2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Oprah Winfrey Harvard Commencement speech | Harvard Commencement 2013(全1記事)
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オプラ・ウィンフリー氏:本当に信じられないわ! 私がハーバードに来ているなんて! ファウスト学長、名誉学位取得者のみんな、カール、とっても最高よ! 本当にありがとう。それから、ジェームズ・ローゼンバーグ、ステファニー・ウィルソン、ハーバードの教授の皆さん、そして私の友人であるヘンリー・ルイス・ゲイツ博士に心から感謝するわ。88年卒業の皆さんの1億1500万ドルにも感謝しているわ。そして、2013年卒業の皆さん! こんにちは!
みなさんの学生生活の締めくくりと、新しい人生の始まりに関わらせていただけて、本当に感謝しているわ。ハーバード大学の名誉博士号に関わることができる、という感謝の深さは量りきれない。誇りに感じているわ。ミシシッピの田舎からケンブリッジまで来てそれを成し遂げる女の子はそうそういないわね。
私はみなさんに、そして自分自身に涙し、今日が素晴らしい人生の節目になるだろうと思ったの。少しでもみなさんにインスピレーションを与えられれば嬉しいわ。他人より劣っているとか恵まれていないとか、もしくは人生がうまくいってないとか、そんなことを今まで感じたことがある人たちへ、私の考えを話させてもらうわね。
これは攻略のためのスピーチよ。実はみなさんに、何かとても特別なことができることを誇りに思っているの。ご自分の席の下を見てみて。そこには自由な学士号と博士号があると思うけど、私には既にそれを得ているあなた方の姿が見えるわ。すごく誇りに思う。
私がお話しできることで、みなさんが今まで聞いたことがないことを思いつくのに数週間もプレッシャーを感じてきたわ。だって私が通っていないハーバードを卒業するみなさんが相手なんだもの。
でも思いついたの。みなさんはAタイプの性格に固執するためにハーバードに行く必要はなかったってことをね。私はハーバードを卒業しなかったかもしれないけれど、私の性格は同じくらいハーバードだと思うの。
みなさんは私のテレビ人生が予想外に始まったってご存知よね。今朝聞いたように、私はミス火災防止コンテストに出ていたの。私が16歳でテネシーのナッシュビルにいたときだったわ。参加した年いっぱいは赤い髪でいることを要求されたの。私は水着コンテストでは勝てないことが分かっていたわ。審査員に質疑応答でこう聞かれたの。
「若いお嬢さん、将来は何になりたいんだい?」私の順番がきたとき、うまい答えが頭の中から抜けてしまったの。でもその日の朝、『Today Show』という番組でバーバラ・ウォルターズを観ていたから、こう答えてしまったのよ。「ジャーナリストになりたいです。誰かの人生や世界に、何か変化を与えられるような色々な話ができるようになりたいんです」ってね。
その言葉が口から出た瞬間に、「ワオ! これってすごくカッコいいわ! 私、ジャーナリストになりたい!」と思ったのよ。
それで19歳の時からテレビに出るようになったわ。1986年には、「絶対成功してやる!」っていう固い決心を持って、自分の番組を持ったの。競争にはとっても緊張していたけど、私はその競争のハードルを毎年どんどん上げていったわ。何だか聞き覚えがある方もいるかしら? 最終的にはトップに立ってそこに25年もいたのよ。
私の『Oprah Winfrey Show』は21年もの間、その時間帯で1番だったの。私は自分の成功にとても満足していたわ。でも数年前に気づいたのよ。みなさんもどこかの段階で経験するかもしれない。考え直す時が来たのね。新しい分野を開拓して、新しいものを見つけなきゃって思ったわ。だから番組を終了して、「OWN」、つまり「Oprah Winfrey Network」をつくったの。
最初はうまくいったのよ。でも自分のネットワークをつくってから1年後に、ほとんど全てのメディアはそれが失敗だって言ったの。単なる失敗じゃないわ。彼らには、ありえないくらいの大失敗だって言われたのよ。今でも覚えているんだけど、ある日『USA Today』を開いて見出しを読んだら、「オプラは自分自身では立っていられない」って書いてあったのよ。私は、「『USA Today』が!?」って感じだった。
今はいい新聞よね! 昨年のこの時期は、私のキャリアの中で最悪な時だったわ。とてもストレスを感じたし、イライラしたし、正直言ってとても恥ずかしいと思ってた。ファウスト学長が私にスピーチをしてほしいと頼んできたのは、ちょうどそんな時だったわ。
私にハーバード大学の卒業式でスピーチしてほしいですって?って思ったの。私のキャリアの成功が終わりかけている、まさにその時に、世界で最も成功するであろうハーバード大学の卒業生に、私は何を言ったらいいの?
