界のディベートでも入賞しています。すごいやつらばっかりです。
そんな中で明らかに僕は埋もれていました。勉強だけでアブノーマルになっても灘では生きていけない、そう気づきました。僕は灘の校外ではアブノーマルでした。でも校内ではただのノーマルでした。
絶対的なアブノーマル値はおそらく世間よりも上だった。しかし校内での相対的なアブノーマル値は非常に低かった。だから僕は、絶対的なアブノーマル値を上げるのではなくて、相対的なアブノーマル値を上げようと。
どんどん自分の周りのレベルを上げていって、それと一緒に僕もそこからもっともっと上に逸脱できるように頑張っていこうと。これが1番効率がいいなということに気付きました。
じゃあ、灘の中でアブノーマルさを極めるにはどうしたらいいか? 僕は考え、そして思い付きました。僕にはこれしかない、コンピュータです。
親が物好きでした。3歳からコンピュータを触ってました。プログラミングはできませんでした。しかし、いわゆるパソコンのファンとして、小学生、中学1年生の割には凄まじい知識を持っていたと思っています。
その時に、すごいニュースが飛び込んできました。シンガポールの9歳の子どもがiPhoneアプリを作った。これに僕は驚きました。
9歳でもアプリが作れる。当時僕はもうiPhoneを持っていました、偶然にも。これは俺にもできるはずだと、そう思いました。これがまさに妄信であります。
そして僕はそこで妄信するだけではなく、猛進しました。
僕にもできる、やってみようと。その結果は、ここにいる皆さんであればご存知の方も多いと思います。健康計算機という非常にシンプルなアプリケーションでしたが、App Storeで総合3位。
メディカルランキングでは1年間にわたって1位を独占しました。
こうして僕は、灘の中でも相対的なアブノーマルを達成しました。
灘の中にもアプリで有名になったやつはいませんでした。しかしこれで終わったら、今の僕はなかった。なぜかわかりません。しかしおそらく神様は、アブノーマルになった僕に、さらにアブノーマルな世界を提供しました。
テレビからメールが来ました。日本テレビ。
そしてアスキーという有名なインターネットメディアからもメールが来ました。
取材されました。僕はここでも自分の力を妄信しました。
そして猛進していろんな取材に答えました。
その結果どうなったか? 2ちゃんねるで叩かれました。
(会場笑)
僕は当時のことを覚えています。あの日は2010年の3月25日の朝でした。twitterを見るとすごい数のリプライが飛んできていて、何だこれと見てみると、まあすごいことが書かれていましたよ、言いたくないくらいに。しかもそのあとには、東京駅に行くだけでtwitterに「うわ東京駅にTehuいる、きめえ」って書かれました。そんなこともありましたよ。
しかしその一方で、twitterのフォロワーは200人から1,600人に増えました。
これは僕の自信になりました。妄信して、猛進しました。
その甲斐があって成果が出ました。だから僕はさらに猛進することにしました。フォロワーが1,600人になったtwitterを使って、ある人に突然連絡をしました。
当時はiPadが発表されて、日本ではまだ発売されない、アメリカでまず発売されるというそういうことがありました。だから僕はアメリカに住んでいるらしい人に突然、なんの面識もありませんが「iPad買ってくれ」とtwitterで送りました。
不審者です完全に。てか普通にこれ詐欺でしょ、ねえ? しかしこの人も不思議な人です。
「オッケー!」
まるでローラのように、すぐにオッケーを出してくれました。
(会場笑)
この人は外村仁さんといいます。
元Apple Japanの人で、現在Evernote日本法人会長の方です。僕はその当時そのことを知りませんでした。業界で知らない人はいないのに、僕は知りませんでした。そして持ってきてくれました。本当に。しかもこれだけではありませんでした。これを持ってくる2時間前、外村さんからメールが来ました。
「いまホリエモンとメシ中。Tehu君のこと話したら会いたいって」
終わってから、僕はtwitterでホリエモンにリプライを送りました。返事が来ました。
返事が来たので、会ってみましょうと言いました。会いました。
これは京都の祇園で密会した時の様子ですけど、彼は眼鏡をかけているのであまりバレませんでした。祇園の街をこれで練り歩きました。
僕は妄信して猛進しました。そして、それに育てられて、さらにアブノーマルになりました。周りがさらにアブノーマルになって、相対的アブノーマル値を上げる。さらに次の鍵へつながりました。
そうだ、英語だ!
