2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Stanford Graduate School of Business Talk Smart: Communication Techniques(全1記事)
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マット・アブラハム氏:ようこそ! 自由な場で効果的に話すことについて今日はお話しようと思います。参加していただけて感謝しています。文法ちょっと変ですいません。このビジネス・スクールで教育法を学んだのですが、人の注意を引くというのは難しいことです。なのでこういったことでも注意を引けたらと思います。今日は非常にコミュニケーションの多いワークショップにしようと思います。
やりにくいと感じるのはかまいませんが、隣の席の人に話しかけたりしてもらうよう私が尋ねることはご了承下さい。立ち上がって実際に何かしてもらうこともありますが、コミュニケーションすることによってコミュニケーションが上達すると考えているからでもあります。
ではさっそく始めたいと思います。この文章を読んでいただきたいのですが、読みながらFの数を数えて下さい。黙読でお願いします。
Fが3つあったという方は挙手お願いします。では4は? 5はどうでしょう? 6は? Fで終わる2文字の単語を見逃した方は? 答えは後ほど。
私が初めてこれをやったのは12年前だったのですが、自分がばかに思えてしまいました。なので周りにも同じ思いをさせてやろうと思って(笑)。
(会場笑)
というのは冗談です。これをやった理由というのは、これがまさに今日話す事を代弁しているからです。賢い人達でもこれがうまくできなかった。大衆の面前で話すときでも同じです。特に即興で話す時です。でもそれをうまくやる為には、普段よりちょっと変えればいいだけなのです。それは人前で喋る時の心の持ちようを変えるものです。
事前に準備して話すようなスピーキングではなくて、自由な場での即興のスピーキングについて話そうと思います。
ビジネス・スクールのために作ったワークショップから出来たものです。成功を手助けする為にどうすればいいかという調査が学生の間でなされました。そしてそれは、沈黙に対する反応に関することだったのです。教師がいきなり「これどう思う?」などと聞いたときの沈黙です。
その結果、このワークショップが誕生しました。GSBの1年生のほとんどがこの授業を経験します。今回はそれのハイブリッド版のようなものを考えています。実際には、計画されたスピーチより、このスピーキングのほうが多く発生しています。夕食での自己紹介など、上司が「フィードバック教えて」とか言った時などがそうです。質問は最後に設けていますので、何が聞けるか楽しみにしております。
やるべきことはいたってシンプルです。良きスピーカーであるためには、不安をコントロールする必要があります。それについてまずお話しましょう。そして対話における根本のルールと本日のアクティビティをやっていきたいと思います。
それではまず不安のコントロールについてお話します。85パーセントの人が人前で話す時に緊張します。残りの15パーセントはウソをついています。
(会場笑)
ちょうど先週、チャンピオン大学が研究でアメリカ国民にこう聞きました。「あなたが最も恐れるものは何か?」それに対し、テロとかアイデンテティの喪失などと同時に、上位5件に「人前で話すこと」というのが挙げられました。これは偏在するものであり「手なずける」ことが可能です。
克服するとあえて言わない理由としては、不安は助けにもなるからという理由が挙げられます。なので手なずけてコントロールする術を学ぼうということです。
なのでそのためのテクニックを紹介します。それらは学術研究に基づいたものです。しかしその前に考えていただきたいことがあります。「観客として緊張しているスピーカーを見た時どう感じますか?」どうでしょう?
