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株価チャートは楽譜に似ている?投資家・藤野英人の趣味と仕事(全1記事)

投資で「上がる銘柄」だけに着目するリスク 藤野英人氏が語る、変動率を踏まえたポートフォリオの重要性

【3行要約】
・「お金のまなびば!」はお金や投資、経済の話について、藤野英人氏や、ひふみのメンバーと学んでいくチャンネルです。
・レオス・キャピタルワークス代表取締役社長の藤野英人氏は、株価チャートが楽譜に見えると語り、投資と音楽の共通点を指摘。
・投資家は美術館やコンサートで美的センスを磨き、ルールの中での表現力を高めることが重要だと提言しています。

なぜ藤野英人氏は芸術表現を学ぶのか

ナレーター:プロの投資家、藤野さんとお金を通して社会をのぞいてみよう。「お金のまなびば!」。

――(以前の動画で)社交ダンスのお話があったと思うんですけど、(藤野さんは)ピアノもけっこうやられていると思うんですよ。

藤野英人氏(以下、藤野):はい。

――やはり何か、仕事に活きてくる部分とか、学びになる部分があったりするんでしょうか?

藤野:ピアノというのはものすごく建築的で、構築的に曲が作られています。小節があって、その中に決められた音の数があるわけなんですね。そこで、リズムとか拍というルールの中で(楽曲を)表現していく。

ルールを守って、それどおりに表現するというのは、社会そのものなわけですよ。青信号は進むし、赤信号は止まる。そういうことが書いてあるのが楽譜なんです。

でも、それを機械的にやったら音楽にはならないから、決まりの範囲内の中で、どうやって自分の個性を出していくのかを追求するのが芸術や音楽の見せどころなんですね。

同じ楽譜でも表現次第でまったく違う印象を与える

藤野:同じフォルテというのも、「(力強く)フォルテ!」と言うのと、「(穏やかに)フォルテ」と言うのと、雰囲気が違うじゃないですか。だから、その感覚をどうつかむか。

例えば、「(仰々しく)そこで……狼がやってきたんだよ!」と言うのと、「(淡々と)そこで、狼がやってきました」。相手に与える印象が違う。でも、フォルテと書いてあると。

そのフォルテを「狼が!」ってするのか、「狼が」とするのかによって相手に与える印象が変わってくるし、相手側に与える喜びが変わってくるわけなんです。

そういうあり方というのは、結局は仕事もそうで、どこまでの加減でやるのかにはすべてルールはあるけれど、ルールの範囲の中でやれることはたくさんあるわけなんですね。その中で自分のあり方をどう表現していくのかを考えるのは、とても楽しいことだと思うんです。

だから、それをよく考えながら音楽を組み立てていき、組み立てたものの成果と、自分のやりたいこと、理想的なもののギャップが出てくるので、このギャップを埋めるために努力をして、努力をした分だけ良くなっていくというところも、さまざまな学びの方向性があるわけなんですよね。

チャートの動きが楽譜のように見えることがある

――ピアノを学ぶ藤野さんは、芸術家のような感性が投資にも活かされていると言います。株価チャートも、あるものに見えているようですが?

藤野:昔からいろんなものに見えるんですけど、ポートフォリオ。マーケットの動きというものを、ブルームバーグ(のインデックス)とかいろんなもので表現していて、銘柄があって、それぞれの株価があって、PERというような各ファクターが並んでいるわけですね。

それで、各企業ごとに株価のチャートが見えるわけですけれども、その動きが楽譜に見えているところがあって。要はオーケストラのスコア、総譜って言うんですけど、それが「ここは全体が上がる」「全体が下がる」みたいに言うのですが、これにすごく似ている。

マーケットって、上がる時には全部がバーンと上がり、下がる時はバーンと下がるんですよ。でも、上がっている中でも下がっているものもあるんですよね。

オーケストラの曲もそうで、全部がワーッと上がっている時に、例えばフルートの音が下がっているとする。それが音楽のおもしろさだったりするわけなんですね。なので、マーケットの動きっていうのが、なんだかオケとかピアノの楽譜の動きみたいに見えているところがあるんですよね。

でも、他のアナリストやファンドマネージャーとかお客さんには意味がわからないから、そういう比較で話すことはないんです。だけど、僕の脳の理解で言うと、楽譜になぞらえて考えて、感覚的に理解しているところもあるんですよ。

リスク分散の極意は楽譜の音の組み合わせと通じるものがある

藤野:そこにある種の、投資の醍醐味みたいなのがあって。ある時に全部がバーンと上がるとすごくいいんだけど、下がる時に全部が下がったら、ファンドの動きとしてはすごくボラティリティ(変動率)が高くなります。

だけど上がっている時に、7割上がっているんだけど3割下がっているとか、逆に7割下がっているんだけど3割がちゃんと上がっていると、全体の変動率が抑えられるわけですね。

上下運動だけで言っても「上がる、下がる」の差がなるべく少ない組み合わせにすると、結果的にお客さまに対するストレスが減る。だから、「どういう組み合わせでやったらいいんだろう」ということを考えるのが、ポートフォリオマネジメントです。全体の組み合わせをどうするかを考えるので、僕らの仕事はポートフォリオマネジメントが大事なんですよ。

ポートフォリオマネジメントは楽譜とか場合によっては将棋の棋譜みたいな動きそのものなので、そういう動いているもの。また、その中に意思が反映されるようなものには、どこか似ている。違いもいっぱいあるけれども、共通点もいっぱいあるというような気がします。

ファンドマネージャーにも「美的センス」が重要

――そんな藤野さんが考える、ファンドマネージャーの仕事に大切なこととは何でしょうか?

藤野:美的センスってすごく重要です。僕はものすごく美的センスがあるかどうかはわからないけれども、「それが美しいか美しくないか」という感覚は常にあるんですよね。調和が取れているか取れていないかとか、調和が取れていないけど格好良く見えるとか、いろいろとあると思うんです。

それを非常に重要視をしているところがあって、自分自身も美的センスというのか、美しいものを感じたり見たりするような経験値を上げようと思っています。それは美術館に行くことだったり、実際のコンサートに行って、プロの演奏を生で聴くとか。

「何が美しいと思うのか?」ということに対する経験値を上げる必要があって、ピアニストであったりオケであったり作家というのは、社会に対する美しさとか矛盾を音や色で表現するわけなので、それを100パーセント理解できないにせよ、感受性のある人間としてそれを受け止めて、作者からのメッセージを感じる。

同じように企業経営も、それぞれの会社が決算を出して、決算とIRを出すことによって自分たちの会社を表現していくわけなんですね。それを僕らが株の組み合わせによって表現をしていく。なので、僕らの運用成績っていうのは、リザルト、結果って言わないで、パフォーマンスと言うんですよ。パフォーマンスが良かったか、悪かったか。

ピアノの演奏とか、それからダンサーの踊りとかもパフォーマンスと言うんですよね。だから僕らのやっていることは、ダンサーとかピアニストとか、それから作家と同じようなことをしていると思いますね。

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