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カリフォルニア大学ロサンゼルス校2023卒業式スピーチ ランドール・パーク氏(全1記事)

社会をより良くする「ユーモアと思いやり」の重要性 マーベル俳優が卒業スピーチで語ったメッセージ [1/2]

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)2023年の卒業式より、俳優でコメディアンのRandall Park(ランドール・パーク)氏によるゲストスピーチをお届けします。マーベル映画『アントマン&ワスプ』などで有名なパーク氏が、自身のキャリアや娘の誕生といった人生の節目を振り返り、社会をより良くするためのメッセージをユーモアたっぷりに語ります。

「私がここにいることは、みなさんにとって深い栄誉です」

Randall Park(ランドール・パーク)氏:ありがとうございます。2023年UCLAの卒業生のみなさん、おめでとうございます。

ブロック学長、学部長、教授陣、家族、友人、そして卒業生のみなさん。私がここにいることは、みなさんにとって生涯の夢であり、深い栄誉です。

(会場笑)

私の名前はランドール・パークです。紹介にもあったように、私はとても成功した俳優です。非常に才能があり、知的で、魅力的で、そして謙虚です。ハンサムでもあります。実際、私はちょっとしたセックス・シンボルでもあります。

(会場笑)

これはみなさんに自慢するというより、自分自身に自慢するためです。数ヶ月前、ガルバン学部長から今年の講演者になってほしいと連絡があった時、最初に思ったのは「なぜ私なのか?」ということでした。この世界にはもっと著名な人がいます。もっと有名な人、成功した人、魅力的な人がいます。そこで、私は自分の偉大さを思い出す必要がありました。そう、ランドール・パークは国際的なセックスシンボルなのだと。

(会場笑、歓声)

はい、私は三人称で話し、「国際的」という言葉を入れました。時々、自分を鼓舞する必要があります。そして自分を疑う気持ちが残っていれば、UCLAの歴史で最高の卒業式スピーチを書く動機として使うことにしました。

私はインスピレーションを得て書き始め、光の速さでスピーチを完成させました。ChatGPTの助けを借りて、7秒ほどかかりました。そして今、ここにいます。

(会場笑)

卒業生のみなさん、スピーチを始める前に、人生を通じてあなたがたをこの栄光ある山頂に導いてくれた、ここにいる家族と友人に拍手を送りましょう。

私自身をこの日に導いてくれた家族にも感謝したいと思います。私の美しい妻であり、13年にわたって世界で最高の友人であるジェイ。彼女は私が貧しく苦労していた時も側にいてくれました。私はあなたなしではここにいなかったでしょう。心から愛しています。

(会場ため息)

そして、浮気して2年の美しい愛人、ケイトリンへ。来ないでと頼んだのに来ましたね。私に何ができるって?

(会場笑)

また、私のすばらしい11歳の娘のルビーへ、世界で一番好きな人間です。彼女の趣味は、絵を描くこと、スライムを作ること、そして放火未遂です。

(会場笑)

すばらしい両親にも感謝します。彼らはもうここにいません。亡くなったからではなく、退屈して先に帰ってしまったからです。

(会場笑)

冗談です、彼らはここにいます。(観客席に向かって)ハイ、お母さん、お父さん。そして私の兄弟のダン、ドリス、あそこにいる私の友人のロン、家族と友人全員に。愛しています、感謝しています。

学生時代にコロナ禍やウクライナ侵攻を経験した世代


しかし卒業生のみなさん、ここからは私たちは家族だと知ってください。私たちはブルーインファミリー(UCLAの関係者)です。人生で困った時は、ソーシャルメディアで直接DMを送ってくれれば、できる限りの援助をします。なぜなら、ブルーインの絆が強いからです。そして、私はソーシャルメディアをやっていないからです。

(会場笑)

失望について話しましょう。失望は今後の人生で繰り返し現れるキャラクターになります。あなたは失望し、他人を失望させ、自分自身を失望させます。今夜、多くの人が非常に酔っぱらうでしょう。本当だよ!

