CLOSE

40代向け資産形成講座【有料セミナー級です】(全5記事)

40代は「支出の無駄」が溜まりやすい ファイナンシャルプランナーが教える、40代向け資産形成のポイント

元役者という経歴を活かし、現在はファイナンシャルプランナーとして講演や投資相談を行っている井上ヨウスケ氏。YouTubeチャンネル「井上ヨウスケ/井上FP事務所」では、投資などのお金の知識に加えて、読書や価値観に基づく型にはまらないお金の使い方などを発信しています。本記事では、40代が「支出の無駄」が溜まりやすい理由と投資より優先すべきことをお伝えします。

■動画コンテンツはこちら

40代は「支出の無駄」が溜まりやすい

井上ヨウスケ氏:はい、どうも、井上ヨウスケです。今日は、以前よりご要望の多かった40代向けの資産形成講座をしたいと思います。

40代となるとライフスタイルがかなり多岐にわたるので、全員に絶対当てはまるというのはなかなか難しいんですけれども、基本的な考え方という部分でお話をしたいと思います。

先にポイントをお話ししていくと、投資でお金を増やすより、まずは自分の今の支出に無駄がないかどうか。特に40代は無駄が出やすい、支出の無駄が溜まってきている年代でもあります。まずはその無駄を見直して、その後に投資を考えていくことがとても大切なので、順を追って解説をしていきたいと思います。

では、時間がない方もおられると思うので、まずは動画のポイントを解説していきます。まずポイントの1つ目ですが、お金を増やすためには、その元手が必要になります。その元手となる必要な資金を増やすという意味でも、今使っている資金に無駄がないかどうかを確認しましょう。

やはり40代は、20代、30代の無駄の積み重ねが大きくなってきて、それを見直すことによって投資に回せる資金がかなり増やせる可能性があるので、まずは家計の無駄を見直すのがポイントです。

40代向け資産形成のポイント

そして、ポイントの2つ目です。その見直す支出の中でも、いわゆる固定費と呼ばれるものですね。1回契約したら口座から毎月毎月引き落とされる保険とか住宅(ローン)とか通信費というようなもの。

このあたりは、見直す機会がない限り使いすぎていてもあまり自覚がなかったりするので、見直しをすることによって効果が出ると、家計にかなり影響が出ます。トータルで1万円安くなったら年間で12万円。残り20年で240万円というふうにけっこう大きな金額になってくるので、見直しをする場合は固定費から見直しましょう。

特に住まいに関しては、家計の見直しというより、今後のご自身のライフスタイルにも関係してくるので、その点も踏まえてお話をしていきたいと思います。

そして、ポイントの3つ目にもありますが、投資に関しては、ご自身が残り20年以上働くつもりであれば、つみたてNISAを使っていくという考え方がいいと思います。

というのも、つみたてNISAはあくまでも箱なので、その中でどういう投資をするかという時に、多くの方はインデックス投資をするんですけれども。インデックス投資は投資スキルは必要ないんですけど、運用期間はやはり15年から20年ぐらいは見ておかないといけない。勤続年数が20年以上ある方はそれが確保できると思うので、つみたてNISAを積極的に使っていくという考え方をするといいと思います。

そして、ポイントの4つ目にもありますが、もう1つの「iDeCo」という制度ですね。これは60歳までお金を引き出すことができなくなってしまうので、iDeCoをする場合は、必ず60歳以前に訪れるであろうライフイベントの教育費の目途をしっかり立てないと後で困ってしまいます。しっかり教育費の目途が立っている方は、iDeCoも活用していくというふうに考えてください。

投資をする前に見直すべきもの

では、具体的に解説をしていきます。「40代向けの資産形成講座」というと、「いや、投資のことを教えてくれよ」と言われる方もたくさんおられると思うんですけれども。僕の感覚で言うと、まず投資をする前に見直しをしたほうがいいと思うんですね。

それは何かといったら、「現在、貯蓄に2万円ぐらい回せている。これを投資したい」という気持ちもあると思うんですけれども。例えば家計の見直しをして月3万円でも浮いたら、プラス3万円を足した5万円を投資していくほうが元手が大きいから当然増えていくスピードも変わってきますよね。だから、できる限り無駄をなくして投資できる資金を増やすほうが、僕は合理的だと思うんですね。