だからファウスト学長からの電話を切った後に、シャワーを浴びにいったの。もしくはオレオの袋に向かってもよかったんだけど(笑)。まぁシャワーを選んだのよ。長い間シャワーを浴びていたら、古い讃美歌が頭に浮かんだの。みなさんは知らないかもね。こういう歌よ。「By and by, when the morning comes.(やがて朝が来る)」それで朝が来たときのことを考え始めたの。
私はまるで、穴に落ちて抜け出せないような感じだったわ。でも、その讃美歌の「Trouble don’t last always」(問題がずっと続くことはない)、「this too shall pass」(これもまた過ぎ去るもの)って歌詞が浮かんできたわ。それからシャワールームを出て、私はこの状況を変えられる、もっとよくできるわって考えたの。それでハーバードへ行って、真実を話そうと決めたのよ。だから私は今日ここにいて、ネットワーク事業を好転させたって話をさせてもらうわ!
私はここでスピーチをしたかった理由はそんな経緯だったの。だからみなさんには感謝してる。みなさんが私にやる気を与えてくれたなんて、知らなかったでしょうね。ありがとう! ハーバードの卒業生であるみなさんでさえ、ナギー教授から古代ギリシャの英雄について学ぶまで知らなかったかもしれない基本的な真実をお話しできることを誇りに思うわ。
ナギー教授は私が今朝ここに来た時にこう言ったの。「ウィンフリーさん、どうぞ毅然と歩いてください」って。私は当然毅然と歩くわ! これが私がみなさんにお話ししたいことよ。超えなきゃいけないハードルよりどのくらい下にいるかなんて関係ないの。もしみなさんが私たちみたいにハードルを上げていくなら、どこかでつまずくこともあるでしょう。もっと高いところを目指し続けるなら、イカロスの伝説については指摘するまでもないけど、平均の法則も高まって、みなさんはどこかの時点で落下することになるかもしれない。
だからこれを知っていてほしいの。どこにも失敗なんてものはないんだってことを。失敗とは人生の中で私たちを別の方向へ動かしてくれるものなのよ。みなさんが、穴にはまって失敗したと思っているとするわ。ここ1年、自分自身をこういう言葉で満たすようにしていたんだけど、少しの間は辛いことで頭がいっぱいになってしまってもいいのよ。失ってしまったものを嘆く時間を自分にあげて。
でも全ての間違いから何かを学びとることが重要なの。だって全ての経験や出会い、間違いは、みなさんに自分自身がどういう人間なのかということを教えてくれる。そして導いてくれるものなの。そして次の行動は何なのかを理解すること。そして、人生の鍵は心の中の道徳観と、どちらの道を進むべきかを決める感情のGPSを育むことよ。
だって、今もこの先も自分自身をGoogle検索したら、きっと「2013年ハーバード卒業」っていう結果が表示されるでしょ。競争の激しい社会で、それは名刺のようなものになるの。多くの従業員を雇っている経営者として言わせてもらうと、「ハーバード大学」って言葉を見たら、少し座って「この人はどこにいるの? 連れてきてちょうだい。」って言うわ。それはこれから先の人生において、みなさんを導いてくれるとても素晴らしい名刺代わりになるものなのよ。
例えば弁護士、上院議員、経営者、科学者、物理学者、ノーベル賞やピューリッツァー賞の受賞者、深夜番組のトークショーの司会だったりね。でも私が直面した人生の難しさは、どんな人になりたいかを語れる履歴書を作ることだったわ。それは、何を成し遂げたいかではなく、どうして成し遂げたいのか、ということが書かれた履歴書のことよ。そして、そこに描かれるのはみなさんの肩書や地位の羅列ではなく、みなさんの目標についてなのよ。
なぜなら、何かにつまずいて暗闇にはまってしまったと感じる時、それがみなさんをまた外に出してくれることになるから。天職は何? 信じるものは何? 目標は? 私がそれを見つけられたのは、1994年に小さな女の子にインタビューをした時だったわ。
その子は助けが必要な人たちの為に、ポケットの小銭を集めようとしていたの。彼女は自分で1,000ドルも集めたのよ。私は、バケツを持った小さな9歳の女の子にも大きな心があって、こんなことを成し遂げられるのなら、私には何ができるんだろうって思ったわ。
だから私の視聴者たちにみんなの小銭を集めてもらったんだけど、1カ月後には、1セントや5セント、10セントが集まって、300万ドル以上にもなったのよ! 私たちはそれをアメリカの全ての州から選んだ学生に大学へ行くための資金として送ったの。これが「Angel Network」の始まりよ。
