2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
“投資は怖い?いや、しない方が怖い”ーー 「#世界最速で日経新聞を解説する男が教える」、20代から投資をはじめた方が良い理由- (全1記事)
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徳田葵氏(以下、徳田):質問が来ています。「株価が暴落する前の何らかのシグナルがあれば教えてください」というコメントです。
南祐介氏(以下、南):これは複雑なんですけど、みんなが楽観視したら、もう暴落が近いと思います。株の構造って、シンプルに言うと「コツコツドカン」なんですよ。
徳田:コツコツドカン?
南:この心理は20年後も100年後も絶対変わらないです。株価は時間をかけてコツコツ上がって、あるところでドカンと落ちるんですよ。それは何で起きるかというと、みんな横並びで見ているからなんですよ。
徳田:はい。
南:例えば、生命保険会社とか年金とかって、人からお金を預かって何百億円、何千億円ってお金を持って、それを株式に投資するじゃないですか。横並びの動きをめちゃくちゃ見るんですよ。
僕が年金の人だとして、日本生命、第一生命がめっちゃ買ってるらしいみたいな。じゃあ俺らも買っておくかみたいなっていうので、横並びでコツコツ買っていくんですよ。だから上がり方が時間をかけてコツコツなんですよね。
でも売るときはサッてみんな引くんで、誰かがサッて引くと俺らも引かないとってなるんですよ。だからドカンと落ちるんです。
徳田:なるほど!
南:だからコツコツ上がっていって、みんなが楽観視している時。これが暴落のシグナルです。
徳田:なるほど。
南:これめちゃめちゃ複雑です。でもコツコツドカンっていうのは絶対50年後も100年後も変わらないです。
南:物価が必ず上がるという話なんですが、例えば1940年のおにぎり1つの価格って、今100円くらいですけど、いくらだと思いますか?
徳田:え、高いのか安いのかどっちなんだろう? 200円とか?
南:200円! 違います!(笑)。正解は、5銭ですね。
徳田:え!?
南:今の物価の1/2000でございます。
徳田:そうなんですか!
南:要は、日本銀行がお金を発行し続けているので、長期的な目線で見ると必ず上がっているんですね。
徳田:なるほど。
南:具体的に言うと、2011年から2020年にかけては、通貨の供給量って5倍になってるんですよ。本来は物価も5倍、収入も5倍になっているはずなんですけど、日本はゆがみがあって、物価が上がりきっていないんです。
でも、お金は9年前と比べて5倍の量が発行されて世の中に流通しています。日本銀行のトップがいまして、黒田さんという方です。
徳田:黒田総裁ですね。
南:この黒田さんは、日本の経済を見ながら物価を上げたいと思ってるんですね。
南:なぜそもそも物価を上げたいかって言うと、理由があります。その理由は、日本って国債で借金をしているんですが、その国の借金を、実は物価を上げることによって実質的に価値を半分にできたりするんですよ。
物価が2倍になれば、100万円の借金は実質的には半額になっているんですよ。1個100円のパンを、1個200円の価格で買う世界にした場合、収入も2倍になるし、実質も2倍になるって話です。なので過去の100万円の借金も実質的に価値が半額になるんです。
過去の借金を消したいから物価を上げたいんですよ。物価を上げたいんですが、単にお金を刷れば上がるんじゃなくて、刷りすぎるとジンバブエのようなハイパーインフレが起きると。なので上げたり下げたりを繰り返して、徐々に調整しながら、水道の蛇口を開けたり閉めたりしているんです。
だけど、超長期視点で、例えば80年間のスパンで見ると必ず物価はあがって、物価は2000倍になっていると。
徳田:なるほど。
南:その2000倍って、例えば1940年に車を買いたい人って、1000円で買えたんですよ。でもその1000円をタンスに入れたまま70年間経って取り出したら、車を買うどころかランチして終わりという。
徳田:そうですよね。
南:これが投資をしないリスクです。なのでみなさん投資をしましょうという話でした。
徳田:しかるべきタイミングで投資をするってことですか?
