2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
南カリフォルニア大学(USC)アネンバーグ・コミュニケーション・ジャーナリズム学部 卒業式 2018 オプラ・ウィンフリー(全1記事)
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オプラ・ウィンフリー氏:みなさんやりましたね! ありがとう、ありがとう。ウォリス・アネンバーグ学長、ありがとう。学部長にも感謝です。保護者のみなさん、学部のみなさん、友人のみなさん、そして卒業生。
(会場歓声)
おはようございます。ここで特別な感謝の意を伝えようと思います。学部長さんが私を招いてくださったことを感謝しています。私のかわいい娘たちはここでジャーナリズムを学んでおり、今日、修士を取得しました。
私はスピーチの有無に関わらずここに来ていたことでしょう。なぜなら、ある若い女性に特別な感謝の意を伝えたかったからです。出会ったのは、リーダーシップアカデミーの生徒を募集していた最初の年でした。聡明かつ寛大で、エネルギーある優しい心を持った女性を探していました。彼女はまさに大事なものを持っていました。なにがなんでも前に進む意志です。
彼女が面接室に入ってきたときのことを今でも覚えています。南アフリカでのこと、彼女は部屋に入るやいなや、尊敬する先生へのポエムを読みました。そして彼女が部屋を去る時、私はもう「この子だ」と思っていたのです。
南アフリカかからはるばるやってきタンド・ドロマ、あなたを誇りに思っています。彼女の叔母さんはこの卒業式に参加するために30時間かけてやってきました。本当にありがとうございます。
今日はみなさんにいい話と悪い話を用意しました。コミュニケーションする力と意志を使い、人生を築こうとしている人たちのための話です。まずは悪い話をしましょう。私はいつも悪い話からはっきりさせていくので。
今、私たちを取り巻くすべてのもの、とくにインターネットとソーシャルメディアは私たちの信頼を侵食しています。それは制度の混乱でもあります。
欲望がうずまき、間違った情報をあふれさせ、注意力は散漫になり、偽物のサイトからの間違ったストーリーが、メジャーなメディア上に駆け巡る。スマートフォンを食い入るように見つめると、そういった悪い流れに足を踏み入れてしまっているのです。
では、ここでいい話をしましょう。ここにいる多くの親御さんが、今夜のディナーではみなさんをいいお店に連れて行ってくれるでしょう。
(会場笑)
それよりマシないい話ができます。悪い話をしましたが、いい話というのは、これには解決策があるということです。それはあなた方のことなのです。あなたたちが新たな門番になり、真実を追求する志の高い戦士になり、知性と洞察力と事実で己を武装し、まやかしを撃つ必要となるからです。
真実のニュースを誹謗する者たちを監視する位置にあなたたちはいます。彼らをチェックするのはあなたたちです。
(会場拍手)
なぜなら、あなたたちには真実のシナリオで押し返す力があるからです。記録を正せるのです。学部長もおっしゃったように、ストーリーを伝えたいと渇望する人たちに、真実の声を託す能力があります。私がメディアで長くやっているから確信していることです。ストーリーを語る人たちの個性を認識することができれば、自分自身の個性にも近づけます。
バイアスに直面することもあります、信頼を築くことも、直感に磨きをかけることも、共感を呼ぶこともできます。与えられた才能を使うのです。それがここにいる理由です。世の闇を照らすために行動するのです。
私も自覚していることですが、今この瞬間はあなたのものです。あなたたちが本当に立ち上がるためのものです。
もし仮にどこにも行けなくても、スターバックスで順番待ちであろうが、パーティに行けなかろうが、どこだろうとです。悲惨な出来事や嫌なことを世間は語りたがります。世間はヒステリーを見ようとしているのです。ヒステリックになり悪化していくのです。
長年の経験で私が学んだことは、そこに自分を合わせ、抵抗しないことを選択すべきではなく、むしろそれが何かを見抜いて乗り越えていくべきなのです。これがヒステリーを克服する方法です。
(会場歓声)
またそれは、中傷や憎しみ、邪な思いを持つ連帯を克服する方法でもあります。人生の向上のために、奨励し、勇気づけるために今この瞬間を使うのです。
私の敬愛するマヤ・アンジェロウ(黒人女性作家)から言葉を借りますが「月や太陽のように、潮の満ち引きとともに、希望は高く芽吹く」のように、あなた自身も高みへと登っていきます。あなたたちがすべきなのは、勉強した知恵を使って、縦横無尽にチャレンジしていくことなのです。何かを見つけたら声を上げ、事実を明らかにすべきです。
