2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
買うべき金融商品は? 人気商品ランキング表の見方(全1記事)
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森田哲矢氏(以下、森田):今回もよろしくお願いします。
深町芳氏(以下、深町):よろしくお願いします。
三田村英弥氏(以下、三田村):今回の実践編、テーマは「お金のプロはココを見る! 金融商品を選ぶポイント」です。みなさんのお金を増やすために知っておいてほしいポイントを、具体的にお伝えをしていこうと考えております。
それではまず、こちらをご覧ください。投資信託人気ランキングということで、実際にネットでよく見るランキングを元に作成したものです。
東ブクロ氏(以下、東):架空のものですかね?
森田:「三田村S&P500」、買われへんの?
三田村:架空のものですので(笑)。
深町:買えないです。
森田:そうなんだ。
三田村:何が書いてあるか、おわかりいただけますか?
森田:ぜんぜんわかんない。読める字が少なすぎるな。
東:みなさんが投資される時、このランキングはけっこう参考にされる方が多いですか?
深町:そうですね。これから入って、いろいろ調べていくという感じ。
森田:でも、1位のやつを買えばいいというわけでもないということですね。
深町:そうですね。人気があるからといっていいかどうかとか、運用がうまくいっているというのは言えない。見方をお伝えしたいと思うのですが、まずは「ファンド名」というところにいろんな情報が隠されております。
ナレーター:投資信託の名前は、長くて難しい言葉が並んでいますよね。実はこの中に、投資をする時に重要な情報がたくさん隠されているんです。
深町:例えば1番目の「三田村-S&P500インデックスファンド」。「三田村」とか、最初に運用している会社の名前がついていることがあります。
森田:確かに。架空ですよね。三田村が1位なわけないですよね。
東:そういうことじゃない。
(会場笑)
深町:その次が「S&P500」。前回も「アメリカを代表する株価指数です」というお話をしましたが、それに連動するように運用するファンドですよということで、「国際」なので外国の株式に投資していることがわかります。
森田:そういうことか。インデックスというのは何でしたっけ?
深町:指数ですね。日本だったら日経平均株価とかTOPIX、アメリカだったらS&Pやナスダックといった株価の指数があるんですが、それに連動するように運用しようという方針の投資信託ですね。例えば「日経225」と出ると、これは日経平均に連動するような運用をすることなんです。
森田:聞いたことあります。
深町:ちょっと見慣れない「ブル3倍」は、あまり初心者の方にはお勧めしたくないファンドなんです。
東:そうなんですか。
深町:「ブル」というのは、実は牛のことなんですね。「ベア」というのもあって、ベアはクマのことですね。ブルは牛で、相場の中では「強気」という意味なんですよ。
東:へえ!
深町:牛は相手を角があるので、攻撃する時に、下からグッと押す。「先が上がる」と思っているのがブル。
森田:強気なんや。
深町:しかも3倍なので。
森田:なかなか強気っすね。
深町:相当強気です。
東:ほんまそのとおり3倍なんや。
ナレーター:例えば、ある日の日経平均株価が1パーセント上がったとすると、その3倍強気。つまり、1日で基準価格が3パーセント上がることを目指して運用されるのが「ブル3倍」という投資信託。
逆に日経平均株価が1日で1パーセント下がった時に、基準価格が3パーセント上がることを目指して運用されるのが「ベア3倍」という投資信託。ベアとは、クマが敵を攻撃する時に上から下へ爪を振り下ろすことから、「弱気」という意味でこの名前がつけられたのだそうです。
深町:初心者には非常に難しいので、あまりおすすめはしていないんですけれども、そういうものもあるよと。
森田:でも、人気の商品ではあるんですか?
深町:投機的にやりたいという方も当然いらっしゃるので、やっていらっしゃる方はいます。
森田:へえ! 3位の「高配当」というのは何ですか?