南:まあでも正解が分からないし、長期的視点で見たら必ず上がるので、何も考えずに投資をするのもある意味正解っちゃ正解です。
徳田:必ず上がるんですね。
南:必ず上がります。ただ、すごく長期的視点なので、この前の日経平均株価が1000円下がりました、パニックだみたいな話は違います。なので投資は怖いって思っている方が多いと思いますが、逆に投資をしない方が怖いんです。
徳田:なるほど。
徳田:「なぜ今、物価が上がらないの?」と質問が来ています。
南:それはですね、すごい歪んでるんですよ、日本って。日銀が、大企業にだけ投資をしているんですね。ただ、その大企業の人たちや社長さんとか役員の人たちってクビになりたくないんです。
日本の問題点って、雇われのサラリーマン社長が多くて、自分で株を持ってないケースって多いんですね。例えば前澤友作さんとかってすごく珍しくて、自分で株を持っている社長だったんですね。
基本的には、例えばNTTとか、トヨタとかって、創業者がほとんど株を持っていないんですよ。雇われ社長はお金がいっぱい降ってきても使えないんですよ、怖くて。で、貯め込むケースがすごく多いんです。貯め込むから物価が上がらないんですよ。
日銀もリスクが怖くて大企業にばかりに投資するんですけど、大企業もリスクが怖くてお金を投資できないと。だから大企業にばかりお金が貯まっていく一方、全然お金が使われず、物価が上がらないというのが日本の構図です。
徳田:そうなんですね。それはもちろん対策はしているんですよね?
南:黒田さんが投資を促す制度だったりとかをするんですけど、今は全く動いていない状況ですね。
徳田:なるほど、そうなんですね。
南:株式に投資する上で、元手が必要なんですね。例えばSonyは70万くらいが必要だったり。任天堂の株を買いたいときにいくら必要か知っていますか?
徳田:100万くらいですか?
南:正解は4~500万円くらいです(笑)。
徳田:おー(笑)。
南:それくらいないと株買えないんですよ。基本的に株式投資って元手が大きくないと買えないんです。でも、僕の意見として、月に3000円だろうが月10000円だろうが投資をした方がいいんですよ。
その時に出てきてくれる救世主が、投資信託という仕組みでございます。要はファンドですね。みなさん聞いたことありますかね。一般的なみなさんからお金を集めて、ファンドが代わりに国内だったり海外だったりの株式だったり、債券だったりで運用していきますよと。それでお金を増やしますよというのが投資信託でございます。投資信託って聞いたことありますか?
徳田:あります。でも説明しろって言われたら出来ないです。
南:さっきもお伝えした通り、要は、いっぱいみんなからお金を集めて、それを代わりに運用しますよというものです。その運用手数料として、1パーセントですとかをもらって、その代わりプラス30パーセントとかプラス50パーセントを目指しますというのが投資信託です。
その投資信託は日本に数千とあるんですが、その中でも僕がオススメするのが「ひふみ投信」というものです。2010年から比べて、約5倍になっています。なので10年前にお年玉とかでもらった10万円を預けていたら、5倍の50万円になっていました。それが100万円だったら500万円と。
日経平均、つまり平均値と比べても伸び率がすごく高いのがひふみ投信です。なので僕はこれをすごくオススメしています。ただ、僕も神様じゃないので、明日が上がるか下がるか分からないので、僕の話を鵜呑みにせずに、自分で考えてくださいという感じですかね。
徳田:必ず上がるんですか?
南:ものすごく長期で見ればです。30年とかのスパンで見れば必ず上がります。
リーマンショックとかって、長いスパンで見るとただの凹みなんですよ。だけどリーマンショック当時の方って、あの大暴落をくらったんですよね。短期で見れば暴落だと言われることがあるんですが、実際30年とかのスパンで見ればものすごい上がっているという。なので長期的に見ましょうということです。
南:結論から言うと、「つみたてNISA」で年間40万円、月3万3000円で投資することはノーリスクでハイリターンです。
徳田:え、そうなんですか?