真実の事例をつくるため、決断を毎日しなければなりません。真実に対して、少しお話ししましょう。真実は解放させ、罪の判決を下します。浄化もします。今までもこれからも、真実は後に続く者に対する盾となるのです。欲望と絶望への盾でもあります。
真実とは他を救う尊いものなのです。USCアネンバーグのみなさん、伝え、書き、主張し、声を上げる。そうなるべきなのです。あなたたちが真実となるのです。
(会場歓声)
私たちがなぜ今日ここにいるかの本当の意味についてお話ししましょう。(卒業式が終わってから)1時間半もするとカタパルトから発射されるかのごとく、このスピーチが世間の目に触れることになるでしょう。25年、『オプラ・ウィンフリー・ショー』の司会をしてきましたが、放送回数は4,561回ですね。
トークのやり方はわかっているのです。でも少し恐れていました。なぜなら卒業式は大変だからです。何を伝えていいのか考えるのも大変です。聞いたこともある内容かもしれません。そうしたことは親や先生、もしかしたらSiriからすでに教わったことかもしれませんから。
(会場笑)
新しい教訓などはありません。古いものを何度も聞くようなかんじでしょうから。新たなテーマがいくつかがあります。リストは長いので、1つ選んでください。リストを紹介します。
気候変動、制度的な人種差別、経済的不平等、メディアバイアス、ホームレスの雇用機会、依存症患者への対処、夢を追う人の保護、刑務所制度の改革、LGBTQコミュニティ、社会保障ネットワーク、そして改ざんは撤廃すべきといったことです。
改ざんは撤廃すべきですね。でもすべてを直すことはできません。では、どうするか。もっとも危険な敵との戦いを宣言すべきです。その敵とは「皮肉」です。皮肉というものに取り憑かれてしまうと、しっかり考えられなくなり共感力を狭めたりします。遅かれ早かれ、皮肉は信じる力を閉ざします。
「どうでもいい」などと皮肉を言う時、それはまさに社会で衝突を引き起こす時なのです。そうなってしまうのは簡単です。不安というものはメディアで24時間いつも映し出されているからです。みんな不安を感じています。
しかし、そういう時こそが、私たちが希望を持つ権利のために立ち上がるべき時なのです。持ちうるすべての知恵や勇気で立ち上がるのです。
(会場拍手)
重要なのは、何のために立ち上がるか。この問いは、一生あなたに付きまといます。そこでこんなやり方があります。発言に誇りを持つのです。何かを言う時も、そのままに。現場に出て働き、自らの汗を流してしっかり働くのです。
歴史は紡がれているという理解が、力を引き出すでしょう。毎日書いて進む。何をする、しないということもあなたの一部になります。たった一つのことではなく、すべてが遺産となるのです。
2007年に学校を開いたときのことをいまだに覚えています。マヤ・アンジェロウのテーブルに座っていました。彼女は南アフリカの(オプラ氏のアカデミーの)オープニングには来れなかったのですが。
私は言いました。「オプラ・ウィンフリー・リーダーシップアカデミーは私の最高の遺産になるでしょうね」。彼女はクッキーを焼いていた手を止め、こちらを振り向き「何が遺産になるかなんてわからない」。私は「え、どうしたの?」。そして「学校をオープンして……」「女の子たちの将来が……」と続けます。
しかし、彼女は「何が遺産になるかなんて本当にわからない。遺産はあなたが触れたすべてなのだから」。この言葉は、私を変えました。
(会場拍手)
ライフル所持者が学校に侵入するのを一人で防ぐのは不可能です。あなたがいつか生む娘に、あなたの母や祖母が戦って得た権利を確保できることは言い切れません。貧困する4,000万人を救うのも、あなた一人よりも多くの力が必要です。
しかし、やってみようとも思わないのであれば、何になるのでしょうか。大きな山を動かしたり、打つ手がない状況を打破するため、力を結集すべきです。
私にとって、もっとも深い満足や最大の見返りはまさにそういうところから来ます。なんでもいいから問題を選んで、それに対して何かしてください。傷ついている人にとって、その何かがすべてである場合もあります。
これは言いたくないのですが、というのも、前のスピーチの噂がようやくおさまってきたところなので(注:第75回ゴールデン・グローブ賞の受賞スピーチが反響を呼び、政界進出が噂された)。
そうですね、つまりは投票しましょうということです。投票しましょう!