私はただ、視聴者に向かって「あなたがどこにいるにせよ、人生のどんな場所からでもできることをして下さい。もしお持ちならば、あなたの時間、才能、お金を私に頂けないかしら」と聞いただけ。視聴者はそれに応えてくれたの。どこにいたってあなたの優しさを他の人にも分けてあげてほしいの。私たちは力を合わせて12の国で55もの学校を建設し、ハリケーン・リタとカトリーナによって破壊された300の家屋を修復したわ。
私は長い間、放送する立場にいたんだけれど、「The Angel Network」っていうのは、私の心のGPSに忠実な存在だったの。ただ単に、毎日テレビに出るっていうことだけではなくて、番組やインタビュー、ビジネス、慈善事業とか全てのゴールを決める助けになったわ。私がどんな仕事を追い求めようとも、私たちを結びつけているものは、引き裂くものよりもずっと説得力があって、欠点だって補ってくれるんだってことがはっきりわかったの。
みなさんに知ってもらいたいのは、いつだって最初から道が開けているわけではないってこと。私なんて19歳からテレビに出ていたのに、目の前が開けたのは1994年頃だったわ。だから、全部が一度に明白になって自分の目標もすぐに分かる、なんて期待はしないで。私が分かったのは、この地球上ではテレビを利用しているのであって、テレビに利用されているわけではないってことね。優しい心を持つ人たちの素晴らしい力にスポットを当てるために、テレビを利用するのよ。
だから、この「Angel Network」は、単に助けられた人々の人生を変えるだけではなくて、助けた人々の人生も変えるの。私たちが誰であろうと、どういう風に見えようと、何を信じていようと、同じ目的を持って協力することで、その力を大きくできる可能性もあるし、それが大切なことだってことを教えてくれるわ。
私が見た『Bill Moore Show』でも最近このことを思い出させてくれたの。デイヴィッドとフランシス・ウィーラー夫妻のインタビューだったんだけれど、彼らはサンディフック小学校の銃乱射事件で7歳の息子のベンを亡くしているの。
彼らが決して弱気にはならないとこのインタビューで話していた時、議会では身元調査を強化する銃の安全法案は否決されたわ。フランシスはこう言ったの。「私達の心は打ち砕かれたわ。でも息子の魂は生きている。彼らには、改革についての対話がどんなに大切なものかということを話つもりよ。そして私は争うことなくそれをやってみせるわ」
それから旦那さんのデイビッドは「意見が合わないからって誰かを中傷したり、悪者扱いしたりするべきじゃないんだ。それをやった瞬間、話し合いは決裂してしまうからね。そしてそんなことをこれ以上続けちゃいけない。問題はあまりにも大きい。先の見えない道に、明かりを灯すものが必要なんだよ」と付け加えたわ。
私たちの政治システムやメディアは、対立したり、麻痺していたり、利己的な国の姿を映しだすわ。でもみなさんは真実を知っているはず。ワシントンや24時間放送されるニュースが繰り返すようなシニシズムや悲観主義より、ずっとマシだって分かっているのよ。
あ、私の番組のことじゃないわよ。この国の大多数の人々はより確実性のあるものの必要性を考えているわ。だって私たちは憲法修正第2条を維持することもできるし、子供たちの命を奪う暴力行為をなくすこともできるって分かったんだから。人々が対立する必要はないのよ。
ほとんどのアメリカ国民は、この国に滞在する1,200万人もの不法移民の市民権への道は開けている、と信じているわ。だって自由の女神に刻まれているように、法律を強行することも、海岸に辿り着いてきた大量の貧しい移民を受け入れることも可能なんだから。
みなさんはハーバードを卒業するのだから、大切なことを分かってる。低所得者層の人々が、健康的な食事や屋根のある場所、きちんとした教育を受けるべきだって信じている人もいるし、そうでない人もいる。この地球上で最も豊かな国なんだから、私たちは基本的な安全性や機会を与える余裕があるはず。
質問したいのは、私たちに何ができるのかっていうことよ。みなさんはどんな行動を起こす? 多分こういう考え方には賛成の人もいるし、反対な人もいるわよね。こういう問題に関心があるけれど、2013年の卒業生のみなさんが情熱を向けるような別の問題もあるのでしょうね。