南:要するに、長期的に見ると、株価って必ず上がるんですよ。
上がるんですけど、時折、この前のようなコロナで大暴落しましたとか、リーマンショックで大暴落しましたみたいな凹みがあるんですよ。その凹みに右往左往されずに、毎月機械的に一定額買っていくことをしていけば必ず勝てるんですよ。
それを自動的にやってくれて、尚且つ利益を非課税にしてくれる制度がつみたてNISAでございます。NISA以外の投資信託の商品って、利益が出たら約20パーセントの税金が引かれていくんですよ。
要は、100万円の投資をしました、2倍の200万円になりました、利益が100万円ですと。その利益に対して20パーセント税金かかるので受け取れる額は180万円なんですよ。
徳田:なるほど。
南:だけどつみたてNISAはであれば、その20パーセントは課税されないので、利益の100万円をそのまま得られるという制度でございます。
そして性格に左右されるということが一切ない、機械的に買い続ける方法が「ドルコスト平均法」という買い方でございます。今株価が高いか低いかは関係なく、とにかく機械的に少額で、分散して買い続ける、これがドルコスト平均法です。
余裕がある方は月3万3000円でやってみてください。で、学生とかで余裕が無い方は月3000円でもいいから是非やってみてください。
徳田:そうなんですね。
南:これを始めるといいことがあって、これはお金に換算できない価値なんですけど、例えば大学生にとって3000円って結構でかいじゃないですか。一か月後にプラス1パーセントになっていましたと。その時に額はそんなに大きくないじゃないですか。1パーセント上がっても3030円なので。
たった30円の利益なんですけど、なんで1パーセント上がったのかなと、世の中に興味を持つことが大切で、これが価値なんですよ。
徳田:確かに!
南:この1パーセントがなんで上がったんだろうかって、世の中に興味を持つこと、これが超大事なんですよ! お金に対して興味を持つことじゃないですか。そしたら税金に対しても興味を持つんですよ。税金に興味を持ったら、政治じゃん、今度選挙あるじゃん、じゃあ選挙行かなきゃ! ってなるんですよ。
日本の大問題点としては、投票率が50パーセント切っていること。みなさんが政治に対して興味が無いこと。なぜ政治に興味が無いかというと、税金に興味が無いからなんですよ。税金はむしり取られるものだと、ある種洗脳のようになってるので。
つみたてNISAは日本国全体としていい影響を及ぼすので、この制度を始めて、投票に行ってください。投票率を上げましょうというのが僕の言いたいことです。
徳田:全部が繋がりますね。政治にも繋がると。
南:全部つながっています。
南:みなさん、「複利」という言葉を聞いたことがありますか?
徳田:複利、あります。
南:シンプルに言うと、雪だるまをイメージしてください。雪だるまは、最初はちっちゃいですよね。だけど転がるにつれてどんどん大きくなっていく。これが複利ですね。
僕の友人に実際につみたてNISAを始めさせたんですけど、2か月間でプラス2.7パーセントだったんですね。これがどういうことかっていうと、年間に直すと、年間16.2%の利回りだったんですよ。元本に対して16.2%ということは、1.162の数字を掛け続けると。これを20年間掛け続けるといくらになるでしょう。
例えば40万円を、複利で年間16.2パーセントの利回りで20年間経ったらどうなるでしょう?何倍になるでしょうか?
徳田:どんぐらいになるんでしょうかね。
南:正解は、20倍です。40万円だったら800万円になります。
徳田:え、ほんとですか!?
南:これが複利の威力です。最初は2か月間で2.7パーセントってしょぼそうじゃないですか。だけどそれを積み重ねていくと、すごいことになるんですよ。これが投資しないリスクですよね。
投資をしていればこの20倍を得られるのに、投資をしないだけでこの20倍を損しているという。
徳田:なんで投資しないんだろう、じゃあ。
南:(笑)。それは思考停止して、義務教育でも教えず、テレビでは芸能人のスキャンダルとかばっかやってるからですね。本来は、テレビでつみたてNISAとかをやるメリット等を教えるべきなのに、なぜかみなさんは芸能人に興味があるからですね。
徳田:そっか......なるほど。
南:なので、やってください。途中途中で凹みがあるんですよ、リーマンショックとか。だからマイナスになる月もあるんですが、その月って逆にチャンスで、減った時こそ買い時なんですね。だからやらない方が損ですね。これが複利の威力です。
あと1つクイズがあるんですが、厚さ0.1ミリメートルのティッシュペーパーを42回折り曲げたら、高さどのくらいになると思いますか?
徳田:えー、20センチメートル?
南:残念。正解は、地球から月までの高さになります。
徳田:え、そんなことあります!?
南:38万キロメートルです。これが複利の威力です。
徳田:なるほど。投資はしっかり学んでおけば、決して怖いものではないですね。先生今日はありがとうございました!
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