特に、40代は家計の無駄が出やすい年代なんですね。実際、僕は企業でいろんな年代に100回以上セミナーをさせていただいているんですけれども、やはり圧倒的に回数が多いのは40代なんですよ。

それはなんでかと言ったら、やはり40代は家計が一番厳しい時期なんですよね。「住宅ローンも組んでいる、保険の金額も大きくなってきている、教育費に関しては子どもが高校に行って、夏期講習、冬期講習もあって、大学のお金も必要だし」みたいな感じで。

40代の方とお話をしていると、「もう本当に毎月赤字なんですよ。ほんま、ボーナスでなんとかとんとんにできているぐらいなんです」と言う方が非常に多いんですね。

なので、やはり無駄が出やすいところもあります。実際、そうやって生活が厳しいという方のお話を聞いて家計を見させていただくと、「ここに無駄がありますね。ここを見直しできますね」みたいなかたちで、やはり20代、30代でそのままにしていた分が溜まっているんですね。だから見直すとけっこう投資できる資金とか貯蓄できる原資を作ることができるので、まずは見直しからお話ししていきます。

掛け金が安くなる保険のタイプ

では、まずは保険についてお話をしていきたいと思います。基本的に、本当にミニマムに抑えていくと考えたら、1世帯で1万円とかに抑えられると思いますが、現時点で契約者である世帯主の方だけ、たくさんの保険に入っているという方が非常に多いと思うんですけれども。

その世帯主の方の保険が貯蓄型とかではない状態で、1ヶ月1万5,000円とか2万円という保険料になっているんだったら、それはもう本当に払いすぎの部類です。保険会社の名前は出せないんですけれども、ご自身の契約を思い出して聞いていただければと思うんですが。

いわゆる主契約に特約をつけるタイプですね。主契約というのは終身保険とかアカウント型みたいなタイプですね。それに死亡保険とか3大疾病みたいな感じで死亡保障とかも上乗せしていく。10年とか15年で次の更新の時期が来たら保険料が高くなりますよという感じです。たぶん40代の方で20代から契約をしていたら、1回、2回ぐらい更新を経て保険料が上がっていっていると思うんですね。

そういったタイプの保険に入っている方は、絶対とは言い切れないんですけれど、見直したらほぼほぼ掛け金が安くなったりします。というか、その保険は50代に入って継続することができないぐらい掛け金が高くなっちゃうので、今の段階で見直すほうがいいと思います。

実際に払っていた方の保険証券を見させていただいたんですけど、保険料が4万3,000円とかだったんです。しかもほとんど掛け捨てなんですよ。

いわゆるアカウント型とか終身保険が主契約になっているタイプは、次に更新する時に転換といって貯蓄部分で貯まったお金を次の保険料に充てたりする。だから結局、貯蓄部分がゼロになってまたスタートするみたいな感じだから、ほとんどお金が貯まっていないんですよね。

保険は「貯蓄がない時」に使うもの

そういう保険に入っている方は、保険会社の担当の方に言われているのかわからないんですけれども、「昔から入っている保険はやめたら損する」みたいなイメージをすごくお持ちなんですね。保険の内容によってはそういうものもあるんですけど、掛け捨てのものはほとんどそういうことがないので、貯蓄型の保険じゃない限りは見直しを考えてもらうといいと思います。

どういう保険に見直すかという部分なんですけれども、40代でたくさんの保険に入っている方は、おそらくご自身が生存している限り、生命保険にずっと加入し続けたいという考え方だと思うんですね。

僕は、いろんな動画でもお話ししているとおり、基本的に保険は貯蓄がない時に使うものだと思うんですね。貯蓄があったら貯蓄からお金を払うことができる。でも貯蓄がないから保険でそこをカバーしてもらうという制度ですよね。

要は、1億円の貯金があったら保険は入らないですよね。1億円の貯蓄から払えるからですね。実際いくらぐらいあったら医療保険が要らないのかというラインは病気によりけりではあるんですけれども。1つの目安としては200、300万円ぐらいを貯蓄として残せるのであれば、僕は医療保険は要らないと思っているんですね。

