2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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バラク・オバマ氏:委員長、各位高官、紳士淑女のみなさま。大統領として最後に話すこの場で、この8年の進歩について再確認させていただきたいと思います。
金融危機のどん底から、さらなる危機を回避し、国際経済を再建しました。テロリストの安全な避難所を取り除き、非生産体制を築き、外交を通してイランの核問題を解決しました。
キューバとの友好を再開し、コロンビアとラテンアメリカの長い戦争の終結を援助し、民主的に選ばれたミャンマーのリーダーをこの会合に迎えます。私たちの援助とは、彼らの自立を助けることです。病気に対処し、アフリカ中のコミュニティを活性化します。依存ではなく、発展のモデルを促進します。
また、気候変動による荒廃から地球を守る枠組みの創設と同時に、ワールドバンクやIMFのような国際組織も作りました。
これは重要なことで、人々の生活を変化させます。そしてお互いの協力なしでは達成できません。今、そのような力が世界中で見られます。それは相互協力を可能にしたと同時に、国際規範のなかでの分断をもあらわにしています。
これらはヘッドラインで毎日目にします。悲惨な紛争から国境をとんでやってくる難民。労働者やコミュニティにのしかかる経済荒廃。中東の大地で、基本的安全や規範が崩れています。ジャーナリストを黙らせ抑制し、情報の流れを管理する政府が多すぎます。テロリストはソーシャルメディアで若者の思想に訴え、社会を混乱させ、無実の移民やイスラム教への怒りを掻き立てています。
これは今日存在するパラドックスです。冷戦から25年、世界で暴力は減り、いまだかつてないほど豊かに繁栄しています。しかし社会は不安定で不安と闘争に溢れています。めざましい発展のかたわら、施設への信頼は薄れ、統治の困難は増し、国家間の亀裂は表面化しています。
今、私たち全員が選択を迫られています。協力と統合へ突き進むか、国歌と民族と人種と宗教がいがみ合う激しい分断へ逆戻りするか。
ここで私が言いたいのは、前進しなくてはいけないということです。戻ってはいけないのです。
開かれた市場と信頼できる政府、今世紀の人類の進歩にとってもっとも信頼できる基礎である、私たちが築いた民主主義と人権と国際法。これらを私は信じています。理論やイデオロギーに基づくのではなく、現在の目下の状況で忘れてしまいがちな事実に基づいて私は議論しています。
ここにもっとも重要な事実があります。国際経済の一体化は、何十億人の男女や子供の人生をより豊かにしました。この25年で、極端な貧困で暮らす人の数は人類の約40パーセントから10パーセントに減りました。これは前例のないことです。また、これはけっして抽象的な話ではなく、子供に食べるものがある、つまり出産で母が死なないということなのです。
遺伝情報を紐解くということは、何百年にわたり人類を苦しめてきた病気を治せるということです。片手で持てるデバイスさえあれば、インターネットは全体的な人類の知識を遠く離れた村の少女に届けることができます。医療と製造、教育とコミュニケーションでは、農業と産業の革命を思い出すようなスケールで人類がいかに生きるかという変革を体験しています。
結果として、今日産まれる子供はより健康的で、長く生き、人類史上かつてないほどにチャンスに恵まれています。
さらに、植民地支配と共産主義の崩壊はいまだかつてないほどに、人々にリーダーを選ぶ自由をもたらしました。自由が脅かされる地域もありますが、過去25年で、民主主義の国の数は2倍になりました。
世界のとある場所では、性別、人種、宗教、障害、性的指向に関わらず、市民が尊厳へのリスペクトを求めています。そうした尊厳を否定することは非難の対象です。
ソーシャルメディアの爆発は一般人に発表の場を与え、力のある人間への期待も高まりました。確かに国際規律は成功しています。巨大国家が世界的な戦争をせず、冷戦の終結が核のアルマゲドンの不安を解消し、ヨーロッパの戦地は平和的統一を遂げ、中国とインドは成長の一途を辿っています。
直面する困難をごまかしたり自己満足のために言うのではなく、進歩を継続する自信を保つべく達成を認識し、放棄しないために言うのです。