もしかしたら「政府で働くことで変革をもたらしたい」と思う人もいるかもしれないわね。自分自身のテレビ番組を持ちたいと思っている人もいるのかしら。もしかしたらシンプルに小銭を寄付しようという人もいるかもしれないわね。
みなさんのご両親はきっと今感謝していると思うわ。みなさんの世代は、国民がずっと変化を受け入れなかったことを打ち破る、という使命を背負っているの。みなさん一人ひとりがこの素晴らしい大学に通うという機会を与えられたのよ。
自分の人生や隣人の人生、そしてこの国の将来をより良いものにするチャンスがあるわ。その時がきたら、私が確信を持っていることを伝えさせてね。それはみなさんの人生が本当に良くなる時よ。
マヤ・アンジェロウはいつも言っているわ。「学んだ時には教えなさい。手に入れた時には与えなさい。あなたの人生に目的や意味を与えてくれるのが友達よ」みなさんは全員、自分の「Angel Network」を作り上げる力があるわ。そうすることでこの年の卒業生は歴史上のどの世代よりも影響力があり、自信を与えられる武器を持つことができるのよ。
私はアナログの世界でそれをやったわ。1日に2000万人近くもの人々が観てくれるまでになれたの。今はTwitterやFacebook、YoutubeやTumblrがあるから、たった数秒で数十億人の視聴者を得ることすらできる。2008年に記録した投票率で分かるように、私たちは無関心や政治離れについての予想を裏切ってきたような世代なの。
有識者はみなさんの世代について、失望し過ぎているとか覇気がなさすぎるから、2012年の選挙でその時と同じような投票率は維持できないって言う。でも、もっとすごい投票者数の記録を出して彼らが間違ってたって証明したじゃない。
みなさんの世代はB.Sのための素晴らしく磨き上げられたレーダーを発展させてきたわ。偏った解釈や不正、人為的な不快さはこの国の討論を溢れさせてきたわ。みなさんは本物の進歩というものが信頼や正直さ、そして共感を必要とするっていうことを理解しているわよね。
私が25年間毎日欠かさず視聴者に話しかけてきたことで学んだ、最も重要なことを話させてもらうわね。それは人間の経験には共通点があるということ。ほとんどの人は引き離されたりしたくないものなの。私が全てのインタビューから発見した共通点というのは、みんな自分を認められたいということ。理解されたいのよ。
私は35,000回以上もインタビューを行ってきたけど、収録が終わると全員がいつも私の方を向いて絶対聞いてくることがあるの。それぞれ聞き方は違うんだけど、「うまくできていたかな?」って聞くのよ。ブッシュ大統領からも聞いたし、オバマ大統領からも聞いたわね。英雄からも主婦からも同じことを聞いたわ。事件の被害者からも犯罪者からも聞いた。
ビヨンセや彼女のBeyoncenessからですら聞いたのよ。彼女はパフォーマンスを終えて、私にマイクを渡して言ったの。「私、うまくできていたかしら?」って。
友人、家族、敵や赤の他人、みんな議論や出会い、取引の場で一つのことを知りたがっているの。「自分はうまくできていたかな?」ってことをね。「私の話聞いてくれた?」「私のこと見ていてくれた?」「わたしが話したことはあなたに響いた?」って。
ここはFacebookが生まれた大学だけど、みなさんには実際に外に出て、顔と顔を合わせて、自分と違う意見を持つ人たちと会話をしてほしいの。その相手の目を見て意見を聞くと、スピードや距離感がわかる。そしてこの世界の匿名性は、私たちから誰かの立場に立つことや認識する能力を奪うことはできないということを理解するのに役立つわ。これは1人の人間と、国家の成功のためにも絶対に必要なことなの。
12月のあるいつもの金曜日に、小さな息子を殺された男性は言ったわ。「先の見えないこの暗闇に明かりを灯す何かが必要なんだ」と。それを精神とか魂とか、崇高な自分とか頭の良さとか何と呼ぼうが、みなさんの中にはろうそくがあって、それに火を灯したら、みなさんの人間らしい部分が照らし出されるの。
ミシシッピの田舎から出てきた若い女の子だった私が学んだのは、自分らしくいることは、バーバラ・ウォルターズのマネをするよりずっと簡単だってこと。
バーバラが頭に浮かんだことから全てが始まったものだから、私はバーバラみたいに座って、バーバラのように行動しようとしたわ。でもある晩、ニュース番組で原稿に書かれてあった「カナダ」という単語を自分の発音で読んだの。私がバーバラのマネをするのをやめた瞬間だったわ。テレビで大笑いしちゃった!