なので、僕は基本的には医療保険に入っていないですし、これから先も医療保険に入るつもりはありません。それはなんでかといったら、貯蓄から医療費を払っていこうと真剣に考えているからなんですね。

ただ、僕みたいに貯蓄から払うと考えていたとしても、「いや、万が一すごくたくさんの病気にかかってしまって貯蓄が尽きたらどうするんですか?」とか、「いや、そもそもそんなに貯蓄を残せる自信がないです」という方は、無理せずに保険に入ってしまったらいいと思います。そこは本当に価値観だから、どっちが正しいとかじゃなくて自分にはどっちが合っているかと考えてもらって。

おそらく40代で保険に入られている方は、保険に入っておきたいタイプの方だと思います。そういった方は、今選べる保険の中で一番合理的に、それほど保険にお金をかけすぎない、貯蓄をベースにして保険でカバーしてもらうぐらいにすると、たぶん掛け金も抑えられて自分の不安も解消できると思うので、その点で選んでいただくといいと思います。

45歳男性の保険料を試算してみると……

別にこの保険会社がいいというわけではまったくなくて、民間でシミュレーションを使えるというところで、1つ説明します。

オリックス生命で45歳男性の保険料を試算してみます。例えば今見ていただいているのだと、死亡保険と医療保険に入って、だいたい月7,000円ぐらいなんですね。45歳なのでやはりちょっと保険料が高くなってはくるんですけれども、収入保障といって、「亡くなったら毎月15万円払いますよ」「それは何歳までですか?」「50歳までです」という死亡保険ですね。



昔は、いつ亡くなっても契約している間に亡くなったら1,000万円をお支払いしますよという感じの定期保険タイプが主流だったんですけど。最近は、もう死亡保険と言えば収入保障保険といって、「毎月いくら渡しますよ」というタイプになっているんです。仕組み的に掛け金が若干安くできるので、こういうものを選んでいくといいと思います。

このあたりの金額は、やはり保険会社の方にライフプランを作ってもらったりしてしっかりと決めないといけないんですけど。もし45歳の方が60歳までの15年間に亡くなった場合には、毎月15万円分をお支払いしますよというタイプでだいたいこの金額ですね。

医療保険では、このオリックスの保険はけっこう有名なんですけど。これがだいたい2,600円ぐらいで、「病気になったら1日5,000円払いますよ」「先進医療とかを受けた場合は全額自己負担になるけど、それも特約でカバーできますよ」という感じですね。すごくシンプルで無駄がないようなタイプですね。これは安いですね。

世帯で3万〜4万円払っている人はかなり見直しの余地がある

死亡保険と医療保険だけだったらこれだけという感じで、がん(保険)をつけたいとなると、やはり年代的に高くなります。ほかの保険会社だったら若干安くできるかもしれないので、そのあたりはいろいろ考えていただく必要はあるんですけれども、つけるとやはり1万円を超えるかなという感じですね。



例えばこういう医療保険に、がんになったら一時金で50万円がもらえるというタイプだけつける方もおられます。そういう場合は掛け金はそんなに高くないけれども、当然もらえる金額とか再発した時のどうこうというのがあったりするので、そのあたりは考えないといけませんが、だいたい1万円を切る、もしくはがん(保険)をつけたら1万2、3,000円ぐらいになる感覚かなと思います。

今のは1つの参考としてお見せした目安なので、絶対今のがいいですよというわけではまったくありません。例えばご自身の保険料を見た時に、「えっ、俺、1万5,000円も払っているよ」みたいな方は、1つ見直しをすることで1ヶ月5,000円とか1万円とか安くなったりして、その分、教育費に回したり投資できる資金が増えたりということにもなるので。

特に、もうお一人で保険料1万5,000円、2万円払っているとか、奥さまも入っているみたいな感じで、世帯だけで3万、4万円払っているという方は、かなり見直しの余地があると思うので、1つ真剣に考えてみてください。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • NISAとiDeCoはどう使い分ければいい? お金のプロが教える、非課税メリット最大化のポイント

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!