しかし前に進むために、修正を伴う国際的な統合の認識が必須です。よくあることですが、グローバライゼーションの流布は国家が内包する不平等を無視しがちです。民族の根気のいる主張の無視や、資源不足国家を超えたチャレンジに立ち向かうための国際施設の不適切さ、資金不足などもです。
こうした問題がないがしろにされることにより、もっとも富のある国も最貧国の両方をこれらの状況に追いやります。宗教規範、民族や各派の政治、過激な愛国論、稚拙なポピュリズム、時には左ではなく極右から、時代を無視したような単純で自分の思う理想を再建するという考えです。
これらを放ってはおけません。これらは強力です。極めて多くの市民の不満を反映します。安全と反映を長期に渡って提供できるとは思えません。一般的な人間性の認識に欠けていると思います。
移動手段、テクノロジー、テレコミュニケーションの促進、そして国際供給の連携による国際経済は、進歩の逆流を望むものにとっては破滅的でしょう。
今日、壁を作る国家は孤立するだけです。つまり国際的統合の拒否にとどまらないのです。そうではなく、統合の利益が広くシェアされるように協力しなければいけないのです。公正に述べられた統合による腐敗、経済、政治、文化についてもです。
ここは政策の青写真を述べる場ではありませんが、協力してやらなければいけないと私が信じている部分について提案させてください。
国際経済をすべてに人にとってよいものにすることからそれは始まります。トップの人間にとってだけではありません。市場を開き、資本主義は世界の生活基準を向上させましたが、急成長とテクノロジーは労働者の立場と適切な賃金の確保を弱めました。
私の国のような進んだ経済でも、労働組合は悪化し、生産業の仕事がなくなりました。国際化の利益を得る者はよく、労働者の立場を悪化させてしまいがちです。
発展途上国では、労働団体は抑圧され、中間層の成長は汚職と投資不足によって妨げられます。輸出に煽られた政府による重商主義の政策は国際貿易を支持するコンセンサスを悪化させます。
国際資本は頼りになるものではありません。8兆ドルのヘソクリがタックスヘイブンに持って行かれ、効果的な見通しを超えてシャドーバンクが成長します。
1パーセントの人間が99パーセントをコントロールする社会では、安定は不可能です。貧富の差は今に始まったことではありません。最近のスラムの子どもは近所の摩天楼が見られ、スマートフォンさえあれば恵まれた人間がどれだけ違った生活を送っているかが見えます。期待が増えるのは政府のスピードよりも早く、不正への感情が人々の信頼をなくさせます。
ではこのような不平等をどう直していくのか。テクノロジーを過去に戻すこと以上に、団結を解くことはできません。そして過去の失敗モデルを見ることもできません。貿易戦争、ねじれた市場、近隣窮乏化政策、天然資源の依存、これらは自らを貧困にし、さらなる紛争へ導くことになります。純粋な差として、韓国の成功と北朝鮮の腐敗は経済の中央的支配の破滅を物語っています。
しかし、ほかにも方法はあると私は信じます。イノベーションを加速させ、個人にチャンスを供給し、国家の成功をもたらすものです。それは一握りに富をもたらす資本主義とは異なるものです。貧富の差という個の溝を埋め、広く成長が根付く時、経済はさらなる成功を生みます。
それは労働者の権利を尊重するということであり、個人の労働組合を組織し賃金を稼ぐということです。人々に投資するということでもあり、スキル、教育、アイデアをビジネスに運用するということなのです。そして安全性を高めるということでもあります。新たな職を探したり、ベンチャーを始めたりと、さらなるリスクが取れるようになるのです。
これらはアメリカの政策です。そして結果も出ています。アメリカのビジネスマンは今、1,500万件の仕事を生み出しています。不景気の直後は90パーセント以上の富を1パーセントが得ていました。しかし今ではその半分になっています。
昨年、50年間で最速で貧困率は下がりました。さらなるインフラへの投資と早期教育とベーシックリサーチがあって、このような進歩は続きます。
このような基準を自国でも追うように、資本主義の余剰を制限すべく他国とアメリカは協力します。金融と税制のためのよりすばらしく透明なスタンダードを作るべく協力しているのです。なぜなら寡占を求める社会は内部から腐敗してしまうからです。