僕は親のおかげで、3歳の時からネイティブの英語しか聞かされませんでした。いわゆる日本の悪しき慣習、カタカナ英語を一切聞かされませんでした。
中国語に関しても、うちの親はもちろんネイティブスピーカーなので、きれいな中国語だけを聞かされてきました。おかげで僕は、なんとかきれいな英語を身につけて、英語に関しては今でも非常に自信を持っています。
じゃあこうしよう。Ustreamで放送してみました。
Appleの年に5、6回行われる、今は3、4回かな? 行われる発表会。これを僕なりに、僕のアプリを作ってきた知識、Appleファンとしての知識を交えながらUstreamで解説をしました。今でもやっています。『Tehuのオールナイトニホン』という番組です。
フォロワーは1,600人から10,000人に増えました。今までにこの放送を見た人は100万人を超えています、おかげさまで。
僕はもっとアブノーマルになりました。なんかすごい番組をやっているやつらしいということになりました。僕はこれによってもっと自信をつけて、妄信して猛進しました。いろんなところから誘いが来ました。人前でしゃべりました。
もっとアブノーマルになりました。妄信して猛進しました。
ラジオに呼ばれました。
とある有名な、ちょっと変な政治評論家の人と仲良くなりました。
もっとアブノーマルになりました。妄信して猛進しました。
しかしたまには失敗することもありました。その時僕はすぐに諦めました。醒めました。そんなことも何度もありました。しかし成果はやっぱり何度もやってきます。
ある人に目を付けられました。アメリカ大使のルースさんです。ルースさんから直接お手紙頂いて、呼ばれました。そして彼と起業家精神だったりとか、いまのIT業界に関して語り合いました。
どんどんアブノーマルになっていく自分、どんどんアブノーマルになっていく周囲。向上心は途絶えることはありませんでした。僕はもっと猛進しました。
バラエティ番組に呼ばれました。とりあえず出てみました。
これが僕です。これはドランクドラゴンの塚地さんです。パックンさんです。これは有名な女優の方です。名前忘れちゃった(笑)。一緒にアプリを作るところまでいきました。マルチクリエイターとしての活動も始めました。
映像を作ったら、映像監督の人から高い評価を得ました。世界はどんどんアブノーマルになっていきました。さらに僕は猛進しました。すべては妄信と猛進でした。そしていま僕はここにいます。こんなにたくさんの仕事を抱えました。いろんな仕事をしてきました。
しかし僕は今さらにアブノーマルな世界に進もうとしています。神様かもしれません。さらにアブノーマルな場所への招待状をよこしてきました。
ある有名なプロデューサーに呼ばれました。
ラジオ番組とアイドル番組のプロデュースをしろと言われました。僕はもちろんイエスと答えました。また新しい仕事が増えました。
僕にできるのだろうか? わかりません。けれど妄信して猛進する、そうすればできるかできないかは、少なくともわかるはず。やらないよりはマシだと、僕はそう思いました。
また次のステージへ進むことになりました。またこうやって僕が世間のアブノーマルに埋もれたということです。さあ、もっと上がらないといけません。また次のステージに進むことになります。すべては自信と猛進です。ほかの人を巻き込んでもいい、猛進の先に答えはある。そしてその答えは経験上イエスであることが多いです。
だから妄信して猛進します。でも醒めるのは全く怖くない。醒めたものは経験になります。いつか役に立つかもしれない。だから怖がらずにチャレンジするわけです。僕はとってもこの単純な言葉に心が動きました。まあこの女の子は関係ないです。
「やればできる、やらないからできない」
人生というのは1つの具体的な目標を達成するためのものではもちろんありません。すみません、時間が過ぎましたけれども、もうちょい続けます。やっても失敗するかもしれない。でも、「できる」というのは非常に漠然とした言葉です。やっても失敗するかもしれない、成果はないかもしれない。
でも人生の1番最後に全部足し合わせて、ゼロよりも大きくなったらそれでいいじゃないかと。それはできたことになるんだと。だからひとつひとつの失敗とかにそんな気を取られずに、もっと大局的に人生を見ようよと。僕はこの言葉の中に、もっと自分なりに深い意味を見つけて、そしてこの世界を生きる術を再確認しました。
僕の大好きな秋元康というプロデューサーは言いました。
「企画の原点は根拠のない自信」だと。私は、この僕のプレゼンを聞いても、まだ僕の話を疑っている人にこう聞きたい。たしかに自信に根拠はない。
そのツッコミはもっともです。じゃあ不安に根拠はありますか? というふうに聞きたい。
ありますか? ございません。
僕はまだ夢の途中です。どうなるかもわかりません。しかし僕は失敗することはないと思っています。なぜなら失敗しても、それは僕の本当に好きなことだからです。それは失敗ではありません。失敗は楽しいはずです。失敗だとは感じません。
もし好きじゃないもので失敗するのであれば、おそらく僕はそれで本格的に失敗する前に醒めています。本当に好きなことをやっているから、失敗しても痛くもかゆくもない。もう1回考え直して突き進むだけです。
じゃあ、これを妄信メソッドという名前に名づけましょう。
なんか本でもできそうな気がします。実践している1人の高校生として、僕の人生の中間発表をさせていただきたいと思います。
僕には同じ意志を持った多くの同志がいます。同じ目標に向かって違う世界で頑張っている仲間がいます。
僕には、僕の意志をサポートして一緒に解決を目指してくれる多くの人生の先輩がいらっしゃいます。
僕には僕の歩いた道を追いかけてくれる、多くの後輩がいます。
僕には最高の友人たちがいて、そして最高の尊敬すべき方々がいます。
僕にはたまには励まして、そして時には諌めてくれるたくさんのサポーターがいます。
僕には僕が何か行動を起こすだけで熱狂してくれるサポーターがいます。
僕には舞台があります。常に「お前はまだまだノーマルだ」ということを教えてくれる、そういう舞台があります。
そしてそういう世界があります。僕には共に支え合いながら異なる夢に向かって突き進む、同い年の仲間たちがいます。
強く固い絆とはまさにこのことです。そして僕には、すべてを理解して、すべてを受け入れてくれて、そしてすべてをつぎ込んでくれる2人の男女がいます。
僕はこんなに恵まれています。しかし最初から恵まれているわけではもちろんない。これはアブノーマルからのスタートでした。もちろん僕は本当の意味のアブノーマルです。しかし、今僕はこうなっています。これは紛れもなく全てを信じて突き進んできた僕の妄信、そして猛進、その表れ。そして結局僕はアブノーマルになったわけです。
最後に言いたいと思います。本当にありがとう、そしてこれからもよろしく。ありがとうございました。
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