深町:配当というのは、株式を持っていらっしゃる株主の方に会社が配当金を出す仕組みです。高い配当を出すと期待できる会社に投資をする。高い配当を出す会社を集めて投資をしていますよ、というファンドになります。
森田:これはリスクはあるんですか?
深町:もちろんあります。今年配当が高くても、来年下がってしまうことも当然あるので。
ナレーター:他にも「バランスファンド」は、国内外の株式や債券、不動産などに分散投資をしている投資信託のこと。「新興国成長株」は、その名のとおり新興国の成長企業に投資をする投資信託など、名前を見るだけでもある程度特徴がわかるといいます。
ナレーター:さらにランキング表には、投資信託の名前以外にも投資をする時にはチェックしておきたい重要な情報が。
森田:「積み立て」というのは、つみたてNISAのことですか?
深町:これは「積み立てで買えますよ」ということなので、つみたてNISAじゃなくてもいいです。
森田:じゃなくてもいいんや。積み立てで買えますよ、ということなんや。
深町:そうですね。
東:小さく書いてある「ノーロード」って何ですか?
深町:投資信託にはいろんな手数料がある、という話をしたのを覚えていますでしょうか。買う時の手数料が「ロード」で、それがノーなので、買う時に手数料が掛かりません。ただ、持っている間にかかる信託報酬などは別にかかりますが、入り口での手数料がいりませんというものです。
森田:「ノーロード」はけっこう主流なんですか?
深町:そうですね。だいぶ増えてきましたかね。
三田村:ネット証券さんとかで取引するというと、ほとんどのネット証券さんはノーロードになってきていますね。
深町:あと、前回お話しした為替相場の話があるので、ここを見ていただくと、「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」ってありますよね。ヘッジというのは「避ける」という意味です。
円安の時に、アメリカのもの、外貨で資産を持っているとお得ですよという話をしたんですが、逆に円高だと損になると言いますよね。仮にアメリカ株が上がっていても、すごく円高になるとその投資信託は下がってしまうことがあるので、為替の影響をなるべく受けたくないなと思うようでしたら、この「為替ヘッジあり」。
東:「あり」のほうを。
深町:「あり」だと、為替の影響を受けにくくする仕組みがついているんですね。
東:なるほど。
森田:もし自分がやるとしたら、為替ヘッジあり・なしで言うとどっちなんですか?
深町:私はヘッジはしていないですね。
森田:ほう!
深町:まず、コストがかかります。手間がかかるということと、分散している効果が減ってしまいます。円がダメな時にドルががんばってくれるとか、ヘッジをつけてしまうと分散の意味があまりなくなるんですよね。なので、せっかく海外株に投資をするのに、コストをかけて分散の意味を小さくしてしまうことになります。
森田:分散がヘッジになっている、みたいなことなんですね。
深町:そうです。おっしゃるとおり、正解です。
森田:ありがとう。俺、深町ポイントめっちゃもらってるで。
(会場笑)
東:甘やかされているね。
森田:ありがとうございます。
深町:本当に理解を。
森田:そういうのを含めてということか。
深町:あまりドキドキしたくないという方は、ヘッジをあるのにしておくといいかなということもあるので、どれが絶対というのはないんです。
森田:ないのね。
東:「レーティング」の星の数は何を表しているんですか?
深町:例えば「トータルリターン」はどれだけ儲かっているのかが出ているんですが、これ(4番目)はすごくマイナスですよね。「この1年どうだったかな?」というのを見て、星がついている。
森田:マイナスも出てますよ、ということや。
深町:そうです。
東:星が多いほうが信頼(できる)じゃないけど、実績はあるかもしれないということですか?
深町:ただ(ここに記載されているものは)1年なので。前回は「長期」と申し上げたので、もしリターンとかを見る時は、できたら5年ぐらいのリターンを見ていただいたほうがいいと思います。
三田村:各ネット証券さん、銀行さん、証券会社さんでそれぞれランキングがあるので。3社くらい自分で選んで比較してみるのも1つの手かなと思います。
ナレーター:そして、もう1つ。投資信託を選ぶ際に、チェックしておきたい項目があると深町さんは言います。
深町:「分配金」と言って、時々利益が出た分を配当してくれるものがあるんです。
東:「分配金」というのは、銀行の利息みたいなことですか?
