「もっと自由に欲を出していいんじゃないか」
石野:ありがとうございます。いろいろと考え方はあるとは思うんですけれども、「キャリアの中でステップアップがしたい」という思いや「自分がどう生きていきたいかを見つけていく」という自己実現のところは大事になってくると思うんですが、未来って、すぐには設計できないと思うんですよ。
今、本当に大変で、がんばっていらっしゃる方も多いと思うので、そういった方はどういうふうに積み上げていけばいいんでしょうか?
金井:そうですね。私はやはり日本人の特徴な気がするんですけど、「我慢は美徳だ」というか、「欲を出すことは恥ずかしい」みたいなものがある気がしていて、「もっと自由に欲を出していいんじゃないか」という話をよくするんですよね。
何かというと、やはり描いたとおりにしかならないというか、先ほど小川さんもおっしゃっていたんですけど、やはり行動して、自分の思考が変わって、また違う結果が出てというプラスのサイクルに入っていくと思うんですけど、それって「こうなりたい」とか「こういう状況を作っていきたい」というのがないと、行動もできないと思うんですよ。
例えばですけど「年収500万円になりたい」とか、「犬と猫を飼いたいな」とか、「子どもと(過ごせるように)家でできるお仕事を探したいな」とか、「海沿いに住みたい」とか、いろいろあるじゃないですか。
というのを、私は26ぐらいの時に書いて、自分でどうしたいかと考えた時に、「今の会社にいないほうがいいな」と思って起業したんです。なので、やはり自分の欲望をちゃんと言語化する。
例えばみなさん、どうですかね? 「こんな人生にしたい」とか、「5年後、こんなふうになっていたいな」っていうのがあったら書いていただきたいんですけど。
石野:みなさん、ぜひチャットでお送りください。
小さな目標を設定し“ただやるだけ”の状態にする
金井:やはり、自分が実現可能なのかっていうことが、まず来ちゃうと思うんですけど。
石野:うん、考えちゃいますね。
金井:できるか・できないかは置いておいて、ひとまず自分がどういう状態になりたいかという欲望を出すのが大事な気がしていて。その上で、自分がそれをできると思える状態ってどうなのかっていうところだったりとか。
あと、目標が叶わないのって、みなさん大きくステップアップしようとしすぎなんですよね。ただ、1つひとつ潰せる目標を積み上げていったら、そこに到達する気がしていて、そこをどう設計するかというステップが大事なんですよね。
なので、そのあたりを「自分ならできる」というふうな思いや心の土台だったりとか、自分は何ができるのかという強みの部分だったりとか、今のお仕事を一緒に整理していきながらやっていけると、けっこう叶っていくというか。
受講してくださった方が、3年後とか5年後に会って、「あれ、全部叶いました。むしろ1年で叶いました」とかっておっしゃる方が多いんですけど、やはり具体的にイメージできて、その上でアクションプランも見えているから、ただやるだけというふうになっている気がしますね。
金井氏が人生の目標を決めたきっかけ
石野:なるほど。金井さんも実際に、そういった目標を細かく立てたことによって、実現されてきたと思うんですけれども、それがなかったら今がないということなんですかね。
金井:本当にそうですね。私も、もともとは保育士になろうと思って保育の短大に行っていたんですけど、現場を見ていく中で、保育や育児の業界をめぐる課題があるなとすごく思っていたときに、たまたま出会ったキャリアカウンセリングの学問に感銘を受けて。
それで勉強をして大学に編入をして、そこから「キャリアカウンセリングを日本に広めていきたいな」というのを10代の時に思っていました。
(なので)私は19歳の時に決めた「いずれ起業して、キャリアカウンセリングを広めていこう」という人生の目標をなぞっているだけなんですよね。ちょっと前倒しになったりしているんですけど。
逆に、私のこれからの課題でいくと、ある程度の実現をできた状況になっているので、その上で、例えば会社や社会とか、家族とかっていうところをどうやっていくのかを、もっと具体的に決めないといけないのが、今のテーマですかね。
“今の自分がしたいこと”も忘れない
石野:なるほど。もちろん仕事だけではなくて、家族だったりパートナーだったり、他に自分の趣味だったり、いろんなところを考えていく。すべて総合して考えないといけないということですね。
金井:そうですね。たぶん、みなさんにもいろんな役割があると思っていて。私もそうなんですけど、2年前に子どもができて、そこからけっこういろいろ大変なことがあったんですけど、今はやはりポジウィルの代表としての役割が求められています。でも、やはり経営者って、会社イコール自分になりがちじゃないですか。
小川:はい、まさに。
金井:なので、最近は「金井芽衣としての人生をどうしたいか」って考えなきゃいけないなって、すごく思ったところなんですよね。なので、やはり役割があると、「責任を全うしなきゃ」という気持ちになりすぎちゃって。
例えば、私は自社の代表としての自分自身、母としての自分自身、妻として、あとは本当にただ金井芽衣としてどう生きたいかという、何もないフラットなものを全部並べた時に、それぞれどうしたいのかを考えないといけないのに、役割にけっこう縛られちゃうなというのは、私自身すごく感じたところでしたね。
小川:まさに。(スライドの)この図がおもしろいなと思って見ていたんですけど、おっしゃるとおり、未来にどうしたいかを描くのが大事なのと同様に、下のほうも大事だなと思っていて。

自分がどういう時に楽しいのかとか、どうなっているといいのかっていう自己理解を深く掘らずに、単純に未来のことをやろうとすると、おっしゃっていただいた役割として、こうあらなきゃいけないものを未来に置いていっちゃう気がしていて、それだとやはりしんどいじゃないですか。
金井:そうなんですよ。
仕事がうまくいかなくても、自分を否定しないでいい
小川:なので、「会社を大きくする」「代表としてこうなきゃいけない」みたいなものではなくて、もうちょっと自分というものを掘り下げて、どんな時にわくわくできるのかがあって、その延長に未来が描けるといいのかなって、お話を聞きながら思いました。
金井:まさに、ですね。例えば代表の方とか役員陣とかは、会社がうまくいっていればご機嫌でいられるんですけど、うまくいかなくなると、どんどん(気持ちが)落ちちゃったりとか。
仕事がうまくいっているタイミングでは自分自身を好きでいられるけど、うまくいかなかったタイミングでは、自分に価値がないと思いすぎちゃうというのは、やはりありがちな話だと思うんですね。
石野:そうですよね。今、3年後、5年後どうなっていきたいかというのをチャットで送ってくださった方もいますし、他にも、「自分がどうありたいのか、何が好きなのか、人のことばかり気にして生きてきたのでわからないんです」という意見もあって。もちろん宣言していただいた方もすてきですけれども、もしかしたら、どう生きていきたいのかがわからない人のほうが多いんじゃないですか?
金井:多いと思います。「どうありたいか」がわからない人は、「どうなっていたら最悪か」って考えたほうがいい気がしていて、「どんな状態だと嫌かな?」ということを言語化できると、そうならないように動けるんですよね。
なので、けっこう「どうありたいか」というのが出せる人って、わりとポジティブな方がすごく多い気がしていて、欲望ベースで出していけると思うんです。それが出ないという方は、基本的には「どうあったら嫌か?」というのを書いてみると、だいぶ見えてくることがある気がしますね。
石野:ありがとうございます。