それでもiDeCoを選ぶのはどんなケース?
ただそれでも、iDeCoを選ぶ理由があるとするならば、さっきからお話ししているとおり、iDeCoをあえて選ぶと、年間2,000円ほどの手数料がかかるし、iDeCoを開設する時の手数料というかたちで追加コストがかかってくる。
ということは、そのコストをかけてでもDCじゃなくてiDeCoをやりたいという理由がないと、なかなかiDeCoをやらないかなと思うので、考えられるのはまず1つですね。
商品ラインナップがあんまりよくなくて、例えば手数料が高いとか、全世界株式の投資信託が自社のDCラインナップにはないよという感じ。これは、かなり解消されてきているんじゃないかなと個人的に思っています。
10年前とかは、手数料0.5パーセントってざらにあったんですけど、ちょっと中身が入れ替わりつつあるという話は聞いているし、全世界型の投資信託は各社が商品を出し始めているし、どこの運用管理機関であってもある程度揃い始めてきているので。0.1〜0.2パーセントの差だったら、わざわざ分けるほどのニーズがなくなるんじゃないかなと思ったりしています。
これはいろいろ細かいところで「いや、うちは」というのはあるとは思うんですけれども、こういうニーズがあるとiDeCoをやるかもねという感じですね。
DCとiDeCoの受け取りタイミングをずらしたい場合
テクニカルな話で言うと、2番目のニーズはなくはないかなというところ。DCの受け取りタイミングとiDeCoの受け取りタイミングをずらしたいと考えている人は、あえてiDeCoを選ぶのはなくはないのかな、そこまでこだわらなくていいかなと個人的には思いますが。
これはどういう考え方なのかと言ったら、DCにひとまとめにすると、DCを何歳で受け取りますかという選択肢になるわけですが。DCに1,000万円、iDeCoに1,000万円という場合は、DCを60歳で受け取って、iDeCoを61歳とか。もっと言ったら退職金が60歳だったら、DCを61歳、iDeCoを62歳みたいな感じでずらすと、どういうメリットがあるかと言ったら。
みなさんもある程度ご存じだとは思いますが、退職所得控除を2回フル適応するのは正直制度的に難しいんですけれども。所得税は累進課税なので、その年度の受け取り額が大きければ大きいほど高い税率、限界税率に上がってしまうので。
例えば1,000万円・1,000万円で分けるのと、2,000万円で受け取るのだったら、2,000万円で受け取ったほうが、この累進課税のシステム上、所得税が高くなっちゃうんですね。なので1,000万円・1,000万円に分けたほうが税金を少なくできるので、このあたりを使う。
商品ラインナップの問題が一番大きい
あとは退職所得控除。例えば61歳でDCを受け取りました。この時に全額退職所得控除を使ったとしても、62歳でiDeCoを受け取る時は、当然退職所得控除を使い切ったら0円になるんですけれども。国税庁のホームページとか見たら、退職所得控除が80万円に満たない場合は、最低80万円になりますよという記載があるんですね。

この国税庁のホームページの退職所得の説明の退職所得控除額の計算式というところを見たら、20年以下のところが40万円×勤続年数とあって、カッコに、80万円に満たない場合は80万円と書いてあります。退職所得控除が80万円なかった場合に関しては、80万円がつきますよという記載です。
これはタックスアンサーに確認しても、2回目を使う時に0円とか80万円未満だったら80万円つきますよと言われていたので、こういった細かいテクニックを使いたい人は可能性があるかなと思います。
とはいえ、税制は変化しますし、20年、30年先に起きる出来事に現在の税制が変わっていない想定で今からやっていくのは、そこまでベターな選択ではないかなという気はするので。ここはあえて、ちょっと書いてみたところなので、おおよそ1番の商品ラインナップの問題が一番大きいかなと思いますが、ここがなければ、マッチング拠出のみでiDeCoをやらない人が一定数出てくるんじゃないかなと思っています。
iDeCo関連の改正は目玉が多い
ということで個人的に、iDeCo関連の改正はわりと目玉が多くて、60歳以降もiDeCoの拠出ができるようになるのもすごく大きな改正だし、金額が上がるのも大きい。意外と関係する人にとって大きな改正が、このマッチング拠出の企業の上限が撤廃されるというところだったと思います。
実際に僕のお客さんに1人、会社の拠出額が少なくてiDeCoをやろうと悩んでいた方がいたのでこれをお伝えして、これが始まってからマッチングで上限を上げるほうがいいなと思っている。で、これを待っている。という方がおられたので、ぜひ関係する方はこのあたりを知っておくと、iDeCoをやらずにのほうがコストを抑えられる可能性があるので、知っていただきたくて動画を撮ってみました。
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