深町:似ているんですが、実は違っていて。預金の利息は元本に関係なく、例えば0.002パーセントであっても必ずもらえるんですが、投資信託は原則、儲かった分をお客さまに少し払いましょうということなので、儲からない場合でも分配金を出す場合があるんですね。
そうなると、元本が減ったりすることもあるんですね。なので、利息と同じとは一概には言えないですね。
ナレーター:投資信託の分配金には、「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。「普通分配金」というのは運用益から支払われる分配金ですが、一方の「特別分配金」は?
深町:分配が多くても、元本を払っているケースもあるんですね。本当に儲かって払う場合は「普通分配金」と言いますけれども、「特別分配金」といって、その違いはしっかり見てください。「いっぱいもらえるからお得」と思っていたら、実は元本が減っているという可能性もあります。
東:すごいカラクリや。
森田:それは銘柄によって? ファンドによって?
深町:ファンドによって「利益が出ない場合は出さない」というのもありますし、「毎月同じ金額を出す予定ですよ」というふうにしていることもあるので、その場合は儲かっていなくても出すケースがあります。
ナレーター:細かいところまでいろいろと説明してきましたが、やっぱり気になるのは、投資のプロはどこを見るのかということ。
東:三田村さんは、この表でどこが気になりますか?
森田:どれを見るんですか?
三田村:私だったら、やはり「純資産総額」のところをちゃんと見るかなと思いますね。それぞれ投資信託でどれくらい運用されているか、実際にお客さんがどれくらい投資しているかといった金額が、「純資産」になります。
深町:集まっているお金ですよね。
森田:「これだけのお金が集まっていますよ」ということですね。
三田村:ここが減っていっているのは当然宜しくないので、ちゃんと資金が継続的に入っているかは見るようにはしています。
森田:あとは、急激に上がっているところも良くない。
三田村:良くないです。これも多ければ多いほどいいという話ではなくて、やはりジワジワ増えていくことが大事なので、急にドンと増えたり、急にガンと減ったりすることは運用成績にも影響を与えるのであまりよろしくはないです。
深町:通常、ネットだとクリックができますよね。クリックすると、例えば純資産の動きがグラフになっていたり、そこに展開していくはずです。
森田:徐々に純資産額が右肩上がりみたいになってたら、いいものなんかなと。
深町:しっかり運用もできているし、お金も集まってきているんだなということがわかりますね。
森田:そこが一番のポイント。
三田村:長期で預ける、長期で運用してもらうという観点から見ないといけないので、まずはそこをしっかりとまず見た上で、ということになるかなと思います。
森田:見方がわかれば、どんどん投資の実行には近づくかなと思いますけどね。
三田村:これは毎月少しずつ変わっていくものなんですが、ランキングを見てみて、とりあえず1位のものに一部だけ投資をしてみる。1位のものっていろんな人が投資しているので、ネットの記事や雑誌とかにいろんな情報があるんですよね。
なのでそういった意味では、1位のものに投資をしてみて情報収集しつつ、やってみるのも1つの始め方でもあります。お二方は、けっこうリスク取れるという話もチラチラと。
(会場笑)
森田:まあまあ。リスクを取りたくはないんですよ。
三田村:新興国の銘柄をちょっと入れてみるとか。もちろんあまり投資し過ぎちゃうと、ハラハラしちゃって投資が嫌いになっちゃうかもしれないので、少しだけ入れてみる。
東:この見方だけでもいろいろ勉強になりますね。
森田:そうですね。じゃあ、ブルの60倍の手続きを……?
東:めちゃくちゃこれは強引ですよ(笑)。
(会場笑)
森田:ブル60倍なんてある?
深町:ないです。
森田:ないです? ああ、すいません。
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