観客:不安に思う。
マット:ですよね。ではどうするか。うなずいたりするのか、もしくはやる気をなくすのか。でもそのどちらもスピーカーにプラスには働きません。そこで不安のコントロールが必要なのです。コミュニケーターとして根本的にやるべきことというのは、観客を安心させるということです。そうすることによって観客はメッセージを受け取れるからです。
そしてそれは聞こえが良い言い方という意味ではなく、時には突き刺さるメッセージでもあります。メッセージを受け取れるような状況にいることが大切なのです。なので観客を安心させるというのは常に必要で、そのためには不安をコントロールをする必要があります。それでは今から、すぐに使えるテクニックについて話そうと思います。
まず初めにやることは、不安を感じたその瞬間に関係しています。ほとんどの人にとって、それは最初の会話よりも前に発生します。震えたり汗をかいたりして、自分が緊張していることを感知します。
リサーチによると、この時に「自分が緊張している」という具合に自分の緊張に挨拶するのです。それを自覚している時点で正常なのです。85パーセント人が同じ感覚なのです。そう自覚することによって、それより悪化せずにすみます。
なので、今度緊張を感じる事があれば「自分は今緊張してるな」と考えてみて下さい。
ノートを取っている人がいるので言っておきますが、今こうして話していることについての書類がありますので安心して下さい。
(会場笑)
この方法に加えて効果的なのがもう一つあります。私が大学院でリサーチしていたころに助けになったものです。それはスピーキングのシチュエーションを見直すことにあります。
ほとんどの人が、プレゼンをちゃんとやらなければとか、うまくパフォーマンスしなければと思いがちです。歌や演劇などのようにパフォーマンスをする場合には正解と不正解が存在しますが、プレゼンにはそれはないのです。うまい下手はありますが、正解や不正解というものは無いのです。パフォーマンスとは違う見方をする必要があるのです。
そこで必要な見方というのは、これは会話であるという見方なのです。現在私は100近い人達と会話をしています。パフォーマンスではありません。皆さんが出来る具体的なことを紹介しようと思います。
まずは質問をしてみて下さい。質問はその性質上、対話なのです。私も最初にFの数を聞くことによってそれを実践しました。観客を取り込むことによって、自分がプレゼンターだと感じられました。どんな質問でもいいのでしてみることです。
私がこのプレゼンテーションの概要を考えたときも、質問を利用しました。ポイントを挙げるのではなく、自分が答える質問をリストにしていきました。今喋っているのも、「どう不安をコントロールするか」という質問への解答なのです。
質問すること以外で会話がうまくなる方法についてですが、それは話し言葉を使う事です。緊張しているスピーカーは、観客を恐れて物理的にも距離をとりがちです。そしてそれは言語にも言えることなので、自分たちに距離を置くような言葉を使ってしまっているのです。
「誰しもが考えなければならない」というより、「私達皆に関係することです」というようなことです。「ステップ1、2、3……」というより「まず最初は」というように。話し言葉を使うことで不安もコントロールしやすくなります。
3つ目のテクニックはこの大学院にいるときからの研究なのですが、幸運なことに私は、Stanford Prison Experiment fameのPhil Zimbardoと学ぶことができました。彼がシャイについての世界初の施設の創設に大いに貢献したことはあまり知られていませんが、私と彼は一緒にある研究をしました。
時に応じて、趣向が反応にどんな影響をもたらすかということについてです。未来の結果ではなく、今この瞬間に集中するほうが緊張は少ないということでした。ほとんどの人は、現在ではなく未来を心配しているのです。ですから自分のフォーカスを現在に持ってくることができれば、未来についての心配することはないため、結果として緊張は少なくなります。
時給1万ドルのプロのスピーカーが知り合いにいるのですが、彼は非常に緊張します。講演前には舞台袖で100回腕立て伏せをするそうです。汗だくになるので流石にそれをやれとは言いませんが、ちょっと歩き回るくらいならできます。他にも、アスリートは試合前に音楽を聴いたりします。そうして今この瞬間に集中しているのです。数字の100を逆から数えるといったこともできます。
私のお気に入りは、早口言葉を言うことです。発声にもいいですしね。ダメなスピーカーは発声練習をせずにひきこもってしまします。なので早口言葉は発声練習にも今への集中にも役立つのです。序盤に私が、皆さんに参加していただくと言ったのを覚えていますでしょうか? 私が今から早口言葉を言うので、それを繰り返して下さい。間違ったかどうかちゃんと聞いていますので。
「I slit a sheet. A sheet I slit. And on that slitted sheet I sit.」
会場:「I slit a sheet. A sheet I slit. And on that slitted sheet I sit.」
マット:すごい!「シット」になってないですね!
(会場笑)
今まさにこの瞬間、皆さんは何も心配していませんよね。正しく発音することに集中していました。こういうことです。こんなに簡単なんです。なので、不安をコントロールするこというのは非常に簡単なんです。不安を感じだしたことを自覚し、状況を会話として考えた時、そして今に集中するということによって、不安をコントロールできるのです。
質問は歓迎します。それとこの後、これら以外にも役立つ情報についてお知らせしようと思います。
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