2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
1杯〇〇円のマグロ丼!インバウンドはいつまで増え続ける?値上げをすべき理由をプロ投資家が解説(全1記事)
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ナレーター:アンケート調査から気になる8つのトピックをピックアップ! 今回は「インバウンドバブル」。
藤野英人氏(以下、藤野):オーバーツーリズム対策は、「値上げをしましょう」というところです。
2023年8月に京都で、外資系のけっこうかっこいい有名なホテルに泊まったんです。部屋の中でランチをとろうと思い、マグロ丼にしようかと思って注文したんですよ。値段を聞いたら「24,000円」と言われたんです。スペシャルマグロ丼とかではなくて、普通のマグロ丼なんですよ。「えー!?」と言って、すごくびっくりしました。
でも、これは正しいんだと思います。払いたい人が24,000円を払って、それで「マグロ丼うまいね!」と言って、本当に最高の体験をしたと思ったら、外国人相手にはそれでいいんじゃないですか。
僕はほかにも安くアクセスできる所を知ってるので、24,000円のマグロ丼は納得できなかったけれども、さすが外資系のところはちゃんと値段を修正してるんだと思います。
でも、グローバルに見てもマグロ丼24,000円は高すぎると思うんですが、ちゃんと値上げをしているという面で見れば……僕は食べなかったし頭にはきたけれども、「この外資系のホテル、やるな」と思いました。
藤野:じゃあ、こういうことが大事じゃないかなと思うんです。僕らはなんでも「安いサービスをすることが喜ばれる」と思いすぎだった。それが、長いデフレ経済をずっと招いてしまった。
「良いものをより安く」というのは、良い言葉だと思うじゃないですか。「良いものをより安く」はダメで、「良いものはより高く」なんですね。それはなんでかというと、良いものだから。
良いものを作るには、職人、技術、高い原価、仕入れ先のがんばりがあるわけですよね。やはり、高い値段でそれを提供しないといけない。「良いものをより安く」というのはどういうことかというと、従業員、仕入れ先が泣くということなんですよ。
だから、このインバウンドでものすごく重要なことは何か。2024年3月の訪日外国人は推計で308万人も来ました。これだけ(日本に)人が来ていますが、もっと来ると思います。なぜかというと、日本はずっとデフレが続いてきたところ、日本は良いものをちゃんと作ってサービスをするところ、あとは円安が(要因として)あります。
外国人からすると、コロナも明けて日本に来てみたら「なんてすごい国なんだ」「なんて安くておいしいものを食べれるんだ」ということになったと思います。そういう面で見れば、僕らの国は恵まれてるんですよね。
500円で牛丼が食べられるんですよ。あれ、おいしいじゃないですか。ところが同じ吉野家でも、吉野家USAでサンフランシスコで食べると、まったく同じものが1,500円します。それは日本に来ますよ。いつまで(訪日外国人が)来るかというと、この差がなくなるまで来ますね。
年間で言うと、だいたい3,000万人とか4,000万人近く来ると思いますが、それは多く来ますよ。でも、1億人来たって、フランスやイタリアとかに比べると(外国旅行者数は)まだまだ少ないですからね。これから日本は観光でものすごく伸びる余地があります。
藤野:一方で何が問題かというと、ホテルの数も足りないんですよ。もっと作るといいと思いますし、高い値段で販売するんです。外国人旅行者向け価格を作っていいと思うんですよね。今、外国人(旅行者)のJRパスは日本人よりも割引してるんですよ。「日本は何をしてるんですか?」と思うような。
外国人旅行者がずっと乗れるパスだったら、3割ぐらい高くしたっていいじゃないですか。(現時点では)すごく安い値段で販売しています。もっと値上げしましょうよ。もっと値上げしたら、それでお客さんが減っちゃうじゃないですか。いいんですよ。
お客さんが減っても、高い値段でもちゃんと喜んで来てくれる人のほうが、たぶんお金もより払ってくれるし、トラブルも少ないし、人数も減るじゃないですか。それで、少ない人数の人に手厚いサービスをしたほうがいいんですよね。
訪日外国人数を数で考えるのではなくて、落としてくれた金額で把握する必要があるのではないかと思います。10兆円とか20兆円、落としてもらうようにしてもらうといいと思うんですね。外国人により高く良いものを販売する、というかたちにしてもらいたいなと思います。
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