(会場歓声)

そして、あなたたちの多くが犯罪を犯すでしょう。そうですね、半分くらいかな。

(会場笑)

結局、刑務所行きになって、ソーシャルメディアで必死に私までDMを送って保釈してもらおうとすると思います。あなたの最高の日の1つが最悪の日になり、明日があるという事実を一時的に見失います。

しかし、あなたたちはすでにこのプロセスに慣れています。UCLAでの時間は失望に満ちていました。世界的なパンデミックという大惨事を耐え抜きました。社会の分断 、明らかな虚偽、そして戦争さえも続く歴史的な時期を乗り切りました。

実際、私たち全員が悲しみました。キャンパスの真の喜びの源であるパウエル猫(UCLAのキャンパスに住んでいた野良猫。2023年3月に死亡した)の早すぎる死を誰も乗り越えられないでしょう。それでもどうにかして、ここにたどり着きました。

ここで1つ、引用をします。「庭で最も美しいバラは、たった2つのものから始まりました。1つの種と、臭くて大きな牛の糞です」。これはマザー・テレサの言葉です。ChatGPTによれば。

(会場笑)

初めての大作でキム・ジョンウン役に抜擢

失望した時には気づかないかもしれませんが、挫折の痛みの後、2つの選択肢が残ります。それを抱え込んで苦しくなるか、そこから成長し、より強く、賢く、思いやりがあり、インスピレーションを受けた人になるか。そして時には、失望のすぐ向こう側に大きな祝福が見つかることもあります。

では、この話題ついて、私の人生から3つの話をします。最初の話です。私は20代後半になってから、プロの俳優としてのキャリアを追求することを決めました。正直に言うと、失敗を恐れていたのでずっと先延ばしにしていましたが、最終的には情熱に屈しました。最初の10年以上は失敗ばかりでした。

30代になっても、まだ両親と一緒に住み、お金もなく、時には深く幻滅しました。私の恋愛生活は惨めでした。なぜか女性は、父親が隣の部屋でおならをしている32歳の無職の俳優とキスしたがりませんでした。

しかし2013年に、メジャースタジオの映画で初めて主要キャストの座を得ました。その映画は『ザ・インタビュー』と呼ばれ、役柄は北朝鮮の独裁者、キム・ジョンウンでした。

(会場歓声)

当時、実在する独裁者を演じるのが最良のアイデアかどうかは確信がありませんでしたが、「最悪でも何が起こるっていうんだ?」と考えました。脚本はシャープでおもしろく、自分の実力を示す機会でした。

準備ができていて、チャンスが必要なだけでした。製作が終わった後、私はハイになっていました。主にマリファナのせいですが、感情的にもです。

(会場笑)

映画がリリースされる前に、私の演技の評判が業界中に広まり始めました。スタジオの責任者が私を引き寄せて、「あの演技は君の人生を変えるだろう」と言ったんです。

北朝鮮が製作会社をハッキングする事態に

これまで以上に自信を持ち始めました。もっと働き始め、キャリアで初めて業界での株が上がったおかげで、テレビのパイロット版に直接オファーをもらいました。しかし映画のリリース直前、みなさんも覚えているかもしれませんが、地獄が解き放たれたんです。

北朝鮮が映画を上映する劇場に対してテロを示唆し、(製作の)ソニースタジオの内部インフラがハッキングされ、エンターテイメント業界全体が核心まで揺さぶられました。

報道は昼夜を問わず、核報復の可能性について推測しました。私たちの命を恐れて、スタジオはバレーヴィレッジにある私たちの小さな家の前に、24時間体制の警備員を配置しました。まさに正気を失った状態でした。すぐに主要な映画チェーンは『ザ・インタビュー』の上映を取りやめました。大成功への唯一のチャンスが、実在のキム・ジョンウンによって台無しにされたんです。

(会場笑)

映画はネット上と一部の独立系映画館で公開されましたが、それを取り巻く論争に影を落とされました。最悪な、ひどい気分だったんです。しかし最終的には立ち上がり、埃を払い、前に進みました。そしてまったく予期しないことが起こりました。驚いたことに、先ほどの小さなテレビドラマのパイロット版がシリーズ化されたのです。

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