(会場歓声)
あなたの思いを代表する人にしっかり注意を払ってください。あなたがちゃんとしないと、信念と政策が調和しません。政策の中身を決めるのはあなたなのです。うまくいっていないなら世論調査となります。ありがとうミシェル・オバマ。その権利のために人は命をかけます。私はいつもこのことを思います。彼らの犠牲を無駄にしないようにしましょう。
帰る前に他の考えもいくつか言っておきましょう。ちゃんと朝食を食べましょう。本当に効果がありますから(笑)。
期限内にお金は払いましょう。リサイクルもそうです。ベッドのシーツなども、ちゃんとたたみましょう。志は高く。意味のある「ありがとう」を言いましょう。必要とあらば助けを呼びましょう。
あと、晩御飯の時は携帯電話を触らない。ただただ座って食べること。ツイッターやインスタグラムの投稿は、企業や学校の面接官も見ている可能性を理解してください。小さな子供、年配の方々、動物に優しく。おもしろいことよりおもしろいと興味を持つことが大事です。
マットレスにお金をかけましょう(笑)。将来のあなたが感謝しますよ。あと靴をケチらないで。愛する人と喧嘩をしたら、お願いだから仲直りしてください。1日が長く感じられても、人生は短いです。
あとこれはもう知っていることではありますが、法とモラルを混同しないでください。これらは完全に異なる生き物です。
法律上は抜け道や巧みな交渉のようなものがありますが、生活では規律があるかないか、これだけです。ですので正しい行いをしてください。誰も見ていないところではとくにそうです。
お金と名声を、功績と人格と同等だと思わないでください。何千人とインタビューしてきましたが、誰一人として同じ人はいませんでした。
これは知っておくべきです。仕事がいつも満足させてくれるとは限りません。ふと退屈に感じてしまう日が来るかもしれません。時には出勤する気すら起こらないこともあります。そして思い出してください。仕事イコールあなたではなく、これからあなたが成功する途中の行動なのです。
(会場歓声)
すべての些細なことや上司があなたを認めてくれた時、教訓を探しましょう。そこには必ず教訓があります。仕事に関することで一番の教訓はこれです。自分のやっていることに関してスキルを磨いて、注意を怠らず、文句なしに優秀であれば、その才能は見捨てられないでしょう。
そして最後に。これはあなたを救うものです。他人と比較するのはやめましょう。この地球上であなたはあなただけです。誰かがあなたを演じて存在しているわけではありません。
私はテレビのニュースアンカーという厳しい方法でそれを学びました。19歳でアンカーになった私はバーバラ・ウォルターズ(テレビ司会者)の真似をしていました。話し方、仕草、足の組み方もそうです。ある放送中、私はちゃんと原稿を読んでおらず、カナダをカナーダと読んでしまいました(笑)。
放送中にもかかわらず自分で笑ってしまいました。バーバラならカナダをカナーダなんて言うことはないでしょうから。そんなちょっとしたブレイクスルー、ちょっとしたほころび、ちょっとした瞬間が、本当の私をさらけ出すことを自分自身に許すことができたのです。
人生とは本当の自分により近づいていくものです。人間として、崇高な真の自分の表現を達成するものなのです。ここに存在する意味がそうです。仕事や能力や人間関係を通してそうやっていくのです。
アルベルト・アインシュタインの言葉に「教わったことを忘れた後に残るのが教育だ」があります。あなたたちはUSCで多くのことを学びました。あなたの人生の中で薄れていった時、分析する能力、分別を判断する、クリエイティブであること、チャンスがある時になれない道のりでも進んでいけること、これらが残っていることを願います。そしてやる時は、完全にやりきってほしいのです。
快活で聡明な頭でその道を行く。教育はその助けになります。今、人に欠けているのは洞察力と優しい心です。この地球上には70億人が住んでいます。そしてあなたもここにいます。USCアネンバーグのコミュニケーションとジャーナリズムの学位、これはあなたたちの特権です。
(会場拍手)
このような式典に一度も参加したことがなく、学んだことを駆使できない人に手を貸す。これはあなたたちの義務でもあります。あなたたちが輝かしく、興味と自信を抱く人であることを願います。
道徳と啓蒙、そしてマインドもそうです。重要な判断をする時、私は自分のマインドを信じてやってきました。幸運、目標と情熱もそうです。情熱があなたの目標に伴うものであることを願います。
この場所には私が本当に望むものがあります。このカルチャーと議論にみなさんが参加することを願います。本当の意味でのコミュニケーションでは、まさにその場にいる人たちと繋がらなくてはいけません。あなたがいる場所ではなくて、彼らがいる場所でです。
どうぞ世間をかき回してください。そして時が満ち、自分に対して賭けに出なければならない時、その時は勝負に出てください。自分に賭けましょう。今この空間がどんなに幸せでリラックスできることをいつも覚えていてください。USCアネンバーグ2018年卒業生、おめでとうございます!
(会場歓声)
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