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数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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小林孝徳氏:子育てと育児の対策なんですが、上から順番にいきます。赤ちゃんは生まれてから3ヶ月ぐらいは不規則に寝たり起きたりするので、授乳とか夜泣きで養育者の睡眠が大きく阻害されます。なので、養育者はとにかく眠れる時に仮眠をすることが重要となります。その際には、睡眠覚醒リズムの乱れに注意ということですね。
2つ目が、生後3ヶ月ぐらい経つと赤ちゃんにもリズムができてきますので、朝にしっかりと光を浴びさせるとか、夜はなるべく調光して光でリズムが崩れないように心掛けることがポイントになります。
特に夜のタイミングに、赤ちゃんが白色光のシーリングライトとかを浴びてしまいますと、「今が朝だ」と間違った体内時計の認識をしてしまって、それが結果的に夜泣きの原因にもなったりしますので、注意が必要となっております。
3つ目です。海外ではジーナ式育児法というものが取り入れられておりますけれども、これは別スライドで解説をさせていただきます。
4つ目は、乳幼児突然死症候群(SIDS)というものを予防するためには、寝具は柔らか過ぎるものではなくて、なるべくちょっと硬めのものを使って仰向けに寝かしつけることがポイントになります。近くでたばこを吸うとSIDSが起こりやすいということも知られておりますので、近くでのたばこも控えることがポイントです。
育児による睡眠不足とか、中途覚醒などによって養育者が産後うつにならないようにするために、養育者はできる限り日中に仮眠を取ったりする。あとは今、男性育休制度というのもございますので、男性も育児に積極的に参加することが推奨されております。
6つ目といたしましては、「睡眠時遊行症」というものがあります。乳幼児から小学生ぐらいまでは夜間に徘徊してしまうようなことがあるんですけれども、年齢とともに減っていきますので過度な心配はございません。
これはちょっとテクニックなんですが、多くのみなさまが子育てをする時に間違ったことをやられていらっしゃいますので、そちらについての具体的なソリューションのご紹介です。
多くの方々は、まずは布団に入ってお子さんの寝かしつけをしてから1〜2時間後に起きて、それから残っている家事とかをしてもう1度寝る、ということをされていると思うんです。ただ、そういったことをしてしまいますと、前半の3時間の睡眠の質が確保できないんですね。
私たちの睡眠は前半と後半で役割が異なっておりまして、脳と体の休息が行われるのが前半の3時間なんですね。その時に、成長ホルモンとかメラトニンというホルモンが分泌されるんですが、これが体の休息や脳の休息に非常に重要だとされておりますので、前半3時間をなんとしても確保していただきたいと思っております。
そのためには、お子さんの寝かしつけと一緒に前半の3時間を寝てしまって、その後に起きればそこまで体への負担はかからないということです。後半のレム睡眠に関しては、日中の仮眠でも十分補うことができますので、とにかく前半の3時間の質をお子さんと一緒に確保してしまうことがポイントになります。
次がジーナ式育児法というものなんですが、これは一言で申しますと、赤ちゃんの夜泣きとか授乳のリズムに合わせるんじゃなくて、養育者のリズムに赤ちゃんを合わせるというけっこう斬新な育児法なんです。
実際に海外ではこれが実践されておりまして、私の友人のお母さんでも「ジーナ式育児法をやって夜泣きが減った」といった効果もご報告されています。なので興味関心がある方は、詳細がURLに載っておりますので、ぜひこちらのジーナ式育児法を実践いただければと思っております。
女性の(睡眠ガイドの)最後のところですが、更年期の対策です。更年期障害というのは、不眠症とか睡眠時無呼吸症候群に罹患することが多いことが知られております。上半身ののぼせ、ほてり、発汗などのホットフラッシュにより睡眠の質が阻害されたりとか、中途覚醒が多くなります。
具体的な対策としましては、メリハリのある生活ですね。起きた時にしっかりと光を浴びてリズムを作るとか、有酸素運動をするとか、夜の光をなるべく控える。あとはしっかりと体を温める温浴や、日中の短い仮眠などを意識するということです。
もし症状が酷い場合には、医療機関に行ってホルモン治療を受けることが推奨されておりますが、その場合には必ずかかりつけの医師に相談することが推奨事項とされております。
