2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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ビル・ゲイツ氏:身体と脳が健康になると、次は教育です。知識とスキルで社会の生産的な貢献者になる助けとなります。教育の進歩は難しいことです。アメリカの小中校、大学でのよりよい学習成果を達成する基金の取り組みでそれを学びました。
しかしこのハードワークは非常に重要です。よい教育こそが、すべての若者が人生で最大限生きるために私たちができる最善のことです。
(会場拍手)
アメリカのように、アフリカのすべての子供に高等教育を確保する新たな教育ツールや考えが必要です。
ウガンダでは、EducateというNGOの若いイノベーターが、自分のビジネスを始め方を教えることにより、仕事を準備する若者を準備する高校をサポートしています。
アフリカの携帯電話の高普及率により、携帯電話でインターネットにつなぐテクノロジーが、学生の基礎能力醸成に役立ちます。同時に、教師へのフィードバックとサポートもできます。
教育テクノロジー部門は国際的に革新しており、急成長しています。現代のシステムに繋がっていない教育者や学生のニーズを満たす新たなツールやモデルを見るのはエキサイティングなことです。
大学レベルでは、アクセスを広げるだけではなく、次世代の科学者、企業家、教育社、政治リーダーを送り出せる高水準の公立大学の確立が必要です。
南アフリカは、アフリカ最高の大学に恵まれています。この場所のように(笑)。
(会場拍手)
私たちの基金では、ヘルスや農業リサーチをするため、これらの大学とパートナーシップを提携しています。
この国の高水準教育を保ちつつより多くの学生にアクセスを広げるのは簡単ではないでしょう。しかし南アフリカの未来には不可欠です。ほかの国も南アフリカの例に倣い、高い水準にある学生へ最高水準の教育を提供するでしょう。
健康で教育を受けた若者は、世界で活躍しようとします。しかしアフリカの若者は進歩へ繋げる経済的機会を持つべきです。
若者の一部は農業の分野で働くでしょう。今日では半数がまだそういった現場で働いています。農業には、より生産的にすべき進歩が必要です。
今日使われている種はまだ生産的ではなく、土もよくなく、多くの家庭が、自分のためだけに農作物を育てています。より厳しくなる気候変化のなかで、同じことをするだけでは十分ではないのです。
キーとなるのは、農場から市場までの連携したイノベーションです。まず、農家にはよりよいツールが必要です。病気などを減らすためです。干ばつ、洪水、ペスト、病気に耐えうる種が必要です。土を活かすための栄養が配合された適正価格の肥料、家畜を管理しやすいワクチン、これらは家畜やハーブを根絶から守ります。
次に農業従事者は市場に繋がっているべきです。資材を良質な価格で購入し、過剰な分を売り、家族のためだけでなく農場にも投資できるための利益を得るべきです。
これは結果として、農場の内や外で雇用機会を生み出します。そして多岐に渡る農業ビジネスのサポートにも繋がります。種子ディーラー、トラック会社、植物のプロセスなどです。
最近、作物の育成をする若者のグループに出会いました。エチオピア、ケニア、ナイジェリア、ウガンダの若者です。食物の生産性について話すのは大好きです。
私は、科学者の彼らがもたらす専門性に驚きました。アフリカの食生活の3分の1を担うキャッサバ、必要作物に関するものでした。キャッサバの栄養成分を進歩させる方法を知っている者もいれば、キャッサバが全滅しないための病気に抵抗する種を育成する者もいました。
私たちの基金はマケレレ大学の若いコンピュータサイエンティストと提携しています。農家がキャッサバの写真をアップロードし、病気に感染しているかどうかを確認する携帯電話のアプリをデザインしています。
これらは大陸に農業変革をもたらすイノベーターの例です。サポートがあればできるのです。長い間、農業は投資不足に苦しんできました。農家と経済発展の繋がりを政府が見つけられなかったのです。
今やその誤解はなく、CAADPにより、国には農業変革のフレームワークがあるのです。アフリカの若者が思い描く繁栄した農業を可能にする手段を得るためにも投資は続くべきです。
アフリカの農家を礎に、別のセクターでの雇用創出が経済成長の次の段階です。これには、エネルギーを含むインフラへの投資が必要です。
10人に7人のアフリカ人が、電力へのアクセスがありません。これではなにをするにしても困難です。暗いクリニックで医療を受けるのも大変です。うだる暑さの学校での勉強も大変です。労働を助ける機械なしでは生産的にもなるのも大変です。
極端な話を言えば、南アフリカを含む多くのアフリカ諸国のようなエネルギー不足は、経済成長の妨げです。効率の悪い環境でビジネスは投資も十分な効果を発揮しません。
最近の報告では、2014年になっても5億人のアフリカ人が電気が届かないと言われています。これは変えなければなりません。アフリカに必要なものは、世界が必要なものでもあるのです。エネルギーの進化であり、みなに安くクリーンなエネルギーの実現です。
過去2年で私はこれに多くの時間を費やしました。政府と協力するグループと協力し、エネルギーのリサーチ発展だけでなく、この分野のプライベート投資の増加についても関連しました。
気候変動の被害をもっとも受けるアフリカを見て、私は怒りを覚えました。アフリカ人がその原因を作っているわけではなかったからです。
(会場拍手)
裕福な国は彼らの研究開発の予算を2倍にするという決意に追随するべきです。そうして国際的に適応できるブレイクスルーを達成するのです。すぐにでもすべきです。
アフリカには、いまエネルギーが必要です。新たな発明の前に合理的なステップが存在します。
アフリカの一部では、水力と地熱の資源があります。どちらも再生可能です。小規模グリッドのマイクロソーラーもあります。このアプローチは個人に基本的な電力を供給できます。しかしちゃんと管理された電気グリッドの大規模発電も必要です。