これが透明性と協力を追求する理由です。そうして腐敗を取り除き、偽造紙幣を突き止めます。なぜなら、賄賂ではなく、ハードワークに達した時に市場に仕事が生まれるからです。利益がより広範囲にシェアされるために、労働基準を上げ、TPPでやったような環境基準を上げるような合意に至ったのです。
国同士で不平等に立ち向かうことによる利益を得たと同時に、地球の貧富の差を縮めるために、先進経済はもっとやらなければいけないことがあります。これは政治的に難しいことです。海外の協力に頼ることは難しいのです。しかし、これがチャリティだとは思いません。
イラク戦争で体験したことの1つですが、脆い国が崩壊しないために制度をサポートし、自国のための市場として経済を投資するというのは、よいことなのではなく、賢いことなのです。
これは気候変動について立ち向かわなければいけないことでもあります。私たちが大胆に動かなければ、そのツケとして起こることは、大量の移民、沈んでいく街、国家は揺らぎ、食の供給は絶たれ、絶望から紛争が生まれます。
パリ協定により行動の枠組みが与えられました。しかしより強い野望を抱くことが前提にあります。合意を実行に移し、貧困国が破滅を乗り越えるための助けは今やらなければいけないという感覚も必須です。
もっとも裕福な国にとってグリーン気候基金は始まりでしかありません。リサーチに投資し、テクノロジー発達のために市場インセンティブを供給する必要があり、貧困国にとってそのテクノロジーをアクセス可能で手の届くものにする必要があります。そうして初めて、次世代が修復できないものを批判することもなく、貧困から救えます。
国際市場にとってのモデルが必要です。取り入れやすく持続可能なものです。そのように一般人にも信頼されるガバナンスも必要です。
この会場のすべての国が同じガバナンスだとは思いません。そしてアメリカが自国のガバナンスを他国に適応すべきだとも、それが可能だとも思いません。しかし、世界には独裁主義とリベラリズムの強い競争が存在しているようにも見えます。そこでみなさんに理解して欲しいのは、私はその競争において中立ではないということです。
私はリベラルな政治の規範を信じていますし、それは選挙と代表の政府のみならず人権と市民社会の尊重、そして独立した司法と法のルールによってできたものです。
いくつかの国では自由市場の力を認識しつつ自由社会のモデルを拒否していることが見受けられます。冷戦後に民主主義を推し進める人のなかでいくらか消沈した人もいるかもしれません。世界を一掃するほどの力は民主主義にはないからです。
信頼できる制度の確立はとても困難で、何世代にも渡ります。得られるものも脆いです。一歩進んで二歩下がることもあります。植民の力により国境を接する国では、部族の分断が起き、政治と選挙はゼロサムゲームの様相を見せる時もあります。
これらのプレッシャーで真の民主主義を形成する困難を考えると、強力な民主主義制度より強者やトップダウンを強く説く者がいることが驚きではありません。
しかし私はその考えは間違っていると考えます。民主主義の道にはよりよい道が残されています。21世紀では、オープンにしない限り経済は一定のところまでしか成長しないと私は考えます。なぜなら事業家は投資のために情報へのアクセスが必要ですし、若者は生き残るために国際的教育が必要です。そして独立したメディアは力の乱用を見張る必要があるからです。
この進化なしには、結局、人々の期待が実現することはありません。抑圧と停滞がそこには生まれます。歴史を見れば、強者の残す道は2つだということがわかります。騒動を勃発させる慢性的な締め出しと、戦争を導く外国のスケープゴート化です。
政府が個人に役立ち、その逆ではない。私のこの考えがアメリカの歴史によって形成されたことは認めます。
私たちの国は少数にしか適応されない自由の約束から始まりました。しかし民主的憲法によって、権利章典によって、そして理想によって、一般人が団結し、プロテスト行進し、自由を勝ち取ったのです。それは女性、マイノリティに経済を活性化し多様性を力にするという方法で道が開かれました。それは革新者に人類の歩みを進化させ、私のような人をも大統領にしました。
この考え方はアメリカでの特定の経験により形成されました。しかし、これらがアメリカだけのものだとは思いません。日本やチリ、インドネシアやボツワナ、これらの国の困難はどうでしょうか。こうした成功した国は、人々が利益を享受できると感じられる国なのです。
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