ここまでが女性向けの解説ですが、何かご不明点はございますでしょうか? もしございましたら挙手などをいただければと思いますが、大丈夫でしょうかね。ありがとうございます。では、最後に高齢者版の解説にいきたいと思います。
高齢者版も推奨事項がございまして、要約するとこの3つになります。1つ目が、寝ていないのに必要以上にベッドに居座ると死亡リスクが上がりますよ、ということですね。適切な睡眠時間を確保しましょう。
2つ目が、年齢を重ねると生理的に昼夜のメリハリの機能は弱くなりますので、食事、運動、生活習慣などの睡眠衛生習慣をより強くコントロールすることを意識しましょう。3つ目としましては、やることがないからといって日中に長く昼寝をしてしまうと、夜間の本睡眠に悪影響が出たり、認知能力の低下にもつながります。
こちらはガイドにもある図なんですが、青の部分が実際に寝ている時間になりまして、緑がかっているものがベッドにいる時間ですね。
推奨事項としては、「寝ていないけれどもベッドにいる」という時間を減らしましょう。不適切なベッド時間をなるべく減らすことを心掛けるということです。ただ、高齢者になったとしても日中にアクティブに働いている方とか、運動をやっていらっしゃる方は例外になるので、成人版のガイドラインが適用となります。
高齢者の方が、自分にとって最適な睡眠を見極める方法はこちらの3つになります。1つ目は成人版と同じように、日中の生活に支障を感じないことが重要な指標となっております。2つ目といたしましては、起床時にすっきり感があるか。これも(成人版と)同じですね。3つ目としましては、夜に同じぐらいの時間に眠気を感じることができることです。
高齢者の多くの方々が陥る負の循環スパイラルの1つ目なんですが、これはどういうことかといいますと、「若い時のように眠れるはずだ」という思い込みの下、本睡眠で必要以上に長く寝てしまったり、頻繁な仮眠をしてしまうことがございます。
こちらのガイドでも、9時間以上の睡眠、長寝というのはアルツハイマー型認知症の発症リスクを増加させることが示唆されております。
このように必要以上に長く寝てしまいますと、睡眠効率が低下してしまって、なかなか寝付けない入眠困難であったり、途中で起きてしまうという睡眠障害が発生します。その結果、起床時のすっきり感、いわゆる睡眠休養感が低下します。
休養感が低下することによって、「自分はもっと眠る必要があるんじゃないか?」という間違った認識をしてしまう。その結果として、本睡眠で必要以上に長く寝てしまうという負の循環スパイラルが起きてしまいます。
こちらは厚労省のデータですけれども、ご覧のように適正睡眠時間というのは年齢を重ねるごとに必要時間が短くなるのが一般的ですので、「若い時のように眠れないのは当然だ」ということをご認識いただければと思います。
2つ目のスパイラルなんですけれども、「若い時のように眠れない=睡眠に課題があるに違いない」ということで医療機関に行って、必要がないにもかかわらず睡眠薬を処方されて、薬がやめられなくなるという負のスパイラルが起きてしまいます。
この「睡眠薬の適正使用ガイドライン」ですが、高齢者に限らず私たちが病院に行くと、まずは不眠症状の実態をお医者さんがヒアリングされまして、治療の必要性に応じて「光を浴びましょう」とか「日中に運動しましょう」といった睡眠衛生指導がされるんです。そのリスク評価をして、眠れない場合には薬物療法が行われるというのが現状になります。
薬物療法で最初に出される睡眠薬の種類としましては、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が簡単に病院で出されてしまうんですよね。ただ、このベンゾジアゼピン系の睡眠薬というのは、転倒とか将来的な認知症の原因になっていることも知られておりますので、近々このガイドラインが改訂されるんです。
改訂の内容といたしましては、まずは睡眠衛生指導のところで(スライドの)1番のところにある、薬を使わない認知行動療法というものがまずは推奨されます。それでも改善しない場合には、やむを得ず2番の薬物療法にいくんです。
2番の順番としましても、これまではまずベンゾジアゼピン系の睡眠薬が処方されるという流れだったんです。ただ、先ほど言ったように副作用や依存性がございますので、新しく出たオレキシン受容体拮抗薬というものが推奨の薬とされております。
薬物療法をする時には、まずはオレキシン受容体拮抗薬を出していく。それでも治らない重症の方には、ベンゾジアゼピンの睡眠薬が処方されるという流れが推奨されます。近々このガイドラインが改訂されるということなので、改訂されたらみなさまにもご共有させていただきたいと思っております。
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