つまりこれは経済的な発電システムであり、電気代が支払われ、ネットワークが24時間使用可能と言うことでもあります。そういったユーティリティが一度活力を得たなら、それは自立できるでしょう。職を生む投資が可能になります。
多くのチャレンジを展開しました。ヘルス、教育、農業生産、エナジー、雇用機会の創出。
これらはそれらを実現可能とする政府のコンテクストによってのみ可能です。AIAGのような行動を賞賛します。大陸でのそれぞれの国の政府の達成の複数の指標を客観的に見るものです。
ほかの地域の市民もこのような努力により報われます。効果的な政治を広げ、スポットライトを当てるものです。責任と財政政治に集中することにより、多くは達成されます。南アフリカでは、公開する予算情報に強い記録を付けています。
インターナショナルバジェットパートナーシップ、独立監査組織、どちらも南アフリカの政府支出に高評価を付けています。
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いくつかの国では、個人の市民が牽引しています。ナイジェリアで、30歳のオルセン・オニビンデは銀行員としてのキャリアを5年前に諦め、ナイジェリアの連邦支出を引き戻すことに尽力しています。
データやソーシャルメディアをうまく使うことにより、Budget IT Nigeriaを立ち上げました。一般ナイジェリア人が理解できる事実と情報を供給できます。ナイジェリアのエリートであることには間違いありませんが、私にとっては、個人が変化を起こす例でもあります。
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アフリカ政府には、過去から学ぶチャンスだけでなく、新たな方法を学ぶチャンスもあります。興味深い一例として、デジタルテクノロジーの加速という役割があります。伝統と高価なインフラを飛びこえ、銀行政府のサービスと提携するというものです。
携帯電話を使うことによって、多くの人がすでにデジタルで貯蓄し、デビットカードのように使用しています。その好例が、ケニアのM-PESAです。人々によいお金の動きを提供するだけではなく、現金を貯金し、小規模企業にファンドしたり、子供の学費を支払ったりできます。
予期せぬショックなしでサポート可能な友人や家族の非公式保険ネットワークも作っています。処理のコストを下げ、商品を注文しやすくし、資産のセキュリティもしっかりあることで、小規模ビジネスの利益をあげています。
デジタルの財政コネクションは、政府がサービスを届ける効率化にも役立ちます。インドの研究では、家をデジタル決算にし、政府の支払いを全て自動化することにより、政府が毎年数10億も節約しているという報告があります。
早期の結果が物語っていることは、アフリカでも似たプログラムが実利をもたらすということです。最近のウガンダのリサーチでは、食料助成金よりデジタルキャッシュの流通のほうが、流通のコストがおさえられるだけではなく、栄養状況をも進歩させます。なぜなら、受給者はより多種の食料を購入し、食料を必要に応じて手に入れられるからです。
商業投資、イノベーション、健康競争を鼓舞する政策を実施することによって、政府がデジタル変革を加速させることは可能です。
ケニア、タンザニア、ナイジェリアといった国はデジタル財政のプラットフォームの建設にすでにとりかかっています。それらは確実に実利をもたらすでしょう。
1つ不確かなことがあるとしたら、アフリカが思い通りに未来を作れるかということです。その未来は、経済や社会の階層、国をまたいで基礎を築くべくともに活動するかどうかにかかっています。それによりアフリカの若者はチャンスを得られます。
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最近アディスアベバ大学で学生とミーティングしたのですが、アメリカの学生にするような質問をしてみました。「卒業後どうするか?」といった内容です。
すると彼らは私が変な質問をしたかのような目で見たのです。彼らはみな、将来が明確でした。自分たちが大学に行くために、親が身を粉にしたと感じていました。明確な訓練のために大学へ来ていたのです。そしてその訓練を国の繁栄のために使うことを熱望していました。
ニーズのあるコミュニティとして自分自身を認識し、そのニーズを満たすことによってコミュニティに貢献する覚悟なのです。
私がアフリカに来た時に、そのようなものを感じました。とくに若者と話す時にはそうでした。これはユニークな資産だと想います。人々が変化の必要性やおかえしするということを認識しているのです。
ここの学生は自分自身だけでなく、国や大陸の未来も信じています。私たちがすべきは、彼らが信念を実行できる機会を確保するということです。こういった感覚の若者が停滞と迅速な進歩の違いを生み出せるからです。
ネルソン・マンデラはこう言いました。「若者は有能である。目覚めたとき、そびえる圧迫を倒し、自由の旗をかざす」
しかし私たちの義務は若者を目覚めさせるだけでなく、若者に投資し、基盤のある場所を与え、未来を建設できる場所に導くのです。そしてそれを今やるのが私たちの義務です。明日のイノベーションは子供に開かれた機会にかかっているのです。
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複雑で大規模なチャレンジだということは明らかです。しかし、勇気、エナジー、知性、パッション、スタミナのある若者が大きなチャレンジに直面し乗り越える。これもまた明らかです。
みんなが共生できるよりよい未来のためにやらなければならないことは多いのです。しかし、それを実現しようとする人もまた大勢います。
ネルソン・マンデラが夢見た未来を作るべく、できる限りのことをしましょう、そして達成しましょう。ありがとう。
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