笑い始めることもできず、私の本当の人格を表に出して、気づいたの。バーバラのマネをしているより、ずっといいオプラになれるってね。
みなさんはきっと、この居心地のよい大学を離れてハーバード卒という立派な実績の真価を問われることが不安でしょうね。でもその中で、どんな困難やつまずき、失望にさらされたとしても、きっと本当の成功や幸せを見つけられるわ。ちゃんと自分の目標を持って、それが絶対にオンリーワンな目標であって、人間としての真実で、最高のあなたを表現するような目標だとしたらね。
みなさんは自分自信や家族、周りの人たちの力を使うことで、その人間性を最大化したいのよね。神学者であるハワード・サーマンはこう言ったわ。「世界が何を必要としているのか自分自身に尋ねてはいけない。自分自身に、なにが自分を生き生きとさせてくれるのかを問い、そして実行しなさい。世界が必要としているのは、生き生きとした人たちなのだから」
フォート・ローダーデール出身のマイケル・ストルツェンバーグのような人たちを世界は必要としているのよ。マイケルは8歳の頃、細菌感染によって手足を失い、死ぬ寸前だったの。一瞬のうちに、この元気いっぱいだった小さな男の子は人生がすっかり変わってしまったわ。でも彼は、元気だった頃の自分を失って、自分がどんな人物になりたいのかを見つけることができたの。
車椅子に一日中座っていることを拒否して、義足や義手を使いながら歩いたり走ったり遊んだりすることを学んだのよ。彼は、ボストンマラソンの爆弾事件で多くの被害者が手や足を失ったと知って、中学校のラクロスチームに入り、その闇を自分の灯す光で消し去ろうと決めたのよ。
2014年のボストンマラソンを走るときまでに、手足を失った人々のために100万ドルを集めようと、マイケルと兄弟のハリスは「mikeysrun.com」を作ったの。
ここから1,000マイル以上離れたところで、この若い兄弟は彼らのコミュニティがマイケルをサポートしてくれた方法で、ボストンのコミュニティをサポートするために人々を動かしているのよ。この13歳の少年は、手足を失った人たちに聞かれてこう答えたわ。
「最初はみんな悲しむと思うよ。永遠に取り戻せないものを失って、怖いと感じるからね。僕も怖かったよ。でもみんなきっと大丈夫だ。みんなまだわかってないだけだよ」
私たちはいつでもわかっているわけじゃないのよ。いつだって見えているわけじゃないし、ニュースが聞こえているわけじゃない。日々の生活の中でも感じてさえいないの。でも2013年の卒業生のみなさんはきっと大丈夫だって確信があるわ。
みなさんもこの国は大丈夫だって確信があるわよね。9歳の女の子が小銭を集められたんだもの、大丈夫よ。デイビッドとフランシス・ウィーラーやマイケルとハリス・ストルツェンバーグがいるんだもの、大丈夫。それに今日ここにいる天使のネットワークであるみなさんがいるんだもの。
4年前にハーバードに来たカディージャ・ウィリアムズは12年間で12の学校に通ったの。売春を斡旋する人たちや売春婦やドラッグの売人に囲まれて、ゴミ袋で生活していたのよ。ホームレスだから朝ウォルマートに行って体を洗うの。そうしたらクラスメイトの前で臭わないですむでしょ。そして今日、このハーバードの2013年卒業生になったのよ!
時々、みなさんはつまずいたり、失敗したりするかもしれない。きっと自分の道に疑問も抱くし、疑いもするでしょう。でも、自分を生き生きとさせるものが何なのかを見つけるために、自分自身の中のGPSの言葉に耳を傾け、導かれる意思があるならば、大丈夫! うまくできるわ。
きっとみなさんは幸せになる。きっと成功する。世界を変えられる。2013年の卒業生のみなさん、おめでとう! そしてご友人や家族のみなさんもおめでとう! 幸運を祈るわ! ご静聴ありがとうございました。
私、うまくできていたかしら?(笑)
(会場拍手)
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